「いいかネギ。罠ってのはな、相手を好い気分にさせる所から始めるんだ」「いい……気分、ですか……?」 最近のネギは、良くこうして横島から話を聞く。 ここに来る前のネギだったならあり得ない光景であった。 なぜなら、ネギが聞くのは搦め手。 正々堂々とした戦い方ではなく、相手の隙を突き、罠にかけ、陥れる手段だったからだ。 それは横島から尊敬して止まない父の話を聞いたからだけではない。 模擬戦で負けたからだ。何度も何度も、何度も……!! アスナに負けた。 それはまあ仕方ない。 彼女は魔法世界全体でみても、強者の部類に入るのだから。 まともな戦闘訓練などしたことがないネギが、勝てる筈もない。 だが、あやかに負け、夏美に負け、アキラに負ける。 どれも接近戦に持ち込まれ、あれよあれよと言う間にボコボコにされた。 だが、彼女達は魔法使いではない。 自分の得意とするフィールド外からの攻撃に、戦闘経験のないネギには対処のしようがなかった。 だから仕方ない。 だがだがだが! 夕映に負け、のどかに負けた。 どれも魔法による戦闘だった。 一撃に込められた力も、魔法の熟練度も、どれもネギの方が上だったのに。 なのに、負けた。 ネギの魔法は2人に簡単に避けられ、そして彼女達の魔法はネギに確実にHITする。 誘導され、隙を作られ、思考を読まれ、罠に嵌められた。 体の動きが違う。戦うにあたっての心構えが違う。 何より、勝つためのハングリー精神が違いすぎた。 なんせ女の人と戦うのは……とか言っていたのだ。 そうして手加減しますね? などと言いながら結果が全敗のボロ負けである。 ネギは、今までの自分の在り方を反省する。 男だとか女だとかは関係ない。 そして魔法の強さだけではダメだ。 力が大きいだけでは、ただの宝の持ち腐れなんだと。 大切なのは柔軟な思考と戦術。 『今の』ネギに必要なのは、強者の戦い方ではなく、弱者の戦い方を知ることだ。 そうして始めて、強者への階段を昇ることが出来るのだ。 それに搦め手を知ることは悪いことじゃない。 知っているからこそ、相手の搦め手に対して有効な対応が取れるという物だ。 そう考えれば、思い浮かぶのは父の盟友である横島。 自分を散々に負かした彼女達の師である横島に師事すれば、それを学ぶことが出来るのでは……? 思い込んだらネギの行動は速く、そしてシツこい。 リビングで木乃香と何事かをしていた横島の下へと駆け寄り、こうして彼から話を聞いていたのだ。「ン……ンン、ゥ……アァ、ィ……ッ……!」 真っ赤な頬を両手で覆い隠すようにしながら、イヤイヤと恥ずかしそうに首を振る木乃香。 ───横島さんに甘えていたところ見られて恥かしいのかなぁ? ネギは微妙に当っていたりすることを考えながら、木乃香の方に目をやった。 横島にもたれながら、よほどに恥かしいのかプルプル細かく震えている。 お尻をすっぽり横島の膝と膝の間に埋め、スカートのお尻の部分が少しだけ捲れあがっていた。 僅かに見える木乃香の縞々パンツにドキリとしたネギは、下着が見えている事を木乃香に告げようか如何しようか迷う。 だが横島の居る所で言っても恥かしいだけだろうと思い、見なかったことにした。 とは言え、本気で恥ずかしそうにチラチラこちらを見る木乃香に、流石のネギも空気を読んでこの場から退室しようとするのだが……「ネギ、そろそろ始まるんじゃないか? ライダー」「あっ、ホントですね」 そう言われて、すぐさまテレビのリモコンを手に取った。 ネギは横島に勧められて見始めた、日本の特撮ヒーローが大好きだ。 こんな時のネギは、年相応にテレビの前に噛り付く。 もう、彼の脳裏には木乃香の様子が可笑しいなんてこと、完全に吹っ飛んでしまっている。 何せこの時間帯にはライダーにレンジャーと、ネギが大好きな番組が2つ続けて観られるのだ。 ネギにとってこの時間は、日本に来て本当に良かったと思える一時間だったりする。 だから気づけなかった。 木乃香が絶望の表情を浮かべていた事に。 これから先の一時間弱、彼女にとって凄まじいまでの責め苦が始まるのだ。 もちろんエロ的な意味で。 ネギま!のほほん記 第27巻 木乃香SPイベント① 今日は木乃香にとって、とても好い休日になる予定だった。 同居しているアスナは朝から魔法生徒としてのバイトに出かけ、いつもの面々も修行がてらに付き添い中。 問題はネギだったのだが、彼もハルナに呼ばれて上手い具合に出かけてくれた。 ……これからネギを襲うだろう試練に、木乃香は僅かに涙を見せたものの、すぐさま気分をハッピーに切り替える。 ここ最近……、正確には刹那が勉強会で横島家を訪れて以来、どうにも欝気味だった気分が盛り上がりを見せた。 手酷く拒否され、尚且つその後のパーティに未出席だった刹那に対する複雑な感情を、一時的に仕舞い込んだのだ。 そんな訳で、午前中は横島にどこか連れて行って貰おう! そう思った木乃香は、ちょっと短めの大胆なスカートに履き替え、横島が居るリビングへと向った。 そこにはいつもは余り見せない厳しい表情で、写真付きの書類を見る横島。 ───何を見てるんやろ? そう思った木乃香がヒョイッと覗き込もうとすると、寸前でパタリと折りたたまれてしまう。 唇を尖らせ、ぶーって頬を膨らませる木乃香。「んもう、なに見とったん?」 ちょっとだけ刺々しく。 でも、横島は気にとめる様子もなく、平然とした風だ。「仕事だよ、し・ご・と!」「えっ!? 横島さん、仕事しとったん!? 無駄にお金持ってるプ~かと思っとったわ……」 「は、ははははは……」 否定したいが否定できない。 頬をピクピク痙攣させ、明後日の方を見て苦笑い。 時たま魔法教師達の手が足りない時にチョコチョコ手伝いするくらいで、普段はぼへ~っと日がな一日を過ごしている横島だ。 身内の贔屓目で見ても、プ~以外の何者でもない。 でも面と向って言われて流石に考える所があったのか、横島もこのままじゃいかんな~、なんて漸く思った。 とは言え、サラリーマンをするには自分の立場が悪すぎるし、ゴーストスイーパーなんて仕事はこの世界にはない。 裏の仕事じゃ表向きはやはりプ~にしか見えず、だからと言って麻帆良に直接雇われでもしたら、そら恐ろしい程に忙しい毎日を送る事になってしまう。 横島は、この世界での日々は長い人生における休日だと思っている。 それに元の世界に帰ってしまえば、事務所の経営でてんてこ舞いになるのは目に見えていた。 そうして少し考えた結果、横島の結論は……働きたくねーな、だっ! この怠惰で退廃的な生活を、とてもじゃないが捨てる気などおきん。 高校生の時分、将来の夢で、 『美人なねーちゃんを嫁に貰って退廃的な生活を送りたい』 と、担任の教師に告げたそのままの今を! どうせ怠惰で退廃的な生活なんて、いつまでも続く訳がないのだし。 横島は、自分のことを、よ~く理解している。 自分がトラブル誘引体質だって事を。 その上で、ネギや木乃香、それに……アスナ。 この3人が居るってだけで、この世界での平穏な生活なんてガラスの城か、砂で出来た塔なのだ。 だから今を楽しむのだ。怠惰に、退廃的に。 さっきの書類に書いてあった事が本当ならば、ちょっと本気にならないといけないのだし。 去年の秋頃から、関西圏を中心にして起きている連続不審死。 それについて関西呪術協会は、敵対関係に有る筈の関東魔法協会の本拠、麻帆良学園都市に滞在している横島に問い合わせた。 20年前の大戦時、一人の男によって引き起こされた惨劇。 精気を抜き取られ、ミイラになったアリアドネー戦乙女旅団の精鋭騎士達を思いこされる死に様。 彼女達は最終決戦中には正気を失い反逆を起こし、全てが終わった後にすべからくミイラになってしまったのだ。 20年前の大戦においても類を見ない、凄惨で恐ろしい光景であった。 それを引き起こした魔法使いと関係深い横島に、この事件の解決への協力要請である。 間違いなく使われているのは『性魔術』 下手をすれば、横島に対し嫌疑を向けられてもおかしくはない状況。 しかしながら犠牲者が全て男であることと、関西のトップである近衛詠春のおかげで容疑者リストから名前が外れたのだ。 横島が思うに、この事件はラプシィア・ルンの残した悪意の種。 奴がかかわっているのならば、自分が出張らなければならない。 それはこの世界に奴を落とした自分の責任だと、横島は思っている。 だからこそ本格的にこの案件にかかわるまでは、自由にノビノビとしていたい。 横島は、からかう様に自分を見ている木乃香の首に手を回すと、「やんっ」可愛い声を出す彼女を引き寄せ、唇をふさいだ。 木乃香の頬が、ぱぁっと赤くなる。 チロチロと軽く舌を絡ませるだけで、横島はゆっくりと唇を離した。 そのまま腕を引き、自らの膝の上に背中から抱きしめるように乗せると、服越しに横島の指が木乃香の少し残念な胸を撫で回す。 淫猥な動きを見せる横島の指の動きに、木乃香の肢体がビクッと痙攣する。「よ、横島さん……エッチやぁ……ぅぅンッ」 身をよじり、何とか横島のイタズラな指の動きを止めようとするも、木乃香自身が本気で抵抗している訳でなく、次第に大胆に、かつネチッこくなっていく。「エッチって、これは俺をからかったオシオキなんだぜ……?」 木乃香の首元に吸い付きつつ、手を彼女の膝の辺りから徐々にスカートの中へと滑らせていった。 木乃香の肢体は期待に震え、横島の手がアソコに到達するのを待ち焦がれる。「ん……ふ、はぁ……ぁっ……んう……いやぁん……だ、ダメ、んああっ……!」 遂に木乃香の下着に指が届くと、横島はしっとり濡れる下着を横にずらし、指でワレメを割り開いた。 そして彼女の身体を持ち上げ、一気に貫く。「い゛っ!? い゛い゛い゛ぎぃ……っ、あ゛あ゛あ゛……!!」 いつの間にかに飛び出ていた肉棒。 未だヌメリが足りなく、ギ、ギ、ギ、ギ、ギィィィヂィッッ!!! 乾いた音と共に何度も引っ掛かりながら、強引に、だがそれでも止まらず、グイグイ押し込んでいく。 余りの痛みに苦痛の声しか出せない。 でも、横島が耳元で囁くのだ。「オシオキだって、言ったろ……?」「ひぃぅっ!?」 僅かに混じる、恐怖の声。 これがアスナやあやかと言った面々ならば、大したオシオキとは言えなかった。 だが木乃香は破瓜後まもなく、膣内もまだまだこなれていない。 なればこそ、この行為がオシオキ足り得るのだ。 木乃香の頬を涙が伝い、だが横島は遠慮なく木乃香を犯しぬく。 心と肢体に自らの形を教え込むよう、乱暴に、激しく突き上げた。 しかし木乃香はアッ!という間に横島の激しい性交に馴染み、甘い声を上げ始める。「や、やぁん、あ、あ、あ、あ、ああああ……こ、こわ、れちゃ……うぅぅっ!!」 横島は急速にヌメリを帯びた膣壁を思う存分蹂躙しようと腰を唸らせたその時、「ただいまー」 玄関の方から声が聞こえた。 ビクンッ! 先ほどまでとは違う意味で身体を震わせる木乃香。 素早く横島から離れようと腰を浮かせるも、僅かに間に合わず、ネギが室内へと入ってきた。 そうして、冒頭へと繋がる…… 「んぐっ……ンン、ンッ! んあぁ……」 口元を手で押さえ、必死に声を堪える。 その手とは逆の手で、スカートの裾をしっかと握り、必死に捲れあがらぬように押さえながら。 テレビに夢中になっているネギに気づかれてしまう。 スカートの奥のショーツがずらされ、ワレメを剥き出しに横島の剛棒を突き込まれてる姿を見られたくない。 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」 荒い息を吐き出しながら、木乃香は四肢を震わせ泣き出す手前だ。 横島の手は木乃香の腰を逃さぬように掴み固定し、痩せ過ぎで肉付きがあまり良くない肌に指が食い込んでいた。 逃げ出したくても逃げられない…… しっかと掴まれた腰と、深々と突き込まれた杭のせいで、逃げられない。 ゆっくり腰を持ち上げられ、「んくぅ……」視界が高くなり、完全にネギを見下ろす形になった所で、突き落とされる。「ひぃあっ!!」 小振りな乳房が揺れ、身体が反り返って跳ねる。 口から零れた嬌声が、テレビに夢中である筈のネギを驚かせた。「ど、どうしました、このかさん?」「な、なんでもあらへんよ、ネギ君。ちょっと横島さんがイタズラしただけや……」「そうですか。横島さん、テレビ中なんで静かにしてくださいね?」「おう。すまんなネギ」「いえ」 横島の謝罪に、テレビが気になって気もそぞろなネギは、すぐさま2人から視線を外した。 そして食い入るようにテレビに夢中になる様を見て、木乃香はほぅっと安堵の息を吐くのだった。 だが、横島の手が伸びる。 木乃香の腰から離れた手は、スカートの裾へと伸びてたくし上げられていく。 少女から女のモノへと変わりつつある太腿が、少しづつ付け根まで露になっていくのだ。 日にあまり当った事が無いせいなのか、柔らかくしなやかさを見せる太腿は、驚くほどに白く滑らかである。「よ、横島さん、ネギ君に見られてまうよぉ」 掠れたその声は、確かに女の潤みに帯びた声で、横島を余計に滾らせる。 ググンッ!! 彼女の胎内で、力強く唸りを上げた肉杭で、木乃香の肢体は細波に震えた。 スカートをたくし上げていた手を止め、横島は更にその奥へと指を伸ばす。 下着の上から充血して突起しているだろう女の真珠を、親指でグリグリと押し潰した。「ンンンンンンッッ!?」 木乃香は、両手で口を押さえ、必死に嬌声を堪えた。堪えきった。 同時に、木乃香の膣口が横島の肉杭をキツク締め上げる。「ぐっ……」 思わず横島の口からも声が漏れそうになった。 だがしかし、これこそが横島の求めていた快感。 横島は礼の意味も込めて、下から強く突き上げてやる。「……ッ!」 ゴン! ゴン! 子宮を2回、強めに叩く。 木乃香の細い身体は弓なりに反り、濡鴉のような漆黒の髪が振り乱された。 彼女の視線は常にネギへと固定され、恐怖と、羞恥に染まっている。 見られたくない。気づかれたくない。恥かしい。こんな姿を見られるのは…… でもだ、本当に見られたくないの……? 横島が小さく木乃香の耳元で囁く。 そんなん当たり前やないか! 大きな声で、そう訴えてやりたい。 でも、横島は更に言葉を綴るのだ。 こんなにヌレヌレなのに? 本当に? だったら…… だったら、なんやって言うん…… だったら、この変態ドスケベ女がっ!! ビクンッ!! 身体が大きく痙攣した。 絶頂の震えに、蜜壷からドプッ、ドプッ、絶え間なく愛液が溢れ出す。 灼熱に蕩ける秘所は、肉杭を飲み込むように絡みつき、逃がさない。「あ、あああ……違う……違うんよ……そんなはず、あらへん……ウチ、は……見られたないえ……? ほんまやもん……ウチを見てええんは……横島さんだけなんやから……」 視線はネギを見下ろすから、横島を見上げるへと変わり、悲しみの涙がぽろぽろ零れだす。 そう、そうなのだ。そのはずなのに、なんで……? なんで身体が、こんなに熱いんだろう……? そう思いながら、木乃香は自分から腰を揺らめかせ始めた。「や、ややぁぁっ、ダメやのにィ……は、ぁん……」 テレビの音量に紛れ、ネギにはギリギリ聞こえない。 木乃香はその事にホッとしながら、更に大胆に声を上げ始めた。「ひぅっっ、止めてぇっっ、ああっ、んぐぅっっ!!」 ジュブジュブと、自らの中を往復する肉杭に、木乃香は抗議の声を上げた。 でも、「止めてって、今、腰を振ってるんは、木乃香だぞ?」 にやり。 人の悪い笑みを浮かべながら、横島はそう言った。 唖然と木乃香は横島を見る。 確かに、今腰を動かしているのは……彼女だけだった。 呆然と、だけども、木乃香の腰は止まらない。 そんな筈はない。こんな場所で、ネギが目の前に居るというのに、そんな筈は…… グプッ!グプッ!グプッ!グプッ!グプッ! なのに、激しく腰を上下させていた。「見られたない……見られたないんや。せやのに、なんでぇ……っ!?」「それはな……」 横島の声。でも、木乃香はその先を、聞きたくない。「さっき言ったろ? この変態ドスケベ女!」 プツン。何が木乃香の中で切れた。 「いぃぃぃぃぃいいいいいいいいいっっっ!!!」 堪えていた嬌声が、遠慮なく口から飛び出した。 家中に反響するほどに甲高い声で、絶頂の雄叫びを上げたのだ。 思う存分あげ、そして、グッタリと横島に背もたれる。 驚いたネギが振り返り、どうしたのかと心配そうに尋ねてくるが、木乃香にはもうどうでも良かった。 自分は、ドスケベで変態なのだからと……「大丈夫大丈夫。今な、木乃香ちゃんと、ネギに気づかれずにどこまでコチョばしに耐えられるか、勝負してただけだからよ」「ああ、そうだったんですか」 2人の会話をどこか遠くに聞きながら、木乃香は細かく腰を動かし始める。 横島に悦んでもらえるようにと、割と大胆に。 だけども、「んじゃネギ、俺ら部屋に戻ってんな」「僕もテレビが終り次第、またハルナさんトコに行きますんで。千雨さんと一緒に、漫画の手伝いをしなきゃならないんですよ……」「……それは大変だな。ああそうだ、家を出るときカギを閉めてってくれ。俺は木乃香ちゃんと昼まで寝てるわ」「はい、わかりました。ですがぐーたらするのも程々にしてくださいよ?」「わかってるわかってる」 ネギの視線が再びテレビに向くと、横島は木乃香と繋がったまま立ち上がる。 そうしてゆっくり、ドスン、ドスン、と振動を与えながら自分の部屋へと向かうのだ。 振動が子宮に響くたびに、「あん! あぁんっ!」と遠慮なく喘ぐ木乃香に、「木乃香、間違えたらダメだ。お前は、俺だけに変態でエッチな姿を見せればいいんだ。他の男に見せるのは、ダメだ」 その言葉に、曇りを見せていた木乃香の目が、輝きを取り戻す。 コクン、コクンと何度も頷き、再び口を押さえて声を堪えた。 そうして嬉しそうに、自らを独占する男に、微笑を見せるのだ。 安堵と、喜びが胸を占めたから。 他の男には見せたらダメなんや…… そう思ったら…… 部屋への短い道中、それからは必死に嬌声を堪える。 いいや、部屋に着き、せっかくお洒落した服を剥ぎ取られ、乱暴に組み敷かれて犯されても、出来るだけ声は出さないように荒い吐息だけで済ませるようにと…… 1時間。短いようで、地獄のように長かったネギのヒーローテレビタイム。 それが終わりを告げ、家を出てカギを閉めた気配がした瞬間、それまで堪えていた声を、一気に解放した。「ん、あぁああああっ! イ、イクッ! 横島さんにおまんこ犯されて、んぁ、イッちゃ、あ、あ、や、んぁああああああああっっ!!」 しばらくして、2人は手を繋いで町を歩く。 木乃香はおしゃれをし直し、大胆で短めであったスカートから、太腿を露出しないジーンズへと履き変えた。 それを見て残念そうな横島に、「だって、見せたらアカンのやろ?」 そう微笑んでみせる。「もしも、や。誰か他の男の人に見られてもうたら……ウチ、本当に壊れてまうかも……」 上目遣いに潤んだ瞳で、ジッと横島を見つめる。 欲しい答えを聞かせて欲しいのだと、期待を込めた目で、ジッと。 その視線に、「壊れちまったら、見た男ブッ殺して、そして何度でも俺が治してやるさ。木乃香は、俺だけの女だからな」 横島は、この時、覚悟を完了した。 殺られる前に、殺る! 彼女の父親、横島の友人である近衛詠春に対しての覚悟。 横島の知る最強格の男との、血戦を……!!「ふ、ふはは、フハハハハハハハハハハハハ」 少しやけになってる横島の笑いを、木乃香は、とても頼もしそうに見つめるのだった。 女の顔で、男の顔を。 そうしてボソッと呟くのだ。「愛しとるえ、横島さん」 ほっぺをリンゴみたいにしてそう言う木乃香は、とても可愛らしく。 ソレを見て鼻息荒くなった横島に、そのまま暗がりへと連れ込まれ…… どちゅっ、どちゅっ! ずちゅ、ずちゅ、ぢゅぷっ!!「え、えっちな音、出したらダメやって……誰か来てまうよぉ……だ、ダメや、のに……イッちゃう! ウチ、もうイってまう~~ッッ!!!」 後書き うにゃぬあおえぶろば