夕食前のくつろいだひととき、ネギが取った一本の電話から物語は始まる。「横島さん、これからちょっと女子寮の方へ行って来ます」「なんかあったんか?」「テストで不正をしようとしている生徒がいるみたいで……、注意してきます!」 ネギは素早く背広に着替えると、杖だけ持って家を飛び出した。 ぷんすか怒っている所を見て、立派に教師をしてるじゃないか、と横島は感心したのか口元をほころばせた。 まあ、後はのどかと夕映、そして協力者であるハルナに任せておけば大丈夫だろう。 こうして始まったネギの物語。だが……「ネギくん、もう行っちゃったん?」 木乃香が鍋を持って、晩御飯を今か今かと待ち侘びる横島に声をかけた。 慎重に食卓の上に鍋をのせると、蓋を開けて中を2~3度掻き混ぜる。 横島がワクワクしながらソレを覗き込むと、浮かんだり沈んだりするグロテスクなナニか。「すっぽん……か?」「じいちゃんがな、早く曾孫を抱きたいゆーて……」 ネギは最低でも今日と明日は帰ってこない。 アスナが住み込み家政婦を終えて帰って来るのが明後日。 だとすれば、今日と明日は2人だけの夜。 木乃香は知らん事だが、ついでに監視……、もとい、彼女の護衛である少女もいない。 今は完全フリータイムなのだ。こんなチャンスはこの先滅多にないだろう。 ようするにコレは、学園長のとてもイヤ~ンな気遣い……っ!! 横島は燃え上がる煩悩を圧さえて静かに箸を手に取った。 まるでこれから戦が始まるのだと言わんばかりの緊張した面持ちで、「イタダキマスッ!!」魂の篭った言葉を吐き出す。 それは果たしてスッポン鍋に対してなのか、それとも、「うん……、おいしく食べて……な……?」 恥じらいで顔をうつむかせる木乃香。 高鳴る心臓を鎮めようと胸の谷間に両手を当て、覚悟を決めて横島の方にもたれ掛かった。 唇から出る熱い吐息が横島の首筋にかかり、ガツガツすっぽん鍋を食べる横島の気を引いて止まない。 じじいの許可が有る。それは即ち詠春の許可があるも同然。 最後までイっても問題はないのだ! きっと!! すっぽんを甲羅ごとガリガリ噛み砕き、何気に出ていたマムシの生き血を一気に飲み干す。 自然と身体の一部分に血が集まり、波動砲の砲撃が準備完了していた。 鼻息荒く木乃香を抱きしめると、決戦の場であるベッドまでお姫様抱っこ。 嬉しそうに両手を横島の首に巻きつける木乃香を、ゆっくりとベッドに横たえながら唇を奪った。「んふぅ……」 木乃香の上に横島が覆いかぶさる。 ──やっと……や…… そう思ったら恥かしくて、顔を思わず背けてしまう。 だけど横島はそんな木乃香の足首を持つと、膝小僧が胸につくほど深く倒し、左右に開いていった。 足が開いたことで、木乃香の幼いワレメが糸を引きながらくぱぁっと口を開く。 お腹の奥がキュンキュンして甘痛く疼き、開いた膣口からは愛液が溢れ出す。 興奮しているせいなのか、クリトリスがプクンと大きくなった。「いいんだな……?」「ウチな、嬉しいんよ? やっと横島さんにウチの初めてあげれるんやって。だから、ウチを好きにしてええよ……」 木乃香は、横島と一つになることを望んだ。 押さえられ、広げられていた足を自らの意思でもっと引き上げる。「ウチを……もろうて……」 横島はコクンと頷くと、ワレメに肉棒の先端を押し付け、ぐっと体重をかけて押し込む。 充分に濡れる膣口に、にゅるんと先端が飲み込まれる。「はっ、はぁはぁっ、んっ……く、くぅっ、あぁあっ……、苦し……っ!!」「俺に任せて力を抜くんだ」 その言葉に頷くも、膣口はぴりぴり痛み、挿入された肉杭がお腹を圧迫して苦しい。 だが、木乃香はその苦しみを悦んでいた。 ようやく、自分の中に彼を迎え入れる事が出来たのだと。 だから灼熱の鋼で貫かれる苦しさも、あっと言う間に和らぎ快感に変わってしまうのだ。「やっ、燃える、お腹ん中が、燃え……ああっ!」 ギ、ギリギギギィ……ブチン 鋭い痛みが木乃香を襲った。 「づああぁあっ、奥、奥がっ……あああっああっ……ひああああっ!!」 だがその痛みさえも、今の木乃香にとっては快楽にしか過ぎない。 より深い所を目指して侵入してくる彼自身に、深い愛情と快感を感じてしまうのだ。「はぁ……んっ、あっ! あんっ! ひんっ……!! もう、い、イッちゃ……ひゃあぁぁぁあああああんんンっっ!!」 処女膜を貫き、肉棒の半ば程を埋めただけで、木乃香は一度目の絶頂に達してしまった。 意識は朦朧として身体の力が抜けてくる。 だが肉棒の抽送は止まらず、破瓜後のキツイ膣圧が、イって緩くなった隙をついて、更に奥へと侵攻を始めた。 ヌヌヌヌゥ……ブチュ……、絶えずビクビク痙攣しながら、木乃香は何度も小さく達する。 終着点まで肉杭が到達するや否や、ゴン、ゴン、と何度も最奥を突かれ、子宮がさざめく。「ひっ……あ、あかんて……も、もう、ウチ……身体がおかしゅうなる……」 汗だくで悶える木乃香を見て、横島は最初の限界が訪れた事を察した。 無意識に逃げようとする木乃香の腰を両手で掴んで固定すると、抽送にスパートを掛けた。 ヂュグ、ヂュグ、ヂュグ、ヂュグ、ヂュグンッ!「あ、あぁん、ウチぃ、初めてやのに、んんぅ、すごい、気持ちええよぉ……ひゃんっ」 木乃香の秘処が最後の収縮を開始し、横島の肉棒の先端を搾り出そうと蠢きだす。 ついさっきまで未使用でこなれてない膣道、だがそれでも柔らかく暖かい少女のヌメる内側を、これでもかと力強く肉棒で擦りつける。 バシン! バシン!っと肉がぶつかり合う音を響かせ快感を高めきると、最後の一突きの為に入り口ギリギリの所に雁を引っ掛け、そこから一気に腰を突き出す。 内臓を抉る様な鋭い一撃は、未だ陰毛すら生えぬ未熟な女淫を痛々しく押し広げながら、ズグン!っと子宮を持ち上げた。「出るぞ、木乃香ちゃんっ!」「う、うん、出して、ウチのなかぁっ、いっぱい、注いでっ、あ、あ! あぁっ! ああぁぁ……っ!!」 木乃香の背が大きく仰け反る。 彼女の最奥で欲望が爆発した。「んんぅぅぅぅ……っ!?」 身体の奥で熱い精液を注がれる初めての感触。 一瞬木乃香の身体が硬直し、ビクビクンっと痙攣した後、くたあっと脱力してベッドに沈み込んだ。 両腕をベッドに投げ出し、汗で濡れた小さい胸を激しい呼吸と共に上下させ、潤んだ瞳を横島に向ける。 横島の強烈に長い射精を最奥で浴び、何度も細かく絶頂しながら、木乃香は幸せを胸いっぱいに感じた。「あは……ん……、ふぅ、はぁ、はぁ、はぁ……、ん……な? ウチ、気持ちよかった……? んくぅ……」「ああ、すっげぇ気持ち良かったぞ」「ウチ、初めてやったのに、何回もイッてもうた……。横島さんがウチをこんなエッチにしてもうたんやから、責任……とって……な……ひゃんっ!?」 木乃香の言葉が終わらない内から再び始まった振動。 そこから生じる甘い快感に、木乃香は身と心を完全に委ねるのだった。 ネギま!のほほん記 第18巻 犯されるモノ 横島と木乃香が2回戦目に突入したその頃、ネギはのどかとハルナの案内で図書館島の内部に潜入を果たしていた。「ネギ先生ー、少し休みましょうかー?」「ちょっと顔色悪いよ?」「はぁはぁはぁ……、だ、大丈夫……です、のどかさん、ハルナさん。そんな事より、この先に居るんですよね?」「う、うんー、そうだと思うー」「急ぎましょう! はやく彼女達を止めないと!!」 息を切らせ、それでも必死に足を動かす。 魔力で身体能力を強化しているとは言え、ただでさえダンジョンじみている図書館島を、慣れない暗闇の中で走るのは10才に満たない少年にはきつかった。 だけども、ここで足を止める訳にはいかないのだ。 この先に居るだろう5人の少女達の行為を止めなくては。 それはネギの先生としての仕事であったし、何より彼の正義感から発するものでもあった。 そんな少年特有の潔癖症を十全に使って誘き出したのが……、ネギを案内しているのどかと、この先で通称バカレンジャーを率いる夕映である。 のどかは必死に走るネギを見て、罪悪感からチクリと胸が痛んだ。 そう、痛みはするのだけど、決して計画を止め様とは思わない。 この先で学園長が用意しているであろう(のどか達にも知らされてはいない)試練は、確実に少年を成長させると信じているし、 また何より、試練終了後に横島から貰えるご褒美は、あまりに魅力的すぎた。 その褒美とは、仮契約である。 仮契約を結ぶと言う事は、彼との間に確かな絆を結ぶと言う事だ。 何より戦力としてあまりにも未熟であるのどかには、仮契約カードから得られるアーティファクトが、咽から手が出る程に欲しかった。 だから、「待ってくださーーいっ!!」 夕映達に追いつたネギの、「持つだけで頭が良くなる魔本? 教師として、そんな物に頼るのを見過ごす訳にはいきません! 今も真面目に勉強をしている人達にとって、あなた達がしようとしているのは唯のズルでしかないんですよっ!」 10才と言う年齢には思えない真剣な表情で、バカレンジャーに説教する姿に、ドキンと胸が高鳴ったりは一切ない。 叱られ、落ち込みを見せるバカレンジャー(-夕映)と違い、「魔法の本がなくても、今からがんばれば大丈夫!! 僕も手伝いますから、あきらめないで期末に向けて勉強しましょう!」 なんて凛々しく微笑まれても、頬がポッと赤く染まる事も無かった。 見れば元々好意的だったまき絵は仕方ないとしても、楓や古菲、刹那までもがネギに見惚れていると言うのに。 まあ、ハルナは面白そうにニヤニヤしているだけだったが。 そんな中、のどかは夕映に意味有り気な視線を送る。 夕映は周囲に気づかれぬように、コクリとのどかの目線に頷きで返した。 のどかは小さく魔法の詠唱を開始する。 プラクテ・ビギ・ナル…… 小さく小さく唱えられて発動した、これまた小さな力の波動は、確かに奥で待機している学園長への合図となり…… ぱかんっ 気の抜ける音と共に床が開いた。 「「「ああーーーーーーっ!?」」」 驚き、絶叫を上げながら落ちていくネギとまき絵に古菲。 不覚っ、と顔を顰めている刹那に、ニンニン言いながら落ちる楓。それに、のどかにしがみついて笑っているハルナ。 最後に、重力に身を任せ、幻の地底図書室までひゅーんと落ちていきながら、そこにあるだろう蔵書に思いを馳せる夕映とのどか。「楽しみだねー、ゆえー」「そうですね、これで勉強がなければ言うことないのですが……」 こうして、ネギの『本当の』最終課題が始まるのだ。 そして、舞台は再び横島達に戻る。 のどか達が地底に落下中、彼らがナニをヤッていたかと言うと……「ひぅっ、あ、また太くっ……、そんなに突かれたらぁ、ウチぃ……ああっ、あ、あ、ああっ……!」 こんな感じで、相変わらずハメまくり……、もとい、愛を確かめ合っていた。 お尻をフリフリ横島に向けながら、獣のような激しいセックス。 接合部から木乃香の子宮に入りきれなかった精液がダラダラ零れ落ち、太腿を伝ってベットのシーツを汚していた。 木乃香の身体は数多の絶頂の衝撃で限界に近づき、膣内を掻き回す肉棒が彼女の正気を削っていく。「はぁ、あっ、あっ、あかんっ、ホンマにもう……ダメ……やのにぃっ……あぅ、あっ、ひん、あぁんっ!」 嬌声を上げながら、シーツを握り締めて絶頂から耐えようとする木乃香。 横島はそんな木乃香の努力を嘲笑うかのように、腰の動きを尚一層激しく揺らめかせていく。 元々、破瓜前から開発されきっていたせいもあるのだろう。 更に処女特有の強烈な締め付けも、都合3度に渡る中出しで出た精液が潤滑油となって、横島の激しい腰の動きを助けていた。 苦痛の声なんて一切なく、木乃香の顔は快楽に歪む。 その表情は横島の征服感をたまらなく刺激し、煩悩を究極の高みまで押し上げようとしていたのだ。「あうっ、クル、また、ああっあ、あ、イク、イクぅ、あっ、らめぇ、もう、ウチ、ムリや……あ、あ、あ、ああ……っ!!」 髪を振り乱しながら、慣れぬ腰遣いで横島の動きに合わせていく。 肉壁が収縮し、肉棒をこれでもかと締め付ける。 腰を引き、突き出すたびに逃すまいと吸いついて来る膣壁のヒダから与えられる快楽に、横島は夢中になって腰を振るのだ。 悶える木乃香の小さな乳房を乱暴に掴むと、シーツを握り締めて絶頂感から耐える木乃香の身体を無理矢理に持ち上げた。 そのまま自分の膝の上に乗せ後背座位の体勢を取り、彼女の自重を使ってズブズブと肉棒を奥へと沈めていく。 ふにふにと優しく揉んでいたちんまいおっぱいを、急に強力な握力で握り潰すと、「ひぎっ、あっ、ぅあ、ああぁぁっ!!」 悲痛な声を上げて腰を仰け反らせる木乃香の首筋に噛みついた。 苦痛で膣口がギュっと締まる。ただでさえキツイ膣圧が更にキツくなり、肉棒がヒダで締め付けられ射精感が高まった。 苦痛で狭くなった膣道を、無理矢理に最奥まで分け入り、腰をグラインドさせる。 舌を突き出して喘ぐ木乃香の子宮目掛けて、都合4度目の射精を開始した。 「はうっ、あっあっ!? す、すごいの、あっ、でてるっ、ウチの中、あぅっあ、出されとるよぉ……、あかちゃん、ほんまにできちゃうぅぅ……っ!!」 全身をひくつかせながら、木乃香はお腹の奥で感じる大好きな彼の感触に、うっとりと目を細めた。 最後の一滴まで彼女の胎内に自分の存在を打ち込むと、横島は木乃香の太腿を持ち上げ、未だ猛りきったままの肉棒を再び律動させる。「ぁぁっ……」 初めての本番だと言うのに、抜かず5回戦突入で、疲れ果て苦しいだけになりつつある。 だが横島は木乃香を嬲るのを止めようとは思えなかった。 彼女の持つ膨大な魔力は、力のさざなみで酔うには充分過ぎる程で、唇を薄く笑みの形で歪めながら彼女を激しく揺さぶる。 歴史ある名家の女だけが持つ魔性の肢体。 彼女の女を貫くたびに、くねる肢体から流れ込む魔力の潮。 甘ったるく絡みついてくる熱い感触が、セックスに慣れているはずの横島をも夢中にさせるのだ。 木乃香の小さな孔はひどく華奢な癖に、横島のグロテスクな程に強大なモノを全て呑み込んでくれる。 まるで横島の為に用意されていたのだと言わんばかりだ。「はんっっ!! ああっ!! ひぃんんんんっっ!! ずんずんって、もう、ウチぃ、んやぁぁんっ!!」 汗で湿った漆黒の髪が波打ち、白い肌はヌメヌメと濡れ光る。 愛らしい膨らみが横島の腰の動きに合わせて弾み、その頂点にある果実がピクピクと震えた。 ───溺れる。溺れてしまう。 木乃香の魔力に、木乃香の半開きの唇に、木乃香の淡い膨らみに、木乃香の…… たった一人、たった一人の少女との、性魔術を使っていないはずのセックス。 それなのに、あやかと夏美の治療の為に使われた全ての魔力と、同等以上の魔力が横島に流れ込んだのだ。 ───身体の中を、木乃香に嬲られているみたいだぜ。 吸い込まれるように唇をふさぎ、濃密で濃厚な接吻で舌と舌が蕩けていく。 抉るように深い一突きを打ち込み、夢中になって少女を求める。「ああっ、あん、よこしまさぁん、しゅきやぁっ、んんっ、ぁぁぁんっ……」 木乃香の甘い愛の嬌声が脳裏に突き刺さり、横島の興奮を急角度で増幅させた。 細い腕が後ろ手で横島の首に巻きつき、肉棒を咥え込んでいる場所が一層に強く絡みつく。 思考が闇に囚われ、もうそれしか考えられなく…… 欲しい。木乃香の持つ魔力が。 欲しい。この世界で失われた分の魔力が。 この娘の魔力さえ奪えば何でも出来る。 全ての理を力で捻じ伏せ、意のままに操り支配する。 それこそ真の女神の神核を持つ、黄虚の後継者として正しい姿。 だが横島は首を左右に振ってそれを否定する。 そうじゃない、そうじゃないと。 ──俺が欲しいのは木乃香自身であって、彼女の持つ魔力では無いのだ。 俺がしたいのは自堕落にのほほんと過ごす事であって、他者を支配したい訳では無いのだ── そう自分の中の闇に言い聞かせる。 深呼吸をする。 横島としての自分を思い出させる。 こんな時、いつも思い浮かべるのはあの人達の顔。 だけど、違う! そうじゃねぇっ! いい加減、あの人に頼るのはやめなきゃならんだろ! いつまで甘えるつもりなんだ、俺はっ!! だから、今の俺が思い起こさなければならないのは……っっ!!! かつて助けることが出来なかった少女。 友に託された大事な娘。 小さい頃から面倒を見てきた妹分。 過去を捨てさせ、遂には生まれた世界をも捨てさせた。 それでも恨み言一つ言わずについて来る。 釣り目がちな目を幸せ一杯に垂れさせながら。 この世界に来て早々に出会った死に掛けの少女。 流されて自分のモノにしてしまった金の乙女。 家族を捨てさせ、いずれ生まれた世界をも捨てさせることになる。 お嬢様然としながらも、溢れんばかりの母性。 恥ずかしそうに微笑みながら遠慮がちに甘えてくる。 俺が想わなきゃならんのは、そんな愛しい女どもだ。 神格者 横島忠夫の使徒。 アスナとあやか。 2人が眉尻を上げ、俺を睨んだ。「くっ……! やべっ、もう少しで、ヤラレルとこだった……ぜッ!!」 漆黒に染まりかけた思考がクリアになる。 犯されかけていた精神(こころ)に防壁を張り、反撃の狼煙を上げた。 木乃香の小さな後ろの窄まりに、親指を無遠慮にグリグリと沈め、未だ彼女の知らぬ快感を与えることで、ペースを無理矢理自分に持ってくる。 そうして下半身にくる痺れを堪え、堪え、堪え続けた。 過敏になっている全身の神経を制御しながら、逆襲とばかりに腰の動きを早めて攻める。「いいっ、くる、きてまうっ、いや、いやいやいやいやあああぁぁぁあああっっ!!」 素早く腰を引き、絶頂の波に翻弄されてベッドに横たわる木乃香の顔に目掛けて、横島自身を解き放った。 ビュッ、ビュルルルルルルルルッッッ!!! 陶然とした面持ちで、熱い精液を顔に浴びる。 意識が遠のき、遂には暗闇へと落ちた。「───オチたか? 危なかった」 安堵しながら寝転ぶ横島。 木乃香と言う極上の魔力を目の前にして、久々に神核に振り回されたようだ。 危うく木乃香を喰らい尽くすか……もしくは、喰われた。 無意識であろうが、木乃香は性魔術を使ってきたのだ。 しかし、何だって木乃香が性魔術を……? こっそり木乃香から魔力をちょろまかしてたのが悪かったんだろうか? その時に使っていた性魔術を、木乃香は知らずに習得してしまったのではなかろうか? ───だとしたら 横島は幸せそうに眠る木乃香の横に自分の身体を寝かせると、少女の幼い身体を抱きしめた。 優しい手つきで髪をすきながら、「これじゃ、ワイ以外の男にやる訳にゃいかんな……」 元々やるつもりなんて無いくせに。 実際さっきの調子で、性魔術を知らない男が彼女を抱いたら、間違いなく彼女に支配されるかミイラだ。 であるなら、彼女の男となれるのは、正しく横島ただ一人。 もうちょいオッパイ大きくなったら使徒にでも迎え入れようか? それとも、激しい修行を課して、神格者の位まで自力で這い上がらせるか…… どちらを選んでも、この女は俺以外の男じゃ相手しきれまい。 その事に満足感を覚えながら、疲れた体と精神を安らぎの闇で鎮めていく。 そして最後に残された意識で思うのだ。 これからは性魔術を自重しよっかな? 特に素養が高そうな者に使うのは控えよう。 いつまで守れるか分からない誓いを簡単に立てると、次の瞬間にはイビキを掻いて眠りにつくのだった。 横島は知らない。 木乃香が、いいや、木乃香だけでなく、彼の傍にいる少女達の努力を。 もしもそれを知っていたら、何が何でも止めたであろうに。 まあ、少女達が使うのは主に横島と自分達にだけ。 だからどんなに危険があっても、全て自業自得で終わってしまうのだ。 木乃香とのセックスで、この世界に来た当初の力を完全に取り戻した横島。 元の世界に帰ろうとするなら、さほど時間を掛けずに帰ることすら可能になった。 だが横島はまだ帰ろうとは思わない。 なぜなら…… この世界の美女・美少女をもっともっと堪能しなくてはっ!! こんな感じで、すっかり元の世界で待っている人達の事を、忘却の彼方へと追いやってしまった。 こうなって見ると、美神や冥子の作った首輪は確かに必要不可欠だったのだろう。 あんまり機能はしてないみたいだが。 なんせ今の彼の脳裏にあるのは、美女・美少女に囲まれた怠惰で淫靡な性活のみ。 そんな横島と言う、本来この世界にいない筈の人間が、更にこの世界を歪め犯していく。 どうしようもない位に、徹底的に、世界を、犯すのだ。