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No.18458の一覧
[0] 現代兵器で勇者始めました(ネタ) 完結[タンクさん](2010/10/27 01:19)
[1] プロローグ 勇者と現代兵器[タンクさん](2010/05/22 08:15)
[2] 第1話 戦力把握は戦術の基礎です[タンクさん](2010/06/06 20:59)
[3] 第2話 勝手に動く戦車って邪道?でも、そんなの関係ねぇ![タンクさん](2010/06/06 21:01)
[4] 第3話 現代兵器と決戦前夜[タンクさん](2010/06/06 21:09)
[5] 第4話 勇者(仮)と初の実戦[タンクさん](2010/06/06 21:08)
[6] 第5話 とある貴族達の陰謀と勇者の旅立ち[タンクさん](2010/06/06 20:56)
[7] 閑話  とある執事の一日[タンクさん](2010/06/06 21:14)
[8] 第6話 難攻不落の要塞を造ろう[タンクさん](2010/05/22 09:03)
[9] 閑話2 とある要塞の日常[タンクさん](2010/06/03 15:07)
[10] 第7話 幹部クラス襲来[タンクさん](2010/05/22 09:13)
[11] 閑話3 自重を止めた勇者[タンクさん](2010/06/06 21:17)
[12] 第8話 ジ○リ襲来[タンクさん](2010/05/22 09:29)
[13] 閑話4 第一次防衛線修復&強化[タンクさん](2010/05/23 16:43)
[14] 第9話 エリア荒野上空制空戦[タンクさん](2010/06/01 22:40)
[15] 第10話 サンドトウ飛行場壊滅[タンクさん](2010/06/06 21:26)
[16] 閑話5 進む準備 加筆[タンクさん](2010/06/26 16:01)
[17] 第11話 魔王城道中記[タンクさん](2010/10/27 01:11)
[18] 最終話 責任逃れと状況に流されるのは日本人の特性さ[タンクさん](2010/10/27 01:17)
[19] 番外編 ジャスティンの出生[タンクさん](2010/05/22 09:33)
[20] 設定や説明[タンクさん](2010/11/12 08:40)
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[18458] 番外編 ジャスティンの出生
Name: タンクさん◆74790b16 ID:addd9404 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/05/22 09:33
さて、皆さんこんにちは。魔王討伐軍副指令のジャスティン・クライトンです。

今回は私の出生の秘密を明かすそうです。正直な所は作者が私の名前を男性の名前と間違えた事に端を発するのですが、いい加減ですね。

私の生誕したクライトン家は何代か前の勇者の子孫だそうです。

正直、勇者の数が多すぎて何代前かは誰にも分からないそうです。

ただ、勇者は稀にその能力の一部をこの世界に残すことがあるらしいです。

魔王討伐の後にこの世界に残ることを選択した勇者。その子孫が私。

19 years ago.

「双子とは、何と不吉な」

「勇者の血を引く我等クライトン家で双子、それも二人とも女子が生まれる。…過去、類を見ない事態じゃ」

「…これは、どうするべきか」

クライトン家の長老達が母親と父親をさて置いて勝手に色々と話が進んでいく。

「…長老方、勝手に話を進めないで貰いたいのですが?」

「おお、済まん、済まん」

「で、長老方としてはどう判断されますか?」

「少なくとも吉兆ではあるまい。過去、例が無いのでな。正直な所、何とも言えんよ」

「…クライトンに双子生まれし時、災い現る…ですか」

「まぁ、所詮は伝説じゃ。何とかなるじゃろうて」

「…それで良いんですか? 最初の重い始まりかたは?」

「ノリじゃ」

「初孫に悪いようにする訳あるまい」

「初姪に悪いようにする訳あるまい」

「いや~、最近は赤子も産まれて居なかったからの」

最初の威厳は何処にやら。典型的な初孫を甘やかす爺共である。

「さよけ」

幼少よりこの爺共に育てられたマイク(父)も慣れたものである。

「それに、マリア(母親)のあの幸せそうな顔を見るとの~」

「大人の都合で子と引き離す訳にも行くまい」

まぁ、クライトン家とはこんな家系である。

「しかし、あれじゃ。クライトンに女子の双子が産まれたとなると世間が煩い。片方は男子としておくとするか」

「名前は決めてあります。フィリスとジャスティン」

13 years ago.

「姉さん早く早く~」

「待ってよ~、ジャスティン」

クライトン家は小さいながらも領土を持つ。領土というよりは村長や町長と言った方がしっくり来るかもしれない。

クライトン領は治安も良く、良い環境なのだが、人が少ないのが欠点ではある。子供の数は更に少なく、姉妹は互いを遊び相手として育って来た。

「ジャスティン、危ないよ~」

「平気平気」

二人の子供はすくすくと育っていた。金と銀の髪をした少女達。

ただ、金髪のフィリスの方は体が弱く、病気がちではあったが。銀髪で戸籍上男の子のジャスティンではあるが、男の子なのは名前だけである。

でも、何だかんだで男の子っぽく逞しく育っている。

「くぉら~、悪ガキ共~!!」

「キャ~、逃げろ~!」

「も~う、ジャスティンのバカ~!」

悪戯をして領民に追っ駆けまわされたり。

「どうも、お嬢さま。私、執事の義娘、キャサリンでございます」

「へぇ~、うちに執事なんて居たんだ~」

「ジャスティン…。でも、確かに見たこと無いよね?」

「普段は傭兵として盗賊の討伐を行っておりますので」

「「執事が傭兵!?いや、傭兵が執事!?」」

「本業は執事です。ただ、本人の腕が立ち過ぎて騎士団が中々手放してくれませんが」

新しい友達と出会ったり。

「私、将来、騎士になる!」

「どうしたの急に?」

「だって、格好良いじゃん!」

「そんな理由?」

「お姉ちゃん。切欠なんてそんなので充分なのよ」

「キャサリン、そーなの?」

「フィリスお嬢さま、間違ってはいませんが、そのやる気を達成まで維持できるかどうかは別問題です」

「え~、出来るよ~。ぶぅ」

「では、明日から私のジョギングと素振りに付き合いますか?」

「あ、私、用事を思い出した」

「このように外見しか見ないと実際にその職に就いた時、あるいは就く為に必要な困難で早々に挫折する可能性が高いです。あ○ない刑事を見て刑事になったは良かったが、実際には踊○大捜査線のようだった。という事も珍しくありません」

「キャサリン、その例えは色々と不味いわ」

「そうでしょうか?」

11 years ago. 遂にその時が来てしまう。

「お父さん! お姉ちゃんが倒れたってどうゆう事!?」

「落ち着きなさい」

「落ち着いていられますか!」

「落ち着きなさい」

「……ぶぅ」

「で、フィリスだが、クライトン家の女子が低確率で発症する魔力衰弱の病だな。最後に発症が確認されたのは、10世代は前のご先祖なんだが」

「治るの…?」

「分からない。そもそも情報が少なすぎる。回復法どころか、症状の情報すら事欠く上に、余りに発症例が少ないんで病名すら付いていない有様だからな」

「そんな…」

「まぁ、努力はしよう。ジャスティンはフィリスの側に居てやりなさい。病気は気からと言うし」

「はい…」

クライトン家の女子が低確率で発症する魔力衰弱。

呼んで字の如しだが、魔力は生命エネルギーと置き換えても過言ではなく、これが衰退する=寿命が縮まるである。

「ねぇ、ジャスティン。私、死ぬのかな?」

「何言ってるんだか。死ぬわけ無いじゃない」

フィリスは日に日に衰弱していった。

外に出られる日も減って、部屋から外を見るだけの日々が続く。

大人達は過去の記録を漁り、国中の医者に当たり、あらゆる健康法を試す。

しかし、どれもこれも効果は今一だった。

「うわぁ~、いつの間にか紅葉の季節になってたんだね~」

「お姉ちゃん、外に出るの久しぶりだもんね~」

「ジャスティンお嬢様、車椅子を押す速度が速すぎです。もう少しゆっくり歩いてください」


フィリスの体調は良くなっていない。寧ろ悪化している。

今まで外に出られなかったのに何故今、散歩が許可されているのか。それは大人達がフィリスの回復を半ば絶望視していると言う事でもあった。

勿論、全員寝る間も惜しんで調べ物をしている。一人も音を上げない辺り、クライトン家の人間は根強い。

9 years ago.

遂にフィリスはベッドから起きられなくなってしまう。碌に休みも取らないで調べ物に明け暮れていた大人たちもやつれて来ていた。しかし、それでも治療法は見つからない。

しかし、そんな中、ジャスティンはフィリスを救う方法を見つけていた。それは偶然に近い。

キャサリンの養父である執事のセバスチャンの部屋に忍び込んだ時に見つけた古代の魔法書。

そもそも、元々はフィリスとジャスティンは一卵性である。余りに大きすぎる魔力故に双子になり、魔力を分散した。そして、マイナス面は殆どフィリスに行ってしまった。

フィリスとジャスティンが元は同じ存在である双子だから出来る芸当、魂の融合。

フィリスの魔力減衰を強大な魔力を持つジャスティンの魔力を融合させて回復させる。古代の禁じ手。しかし、それを行えばジャスティンという存在はこの世界から消えてなくなる。

とりあえず、その行い方だけ写しておくだけに留める事にする。

8 years ago.

遂にフィリスはいよいよ末期症状へと突入した。

「…私達は娘に何もしてやれなかった」

「…無力だ」

両親は激しく落ち込んでいる。他の使用人やキャサリンも沈痛な表情をしている。その中でジャスティンだけ何かも決心した顔をしていた。

「…うっ、ぐす。何で私だけ。…死にたくないよ」

普段は気丈に振舞っているフィリスだったが、一人になると本心が口から出ている。

「大丈夫。お姉ちゃんは死なないよ」

「っ!? ジャスティン!?」

突然現れたジャスティンに驚くフィリス。

「私は今までお姉ちゃんの分も外で遊んだ。色んな物を見てきた。今度はお姉ちゃんの番だよ」

「な、何を?」

「我、勇者の血を引きし一族。二つに分かれた魂を再び一つに」

「ジャスティン!? 何をして…」

「お姉ちゃん。私は何時もお姉ちゃんと一緒だよ」

「ジャスティン!」

次の瞬間、ジャスティンの姿は無くなっていた。まるで最初から存在しなかったかのように。

「……ジャスティン、…バカ」

あれだけだるかった身体が今は嘘のように軽い。産まれてから一度も体感したことの無い全快という状態だ。

そして、中にはジャスティンの存在を感じる。とても小さい、それでいてとても温かい存在が。

何より、金髪だった髪が金と銀を足した様な色になっていた。

「フィリス、何が!?……その髪は…まさか」

「父さん、母さん。ジャスティンが…」

「まさか、合魂の術を。では、ジャスティンは…」

「う、うわぁぁぁーーーん!!」

この日、ジャスティンという娘はこの世界から消えた。


「フィリス…」

「父さん、今日から私、ジャスティンって名乗る。私があの娘の存在を忘れない為に。皆がジャスティンが存在していたんだって忘れない為に。私が今、生きているのはジャスティンのお陰なんだって忘れない為に」

「フィリス……分かった。でも、勘違いするな。ジャスティンが自分の生命を使ってフィリスを助けたのは幸せになってもらいたいが為だった筈だ。それを理解しているならジャスティンと名乗りなさい」

「はい、父さん」

4 years ago.

「只今をもって、騎士育成学校卒業式を執り行う。卒業生…」

私は騎士になる事にした。ジャスティンがなりたいと望んだ騎士。ジャスティンの陰を何時までも引き摺る訳じゃ無いけど、それでも私はジャスティンが生きていた証をこの世界に残したい。

あの日からフィリスとジャスティンは一つなった。今の私はフィリスでもジャスティンでもない。二人の特徴を併せ持った存在、それが私。

特にジャスティンは騎士になりたいというのはかなり強い思いだったらしい。私は特になりたい職は無かったのでジャスティンに引っ張られた感じかな。でも後悔はしてないよ。

「ジャスティン・クライトン」

「はいっ!」

「第一重装騎士団に配属とする」

「はいっ!」

この先、何が起こっても私なら乗り越えられる。だって、私は私達、二人で一人なんだから。

たった四年間で団長って、どんな出世速度だって突っ込みは無しですよ?


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