穢れを知らない無垢な少女が、天使の微笑を浮かべながら門をくぐり抜けていく。 スカートのプリーツは乱さないように、白いセーラーカラーは翻らせないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。 もちろん、遅刻ギリギリで走り去るなどといった、はしたない生徒なんて一人しかいない。 私立リリアン女学園。 ここは、乙女達の園…… ヨコアス外伝 キーやんのママがみてる 超!加筆修正見直し版 HR開始のチャイムが鳴る中、一人の少女がマリア像の前を通り抜けた。「遅刻ぅっ! このままやったら遅刻してまうっ!!」 サラサラとした長く黒い髪をなびかせながら、少女は必死に走り抜ける。 少女の名前は横島タダヲ。 『身体』は正真正銘の『乙女』 でも、その正体は……、Dr.カオスの実験により、女になってしまった横島忠夫である! 彼は元の男に戻る力、薔薇の名を冠する少女の破瓜エネルギーを文珠に集めるため、此処、リリアン女学園に転入したのだ!「おっはよー! 祥子ぉ!!」「もう、また遅刻ギリギリなの? あなたももう2年なのよ、いい加減落ち着いたらどう?」「祥子がキスしてくれるなら考える!」「はあ、まったくあなたって人は……」 タダヲは、祥子の隣の席に座ると、彼女の肩にしなだれかかる。 途端に周囲から「キャー!」という歓声が上がった。「タダヲさんと祥子さんの絡みが見られるなんてぇっ!!」 そんな声に応える様に、タダヲは顔を上げると、祥子の唇の少し横に自分の唇を押し付けた。「もうっ! なにするのよっ!!」 怒った口調ではあるものの、顔は怒ってはいなかった。 いいや、それどころか、嬉しそうに釣り目がちな目が垂れ下がっている。「ね、祥子。今日、どう……?」 タダヲの言葉に、やや躊躇いがちに、だがしっかりと頷き返す祥子。 真っ赤な頬を緩ませて、とても幸せそうに微笑んだ。 授業が終わり、放課後。 タダヲと祥子はチラッとだけ目が合う。 これから薔薇の館で生徒会の仕事だろう祥子は、タダヲの耳元に口を寄せると、「少しだけ待っててちょうだい。お姉さまに今日は用事があって残れません、って言ってくるから……」 タダヲの胸がドキンっと高鳴った。 そのつもりでこの1年間、ずっと彼女を口説いてきた。 でも、いざそうなると、少しだけ戸惑ってしまう。 いいのだろうか……? 中身男であることを黙ったままで…… だが祥子はそんなタダヲの気持ちなどわかっているとでも言わんばかり。「何を戸惑っているのよ。私がいいと言っているのだから、タダヲは気にせず目的を遂げなさい」「へっ!?」 焦って祥子の方を振り向く。 けれど、彼女はそんなタダヲを置いて、さっさと教室から出て行ってしまった。 もしかして正体がバレているのだろうか? 彼女は小笠原財閥の令嬢だ。 タダヲの徹底的な身辺調査をしたのかもしれない。 だとしたら、彼女は私(俺)の正体と目的を知ってて……? 祥子の残り香を胸いっぱいに吸い込むと、さっき感じていた罪悪感からきた鼓動が、違う意味のドキドキに変わる。「終わりだーーーーーっ!! これから先、変態カマ野郎の十字架を背負って生きる事になっちまったーーーーーっ!!」 廊下を歩きながら聞こえてくるタダヲの叫び声。 祥子は口元を押さえてクスリと笑った。 彼女(彼)の正体を知ったのは2年に上がるとき。 初めて出来た親友の正体を知ったとき、祥子は裏切られたと思う反面、どこか納得もしていた。 祥子の婚約者だった柏木優が、彼女に関心を寄せていたからだ。 それも尋常ではない程の関心、明らかに恋愛感情としか思えなかった。 ああ、男の人だったのね。だから優さんは……、流石は男色家。あなどれないわ。 それから大よそ半年の時間が過ぎ去り、その間ずっと彼女(彼)を観察してきた。 その結果出た答えは、タダヲはタダヲ。それ以外の何者でもない。そんな答え。 彼女は親友で、そして周囲の認識通りに、今日、遂に本当の恋人同士になるのだ。 沢山いる『彼』の恋人達のコトは調べがついている。 でも、『彼女』の恋人は私が最初。そして、最後。 なぜなら、薔薇の名を冠する乙女の破瓜エネルギーを回収させるのは、私が最初で最後だから。 お姉さま方にも、そして、令とその妹や、白薔薇の蕾の志摩子にも手は出させない。 あの長く黒い髪も、クリッとした愛嬌のある目も、細身で、でも意外とがっしりしている肢体も、ぜーんぶそのまま。 これから先、タダヲはタダヲのままで、ずっと、ずーっと…… 逸る気持ちを抑え、優雅に微笑みながら颯爽と廊下を歩く。 頬は桃色に、目元は柔らかく垂れ、唇はしっとり、お腹の奥がきゅんとする。 にこにこにこに、今日も紅薔薇の蕾は絶好調だ。 後書き いや、だから言ったっしょ? 大した内容じゃないって。 短っ!? って思われた方、最初期バージョンはコレの5分の1。 最終バージョンでも半分程度なんだぜ? エイプリルフール嘘企画なんだから、多大な期待をしてもらっちゃ困る。 当然の事だけど、続きなんてないからね。 更におまけ 感想にて、次のHIT企画は型月で、ってあったんで、ちょっと妄想してみた。 でも型月SSは色々とアレなので、妄想垂れ流しで終了ww ヨコアス外伝 Fate/イリヤとしないto! サーヴァントデータ クラス:ゴーストスイーパー マスター:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 真名:横島 忠夫 性別:男性 属性:神性・淫 能力 筋力:B 魔力:B 耐久:C 幸運:E~A (そん時によって上がったり下がったり) 敏捷:A 宝具:E-~EX 保有スキル 霊力:A 対魔・対霊特効 飛燕剣:B 異世界ディル=リフィーナの東方に伝わる剣術 対人、対軍ソードスキル 絶対回避:A 1日に1回、どんな条件下でも敵性攻撃を回避出来る 煩悩全開:EX 聖杯戦争中、1回だけ使える魔力増幅技能。 ただし、使えば女性陣から総スカン 逃亡:A どんな不利な状況だろうが逃げてみせる 性魔術:A 性行為による魔力の収奪行為、及び精神支配が可能な儀式魔術 文珠作成 強引な世界移動により、この世界限定で作成に制限がついている 仮マスターであるイリヤたんとのセクロス1回につき、通常文珠2個、ハイパー文殊1個 その他女性とのセクロス1回につき、通常文珠1個 の作成が可能 転移時の文珠所持数は0 元々持ってた分は家に置き去りっぽい 令呪無効 令呪?なにそれおいしいの? 当然、ブーストとしても使えない ナンパ 成功する確率1万分の1 身体保持 1日に一回イリヤたんとエッチしないと死んでまう ギャグ補正 ギャグっぽかったら死なないっぽいよ 計画無効 横島がいる限り、どんな謀もあっさり崩れるさ! お持ち帰り 全てが終わると、気に入った女の子は自分の世界に持って帰ってハーレム要員 宝具 『さよちゃんあたっく(竜の牙)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人 竜神小竜姫の力が宿っていた神器に住み着いちゃった元浮遊霊、さよのちょっと頑張った攻撃。 ぶっちゃけ使えないが、霊力や飛燕剣と合わせる事により、そこそこ使える力が発揮されたりされなかったり。 『さよちゃんといっしょ(相坂さよ)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:自分 竜の牙の精霊たる相坂さよとの合一により、全パラメーターが2ランク上がる。 ついでに体内に貯蔵されている文珠の制御等も行えるが、そもそも聖杯戦争中はそんなに文珠を持ってないんで意味はない。 さよちゃんと抜かず3回戦をした後か、主たる横島のピンチ以外には発動しない。 『アリシアがんばる!(ニーベルンゲンの指輪)』 ランク:E- 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:自分 魔族ワルキューレの力が宿っていた魔具に住んでる幼女霊、アリシアの絶対(笑)防御。 頑張れば子にゃんこ3匹分の攻撃を防ぐことが可能。 『アリシアといっしょだもん(アリシア・テスタロッサ)』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:自分 ニーベルンゲンの指輪の精霊っぽくなってるアリシアとの合一により、全パラメータが軒並みE-って笑えね? ただし、猫さんからの絶対的な親愛を無条件で手に入れる事が出来たりする。 『魔神を解放せし救いの霊撃(竜の牙+ニーベルンゲンの指輪)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大補足:1人 地上を侵攻してきた超上級魔族アシュタロスの対界宝具『究極の魔体』を破壊し、アシュタロス自身を時の牢獄から解放した一撃。 (主観的に基づいた話で、事実とは微妙に異なったりそうだったり) 致命的な弱点さえわかれば絶対に殺せる。致命的な弱点がわかったらな。 発動条件はマスターとのハイパー文珠による『合/体』 『全てを滅する嘆きの砲火(逆天号)』 ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:10~∞ 最大補足:天体規模 超上級魔族アシュタロスの先兵として、神魔の拠点を次々に殲滅していった悪夢の兵鬼。 その兵鬼を、人界最高の錬金術師Dr.カオスが異世界間移動航行艦として改造し、更には異世界の魔導科学の結晶を詰め込んだ。 主砲にアルカンシェル断末魔砲。一個の天体を軽く滅ぼす力がある。 ただし、そのあまりの力に驚愕した神魔の最高指導者が、アルカンシェルを完全に封印した。 よって、現在ただの(?)異世界を移動するための航行艦である。 召喚するには、文珠65535個が必要。 ぶっちゃけ聖杯戦争中は出てこれない(笑) 横島忠夫wiki 超上級魔族アシュタロスを倒した英雄の一人。 だがその数年後、テロリストから人々を守る為に自分自身を犠牲にし、彼は次元の彼方へと消え去ることになる。 しかしゴキブリ以上のしぶとさで、数十年後になんでかひょっこり顔をだした。 その後は、美女・美少女・美幼女を多数囲ったハーレム野郎として、全世界の持たざる者達の憎しみを一身にうけて反英雄となる。 称号として『ロリコン神』『ペドキング』『淫行帝』『この世全ての男の敵(あんりまゆ)』 Story イリヤたんに召喚される横島。 でもイリヤたん、令呪はあるのに一切言う事を聞かせられない。 『サーヴァントになりなさい!』『いやじゃ』 涙目の少女に罪悪感を感じる横島。 だったら俺の世界の契約方法で少しの間だけなってやる、と性魔術えっちらおっちら。 イリヤたんの初めて美味しく頂きました! その時ポンっと出来た文珠をアインツベルンの当主にプレゼント。 すると聖杯?なにそれおいしいの?状態になる。 きっと根源だったかなんだったかが見えたり見えなかったりしたんだろう。 その後、聖杯戦争の開始を聞いても、横島「メンドクセ」、当主「もういいんじゃね?」状態だったが、周囲が煩いし変に思われるのも何なんで仕方なく参戦。 聖杯たるイリヤではあったが、もう聖杯イラネ状態だったんで、これが終わったら好きにしていいよ、ただし文珠を100個くれたらね、って言われる。 そんな訳で冬木に到着後、ひたすらセクロスに励んだりしながら遊び暮した。 VSアーチャー戦……イリヤを抱えて神速の逃げ足。 VSライダー戦……ワカメをはったおし本を奪う。 VSランサー戦……ナンパ勝負にて敗北。 VSセイバー戦……たけのこの里をあげたら懐いた。 VSアサシン&キャスター戦……アサシンと門前でグチり合う、それを聞いて怒って出てきたキャスターの剣幕にビビッて逃走。 VS黒桜戦……文珠で蟲を全部浄化、ついでにライダーを返してあげた。黒くなったのは士郎と凛がセクロスしてたのを目撃しちゃったから。 VS臓硯……文珠で蟲を浄化したら消えちゃった。 VS金ぴか戦……アーチャーがんばれ。 VS似非神父戦……気づいたらしろーとりんちゃんが凹ってた。 聖杯の破壊……セイバーのエクスカリバーがビカッと光った。 VSアンリマユ……こっそり黒桜が捕食した。 横島、宝具使用回数ゼロで聖杯戦争終了しちゃう。 撃墜サーヴァント……無し 撃墜女性陣……イリヤ、リズ、セラ、ライダー、黒桜 総括……役に立ったり立たなかったり。 聖杯戦争が終わり、それでも尚生きている自分。 タダオへの感謝の念が胸に広がる。 でも、すぐにそれが悲しみでいっぱいになった。 だって、彼は、「かえっちゃうの、タダオ……」 私は涙声でそう言った。 彼を困らせるのが分かっていながら、言うのを止められないのだ。 セイバーに、アーチャーも、自分の居るべき場所に帰ってしまったのだから、やっぱりタダオも帰らなきゃならない。 この世界に居る気満々なライダーの姿が気になるが、タダオに教えてもらった異世界の使い魔契約が、黒桜との間に結ばれているからだろう。 そうでなくてもタダオ自身は実のところ英霊ではない。彼には元の世界で待っている家族がいるのだ。 でも、帰ってほしくない。ずっと一緒にいたかった。 わたしを救ってくれた彼と、ずっと一緒に…… だから、次の言葉には心底驚いた。「もうちょい遊んでくつもりだぞ?」「……はぁ!?」 一瞬、彼の言葉が理解出来なかった。 でも、じわじわその言葉の意味が分かって、そして、爆発した。「タダオーッ!!」 両手を一杯に広げ、大好きなサーヴァントの胸に飛び込んだ。 いいや、聖杯戦争は終わってしまったのだから、彼はもうサーヴァントではない。 大切な人だ。大好きな人だ。「それによ、元の世界に帰るときも、一緒についてくりゃいーのでは?」「えっ? 第2魔法だよ!?」 そんな私の疑問をよそに、盛り上がりをみせる周囲。「お嬢様が行かれるのでしたら、私どもも共に行かねばなりませんね。ヨコシマに任せるのは不安ですから!」「セラは少し素直になった方がいい。もちろん、イリヤと一緒にリズも行くよ」 近くでライダーが私も、とか、その後ろで、私も一緒に行かないとダメなんでしょうか?とか言いながらついて来る気満々な黒桜もいる。 平行世界移動が出来る事を、誰も疑問に思ったりしてなかった。 よくよく考えてみたら、そういえば結構簡単に出来るって言ってたっけ。 だったら、これからも、ずっとずーっと一緒なんだ。「さすがは文珠……なの? タダオ?」「まあな。だ・か・ら! さっそく作るとしよっか!」 いつものエッチな笑みを浮かべ、私を抱きしめる力が強くなる。 頬が熱くなる。 胸がきゅ~ってなる。 唇を彼の唇によせ、ちゅっと音を立てて重ね合わせた。 タダオの舌が私の口の中を蹂躙する。 舌があっという間に彼に囚われ、ぴちゃぴちゃと舐め合いながら唾液を嚥下していく。 肢体が火照り、アソコがじゅんと濡れてくる。 それを羨ましそうに指を銜えて見るリズとライダー。 はしたない!なんて言いながら、やっぱり羨ましそうなセラ。 次は私もお願いします。なんてヌケヌケと言ってくれる黒桜。 そんな彼女達を横目に、タダオの手が私のスカートの中に侵入し、さわさわと下着を撫でる。 お尻からアソコにかけて、じっくり、ねっとり……「ん……、タダオぉ……すきぃ……」 頭がぽや~っとしてくる。 気持ちいいよ……、もっと、して……タダオ…… でも、シロウとリンのキツイ怒鳴り声で、意識が現実に戻された。「ちょっとそこのエロサーヴァント! なにやってんのよっ!!」「そ、そうだっ! イリヤはまだ子供なんだぞ!」 魔術師のくせに、これくらいでグダグダ言わない! それに、これからもっとスゴイ事をするんだから、ねっ? こわーい2人から逃げる為に、タダオは神速の逃げ足で世界を駆ける。 その後ろからセラを抱えてついて来るリズに、同じように黒桜を抱えてついて来るライダー。「くふふふ……」「イリヤ、楽しそう。良かった」 リズの嬉しそうな声。 暖かいタダオの腕の中、もの凄い速さで流れる風景。 そんな中、私は私の楽しい未来を思い描く。 タダオと出会うまで、考えたこともなかった未来を。 お金はある。時間もある。何より…… 追いかけて来るシロウを見る。 私の義弟。あの人の息子。 その彼を見て、私は心の中であの人に別れを告げた。 ばいばい、キリツグ。 私はみんなと、なにより彼と、新しい家族になって、「いっけぇーっ!!」「うっしゃー! しっかりつかまっとけよ、イリヤ!!」 生きていく。 おしまい。 さあ、ツッコむんだ!