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No.15296の一覧
[0] 車椅子な二人 [ジョジョの奇妙な冒険×リリカルなのは][Ganta](2010/03/08 18:19)
[1] 第一話[Ganta](2010/02/23 00:48)
[2] 第二話[Ganta](2010/02/23 22:13)
[3] 第三話[Ganta](2010/02/21 22:36)
[4] 第四話[Ganta](2010/02/21 22:39)
[5] 第五話[Ganta](2010/02/21 22:39)
[6] 第六話[Ganta](2010/02/21 22:39)
[7] 第七話[Ganta](2010/02/21 22:39)
[8] 第八話[Ganta](2010/02/21 22:40)
[9] 第九話[Ganta](2010/02/21 22:40)
[10] 第十話[Ganta](2010/02/21 22:40)
[11] 第十一話[Ganta](2010/02/21 22:40)
[12] 第十二話[Ganta](2010/02/21 22:40)
[13] 第十三話[Ganta](2010/02/21 22:42)
[14] 第十四話[Ganta](2010/03/08 18:20)
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[15296] 第十一話
Name: Ganta◆963a4144 ID:608809c7 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/02/21 22:40
「おはようございまーす、ポルナレフさん、ユーノ君!さあ、早速特訓や!!」
「はやて、確かに早起きして特訓、とは言ったけど……まだ朝五時だよ」

……すまんな、ユーノ。うちのはやてはどうも気持ちが先走りすぎるようで。
まあ、この時間から訓練するのも悪くは無い。行くとしようか。

「ええっ!ポルナレフさんまで!?」
「さあさあ、『魔法少女リリカルはやて』への第一歩や!早くして!」
「また『魔法少女』とか……言っておくけど、『魔導師』だよ」












さて。昨日偶然出会ったフェレット、ユーノ・スクライアによって告げられた危機。「ジュエルシード」という名の宝石が起こす奇妙な事件に対抗するため、私達はそれぞれの力を磨く「特訓」をすることになった。
私は「スタンド」の強化。はやてはユーノと一緒に「魔法」の習得を目指すことになる。私は一度再起不能になっていて、はやては魔法に関する知識が皆無だ。だから、それぞれの道は遠く険しいものになる。
……だが。この町の平和を、我が家の平穏を守るために、これは必要不可欠の物である。
私もはやても、頑張らなくては……


「ユーノ君、めーっけっ!洗濯機の右隣。随分遠くに隠れてたようやな」
「……すごいね、もう見つけるだなんて。やっぱり、探索魔法の素質がある」
「ユーノ君の、『リンカーコア』だっけ?それの特徴さえわかれば、一発で見つけられるんや。『魔法式』っていうのも、使うの難しい思うてたけど、なんや、コンパスと同じように使えばええんやな」
「大体あってる、かな。もっとも、更に広範囲で探すんだったら、別の役割を果たす魔法式を覚えなくちゃいけないけど」

……なんなんだアンタら。

「あ、ポルナレフさーん、こっちは順調!そっちの方はどうですかーってあれ?」


……っ!べ、別に「初めてなのに成長早すぎだろ」とか「私は十年かけてスタンドを完成させたのに、あっちは30分で実践レベルか。えらいねぇ~」とか、「これが主役と脇役の違いか……」とか思ってるわけでは、微塵もないぞ、はやて!!

「……ふーん、そない思うてたんですか、ポルナレフさん……」

はやて!?何故だ、何故解ったんだ!?まさか、口に出ていたか?36歳にもなって、典型的ギャグキャラのようなミスをする私ではないが……

「多分、あんまり感情が篭っていた呟きだったから、念話に出てしまったんだと思います」
「念話?……ああ、昨日俺がレイジングハートとやってたあれか」
「はい。念話は、心の中の意思を魔法に乗せて飛ばす技術です。だから、初心者が使うとさっきの様な事も偶に起こるんです。でも流石にこれは……」
「うん、俗に言う『カリスマブレイク』やな、ポルナレフさんの株大暴落や」

カリスマブレイク!?何だそれは!

「ささ、ユーノ君、あんなコメディ担当の三枚目は放っといてええから、練習の続きせな」

いや、そのキャラはもうとっくに卒業して……あ、待って、待ってくれ!














……やれやれ。駄目だなこれじゃあ。私も努力しなくては。
そうだ。今日は私が朝食を作ろう、スタンドの「精密動作性」を取り戻す、いい訓練になりそうだ。

キッチンに足を運ぶ。「シルバー・チャリオッツ」を出して、棚の戸を開けさせ、フライパンを取り出させたら、サラダ油を注がせる。ちなみにレイピアは壁に立てかけてある。
その間に私は冷蔵庫から卵を取り出し、二つに割ってかき混ぜる。そう、私は今己のスタンドを利用して「スクランブルエッグ」を作っているのだ。
スタンドによって時間を短縮させつつ、いつもと変わらない料理を作る。これぞ私が修行時代に編み出した技、「スタンド調理法」だっ!
本当はもっと難しい料理、例えばテリーヌとかポワレとかも作れるのだが……一応最初なので、簡単な卵料理にした。
よし。卵をフライパンに載せて、火を付ける所までは成功だ。さて、此処から卵をかき混ぜて、皿に乗せる……

『ポルナレフさん、レイジングハートと協力して、なのはと通信します。二階に来て下さい』
『む、解ったぞ……すまない、少し待っててくれないか』
『いいですけど、何してるんですか?』

いや、修行の一環でな。そうだ。通信はリビングでした方がいい。「スタンド」による料理なら、はやてを「ゾッ」とするとまではいかない物の、十分驚かせてやれるはずだ。見てろよ。

『驚かせる?……了解です。はやてにも伝えます』













「うわー、本当にスタンドで料理しとる」
「此処まで精密に操れるものなんですか、スタンドって」

ふふ……まあな。我が友承太郎の「スタープラチナ」なんかは、飛んで来た銃弾を掴む事が出来たりする。この位楽勝だよ。

「……調子に乗ってるとこ悪いんやけど、ちぃーと焦げとるでこれ」
「あ、言われれば確かに……」

何ッ!?しまった。二人に自慢するのに夢中で、火消すのを忘れてた!

「ぬふふふふふ」

おい、そんなに擦り寄って来て!ニヤニヤ笑って!一体何が言いたいんだ!

「いや、なんにも…………やっぱりギャグキャラやな、と思うて」

それを言うなぁぁぁぁぁぁぁ!!

「まあまあ、二人とも……もうすぐ通信の時間ですし、そろそろ止めにして」
「なに言うとるのユーノ君!こない面白いイジリ相手、そう簡単に手放せへんで!」

「弄り相手」!?今の私の評価はそれか、そんな物なのか!?










「ジュエルシードを封印するのはなのは、お前だ。こっちでどうにかして、なるべく戦闘はさせないが……いざと言う時、自分で身を守る訓練はしたほうがいいだろうな」
「はい!それじゃあ、またあの公園で」

……ふう。なんとかプライドを守ることが出来た。一度キャラを壊したら、もうずっとそのままになるのは、「ジョースター・エジプトツアー御一行様」の時に経験済みだ。

「見て、あの人見え張っとるで、ユーノ君。あ~んな大人になったらあかんよ」
「……はやて。少しやり過ぎのような」

何か隣でひそひそ話をしている二人がいるが、別に気にしないことにしよう。いや、気にしたら負け、だ。












それから、結構な時間が経って。
「スタンド料理法」は、昼食の時に成功。通信で思いついた「常にスタンドを出しっぱなしにする」訓練も、一時間連続で出せるまでにはなった。
それでも、はやてからの「ギャグキャラ」扱いはいまだ変わらず……不味い。このままでは、本当にギャグキャラになってしまうぞ。
ああ、こんな時暴走体がいれば、戦闘シーンで何とか持ち直せるかもしれないが……

「あ、この感じは、暴走体やね。何処から来たんやろ――探索魔法、発動っと――むむ、神社の方角!」

おいおい、確かにジュエルシードは「願いを叶える宝石」だが、こんな願いまで叶えてしまうとは。
ふふ、暴走体め、覚悟しろよ。今日散々弄くられてたまった鬱憤を、晴らしてくれる。

「よーし、行くぞユーノ、はやて!」
「すっごいハイテンションやな、ポルナレフさん。ホント、必死になっててカワええなぁ。そないしてたら、もっと弄くりたくなるのに」
「はやて……もう、何も言えないよ。さて、レイジングハートに連絡、っと」







果たして、こんなんで大丈夫かポルナレフ一行!
… To Be Continued !!









あとがき

ポルポル君はやっぱり三枚目でした。「怖かろう、悔しかろう。いくらカリスマを纏おうとも、キャラの本質は変わらないのだ」みたいな、そんなお話。
……これ、外伝にしたほうが良かったかな?




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