前回のあらすじ
・家族愛
・親愛
・恋愛っ!?(マテ
※痛々しいイチャコラネタがあるので、苦手な人はブラウザバックか次に飛んでいただければ……
<和樹視点>
さて、ラリア近郊の戦いから早くも一週間がたちました。帝国の残存兵力はノルドールの森に近いシールドストーム城に引き返してとりあえずは小康状態といったところでしょうか、サーレオン東部軍(男爵軍を中心とする)も戦力の半数近くを失ったりしたので逆侵攻とか無理だそうです。
うちのイスルランディア軍はそこまで被害甚大ではないにしろ、正直そろそろ限界です。職業軍人でない村民をここ最近連続して戦場に出してるわけだしね。
しかしまぁこの一週間いろいろありましたよ。箇条書きするとこんな感じ。
・最近セニアさんがいっつもそばにいてくれる。食事のときあーんしてくれるのマジ最高
・最近セニアさんが特に理由もなく指を絡ませてくる、マジ最高
・最近兄上様が、セニアさんと俺が一緒にいるとよく苦笑いしている
・最近ゲデヒトニスが……
まて、冷静に考えてみたらいくらなんでもセニアさん俺にべったりしすぎてないか?これはもしかするともしかするのか!?
KOOLになれ、いやいやCOOLだよいやそんなことじゃなくて現実世界で全くその手の縁がなかった俺がひょっとするとひょっとするのか、いやきっとこれは孔明の罠なのかいやそうじゃなくて……
「何をやっとるんじゃカズキ?」
「あ、ノヴォ村長」
「さっきから百面相での、柄にもなく何を悩んどるのかのー」
かっかっかと笑ってお茶を飲むノヴォ村長。ただいま各村の代表者がノヴォ村長の村(特に名前がないので)に集まって今後の対策会議をしております、久しぶりの自分のベットはいいね、ノルドールの生み出した文化の極みだよ。
「ノヴォ村長、以前『フラグ』って話しました?」
「ん、教えてもらったでの」
「すいません、聞きたいのですが、自分『恋愛フラグ』来てますか?」
「……!?ゴフッゴフッ!」
あ、あれ?村長が飲んでたお茶噴出してむせ始めた……まさか俺調子に乗って舞い上がっていたのかっ!?恥ずかしいので穴をほって埋まってますー!!今セニアさんに脳内で告白したら「それはちょっと……」って言われた。うん、やっぱりそんなことはないさ。
「……カズキ」
「俺のライフはもう0です……なんです」
「アホ」
「なんですと!?」
「鈍感」
「えっ」
「さっさとすることせい」
「ちょっ」
「セニアを呼んでくるでの」
「はっ?」
「……大丈夫じゃろうか」
そういうとノヴォ村長はため息をつきながらセニアさんを呼びに行きました。しかしなんでまた?
あれ、そういえばなすて村長はセニアさんをよんでくるとですか?俺セニアさんになにかしましたか……そうか、この前あーんしてもらったとき谷間に目が行ってたのがばれたのか、ならばジャンピング土下座をってこの右足じゃ無理か。
───コンコン
「カズキ、居ますか?」
「早っ!?」
「えっ? あの、えっと、入りますよ?」
ノヴォ村長これはいくらなんでも早すぎはしませんか、出て行って10秒前後でノックが聞こえたのですが。
いやまぁわかってますよ、俺も一週間前の返事をずっとしないでこうしてグダグダしてたのでさすがに村長も気がついてしまったか。
……あわわ、思い出すだけで多分顔真っ赤。と、とりあえずこ、こっここまでお膳立てされれば俺も男だ! 当たって砕けろ!!
「セニアさんっ!!」
「ひゃい!?」
「率直に申し上げます! 結婚してください!!」
「……」
ゴフッ!セニアさんが止まった、ザ・ワールドばりに今世界は停止している…俺もしかするとやっちまった?
振られる前は仲良かったのに振られた後会話が成立しなくなるパターンですか。どうしよう、セニアさんに嫌われたら生きてけない……
というかなんでいきなり結婚の申し込みしてるんだ! まず付き合って下さいからだろ!! あぁ、あぁあぁああああああああああ
「あ、あのーセニアさん」
「……グスッ」
「ちょえな、なんで泣くの!?」
あわわ!また泣かせちゃったよ、やっぱり俺みたいな「ニンゲン」は嫌だったか……いやいや俺みたいな男そのものが酸素の無駄遣いですよ。ふっ、所詮数百年生きるノルドールに惚れた百年も生きられない人間の淡い恋だったんだよ。
「カズキ……私……」
後生です、セニアさんこれ以上俺を刺激しないで……俺のガラスハートが壊れちゃふべらっ!?
<セニア視点>
ラリア近郊の戦いから一週間。カズキの寝顔を見て幸せな気分になった後寝るのが日課になってきてしまった私は、カズキの寝ているノヴォ村長の家の前にやってきました。あの本当に安心した表情で眠る姿はもう……だめです、きっとこのまま考えてしまっていてはまた顔が緩んでしまいます!
「……何時もの時間に本当に来るとはのぅ、さっきのことも似たもの同士かの」
「そ、村長いつのまに?」
「まぁいいじゃろ、今日はイスルとわしですこし話し合いをしてくるでの。家を空けるから防犯のために泊まっていってもかまわんでのー」
「は、はぁ」
「それではじゃ……『しーきゅーしきゅーこれより作戦を開始する』ようでの」
「え?」
「なんでもないでの~」
な、何だったのでしょうか。とにかくい、今は……いや今夜は、カズキと、そ、その……二人っき、きりですね。こ、これは先週の告白の答えを聞けるのでしょうか、いやおそらくカズキのことです。今の今まで結構わかり易い攻勢に出ていたつもりでしたがそれすら気がつかず、好きだといくら言っても家族だからねと返してくるのが目に見えています。もう……私から夜這いをするしかって何を考えているのですか!
と、とにかく家の前で立っているだけでは怪しまれますね。家には寝ているカズキしかいませんがノックして、おじゃまします。できるだけ平静を保っていつも通りに。
「カズキ、居ますか?」
「早っ!?」
早いとは何のことでしょうか?時間はいつも通り……まってください、なぜいつもは寝ているはずのカズキが起きているのでしょうか?も、もしかして実は寝顔を見に来るのが知られていたのですか!?うぅ……穴を掘って埋まりたいというのはこのことなのですね。
「セニアさんっ!!」
「ひゃい!?」
びっくりしました、と、突然どうしたというのですか!あ、あれ……カズキの目がとても真剣です。まさか……これはもしかするともしかするのでしょうか、でもノルドールの私を「家族」という補正を抜いた上で好きで居てくれるのでしょうか……私の告白ももしかすると気がついていないのかもしれませんし。でもカズキの視線は……あ、そ、そんなに見つめられたら私……
「率直に申し上げます! 結婚してください!!」
「えっ?」
……な、と、突然……何を……そんな、私、嘘じゃ、ない……
「あのーセニアさん?」
わかってます、返事をしなければいけませんよね……本で読んだことは本当だったようです、うれしくても……涙が……出るのですね……カズキには言葉よりも行動で示さないとだめだ、とレスリーさんが言っていました、私はあなたにあなたの世界でもっとも大切なものの一つを捧げましょう。
「カズキ……私はっ……」
そうして私は寝床から無理に立ち上がっていたカズキに『ふぁーすときす』を捧げました。
<和樹視点>
え、こ、この柔らかい感触は……えっ、ま、まさかそんな? なんと!?
「これが……私の、答えです。ふふふ、『ふぁーすときす』なんですよ?」
「え、えと、お、俺、そ、そのっ!?」
「一週間前に言ったじゃないですか、ずっとそばに居てって……」
「て、てっきり家族としてだと、お、おもってっ!?」
んな!?に、二回目のキスだとっ!?やばい、理性がボロボロと崩れていく。頭がフットーしてしまってまともに思考が働かない、もしかするともしかしたじゃないか!女神アストラエラ様ばんざーい!こっちの世界の神様にばんざーい!!
「ふふふ、安心してください。『らいく』ではなくて『らぶ』ですよ?」
「え、えと。俺この世界に飛ばされた時はどう生きていいかわからなかったし、こんな殺伐とした世界なんかからとっとと元の世界に帰りたいとも思ってた」
「はい……」
「でも、セニアさんと一緒に居られるなら……俺の居場所はここだよ」
「もう、セニアさんじゃなくてセニアで……いいんですよ?それに今日は誰も帰って来ないそうですし……」
おわっ、抱きつかれて俺はバランスを崩してベットに逆戻り……セニアさ、もといセニア。なぜにマウントポジションを取っているのですか?これは期待しちゃいますよ、男はすべからく狼にトランスフォームしちゃうんですよ?
欲望とのシンクロ率400%で暴走警報緊急停止命令受け付けませんよ!?直で言っちゃうなら襲っちゃいますよって今まさに襲われとりますがな……セニアが猛禽類の目だっ、妖艶としか表現できないお姿だっ、か、肩からふ、服がすこしずれててむ、胸がっ!こりゃ食われるよ……よろしい、ならば食らうがいい。むしろ大歓迎だっ!!
「じゃ、じゃあ……セニア」
「はい……あなた……」
そしてセニアは俺のズボンのベルトに手を───
───ゴトッ
「ひゃぁ!?」
「何やつ!?」
わっ、セニアの耳がこうピーンと、ピーンと、尻尾があったらきっとピーンとなってるよ、やばい俺耳フェチになったかもしれん。というかいったい誰だ、せっかく俺が大人の階段を登ろうとしたときに!
<ノヴォ村長の家の外>
「これが……私の、答えです。ふふふ、『ふぁーすときす』なんですよ?」
───イチャイチャ
「ヒソヒソ(若いのぅ)」
「ヒソヒソ(ぐ、か、カズキなら仕方がない、ゆ、許してやる)」
「ヒソヒソ?(やっと成就?)」
「ヒソヒソッ!?(く、くくく口付けだなんて、ぼ、僕だってって僕は何をっ!?)」
「ヒソヒソ……ブフゥーー!?(これは・・・怪我の体を押して見に来たかいがあった。夜二人っきりで愛を語り合う……ぶふぅーー!?)」
「ヒソヒソ(見事な攻勢です、相手に反応をさせずに一気に決めるカズキの世界の『でんげきせん』は恋でも有効なのですね)」
「でも、セニアさんと一緒に居られるなら……俺の居場所はここだよ」
───イチャイチャ
「ヒソヒソ(さて、そろそろお邪魔虫は逃げるでの)」
「ヒソヒソ……(こ、今夜だけは先週の功績に免じて見逃してやる……)」
「ヒソヒソ?(告白してすぐ合体?)」
「ヒソヒソ……!?(ぼ、僕は別に隊長の一番でなくても……って何を考えて!?)」
「ヒ……ヒソヒ……(血が……たり……ん)」
「ヒ、ヒソヒソ!?(ちょ、ちょっとセイレーネ!?)」
───ゴトッ
「ひゃぁ!?」
「何やつ!?」
「「「「「「(ばれた……)」」」」」」
あとがき
また今回の話を書く参考までに両親に愛をささやいてもらいました。砂糖を吐きました。恋愛したいです。ちきしょーーー!!
追記
三点リーダーに関してはウィキペからもってきました。これで大丈夫なはず……