暦はもうすぐ4月を迎える。 アスナ達の相手(エロではなく)とネギの修行を見てやりつつも、関西方面の情報収集をしていた俺は、遂に現地入りすることになった。 最近の裏方面の仕事の相棒シスターシャークティと、関西呪術教会から極秘に派遣された巫女剣士を連れて、被害者の死体が発見された現場を中心に見て回る。 だがしかし、シスターと巫女…… ♂の本能が疼いてタマラン……!! 巫女さんのちちしりふともも…… シスターのちちしりふともも…… 思わず手が2人の尻や太腿に伸びてしまっても仕方あるまい。 だが残念な事に、巫女さんの方は既に好きな男が居るらしく、手が尻にいったら斬られそうになった。 詠春……なんて使えねー男だ。 それともあれか? 紅き翼時代のように、モテナイ俺を嘲笑っているのだろうか? あれは、全部ナギが…… クッソー! イケメンが、死ねっ! 死ねッ! 死ねッッ!! なんて考えてる素振りなんざ一切見せずに、真面目な顔してシスターと巫女剣士に挟まれながら調査を続けた。 とは言っても、関西から提出されていた調査結果以上の物が見つかる筈もなく、今回は関西への顔見せといった感じである。 現場→被害者の検分→関西呪術協会総本山の順に見て回り、ソコで10年以上ぶりに詠春のクソボケと再会した。 巫女さんに囲まれる旧友の、随分と老けてしまった顔を見たら、チラリと木乃香の顔が過る。 今の内に殺ッちまうか……? 老いぼれ衰えた今のコイツなら、結構簡単に殺れそうだし。 などと考えた瞬間、首筋に冷たい刃の感触。「今、何をしようとしましたか?」 フフフ……、静かに笑いながら、それでいて何時でも殺せる、そんな微妙な力具合。「アナタらしくもない。殺気が僅かにもれてました」 頬がヒクツク。 こいつ、衰えてはいるが、それでも大概化け物のままじゃねーか…… ゆっくりと刀を鞘に納める詠春にそう思っていると、「ハハハ、巫女さんに囲まれてますから、アナタがそういう行動に出るのは分かってましたよ。ホント、変わりませんね、横島さん」「当たり前じゃー! テメー、俺に内緒で巫女さんハーレムなんぞ作りやがって!」 俺の中から漏れ出す瘴気。 周囲の巫女さん達が緊張に身体を強張らせたが、俺の次の動作で霧散した。、「おねげーします、えーしゅんさま。ワタクシメにも少し分けて下さい」 腰を90度まで折り曲げ、清々しいまでに頭を下げる。 巫女さん達は、そんな俺に力が抜けて「ああ……」とズッコけた。 ズッコケル巫女さんを視界の端で見ながら思う。 冷や汗を見られる訳にはいかない。 木乃香に手を出したと、悟られる訳にはいかない。 落ち着け、落ち着くんだ。 20年前の、ナギのせいでまったくモテなかった俺なら、こういう時どうしたのかしっかり思い出せ! アイツのイメージのままの横島忠夫で居なくては……『死ぬ』!!! 刃を交わさない戦い。 一瞬の気の緩みがそのまま死に繋がる。 ここで俺は死ぬ訳にはいかない。 待たせている女達が居るのだから。 脳裏に過る女達の笑顔。 俺は必ず帰る。お前たちが待つあの場所へ…… その後は軽い歓待を受け、詠春との会談。 関西の総本山で一室を借り受け、そこから文珠を使ってシスターと共に麻帆良へと帰還した。 しばらくはこうして麻帆良と関西総本山とを行き来するのだ。 それだけで文珠が往復4個も消費するのは可也痛いが、まあ仕方がねーだろう。 そんなに時間を掛けるつもりはないのだし、犯人の目星も近い内につくだろうしな。 女の魔法使いを一人残らず徹底的に洗えば済む事だ。 去年の秋、夏美の腕を禍々しくも神々しい剣で斬り飛ばし、俺に神殺しセリカの剣術に似た技を使ってきた女。 今思えば間違いなくラプシィアの関係者。性魔術を使えても可笑しくはない。 後はその女の身元に背後関係と交友関係を関西呪術協会が調べ上げ、捕まえさせればいいだけだ。 だからそんな些末時よりも、如何にして詠春に悟られずに木乃香との関係を続けていくかの方が大切である。 教会の前でシスターと別れた俺は、自宅までの道中その事だけを考え続けた。 そしてふと気づく。 シスターとしっぽりするつもりだったってのに、何もせんと別れちまったことに! あああああああ、俺って奴は、バカなんじゃねーだろうか…… 涙と絶望に濡れた俺は、家に帰るなりグルッと周囲を見渡した。 シスターという上物を逃してしまった今の俺の股間は、不満がたまってバーニング寸前。 そんな股間を鎮められる女はそうは居ない。 アスナ、あかや、千鶴の3人ぐらいだ。 もしくは……「アっキラちゅわぁ~ん、ぼっくとデートに行こうぜ!」 あやかに千鶴が居ない今、アキラしかいないだろう。 なんでかナチュラルにアスナをスルーしつつ、俺は爽やか好青年な笑みを浮かべながら親指を立て、アキラをデートに誘った。 突然の事にワタワタしながらも、嬉しそうに何度もウンウン頷くアキラの手を取ると、ブーブー文句を立てる他の女の子達に、「お土産買ってくるかんなー」 と言って外に出た。 車庫から車を出し、助手席にアキラを導くと、そのまま麻帆良の外を目指して車を走らせる。「えっと、いいのかな……? 私だけこんなにいい目みて……」 窓を開け放ち、春の夜の空気を切りながら、アキラの申し訳なさそうな声が耳に届いたが、俺はあっさりとスルー。 そして、これからの期待に胸を膨らませるのだった。 ネギま!のほほん記 第30巻 アキラSPイベント① 長い長い直線道路。 時折すれ違う対向車のヘッドライトに照らされる横島とアキラ。 横島は楽しげに鼻歌なんかを口ずさみ、しかしアキラはビクリと身体を跳ねさせる。 真っ赤に染まった顔、いいや、顔だけじゃない。 首から鎖骨を通って、胸からヘソ、下腹から股間に太腿どころか足の爪先まで桃色に染まっていた。 言うまでもなく、彼女は裸だ。 麻帆良を出てしばらく走ると、沿道に車を止めて彼女の衣服を剥いたのだ。 アキラは身体を、特に中学生にしては可也大きめの胸を両腕で守るように抱きしめると、すれ違う対向車に恐怖の眼差しを向けた。 そして、小さく零れ落ちるように、「イ……ヤだ、よ……見られたく……ない……」 そう言って、顔を強張らせた。 何度もしていた露出プレイは、当然の様に誰にも見られぬように認識阻害の結界を張って行われている。 だが、今現在その様なものは使われてはおらず、その事実がアキラを恐怖に落とし入れているのだ。 アスナを始めとする仲間達とは違う。 裕奈達の様な友人とも違う。 まったく見知らぬ他人、しかも男には見られたくない。 いつもは『見られるかもしれないと言うシチュエーション』 そして今は、『本当に見られるかもしれない』いいやむしろ『見られている』 対向車の運転席に座っている男が、こちらをギョッと驚いた表情で彼女を見ていたのだから。「ヒィッ!?」 ビクンッ! 身体を細かく痙攣させ、か細い悲鳴を上げた。 なのに、目が、離せない。 完全に横切っても尚、最後の最後までその男の目を恐怖の眼差しで見続けた。「ぁぁぁ……見られちゃったの? 私、見られちゃったの……? 横島さん、私ぃ……」 悲しそうにそう言うアキラの様子に満足した横島は、右手一本でハンドルをさばきながらアキラへと手を伸ばす。 両腕で覆い隠されている胸、それでもその端からはみ出ている柔らかい乳肉に指を食い込ませ、そこからグイグイとアキラの腕を排除していく。 嫌がるアキラ、でも横島は強引に彼女の胸を剥き出しに晒すと、柔肉を搾るように愛撫する。 アキラの陥没気味なピンク色の乳首がムギュッと飛び出し、丁度その時、再びの対向車の運手席に座る男とアキラは目が合った。 凍りつくアキラ。 男のイヤらしい視線がアキラの顔から徐々に下がっていき、そして胸へと到った時、ビクビクビクンッ!!「アァァァンッッッ!!!」 全身を快感が駆け抜け、そして股間から透明で粘る飛沫をピュッピュッ! 助手席のシートを濡らす。 「横島さん、もう、止めてよ……」 息を荒げて横島を涙目で見ながら、必死の懇願。 だけども横島は聞こえないフリ。 もちろん、横島はアキラの裸体を赤の他人、特に男になんか見せるつもりはないし、実際に見せてない。 現在この車は、アキラには解らぬ様に文珠で形成された幻術に包まれているのだ。 外からこの車を見ると、マッソーな詠春のマッスルポーズが見えたりする。 対向車の男共は、そんな詠春の幻に驚きの表情を浮かべているのだ。 アキラが類稀なる動体視力で見た男のイヤらしい視線は、言い方は悪いが全てが自意識過剰によるモノである。 もちろん、そんな状況に持っていったのが我等が横島忠夫であるのだが。 ヒュゥゥン、ヒュゥゥン……と風を切り、何台も何台も車とすれ違う。 20才前後の若い男が居た。30過ぎの脂ぎったおっさんが居た。 60過ぎのじーさんが居れば、大学生っぽい女性も居た。 車がすれ違う度に、その車の運転者達は一人残らず驚いた眼差しでアキラの方を見るのだ。 実際はマッソーな詠春を見ているのだが。 とにかく、自分が見られていると思い込んでしまったアキラ。 胸の谷間を通るシートベルトのせいで盛り上がる胸。 その胸を揉まれて飛び出す乳首。 間断なく続く軽い絶頂。 アキラの蜜でぐっしょりと濡れてしまった助手席のシート。 口を半開きに、段々と荒くなっていく吐息…… 次第に吐息は激しさの中に甘さが含まれていき、「んんぅっ!!」アキラは大きく乱れ始めた。 横島の右手がアキラの胸から段々と下がり、股間の中央部に差し掛かると、花芯を親指で押し潰しながら、彼女のクレバスに指を沈めた。「んぅっ!」 ネットリ生暖かい液体を掻き混ぜながら、横島はアクセルを思いっきり踏み込んだ。「先ずは一速、続いて二速!!」 親指でクリトリスを捏ねくり回し、同時に、グチュ、グチュグチュ……!! 彼女の中を激しく掻き混ぜた。「三速、四速、ハイトップ~ッ!!」 グチュグチュグチュ、グジュジュジュジュジュ、ヌジュジュヌジュジュジュジュ………!!!「んっ!あ、あぁん!!や、ダメ、やめて!イッちゃう、し、らない人に、見られて、るのに、っっ!!」 あまりに激しい指の動きに、透明だった蜜が白く泡立ち、横島の手の平をベタベタに汚していった。 アキラは髪を振り乱しながら何度も高みに昇る。 だけども、アキラは激しい絶頂の中、安堵していた。 なぜなら自らの膣内を激しく掻き混ぜる程、車のスピードが速くなり、対向車からの視線が少なくなっていったからだ。 時速120kmを越えた辺りになると視線はまったく感じなくなり、ウィィィィン、っと窓が開け放たれるのにも気にならなかった。 車内を暴れ狂う風に髪をなびかせ、その風圧がたわわに実った胸を押し潰す。 アキラは声を荒げる。 ある意味、完全に外の世界と切り離されたこの空間で、横島の愛撫に身を委ねたのだ。「き、気持ち、いいよ……でも、これじゃ……や、やだぁ、んっ!」 何度もイってはいる。 でもだ、お腹の奥がキュンキュン鳴って、本当の満足は得ていない。 欲しい、欲しいのだ。自らの奥に。 早く車を止めて、自分の中に彼を迎え入れたい。繋がりたい! そうオネダリしようと口を開きかけたその時だ、キュキュキュッ……ブレーキ音と共に、車が減速し始めたのは。 アキラは遂に横島がそのつもりになったのだと、最初は思った。 だが、目の前で、青いランプが点滅し、黄色いランプに変わって、最後に赤のランプへと切り替わる。 信号だ。さっきまで走っていた郊外を抜け、市街地へと入ったのだ。 夜の街だ、人は歩いていなかった。 でも、青に変わり、車がどんどんと街の中心部へと向う毎に、人がまばらに増え始める。 「おっ、今の信号待ちしてたおっちゃん。アキラのおっぱい凝視してたな」「ひっ!?」 ビクリ、とアキラは再び身体を強張らせた。 絶頂感冷め止まない肢体は、嫌悪感を隠し切れずにしとどに溢れていた蜜が徐々に勢いを失っていった。「ほれ、さっき道を歩いていた奴等も、アキラを指差して何か言ってたし」「い、いや……ほんとに見られるのは、ダメ……だって、横島さん以外に、見られるのは、気持ち悪い……」 紅潮していた顔と身体が青ざめ、横島の当初の予定から外れ始めた。 彼女の中を掻き混ぜていた指も、蜜の供給が減ったせいで抵抗感が増えてスムーズにいかなくなり、あれ?っと首を傾げた。 露出癖の気があったアキラは、ガンガンに乱れまくりエロエロになる予定だったのだ。 でも、「見られそうと、見られるじゃ、全然違う。横島さんは好きだけど、これは違う」 青ざめてはいたけれど、快感に蕩けず、キッとした表情で言い切った。 そして外からは見えないようにと、両腕で再び胸を覆い隠し、身体を前かがみに傾けた。 アキラは気づいたのだ。 いつも外でする時は、開放感も相まって、とても気持ちが良かった。 けれど、今こうして本当に見られてしまえば、快感なんてものより身の毛もよだつ嫌悪感しかなかったと。 アスナ、あやか、千鶴、夏美、のどか、夕映、木乃香。 彼女達仲間や、裕奈、亜子と言った友人達に見られながらスルのとは、まったく違った。 それに気づくと、サァーっと身体が冷めた。 もう、これ以上は見られたくない、見せはしないのだ。 例え、それを横島が求めていたのだとしても。 横島は、シートベルトを身体に食い込ませながら前かがみになっているアキラを横目で見ながら、微妙な表情を浮かべた。 始めから余所の男共に見せるつもりはなかったが、エロエロ調教しているつもりが純愛路線にいってしまったでござる。 そうは思っても、実際は嬉しかったりするのだが。 つい最近、今アキラが言った様な事を木乃香に言った覚えもある。 それをアキラ自身が言ってくれたのだ。 嬉しくない筈がない。「ホントはさ、文珠で作った幻術に覆われてんだ。だから、誰にも見られてないんだぜ」「………そう……だったの……?」「横島忠夫、嘘つかない」「そっか、よかった……」 安堵の溜息を零すアキラ。 そんなアキラに、当初の思惑とは違うけど、まいっか、と横島は小さく笑った。 本当は人通りの多い街中をグルグル周るだけのドライブのつもりだったが、急遽変更。 たまたま目に入ったデパートの看板を見てハンドルを切る。 駐車場に入ると、入り口近くの駐車スペースに車を止めた。 時刻は夜の8時過ぎ。 まだまだ子供連れの親子が沢山出入りしている時間だ。 微笑ましい子供の喚声が聞こえてくる。 横島は自分の身体を締めているシートベルトを外し、続いてアキラの身体を締めているシートベルトも外す。 シートを倒し、車内の空間を広げると、おもむろにアキラの両胸を揉みしだき始めた。「あふっ……い、いたい、よ……もっと優しく、揉んで……いぃ、ン、はぁ……」「その割には随分とエッチな顔してるぞ」「そ、そんなこと……ない……くぅう、ん」 口では如何こう言ってるものの、素直に身を委ねているアキラ。 だが、実は外が気になって仕方無い。 何せ近くを通る人全てが、こちらを驚いた顔で見るのだ。 中には不思議そうに指差す子供までいて、アキラは気が気でない。 横島を信じているから抵抗もしなければ、甘く喘ぎ声も上げたりする。 でも、見られている『かも』しれない。 この状況はアキラの肢体を熱く燃え滾らせた。 腰を引き寄せられ、そして、ギシッ! 車が揺れる。「い、イキナリ奥まで、入っ……ちゃ……入っちゃった……っ!」 両足が車の天井にぶつかり、頭は助手席のドアに半掛け状態。 狭苦しい車内の中で、それでも横島はアキラを完全に押し倒し、自らの♂を彼女の♀の深くまで突き込んだのだ。 いつもみたいに自由自在に腰を蠢かす事は出来なくても、アキラに全体重を掛けて押し潰しながら肉棒を出し入れし始める。 ギシ、ギシ、ギシ、ギシ、ギシシシ…… リズミカルに揺れる車体。 アキラの身体が車の中で揚げられたばかりの魚の様に跳ね続ける。 2人の生殖器が交じり合う湿った音が外まで響き、通行人の目を惹きつけて止まない。 もちろん、彼らが見えるのはマッソーな詠春だ。 でもだ、 ───ママ、あの人なにやってんの? 見るんじゃありません! さ、行くわよ、●●ちゃん!!────── とか、 ───おいおい、あれ、すっげーなオイ! ああ、あのピクピク痙攣する大胸筋、たまんないネー!───────── などなど、どんな幻影なのか知らないアキラは、本当に見えてないの……? と僅かに不信感が滲み出る。 麻帆良でスルときは、いつも通りすがりの人達を見ることはあっても、こうやって注視されることは無かったのだ。 でも、見られてない。どんなにこっちを見てるように見えても、実際は見ていないのだ。 そう何度も自分を説得するように心の中で繰り返し、でも、聞こえてくる、見えてしまう。 コチラを指差し、ヒソヒソと話す人の群れが……「ダメなのに……ん、あ、はぁああああああああぁあっ!」 アキラに淫らな悲鳴を上げさせた。 ───な、なにっ!? 今の声ッ!!「えっ?」 絶頂の衝撃が冷め止まぬ中、肩で息をしながらアキラは外の声に目を大きく見開き横島を見る。「見えなくても、声は素通り。でっかい声出したら聞こえてまうぞ?」 ヒュッ、思わず息を吸い込む。 熱くなっていた身体が瞬時に冷めそうになるも、彼女に打ち込まれた肉棒がそれをさせない。 横島の腰の動きが本格的に加速したからだ。「っあ! ああっ、あ、ま、待って、横島さん、ダメぇっ!?」 そう懇願するも虚しく無視され、柔らかで敏感な内膜を熱の塊である肉棒でいい様に掻き混ぜられた。 アキラの脳裏が真っ白に染まる。 一度点いた彼女の体の火は止まらず、大きく仰け反ると悲鳴を上げて肢体をガクガク震わせた。「いやあぁ! いやいやぁ、あっ、あっ……いぃ、んっ、あはぁ……き、気持ち、いいっ……ち、ちがうっ! あ、ああぁ、でも、んふぁ……」「……どっちだ? 続けて欲しいんなら最期までここでスルし、止めて欲しいんなら場所を変えるぞ?」 言いながら腰の動きを回転から小刻みな挿入に切り替える。 細かくお腹の奥を突かれるアキラは、もう何も考えられなくなってしまいそう…… でもそうして声を張り上げてしまえば、いくら一般人が相手でも術を破られてしまうかもしれない。 この手の術は、相手に気づかれた時点で半分破られてるも同じなのだから。 でも、止まらない。声を上げたい。聞かせたい。でも聞かせたくない。止まって欲しい。 矛盾した考えが何度も脳裏を巡って、でも何度も襲い掛かってくるエクスタシーが更にグチャグチャにしていくのだ。 そして遂には、「よ、横島さんの、おちんちん、ズプズプって、おまんこの中ぁっ、う、動いて……あぁああうっ、ひぃあうっ、はああぁ──────ッ!!」 車の周囲どころか、デパートの中まで響きそうな程に大きく嬌声を上げてしまった。 しかもだ、隠語付きで…… ザワザワざわめき始めた周囲。 マッソーな詠春もそうだが、この状況、流石にマズイ。 このままでは官憲のお世話になってしまうではないかっ!? 横島はエッチな顔で自分を見上げるアキラの腰に手を回すと、そのまま運転席に座る自分の膝の上へと乗せる。 地味に最奥を突かれた事で、アキラは「あぁんっ!」甘い声を上げるが横島はそれどころでない。 乱れるアキラを押さえ込み、シートベルトをして2人きっちり固定すると、アクセルを踏み込んで駐車場から逃げ出した。 走り出す車。 アキラにキツク抱きしめられながら、横島は今度は人気の少ない郊外を目指す。 少々前が見づらく、運転もしづらいこの状況。 だが横島は、「ふんっ!」腰を跳ねさせる。 アキラのポニーテールがピョコンと跳ねて、横島の視界を僅かに隠す。 だけどもそんなん気にならねー!「アキラ、動いて」 短く、端的に、要点のみを告げる。 横島はまだイってないのだ。 アキラに打ち込まれた肉棒は、いよいよ熱を持って膨れ、彼女のお腹を突き破らんばかりだ。 彼女も自分だけが何度も達していたのは解っていた。 市街を抜け、人通りも車通りもまばらになってきた中、アキラはゆっくりと腰を上下させ始めるのだった。 横島の座るシートは、すでにアキラから滴る愛液でヌルヌルとなり、彼女が腰を下ろす度にむっちりと弾力のある尻が横島の膝にパシンと音を鳴らした。 横島とアキラは、まぐわったまま只管車を走らせ続ける。 そうして左右の景色が山林に囲まれた場所のサービスエリアに車を止めると、横島はアキラを車の外に連れ出し、ボンネットに胸を押し潰す形で彼女の上半身を乗せた。 車の外に出ている以上、横島の文珠による幻術の効果はない。 当然、認識阻害の札もなく、でも人の気配は一切ない。 アキラは、背筋がゾクゾクする自分に気づき、悩ましげに眉間を歪め、唇を噛み締めた。 嫌だ、そんな感情よりも先に、スリルと快感を感じてしまう自分に嫌悪して……「全部アナタが悪いんだよ? わかってるの、横島さん……」 横島は笑う。ああ、確かに俺のせいだな、そう思って。 そうして横島は彼女の茂みに手を伸ばす。 初めてこうして抱き合った半年前には、まったく無かった茂みだ。 少なめであるが、今ではこうして大人の女らしく茂ってきており、べったりと吐き出された蜜でアキラの内腿に張り付いている。 そこを越えた先まで指を伸ばし、ぱっくり開いたワレメのビラビラに指を添えた。「そろそろ、イカせてもらうぞ、アキラ」 本日、まだ一度もイってない赤黒く照り光るナニを、ズズ───っと押し込んだ。「あっ、ふぁ……んっ」「ドロドロだな、アキラんなか」「ん、ふぁ……だ、って、好きだから……ああ、いっ」「なに?俺のピーが好きだって?いつの間にこんなエロ娘に……、お兄さんは悲しいゾ!」「ち、違うよっ!? んァ、あァっ、よ、こしまさんがっ……すき……っ、好きぃいっっ!!」 その瞬間、込み上げてくる愛しい感情そのままに、横島は此処まで溜めに溜めた精を、「俺も、好きだ! アキラっっ!!!」一気に放出した。 アキラは嬉しげに身体を波立たせ、膣内がうねった。「あ゛───ッッ! 出てる……っ、でてるっ!でてるよ……っ、ああああああ、あっ!!」 横島は背筋を反らし、アキラに絞り取られるように射精していった。 そして射精が完全に終わらない内から、再び腰を揺さぶり始めた。「んっ……ひぃンっ……」「2回戦、はーじまーるぞー」「ま、まだ、イってるの、に……」 夜風に肢体を撫でられながら、空を仰ぎ見、淫らに喘ぎまくる。 残念なことに、見える夜空は曇り空。 星一つ見えやしない。 でも、視界の端に、ピョコンとたぬきが跳ねた。 親子連れのたぬき。 さっきの駐車場の親子連れを思い出す。 するとタダでさえ敏感になっていた肢体が、更に感じやすく、肛門までもがピクピク蠢き……「ぅぅうんっ! あっ、あ───! イッ、イッ、イッちゃ……」 両腕を、肘の辺りから痛みを伴うほど引っ張られ、「ま、また……っ、イッ、これ以上は、こっ、壊れっ、ああっ、あっあ───」 ボンネットで押し潰していた胸が浮かび上がり、突かれる度にブルンと揺れる。 立ちバック、後背座位、立位、そしてアスファルトの上で正常位。 最後の最後でようやくキスをして、ドプププププププッッ!! 「あうっ! ん、ああ、横島さんのあったかいので……イッちゃう、イッちゃうよォッ!! ふぁぁあああああぁああっ!!!」「折角のデートだと思ったのに……」 キチンと服を着た状態で、アキラは少しだけふくれっ面。 時間も随分と遅くなり、普通のお店なんか閉まってる。 やってるとしたら深夜営業のコンビニとかしかないだろう。「ドライブってのはこうして車を走らせるのが目的で、どっかに立ち寄ったりするのは邪道なんだぞ?」「……それって、楽しいのかな?」「だったら、家に帰ったら聞いてみるさ。楽しかったか?ってな」「うん、聞いてみて」 きっと、楽しかったって言うと思うよ? アキラはふふふ、と小さく笑う。 山を走り、川を横切り、海を眺める。 日常の何気ない話をしたり、しりとりしてみたり…… 2人だけの空間で、飽きる事無く口を動かし続ける。 窓から入ってくる強烈な風を浴びながらアキラは、今日と言う日を一生忘れない、そう思った。 後書き うな……? 前話、ラスト部分にほんの少しだけ加筆あり。