ものすごくお待たせしました。
<和樹視点>
ついに始まってしまった『十字軍』VS『ノルドール・帝国・ヴァンズケリア連合軍』VS『悪魔崇拝軍』のガチンコバトル。
まとまりもなくやる気もそんなになく、数はそろえてきた十字軍。
士気は高く、郷土を守るために必死で戦う少数精鋭の連合軍。ただし続く戦争により国力は疲弊している。
一方、狂信的な士気の高さと、HOI2もびっくりなタワーバトルができそうなすさまじい軍事力を持つ悪魔崇拝軍。
どう考えてもこれ、悪魔崇拝軍ぶっちぎりだよね。
簡単に数を説明すると、十字軍3000(騎士500)。連合軍1500(騎士50)。悪魔崇拝軍1万(悪魔・人間騎士5000)……まさに数の暴力である。
しかも数字の通り悪魔崇拝軍の半分はデモニックウォーリアー(ゾンビ騎士)と悪魔崇拝騎士(人間)なので、2500人分の補給を気にする必要があまりないし、半数が騎士というだけあって突撃力にも優れているという外道っぷり。BETAとかエイリアンとかそんな感じ。これはひどい(汗)
「今度は仲間として会うことができてうれしい」
「こちらこそ、かのノルドールと共に戦うことができる。名誉なことだ」
「はっはっは、俺たちは騎兵と投射兵力がたんねぇからよ、ノルドールの弓兵は頼りにしてるぜぇ」
そしてただいま連合軍の司令官たちが、帝国首都ヤノスに集まって作戦会議中。
先ほどの会話は順番に、ノルドール連合国の兄上様、帝国のリマスク司令、ヴァンズケリアのなんとエイラッド国王自ら参加している。
「エイラッド殿は国を空けて大丈夫なのですかな?」
「あぁ、それなら帝国からの軍事顧問と俺の副官にまっかせてっから問題ない。俺たちゃ俺たち自身と拾ってくれた帝国のために戦うだけだからよ」
「……クィントゥス殿は軍事顧問で大変だろうな」
「まぁ、国王であるエイラッド殿が一番軍事に精通しているのだ、わざわざヤノスまで来て会議に参加してくださり光栄ですぞ」
えっと、まぁおのおの司令官の皆さんの会議にはとても入りづらい「一小貴族」な俺は、やったらでかいヤノスの作戦会議室の端っこで、各勢力の100人隊長や50人隊長たちとしゃべってたりします。いや、身の丈にあうように細々と隅っこで居ますね……
現在の戦力位置関係を簡単に説明すると、帝国の中央に存在する湖(湖の東岸に大都市ヤノスがある)を基点にして、北のサーレオン国境線要塞郡に帝国軍400、ノルドール軍200。なお、悪魔崇拝軍との戦闘のみ、サーレオン側の要塞守備隊500が協力してくれるようだ。
一方湖南は国土を東西に山脈が走っており、山脈の北は迎撃側が有利な切り立った崖と湖の岸を持つ狭い回廊とでもいうべき土地。
そして海に面している山脈南は、深い森が広がっており、帝国軍とスネーク教徒軍が展開している。そして海を挟んですぐ(手漕ぎボートで届く距離)に、ヴァンズケリアことヴァンズケリー海賊団国家が存在している。
スネーク教徒はもともとこのペンドール大陸へ船でやってきた勢力で、つい最近大規模な増援を国外から援軍を派遣してもらったらしいが、ヴァンズケリア・帝国艦隊による阻止行動により増援部隊は一時後退したらしい。
そしてウォルヴェン城を巡る帝国との決戦に引き分けたものの戦力の再編成のために、在ペンドール大陸スネーク教徒軍はウォルヴェン城包囲を解除して後退。
なんでも3000近いスネーク教徒軍に対して、城の守備兵合わせて850で決戦を挑んだデオダトゥスさんは見事に解囲に成功したそうな。
どうやったら末期症状の帝国軍でそんな大勝利を手に入れたのか非常に興味があるけど、どうやら軍事機密らしい。
こちらの戦域の戦力配置は山脈北が帝国軍100、ノルドール軍50。山脈南が帝国軍300、ヴァンズケリア軍350
なお、山脈南に展開しているスネーク教徒軍は、帝国の敵は味方という意識からかノルドール連合国に対して友好的姿勢であったことと、本国からの増援艦隊が撤退したことを踏まえてノルドールの提案した一時的な和平を受諾してくれた。
帝国は一連の和平によりヴァンズケリア、スネーク教徒に国土の20%近くを割譲することになるが、どちらに割譲する土地もあまり戦略的価値と、富を生み出しにくい土地であるから(さらにそこを領有していた貴族を含む貴族階級が次々とサーレオン・Dシャア・ノルドールとの戦いで戦死したことも大きい。スネーク教徒の勢力下の土地の荒廃は言わずもがな)、全方位を敵に囲まれていた帝国としては軍事力も手に入れられて、まさに外交的勝利とも言えるかも。
ちなみにスネーク教徒軍は現在も野戦兵力だけで総兵力2800とかいうふざけた兵力である。帝国側の山脈南に対する焦土作戦で腹が減って士気が下がってるのも和平を受諾した一部かもしれない。しかも和平のせいで、本国のスネーク教徒たちから信仰を捨てた裏切り者扱いされているようで……そんなこんなで、話し方が独特なもののスネーク教徒INペンドール たちは異端認定された俺たちに結構同情的である。
まぁこの前スネーク教徒の使節に会ったときは「シャァァアアアアア……あなたがぁ? ぃ異端ん? かぁあああぃぃぃいいねぇええええふふふふふぅ」と残念な美人さんにいきなり言われてそれ以来あのしゃべり方がどうも苦手になってしまったんだけどね……
そして現在、捕虜交換により再編されたノルドール軍は総兵力350。帝国は800となっている。最終的には帝国軍からの援軍要請に対し、正式に同盟を結び捕虜と正規兵力250を援軍として派遣した。
そこにヴァンズケリア350が加わることになる。本国に俺たちは100の守備隊を残し、街道警備隊から少し兵力を守備詰め所にまわして野戦兵力を増強している。
それにヤツのザルカー軍閥への備えとして、ノルドール50、サーレオン100、ラドゥ軍閥70が居る。対するザルカーは200程度らしい。
国家ではないものの、レッド兄弟団200がノルドール軍の指揮下に入り、絶賛十字軍の補給路を襲撃している。レッドさん兄いわく「うまうま」だそうだ。
そして背教騎士団の連中が十字軍とあっちらこっちらで戦っているらしいし、水面下の味方が結構多かったりもする。スネーク教徒軍からも義勇兵が百人単位で来ているみたいだし。帝国軍と組ませるのは長年の対立的な意味でむりっぽだから、現在兄上様の指揮下に入って、ノルドール軍に不足していた兵科「重装騎兵」として編成されるみたいだ。この重装騎兵隊、バルディッシュからハルバートに持ち替えたスネーク教徒騎士の突進力はまじパないすばらしい戦力になってくれそうだ。
ただ、ランスチャージやノルドール軍の騎馬操典についてをおしえることになったラトゥイリィは、「シャァシャァともうっ 聞きたくないです!」とのこと……まぁということで、連合軍+協力的関係軍をあわせると約2600ぐらいとなる。おお、なんだかんだで数の上ではそこそこあつまっていたりもする。
ただいざ決戦となると、やっぱり野戦兵力は1500程度なので、戦力不足はどうしようもない。しかもこっちはこれで全力全壊(財政的な意味で)なのに、十字軍は各国余裕まだまだあるし。というか万単位の悪魔崇拝軍とかどうやって倒せと(ry
まとめると現在の国際情勢は
教皇側
・レイヴンスタン王国 = 帝国・ノルドール連合国・ヴァンズケリア・レッド兄弟団・背教騎士団・悪魔崇拝軍と交戦中
・フィアーズベイン王国 = 帝国・ノルドール連合国・ヴァンズケリア・サーレオン王国・レッド兄弟団・背教騎士団・悪魔崇拝軍と交戦中
・Dシャア朝 = 帝国・ノルドール連合国・ヴァンズケリア・レッド兄弟団・背教騎士団・悪魔崇拝軍と交戦中
・教皇軍 = 帝国・ノルドール連合国・ヴァンズケリア・レッド兄弟団・背教騎士団・悪魔崇拝軍と交戦中
連合側
・帝国 = レイヴンスタン王国・フィアーズベイン王国・Dシャア朝・教皇軍・ザルカー軍閥・Dシャア反乱軍(馬賊)・悪魔崇拝軍・背教騎士団と交戦中
・ノルドール連合国 = レイヴンスタン王国・フィアーズベイン王国・Dシャア朝・教皇軍・ザルカー軍閥・Dシャア反乱軍(馬賊)・悪魔崇拝軍と交戦中
・ヴァンズケリア、レッド兄弟団はそれぞれの保護国に順ずる。
連合より中立
・サーレオン王国 = ザルカー軍閥・フィアーズベイン王国・背教騎士団・悪魔崇拝軍相手の場合、連合側への協力姿勢。
・ラドゥ軍閥 = ザルカー軍閥・悪魔崇拝軍相手の場合、連合側への協力姿勢
・スネーク教徒軍 = レイヴンスタン王国・フィアーズベイン王国・Dシャア朝・教皇軍・悪魔崇拝軍と交戦中
上記勢力相手の場合、連合側への協力姿勢 ノルドール連合国に義勇軍派遣中
教皇より中立
・ミストマウンテン族
完全中立
・冒険者ギルド
・バークレー
・シンガリアン
となる。帝国は現在完全中立となった勢力から盛んに傭兵を雇い、老人や少年兵、病人を除隊させることによって急速にその戦力を回復させているようだ。どこからそんなお金が出たかというと……戦死した貴族や、粛清した大貴族の懐からでるわでるわでそのすべてを使い切ったらしい。
それってでも復興資金とかまで全投入なんだよね……でもまぁ、今使わないでいつ使うのかって気もするよね。
例でいうと、大戦末期の消耗しきったドイツ軍が、装備も言葉も訓練もまちまちな同盟国兵士でその戦力を補填した状態とでもいえばいいのかも。指揮官一流、兵士二流、装備三流ってね……正直中世型傭兵軍の編成に近いわけだし。
「南の国土ではデオダトゥスが指揮を取るでよろしいかな?」
「了解した」
「では山脈の北の回廊はデオダトゥス殿、南はクィントゥス殿とエイラッド殿ですな」
「はっはっは、任された!」
「北は俺、リマスクが受け持つ。イスルランディア殿、頼みますぞ」
「任されました、全力を尽くしましょう」
おっと、これで北戦域の指揮系統は決定かな。土地勘のある帝国側が指揮を執る(しかもあのリマスク司令)なら納得だ。周りの帝国の~人隊長たちもやる気十分におおー! とか言ってるね。
「ではノルドール軍は、北は俺とレスリーが。山脈北にはラトゥイリィとカズキを。本国にはホルスを司令官とする」
「私たちノルドール軍はその軽快さを活かし、戦を行います。ただ会戦に参加する場合では帝国の指揮下に入ります」
「わかりました。こちらも細かく指示をするつもりはないので、そこは頼みますぞ。」
さて、ここからは基本戦略や部隊の編成、補給部隊や野戦病院部隊の配置など、まーだまだ話すことは沢山あるね。
この戦いそのものが、おそらくこの大陸初の大陸を二分しての大規模な戦いだ。手探りをしながらなんとか十字軍と悪魔崇拝軍が帝国の国境線に姿を現すまでに準備を整えておかないと……
<教皇視点>
誰にも知られていないとある部屋、ここには私を含めた数人の姿があった。
「『予言』と『異端』の噂の広まりは順調か?」
「はい、現在もはやこの大陸で知らないものは居ないほどでしょう」
ふむ、『一人の英雄がこのペンドール大陸を再び統一する』という噂、そして『世界を破壊する異端がノルドールに現れた』という噂……順調に広まっているようだな。
「さすが仕事が速い。……ですが教皇様、ペンドール大陸はもっと均等に弱くなってもらわねばなりません」
「そうだ、そのための敵対勢力、そのための国家間の争い、そのための外敵」
「さぁ殺しあえ、そして弱れ、そして神の力の元にひれ伏すがいい……」
われらが望み、それはこの大陸に神の国を作ること。そしてそれに協力するのは、かつてこの大陸を支配し、隣国シンガリアやバークレーまで足を伸ばしたペンドール王国の末裔たち。
遊牧民に、傭兵に、山の馬賊に、反乱軍に奪われたペンドール王国の正当なる土地と権力を取り戻し、その末裔たちと協力してここに神の国を作る。
これこそがわれらに神が与えた試練、そして目標! 誰にも悟られてはならぬ、誰にも聞かれてはならぬ。まだ公表されるべきではない。もっと、もっとだ。もっと弱れ、もっと血を流せ、それが貴様ら簒奪者たちにはお似合いなのだから!!
「ですが教皇様、あの『異端』……世界を物語として知るものの件でございます」
「───つぶさねばなるまい、この大陸はひとつにならねばならない、我らの手によって。そしてまだ知られるわけにはいかんのだ、我らの動きが」
「物語を知れば役者の行動もわかるという事……本当ならば恐ろしい限りです」
そう、あの『異端』……この世界の歴史を物語として知るというやつが現れてから計画に齟齬が生じたのだ。押し込まれていた帝国をわれらが影ながら支援し、戦争を帝国の勝利で終わらせる。そうして強大に過ぎたサーレオンの勢力を弱める。
そして帝国を持ち直らせたところでザルカー軍閥を使い、サーレオンをさらに弱めたところでわれらに従わぬ現サーレオン国王を玉座から引きずり落とすはずであったのだ。
そうすれば帝国は外敵であるスネーク教徒との戦いのために団結し、サーレオンからの賠償金で国を再建できたであろうに!!
だがあの『異端』が帝国の迂回攻撃を失敗させたらしいではないか! それどころではない、帝国へ深刻な損害を与えたと思えば今度はますます増長したサーレオンと手を組み、サーレオンの押さえのひとつであるザルカー軍閥へ兵を出し、こちらが手を出してまで国内で反乱を起こさせれば鎮圧させ!
これであの反乱軍は、あのサーレオンはこのペンドール大陸の中央を固めてしまったではないか! 南は帝国と和平を結び、東はノルドールと半ば同盟関係、ザルカー軍閥の勢力は弱まり、ヤツの草原では平和的な勢力が台頭し始め……サーレオンはレイヴンスタンとのわずかな国境線に対し、強固な要塞に拠って迎撃するだけでよく、西のフィアーズベインとの戦いは、今まで帝国・ヤツ・ノルドールに回していた兵力を投入して圧倒的優勢に立ちおった!!
このままではいかん、もはやレイヴンスタンとフィアーズベイン両国とサーレオン一国が対等の勢力となってしまった。Dシャアは悪魔崇拝軍との戦闘でまともには動けぬ、そして攻め込もうにも帝国がその進撃路を阻んでおる……
どれもこれもすべてあの『異端』の男が来てから何もかもがおかしくなったのだ! あの男はなんとしてでも排除せねばならん……いずれの行動も、こちらに不利に働くように仕向けているようにしか思えぬ……っ
だからこその十字軍、だからこその『異端』認定である。これでサーレオンといえども国内の不穏分子と信者の牽制のために多くの戦力を割くことになり、表立ったノルドールどもとの同盟関係はとるまい。後は十字軍の力により、もはや我らの手を離れた帝国をつぶし、あのノルドール連合国などという人外どもを皆殺しにすればなんとでもなる。スネーク教徒など、十字軍とこちらについた旧帝国軍で一ひねりだ。
そう、そしてしかる後に悪魔崇拝軍を撃ち滅ぼし
───ここに神の王国 神聖ペンドール王国を築きあげるのだ。
あとがき
お待たせしました。本当に長い間更新停止してすみません。完結するまでこそこそと改定はsage更新でがんばります。
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