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No.14056の一覧
[0] 【ネタ】ご主人様が世界を回す(oblivion二次創作・原作崩壊)[かぼ山](2009/11/19 21:24)
[1] 第1話 「ご主人様とメイド ~スキングラードの生活編~」[かぼ山](2009/11/23 16:58)
[2] 第2話 「ご主人様と洗濯」[かぼ山](2009/11/23 16:57)
[3] 第3話 「ご主人様と夜」[かぼ山](2009/11/19 16:50)
[4] 第4話 「ご主人様と暇」[かぼ山](2009/11/20 18:13)
[5] 第5話 「ご主人様と執事」[かぼ山](2009/11/21 16:00)
[6] 第6話 「ご主人様と伯爵様」[かぼ山](2009/11/22 15:15)
[7] 第7話 「ご主人様と世界を回す ~スキングラードの生活編・完~」[かぼ山](2009/11/24 20:23)
[8] 第8話 「メイドとオブリビオン ~常識崩壊編~」[かぼ山](2009/11/24 20:21)
[9] 第9話 「メイドと印石」[かぼ山](2009/11/25 17:01)
[10] 第10話 「メイドと夢」[かぼ山](2009/11/26 17:50)
[11] 第11話 「メイドとお願い ~常識崩壊編・完~」[かぼ山](2009/11/27 18:43)
[12] 第12話 「帝都へ向かう ~帝都カチコミ編~」[かぼ山](2009/11/28 18:52)
[13] 第13話 「帝都は目の前」[かぼ山](2009/11/30 17:03)
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[14056] 第3話 「ご主人様と夜」
Name: かぼ山◆3115d816 ID:62489b3f 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/11/19 16:50






ご主人様の経歴を詳しく聞きだすようなことはしなかったけど、自己紹介の時に注意されたことを羅列すればどれくらい危険人物……いや、重要人物なのかは分かる。
でもってそんな家だからそれなりな防犯設備がついているわけで。
各扉についている鍵は魔術を併用させたがっちがちの錠前だし、ご主人様の話じゃ家の中に安易な敵意を持った魔法なんて物の役に立たない結界を張っているらしいし。
確かどこの町にも必ずある教会の祭壇を参考にして、家全体に優性のエンチャントを施したとかアカトシュの加護がどうのこうのって言ってたけど。
もうワケワカンネ。

まぁこんなことからも分かるようにご主人様ってば魔術に対する才能やら認識の仕方が一般のそれより飛びぬけてアレみたいらしい。
こんな人がアークメイジをやっていいの? 別に魔術師たちの常識なんて知らないけど。
そういえば私がここに来る前は貴重品とかのチェストに麻痺効果のエンチャントを仕掛けてたらしい。
あなたが開ける時はどうするんですかご主人様、なんて聞いてみれば「大丈夫。全魔法効果完全吸収の指輪持ってるから」と笑いながら言われた。
もうそれ大古の遺産レベルの品なんですけど。

そんな家での生活を常とすることになる私にとっては、いつそんな致死性の防犯が私に作動しないか戦々恐々である。
一応家の主と認識させるブレスレットは頂いたけど、やっぱり怖いものは怖いってば。
誤作動とかないよね? ナイヨネ?

天国のおばあさん、私は今日も元気です。









そういえば今日も帰りは朝になるって言ってたなと思い窓を見れば街の明かりも見えなくなった夜。
耳障りよくパチパチと木々が弾ける音が暖炉より聞こえるまったりとした時間。
そろそろ深夜を過ぎるのかななんて欠伸をしながら目元を拭けば、心地よい眠気が襲ってきた。
ホントこの家ってば極楽だわ。
……うん。極楽なんだってば。

ちょっとした現実逃避と共にベッドに潜ろうかな、と地下室への扉に手を掛ければ、私が扉を開くより前にどこかから軋む音が聞こえた。
確かに聞こえた不審な音。相変わらずパチパチと音を立てる暖炉は健在だが――――やば、暖炉の火消すの忘れてた。
なんて緩いことを自分に言い聞かせても早まる心臓の鼓動は止められない。


(誰か、来た? この時間に?)


防犯にはこれ以上ないってくらい気を使っているから(主に私の身の安全のために)それらを突破して中に入っているとは思えない。
とすれば入り口かもしれない。寝る前だったからまだその扉だけには鍵かけてなかったし。
……鍵もかけ忘れてるじゃない。
やばいやばい。ちょっと気が緩みすぎてた。

舌打ちと共にゆっくりゆっくり入り口まで歩を進める。
自然と抜き足差し足になるけどもズカズカ行くよりかはマシなはずだ。
頭の中に浮かぶのはご主人様の言葉。


――賊とかカチコミかけてくるかもしれないから気をつけてね――


うああぁぁぁ……ホント勘弁してください……。
最悪の展開が頭を過ぎるが、手を拱いても仕方ない。
玄関近くの柱に取り付けられた蝋燭台に手を掛ける。
これも防犯の一つで力尽くで押し入ってきた人間を撃退するミニ発火装置。
ご主人様はその仕組みをオブリビオンの門の中のをどーのこーのとか言ってたけど、今はそんなことどうでもいい。

汗で手がびっしょりと濡れるのを感じながら、目前の扉に目を細める。
確かにカチリと回るドアノブ。
木製の乾いた軋みを立てながらゆっくりと開く大扉。


(ノックもしないのね……)


もう破裂するくらいにバクバク鳴ってる心臓が酷く鬱陶しい。
賊か、客か。

扉から現れたのは全身黒のローブに身を包んだ男。
フードでその顔全体を見ることは出来ないけど、蝋燭の明かりに照らされたそれはちょっとだけ皺が入っている。
こんな夜中に全身黒尽くめのおっさんがノックもせずに人の家に侵入するってことは。


(決定ーーーーーーーーー!!)


確信と共に柱の蝋燭台に力を込めようと――――したところでおっさんの妙な表情に目が付いた。


(なんでそっちがびっくりしてるのよ)


フードからチラチラ見えるおっさんの顔は確かに私に驚愕の表情を見せていて。
なんかその間抜けな姿がどうにも怨みつらみをぶつけてくるような賊には見えなかった。
客? まさか。こんな礼儀知らずの客がいるわけが……うぅ、ご主人様の経歴だとなんか否定できない。
なんてモタモタしていたら黒おっさんの方から声が掛かった。


「……見えているのか?」

「……は?」


ポカンとしてしまったのは仕方がないと言いたい。
















なんか知らないけどこのおっさんの……いやいや、ダンディーなおじ様の名前はラシェンスというらしい。
で、こちらを見て驚いていた理由なんだけどどうやらこのおじ様、常に自分の身体に不可視の魔法をかけているらしくてあっさりとその姿を見られた私に驚いたらしい。
ていうか私じゃなくてここの家の防犯がそういうものなんだけど。
というか常に不可視の魔法をかけるってなんですか。


「私とてこの家の留守を預かる身です。いくらご主人様のお知り合いとはいえこのような入り方をされると困ります」

「む、確かに、シシスの祝福を受けていない輩に我らが律を強要するのは正しくはないか」


で、それ以上の問題としてこのおじ様、言動がやばい。
口を開けばシシスだとか夜母だとか、なんか腰にはギザギザした短剣チラつかせてるし、もう何なのよ。
早く私を平和な日常に戻してっ!


「しかし奴が……失礼。主がいないとなれば困ったものだな」

「何か言伝があれば伝えておきますが」

「いや、夜母の言葉は本人の心に聴かせねばならんだろう」


何? じゃあ帰ってくるまでこのアレなおじ様を家に留めておいた方がいいの?
やばい、何がやばいって……よくわかんないけど絶対やばい。
というか夜母っていう度に恍惚な表情浮かべるんだけど、どういうことよ。



「心配するな。お前の夜を濫りに荒らすような真似はしない」

「お心遣い、感謝いたします」


こちらの願いが届いたのか、不適な笑みを湛えるおじ様。
黒曜の瞳がギラリと光って背筋が冷えた。
もう何なのよ。人を威嚇しながらでしか話せないのかしら。


「しかし主の道には困ったものだ。我らが闇と交わることが少ない」

「何か御無礼でも?」


ため息一つ、目を伏せるおじ様。
その仕草はとても似合ってるんだけど口から出る言葉の数々がもう台無しです。


「いや、主が夜を行く度に我が身を消して近づいているのだがな、どうにも彼は我らの道と交わることを嫌っているらしい」


……今、なんて言った。
え、何? 夜になる度にご主人様に姿を消しながら近づいてるの?




…………ストーカー?




「我らが夜母は彼の心に冬を灯すことを望んでいるというのに……シシスの怒りを買わねばいいが」


見た目はダンディーなおっさん。
言動がちょっとどころでなく、病気レベルのアレ。
恐らくは頭の中もちょっと可哀想なことになってる。
そして夜になる度に、ご主人様を姿を隠してまで付回す。
夜母夜母って言ってるからには……マザコン?




…………。




「これ以上お前の夜を乱すわけにはいかないな。私は今夜も彼の残滓を辿るとしよう」

「は、はい……その、あの」


ガチガチ鳴りそうな歯を懸命に食いしばりながらも、どうにか言葉にしようと力を込める。
もうどうしたってアレな方にしか見えない。
その黒ローブの下が全裸のおじ様の幻影とか見えてきてる……。


「そう闇に怯えることもないだろう? シシスは、夜母は常に我らを愛してくれる」


そうニヒルな笑みを残しながら黒のローブを翻す姿はまさに、アレで。
そのまま振り返ることなく去っていく後姿を見ながら私は見送りすることも忘れて居間の椅子にしがみ付いていた。


「お前にも夜母の祝福があらんことを」


いらねぇよ!!!!
そう叫びたい内心を押し殺して、私は人生の中で一番に歪んでいただろう笑顔で見送った。

どっと汗が出た。
腕がもう、鳥肌だらけ。
口の中がカラカラ。

ご主人様、ご主人様。
確かにあなたの仕事関係とか友好関係に口を出そうとは思いません。


ですが、あの、あの、あの――――






頭がアレで、ガチホモで、ストーカーで、マザコンのおっさんだけは止めておいたほうがいいです。

ホント、切実に。



















<あとがき>


全クエスト完了ってわけではないですね。
そこらへんはまぁ自由に。


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