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No.17211の一覧
[0] 魔法少女リリカルなのはWarMaster(なのは×洋ミニチュアゲーム、オリキャラ介入)[カラス](2010/09/27 00:57)
[1] 第一話[カラス](2010/03/14 05:00)
[2] 第二話[カラス](2010/03/11 14:25)
[3] 第三話[カラス](2010/03/11 22:10)
[4] 第四話[カラス](2010/03/12 04:07)
[5] 第五話[カラス](2010/03/13 03:57)
[6] 第六話[カラス](2010/03/14 00:27)
[7] 第七話[カラス](2010/03/15 05:55)
[8] 第八話[カラス](2010/03/15 06:01)
[9] 第九話[カラス](2010/04/01 19:01)
[10] 第十話[カラス](2010/04/19 03:02)
[11] 第十一話[カラス](2010/05/26 00:24)
[12] 第十二話[カラス](2010/08/17 02:19)
[13] 第十三話[カラス](2010/09/27 00:56)
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[17211] 第一話
Name: カラス◆3e236f0a ID:966563b6 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/03/14 05:00
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人通りが少ない深夜の森林公園の中、緑色の光を纏わせて異国の装束を着た少年は何者かから逃げている。
既に冷えきった夜だからか少年の吐く息は白くかつ荒く、顔が赤く染まりつつある。
同年代の少年達であれば既に息切れを起こしているのだろうが、彼はそれでも逃げ続けていた。
彼の名はユーノ、ユーノ・スクライア。
軍靴の足音や怒号が響き渡り、この公園内を包囲しているようだった。
それも、尋常な数ではない。

彼を追う集団もまた緑色の防弾ジャケットとヘルメットによって身を守り、乳白色に似た色のインナーを着込んでいる。
彼らの保持する小銃はこの地球で見られる形状のものではなく、その銃と兜に彫られた双頭鷲の紋章も、どこの軍で採用されているものではない。
一見傍から見れば何かの映画の撮影のようにも見えるだろうが、背景が日本の山中であることを考えれば違和感しか残らない。
それに、ユーノも彼を追う集団もとてもモンゴロイドのそれとはかけ離れた顔つきや皮膚の色を見せていた。

撮影スタッフも監督も居ない撮影などあり得ない上、彼らの表情は緊迫しすぎたものであることは明白だ。
ともなれば彼らは何らかの作戦行動を行っているのは確かだ。
通常であれば異国の少年一人を追い詰める為に軍隊が出動する事などあり得ない。
しかし彼らの作戦行動は真実であり、追い詰めた少年に対して攻撃が仕掛けられた。

「許されざる者が、何故あなた達がこんなところに………!」
「第一、第二分隊は目標の左右に展開。ラスガンを速射しつつそのまま釘付けにしろ。」

ユーノの問いには一言も耳を貸さず、隊長と思われる人物が部下に命令を下した。
小隊長と思われる人物の命令に従い、20人あまりの兵士達は茂みに身を隠しつつ少年に対してラスガンと呼ばれた小銃による攻撃を敢行。
対する少年はそれを緑色に輝く障壁を左右に展開して防護し始めた。
少年に対して射撃し、確かに狙いが反れて着弾した茂みが音を立てているのだが銃声が全く響かない。
それどころか障壁に対して兆弾すらする気配も無い。ただ、赤い光点が障壁に浮かび、何かを削る音が響くのみだった。

「うるさいなぁ………!」

しかしユーノはそれを脂汗を浮かべ防いでいる。
ともなればそれに何らかの効果があるのだろうが、それを防いでいるユーノの体力はもう限界のように見える。
その様子を見るとすぐに小隊長は更なる無慈悲な命令を下した。

「全特殊武装砲門開け、これで留めだ。」

年端も行かない少年を相手に軍人達はグレネードランチャーや3脚に立てられた機関砲の狙いを定め、各々の判断で発砲し始める。
その機関砲は今その場にあるどの銃よりも巨大で、獰猛な音を立ててユーノに襲い掛からんとしていた。
これには今まで小銃の攻撃を防ぎ続けていたユーノもたまらず更なる障壁を構築する。
先ほどまでの障壁が円盤状であったなら、次の障壁は球に光の帯が巻かれた幻想的なものだった。
名をスフィア・プロテクション。全方向に対応できるがゆえに魔力消費が高いが、ユーノはその密度を高めて小柄な障壁を作ることでカバーしようとした。

確かに魔法のような代物であれば完璧に防護できる形状なのだろうが、相手は機関砲やグレネードランチャーなどの近代兵器だ。
それも一発防げたとしてもその機関砲は複数もの弾薬を一気に消費し、少年に嵐のような弾幕を浴びせる。
そのような幻想の産物は瞬く間に暴力的な嵐によって掻き消され、元々少年の居た場所は跡形も無く吹き飛んでしまった。

「目標ロスト、おそらくオートカノンの爆発に巻き込まれたのでしょう。」
「………HQ。目標をロストした、状況終了につき帰還する。」

少年が居た痕跡すら消え去り、爆発跡の中に居るのは一匹のフェレットに似た生物だけ。
それを確認できなかったのか、目標を消滅させた兵士達は彼らの司令部へ連絡した後に撤収し始める。
とは言え使用した重火器を分解して輸送するだけのようにも見られる光景だ。
彼らにとってこの戦いは損害が無い状態で終わったのだろう。
しかしその表情は硬く、このような戦いが続く事を物語っているようだった。

そうしてひどく衰弱したフェレットがそこに残され、幾許かの力を振り絞って爆発地から抜け出した。
そこでフェレットの意識は途絶えかけ、SOSシグナルに似た念話を送りながら地面に伏した。
この物語は、この戦闘から始まることとなる。

「僕の声を聞いて、力を貸して、力を………。」


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