■18S市第三中学校の校庭を抜け、ゾンビの合間をすり抜けるように車を走らせて大通りへ、その後はディーゼルエンジンに切り替えまっすぐ俺の隠れ家へと直帰した。その間、少女は後部座席でぐったりした様子で大人しくしていたが、あれはただ単に暴れたりするだけの体力がないだけだと思う。普通なら俺みたいな怪しい野郎に連れ去られたら身の危険を感じて抵抗するだろうし。先ほど水筒から水は飲ませておいたが、体力はすぐに回復するものじゃないしな。助手席のラッキーが少し居心地悪そうにしている、無理もない。少女の身体から臭ってくる悪臭はかなり強烈だ、ゾンビどもの死臭とも違う、なんというか、まぁ、生ゴミの強化バージョンだと思ってくれればわかりやすい。後で時間を見つけて車内も消臭しておかないとな、臭いが染み付きそうだ。まずマンションに戻ったら彼女の身体を清潔にしてやらないとろくに看病もできないぞ。……ん? あれ? そう言えば彼女の身体を洗うのって俺がやるのか!?うわ、それってもしかしなくても犯罪なんじゃ、この娘どう見ても中学生だし流石にマズイだろう。でも今のこの娘の状態を見るに自力で風呂に入れるとも思えないしなぁ……。あぅー、俺以外彼女の面倒見てやれる人間もいないし、ラッキーじゃ流石にできんだろうし。うーむ、これも人命救助か、ま、まぁ、仕方ない、大義名分は得たさっ!現実世界の女の子の裸を拝めるまたとないチャンスだし、正直なところちょっと嬉しいし。ただ一つだけ残念なのは、彼女がもっと年上で、できれば20代後半くらいだったら俺のストライクゾーンど真ん中だったんだがなぁ。俺、ロリ属性よりも姉属性の方が強いんです、『姉、ちゃんと○ようよっ!』とか『つよ○す』は楽しませて貰いました!そんなアホなことを考えているうちにマンション到着、地下駐車場のシャッターを開けてさっさと入っていった。とりあえずは風呂、それと食事の用意か、あと寝床も確保しておかないとな。■俺はこのマンションの24階の一室に荷物を運び込んでおり、そこで寝泊りをしている。武器などは別の部屋に置いてある、基本的に部屋は余りまくっているので使い放題だ。ちなみになんでわざわざマンションの高層階を選んだのかというと三つ理由がある。・万が一、ゾンビが侵入してもさすがに24階までは簡単に登ってこれないだろうという考えがあって・生存者(この場合、暴徒・犯罪者・略奪者)が侵入してきても容易に発見されずらくするため・高層階の部屋の方が景色を楽しめるから最後の理由はごく個人的なものだが、前者二つは命に関わるため真剣だ。さらに、このマンションは屋上のソーラーパネルのおかげである程度の電力は自給できるので、エレベーターも常時とまではいかないが好きな時に動かせる。荷物を運んだり、自室まで移動するのもそれほど苦ではないのだ。俺は自室に少女を運び、まずは風呂場でその汚れた身体を洗ってやった。疲れきって気絶しているのか、それとも抵抗する気力もないのか、少女は俺が話し掛けても返事はなくただなすがままにされていた。童貞ゆえ生の女の子の裸体にドキドキしたが、流石にこんな衰弱した女の子にどうこうするわけもなく、俺はきわめて紳士的に対応した。俺の肉体の一部はきわめて紳士的ではない状態になっていたが、頭から冷水をかぶることでなんとか静めることに成功していた。ちなみに女の子のあそこにはまだ毛が生え(ry■身体を洗っている途中、中学生とはいえ成長期にある少女の微妙に色気を発しはじめている肢体に思わずゴクリと生唾を飲み込む場面もあったものの、特に問題もなく作業は終わった。ただ、少しだけ気になったのが、少女の身体のあちこちにどう見ても殴打した後らしい青紫色のアザが無数にあったことだ。確かにゾンビに襲われれば暴れまわって青アザくらいは付くかもしれないが、彼女の場合数が異常だ。それにあの状況下で少女がゾンビに襲われて生き残れるとも思えない、間違いなく人間による暴行のあとだと思うのだが……。ふと、彼女の手の甲にいびつなでこぼこがあったので良く観察してみると、俺の考えは確信に変わった。タバコによる『根性焼き』の痕だ、昔高校時代に知り合った不良に自慢気に見せられたことがある。いじめか、虐待、そのどちらか、もしくは両方か。今も昔も社会の闇はそう変わっていないわけだ、いじめ撲滅とか騒いでいたが効果は薄いっぽいし。かくいう俺も実は小学校時代にちょびっとだけいじめられたことがある、まぁ、誰にでもある経験なんだろうけど。だけど俺は先生にチクったり親に頼るのは男の子としてはちょっと情けないような気がし、暴力行為で解決するのも嫌だった。だから俺はこっそりいじめっ子のリーダー的存在の子供の後をつけて家の所在を確かめた後、一週間ほどその子の家に悪戯をしたら、いじめはあっさりおさまった。なに、子供の考えた可愛げのある悪戯さ、そんなに凶悪なモノじゃない。ゴキブリを詰め込んだ箱をプレゼントしたり、玄関前に生ゴミを山ほどブチ撒けたり、ちょっとアンダーグラウンドなサイトの掲示板にその子の住所と家族構成を書き込んでみたり。まぁ、俺のせいじゃないと思うがその後、その子の家族はどこか別の地域に引っ越して行っちゃったけど。ともかく、いじめというのは今も昔もなかなか無くならないものらしい。根性焼きまでされるのは流石に可哀想だが、まぁ、所詮は他人事だ。自分で解決するか、それが無理なら親・教師を頼るべきだろう。赤の他人である俺が気にすることじゃないな、見なかったことにしよう。■風呂からあがり、清潔な服に着替えさせた少女をベッドに寝かせ、俺はしばらく彼女の看病をすることになった。といっても、彼女の症状は極度の疲労と栄養不足、脱水症状などで、俺ができることなどたかが知れている。せいぜい時々目を覚ます彼女にストローでポカリスエットを飲ませることくらいだ。じゃあなぜ付きっきりで看病しているのかって?理由はコレ、この娘さっきからずっと俺の手を握って離さないんです、かなりしっかり握られてるのでちょっと痛い。寝ていても無意識なのか離そうとしないし、それを振り解くのも人としてちょっと、ねぇ?まぁ、原因は大体想像つくけどね、狭いロッカーの中で長時間ゾンビの恐怖に晒されたんだ、トラウマやPTSDにだってなるだろうさ。こうして誰でも良いから人の温もりが欲しくなる気持ちもわかるような気がするよ、相手が俺で悪いけど、フヒヒ。本当なら臭いが染み付く前にハマーの車内を綺麗に掃除したり、ラッキーに食事をあげなきゃいけいけないんだが。こうして誰かに必死で頼られるのも悪くない、あくまで俺に害がない程度の範囲内であるならば。それに普段なら俺みたいなオタには絶対ありえないシチュエーションだしな、普通なら女の子にキモイとかクサイとかウザイとか言われながら蔑まされる立場だったし。せっかくだし、この機会に生の女の子の手をしっかり堪能しておこう、もう一生こんなチャンスないかもしれないし。俺はニギニギと女の子の柔らかい手を触りつつ、今日一日のことをゆっくり思い出していた。うはwwww女の子ってマジでやわらけぇwwww■