さて、皆さんこんにちは。ファンタジーというよりはSFな機体に酷い目に遭わされた北条透です。現在討伐軍の幹部が集って会議中です。
「トオル。本気なの? 討伐軍は要塞を構えてじっくりねっとりしっとりと行くのが基本方針だった筈だけど?」
「俺もその心算だったんだが……先の制空戦、キルレシオ見たか?」
「……ええ」
「たった六機にこちらの航空戦力は壊滅状態。挙句要塞上空にまで侵入されて気化爆弾を落とされた。お陰で建物は半壊状態だ。幸い武器庫と兵器庫は地下式だったから被害は無かったが、あれが兵器庫を徹甲爆弾で狙われたら要塞の半分は吹き飛んでいた。それ以前に落とされたのが核兵器だったらその瞬間にジ・エンドだ」
「…今まで見たことの無い魔物。トオル、あれを知っているの?」
「あれは俺の世界で創作の中に登場する戦闘機だ。人間が将来的には、もしくは異世界ではこんな機体も造れるだろうと思ってスペックを作るわけだから当然、現実に存在する機体よりは強力になる」
「一見戦闘機と同じでも中身は別物って訳ね」
「魔法の存在しない世界の俺から見れば歴代勇者使う魔法も、この世界の戦闘に使えない魔法も、同じ魔法という言葉で括られるのと同じだな」
「一緒にしないでよ。全く別物なんだから」
「同じことがこっちにも言える。だが、今回はまだ良かった。敵が比較的現実に準じた技術力の作品の機体だったからな」
「…と言うことは、もっと強力な機体があると?」
「ああ。単機で一国を滅ぼしたりとかな。スーパーロボット系に出られると現代兵器じゃ手も足も出ない」
「スーパーロボット?」
「俺の世界のクリエイターが妄想力を全開にして生み出した機体さ。正直手に負えない。歴代勇者より強いものも居る」
「…冗談だよね?」
「俺の世界の住人の妄想力を舐めるなって事だ。大体、歴代勇者の能力にしたって、その創作の一部なんだからな」
「…魔王は歴代勇者に匹敵する魔物を従えていると?」
「知らん。だが今回、その片鱗を味わった。少なくともこれ以上守勢回るのは得策じゃない。拠点を巡る戦いはどちらも戦力を集中した戦いになる。特にウチは大所帯だからな。防衛線を易々と突破する敵に戦力の所在がハッキリしている防衛戦は自殺行為だ」
「勇者殿、宜しいか?」
「何だ、中隊長A」
それまで俺とジャスティンだけで進めてきた会議に討伐軍の中隊長が加わった。
「攻勢に出るのは構わんのですが、具体的なプランは?」
「無い。俺の勇者補正を前面に押し出して進撃する」
「…無計画と?」
「そもそも、歴代の勇者からしてそうだろ。まぁ、俺の場合は航空支援を常に受けつつ進むがな」
「航空支援?」
「作戦としては、輸送機で兵員を一気に谷まで空輸し、空挺降下。現地で戦車を始めとした機甲戦力を召喚。上空には戦闘機と空中給油機を待機させ常に支援を行わせる。サンドトウ飛行場には可能な限りの戦力を召喚するが物理的に限界はある。討伐軍の一部は飛行場で補給に当たってもらう」
「それは…補給係に志願が殺到しそうですな」
「逆だ、攻勢を志願制にする」
「…正気ですか? 人が激減しますぞ」
「本気かではなく、正気かと来たか。生憎と正気かは自信が無いが、本気ではある。撤退戦では生存本能は有利に働くが、攻城戦じゃ不利に働く場合が多い。死ぬのを前提にされても困るが、恐怖心を義務感で押し殺せる者じゃないと連れて行っても邪魔なだけだ。俺の世界でも精強と言われる軍は大概志願制だし」
「…勇者殿は死ぬのが怖くないのですか?」
「怖いよ。でも、これやり遂げないと帰れないし。俺はこの世界に骨を埋める心算は無い。それに、ウチの家系は軍人家系だったからな。祖父が爆沈した戦艦から生存したのは奇跡に近いし、その後、島流しにされたトラック諸島で米軍の空襲から生還したのは更に奇跡だ。俺も少しは奇跡って物を信じてみようかなと思ってるんだ」
「…奇跡は起こる物ではなく、起こす物ですぞ。最初から奇跡を当てにするのは問題です」
「解ってるよ。俺の世界のイスラムゲリラもあらゆる学問に精通し、発射角や距離を適切に定めた後に「神よ」って言ってミサイル撃つんだ。攻勢は無茶であっても無謀であってはならない。攻勢たって今日明日中に開始する訳じゃ無いんだ。作戦は念密かつ簡潔に、だ」
「それなら良いのです。私は攻勢部隊に参加させて頂きます」
「中隊長A…」
「代わりと言っては何ですが、名前を付けて下さい。ジョン・スミス中隊長は名前を頂いているのに、我等はAだのBだの言われたのすら初めてではないですか!」
「仕方ないだろう。闇雲にキャラを増やしても作者が捌き切れないんだから。ジョン・スミス中隊長にしたって、クライトン家の使用人一同だって全然出てこないし」
「しかし、それでも! 我等は名前が欲しい!」
「そうですぞ!」
「名前を、我等に名前を!」
一気に活気付く中隊長たち。
「いや、しかしだな。作者が洋名に疎くてだな…」
「簡単な物で良いですので!」
「勇者殿、私が言うのも何ですが彼等に名前を。……初めてのセリフ…(ジ~ン)」
「おおう、ジョン・スミス中隊長。そう言えばセリフ初めてだったな」
「ええ。討伐軍最初期からのメンバーなのにこの扱いは酷くありませんか?」
「だから作者が…」
『勇者殿!』×無数
「判った、判った。作者に掛け合っておくから!」
『本当ですが!?』×無数
「ああ! だけど、洋名に疎い作者だから期待するなよ! 下手したらMr.1とかMr.2とかになりかねんぞ」
『一体何処の犯罪組織ですか!?』×無数
「じゃあ、アインとかツヴァイとかドライ…」
『一体何処の殺し屋ですか!?』×無数
「…ビャーチェノワとかシェスチナとか」
『一体何処の愛と勇気の御伽話ですか!? 真面目に考えて下さい!』×無数
「判った、判った。作者に言っておく」
『頼みますよ、本当!』×無数
ああ、(作者の)宿題が増えたな。
「勇者殿!」
「今度は何だ!?」
「航空指揮所から入電中! 哨戒中の戦闘機が荒野に正体不明の飛行群と地上移動群を確認!」
飛行物体。嫌な予感しかしない。
「飛行速度は!?」
「遅いです! 集団が大きいため判断が付き辛いですが、100km/h未満!」
「OHの映像回せ!」
そこに映ったのは…
「飛蝗? それに鼠?」
飛蝗と鼠でした。ちなみに飛蝗はバッタの事です。蝗はイナゴ。飛ぶ蝗って事なんですかね?
日本では飛蝗ってあんまり一般的じゃないですし。どう考えても蝗の方が多いです。
にしても、凄い数だな。
「飛蝗の総数不明! 総重量は1億9500万tと推定!」
その推定量、どうやって出した?
それにしても雲なんて生易しい物じゃない。これは既に空だ。
鼠の方も絨毯なんて生易しい物じゃない。これは地面だ。
それにしても、飛蝗と鼠。どっかで聞いたな?
何だっけ。………あ、戦国な自衛隊の漫画書いた人がそんな漫画書いてた!
確か飛蝗と鼠は原作者も同じだったはず。
あれ、どっちも現代兵器が敗北してるんですが。本当に相性悪いな、こん畜生!
「総員第一種戦闘配置! 戦闘機隊、対地装備にて出動。デイジーカッターやクラスター爆弾、ナパーム、気化爆弾などの広域殲滅装備を装備しろ! 討伐軍、全員に火炎放射器と散弾銃を配備する。扱いは以前教えたとおり!」
意外と知られていない事実ですが、自衛隊では未だに火炎放射器を配備しているんですよね。尤も、武器と言うより、有害物質を焼却するための対BC装備ですが。
武器庫に隊員が走り、埃を被りつつあった火炎放射器を引っ張り出す。
同時に防壁の最上部に有刺鉄線が張られて、そこに発電機が繋がれ電流が流れるように設定された。要塞の空堀と防壁の間の指向性地雷も健在ですよ。
今回、初めてそう言った装備が役に立つかもしれない。
「今回は逃げろって言わないのね」
「ああ、今回はマンパワーが必要だからな。言っとくが、あの飛蝗と鼠、人をも襲うぞ」
「…冗談だよね?」
「狂気って恐ろしいな」
「ホントなんだ。…うぅ、嫌だな~」
飛蝗と鼠の移動速度は今までのどの魔物より遅い。だからそここちらも準備が出来る。
「ユウシャ、ユウシャ。航空部隊、準備デキタ」
現代火器に特定の高度で爆発するような装備は無い。そこで飛蝗には近接信管全開の対空砲弾を落としてもらう。
正直、いつ爆発するかと冷や汗ものだ。でも、精霊ってその辺も凄いのね。誤爆ゼロでしたよ。
あと、消火も出来るUS-2を召喚。水の代わりに航空燃料を群の上からばら撒いてもらいます。
殺虫剤なんて軍用装備に無いっつーの。まぁ、荒野なら環境破壊も最小限でしょ。
再編成したサンドトウ飛行場航空隊は飛蝗の影響を受けない高度を飛行しながら次々と各種爆弾とナパーム、気化爆弾、クラスター爆弾を落とす。
高度には気をつけないと漫画では飛蝗の威嚇に発進した機体がインテークに飛蝗詰まらせて墜落してるし。
広域殲滅系は中々効率よく飛蝗と鼠を駆除していきます。
その間にこっちも迎撃準備を始めましょう。鼠は正直、余り脅威にはなりません。
20mの高さのある防壁に電流を流す有刺鉄線を設置。その上に鼠返し、摩擦の少ない板を直角に付けましたから。
排水溝からの進入は無理ですね。あれは空気の混じらない管路で、しかも結構な水圧で流れてますから。
問題は飛蝗です。空中の群に被害を与える兵器なんて極端に限られます。
トマホークや対艦ミサイルのシステムを弄って群の中で爆発するように設定して発射していますが、効果はやっぱり薄いです。これだけ多いとレーダー反応も巨大なので誘導は楽ですね。
それにしても、群生相の飛蝗の禍々しいこと。
それにしても、これは魔物なのか、ただの自然現象なのか判断に迷いますね。
「マケドニアじゃ、飛蝗も鼠も大量発生することはまずありません! 間違いなく魔物です!」
あ、そうなの。それにしても、数が減らない減らない。デイジーカッターや気化爆弾の上昇気流でそこそこ焼き死んでるはずなんだがなー。
「1億9500万tよ? 湖の水ですら2500万tしか無いのに、簡単に殲滅できる量じゃないわ」
米空母1950隻分。個体数じゃなくて重量で数える辺り、半端ないなー。流石は東北六県を壊滅に追いやっただけの事はある。
「勇者殿! 飛蝗を視認しました!」
オイオイ、マジですか? 何キロ離れてると思ってるんだよ。
「うわぁー。雲を通り越して空ね」
雲を通り越して空だね。切れ目が見えないんだけど。
「あれ、ここを抜けたらどうなるんだろ?」
流石にマケドニアまで行くとは思いたくないが、中国大陸から渡洋して来日した連中だからな。油断は出来ない。
「…あれがマケドニアに襲来したらどうなると思う?」
…控えめに見て国家壊滅。
「…多めに見た場合は?」
…人類滅亡。
「…マジですか?」
…あれ、襲った地で第二世も誕生するから。マケドニアって全国民を二年間食わせるだけの食糧備蓄ある?
「…勘弁して」
とりあえず、風の魔法使いに奴らの高度を下げさせないと。対地兵器の上昇気流も効率が悪い。一番効率が良いのが航空燃料の散布なんだからな。だから俺がこうして湖に陣取って召喚を続けている訳だし。
「300mで離着水できるなんて凄いわね。でも、もう直、空爆限界線に到達するわよ?」
構っていられますか。最悪、サンドトウ飛行場に強行着陸させて飛行場を自爆させる。
「って、正気!?」
せめて、本気かと聞いてください。
「飛行場を失ったら私達…」
大丈夫だよ。カール・ヴィンソンもいるし。
「でも…」
あれを逃したらマケドニア、間違いなく滅ぶよ。
「っ!?」
OK?
「…風の魔法使いを集めるわ」
よろしく。
デイジーカッターや気化爆弾の上昇気流が飛蝗を焼き、殺虫剤代わりの航空燃料がばら撒かれるのに全く減った気配がありませんね~。
いや、間違いなく減ってるんだけど、それを実感出来ない。
鋼鉄でできた米空母が1950隻分。鋼鉄に比べれば遙に比重の軽い飛蝗。比喩ではなく、空が埋まりました。暗いです。日食とタメを張れます。
現在飛蝗は要塞上空を飛行中。それにしても、やっぱり要塞をフライ・パスしましたか。
「…勇者殿。風の魔法使い、配備完了しました。飛蝗の誘導を開始します」
ご苦労さん。ジャスティンは?
「陣頭指揮に立っておられます」
そっか。他の皆は鼠の駆除をよろしくね。
「…承知」
皆、航空戦力の強力さを知るが故に複雑なんだね。
でも、ここで躊躇うと間違いなく国が滅ぶ。人が死ぬ。それを見逃せますか。
俺の目的は元の世界に帰る、手段として魔王を倒す、結果として国が助かる。
他の皆の目的は国を護る、手段及び結果として魔王を倒す。
手段が目的より優先されることがあっちゃいけないんですよ。人、それを本末転倒と言います。結果は手段より下位なんですが、何で俺が国の心配しているんだか。
『ユウシャ、ユウシャ。飛蝗、飛行場ニ集ッタ』
そうか。それにしても、グロイ。遠目から見てもこれだけグロイんだから至近距離から見ればどうなることやら。
ジャスティン、これから飛行場を爆破する。対爆姿勢とってね
『…大丈夫よ。爆破して』
じゃあ、行くよ。ポチッとな。
ドオォーーーン
凄い凄い。気化爆弾の燃料が拡散され、次の瞬間にはデイジーカッターを含む爆弾が一斉に起爆する。
気化爆弾の爆圧は12気圧。これは深度100mの水圧を上回る圧力です。鉄でできたWWⅡの潜水艦でもギリギリなのに陸の生物が耐えられるはずが無い。
下の個体が圧死するほど密集させられていた飛蝗は3000℃にも達する高熱で極西の飛行隊の飛行場と共に蒸発しました。
…ジャスティン、帰還して。もう直、鼠が襲来する。
『…判ったわ』
さて、移動速度で劣る鼠は未だ荒野に居ます。
飛蝗の殲滅を優先した結果、こちらの航空戦力はJAS-39とF/A-18E、F-14A、輸送機とヘリだけになってしまいました。
片羽の赤いF-15Cも損失しました。ショボーン。
「鼠、第一次防衛線に接敵します!」
「第一落とし穴、発動!」
「鼠、第一落とし穴を突破しました!…何て強引な、あれでは圧死する個体が出ているぞ」
「第二落とし穴発動!……突破しました!」
「第三から第五も突破されます!」
「自走榴弾砲、MLRS、90式戦車、Strv.103C、高射機関砲、攻撃開始しました!」
「鼠、攻勢防壁に接触! 爆破します!」
「鼠、残存推定七割!」
さて、ここまで2~3時間か。総員、火炎放射器、散弾銃準備して。
森の中に設置した指向性地雷はIRカメラに接続して殺傷エリアの赤外線が一定を超えると爆破するようにセットしました。一々、マニュアル操作なんてしてられません。
それにしても、普通に突破して来ますね。来た!
「長距離攻撃撃ち方始め!」
「ミズーリ、砲撃始めました! 自走榴弾砲、MLRS、攻撃始めます!」
ドゴォォーーーン
おお、16インチ砲の射撃、初めて見た。凄い凄い。本当に湖に波紋が広がってら。
「90式戦車、自走高射機関砲、撃ち方始め!」
もうここまで来ると最終防衛ラインですね。
「M2重機関銃、96式自動擲弾銃、撃ち方始め!」
それにしても、流石に地面と言うほど多くは無くなりましたが、まだ絨毯と言って良い程度は残ってます。
「火炎放射器、散弾銃撃ち方始め!」
遂に奴等、空堀を登り始めました。そこに撃ち下ろしで火炎と散弾が襲い掛かります。
それにしても、野生動物は火を怖がるのに狂気に駆られた集団は寧ろ火に突撃してきます。
火炎が集団に押されて鎮火するとか誰が想像できますか。
遂に奴等防壁の下まで到達しました。そこで、指向性地雷のお出迎えです。
ドガァァーーン
…余り効果ありませんでした。
その内、戦闘集団が電磁柵に接触します。
バチバチと嫌な音が響き、こちらまで焼け焦げた匂いが漂ってきます。
「勇者殿! 発電機持ちません!」
「有刺鉄線も高熱化しています!」
仕方が無いか。この量が相手じゃな。くそ、有刺鉄線じゃ無くて、銅線にしとけば良かった。
「電磁柵、突破されました!」
心配ない! 人類の英知の結晶、鼠返しが有る! ガ○バの冒険でも大活躍したんだからな! まぁ、結局米倉に侵入されましたけど。鼠が梯子掛けるとか反則でしょう。
「…それにしても、これだけで本当に鼠が上がって来られない物なのね」
ふんっ、鼠共、人間様の英知の結晶を舐めんじゃ無いぞ!
「…これが英知の結晶って色々と問題あるんじゃない?」
全て些細!
「そう…。まぁ、あの群が入ってこられないのはありがたいけど。私、鼠、嫌いだから」
ハムスターやモルモットならまだしも、溝鼠を可愛いと思う奴は早々居ないベ。
「それにしても、現代兵器を駆使した挙句、最後の切り札が鼠返しとはね」
案外、昔に作られたものが現代にも通用するなんて例は事欠かんさ。それは現代兵器も同じこと。造られてから100年も経った拳銃の人気が高かったり、制式採用から80年も経つのに未だ現役の重機関銃があったり。
「何か違う気がする…」
それにしても、異臭が凄いな。これはまたガスマスク装着して撤去作業か。飛行場の再建もしなくちゃいけないし。はぁ、気が重い。
「私、鼠の撤去作業一抜けね」
良いよ。
「良いの!?」
代わりに書類仕事よろしく。
「うっ!?」
世の中、早々上手くはいかないんだよ。
NEW! 魔物図鑑に新たな固体(?)が加わりました!
鼠
餌となる笹の異常発生と鼠の天敵(猛禽類、鼬、狐、狸)などを人が無節操に狩猟したことで発生した鼠群。山林でアハンウフンしていたバカップルが襲われたことで事態が発覚。その後、主人公の警告にも関わらずに対処が行われなかったことで集落が襲われ、死傷者が出る事態となる。ガスホースを噛み切ってくれるので火災が発生。結局、暴徒集団の発生や何処かの狂信者がペスト菌をばら撒いた事もあり、山梨県は軒並み壊滅の憂き目を見る。続編ではテロを企てた阿呆が存在したこともあり、首都圏が壊滅する。火を怖がらず、寧ろ突進してくる狂気の集団。放って置いても勝手に自滅するが、自滅までの被害が半端ではない。奴らの通った後は骨しか残らない。
飛蝗
中国大陸から東北地方に1億9500万tもの飛蝗が押し寄せ、農作が壊滅。関東各県の難民受け入れ拒否や政府が首都圏の食料確保を優先した事もあって、東北六県が独立を宣言する。その後は飛蝗相手より、人間相手にドンパチする方が多かった。群で行動する群生相は凶暴で他の昆虫を襲う場合も有る。更に自動車、列車、航空機の事故の原因となった。体重とほぼ同等の草を一日に食すので、一日に米空母1950隻と同じ重量の草が消える。奴らの通った後には幹しか残らない。