「ksdjfぎこさうじぇwさj」
訳《なんですか?どこを見て歩いてるんですか?》
「kじぇrせrhふぃおえwさじ」
《そんなに涼しい顔をしているなら、少し痛い目にあってもらいます》
「jfhんhjdfbじkふいへr」
《なんとか言ったらどうですか?》
詩音は柄の悪い三人組に囲まれていた。
理由は些細な事だった。変な場所に止めてあったバイクにむかつき、つい蹴り飛ばしてしまったのだ。結果はこの通り、いつの時代だ?と疑問を抱くような格好のチンピラに囲まれている。
(あれれ……なにか妙なデジャブが……)
思い出した。最初に悟史と出会ったのが、こんな状況だった。確かあの時は…悟史君が助けに飛び出してくれたのだった。
偶然にしては出来すぎた状況。つい詩音は前回のように、泣いたふりをしたなら、また悟史君は助けに来てくれるのだろうか?
詩音はおまじないの感覚で、泣いたふりを臆面もなしながら、許しを請う言葉を並べてみた。
その時。
私は……耳を疑った。
不良達を遮る鋭い声がした。
『ふもっふ』
訂正、変な声がした。
「………ボン太くん………?」
詩音が思わず呟いた。
犬なんだか何だが、よくわからない頭。ずんぐりとしたオバQ風の二頭身。くりくりと大きな丸い瞳。いちおう愛くるしい感じではある。
(うん……どう考えても悟史君じゃないわ………)
少なくとも悟史は、街中でボン太くんの格好なんてしない。
「ふも、ふもふも、ふもっふ~」
前口上らしき何かを言ってから、ボン太くんは不適に両腕を組もうとして―――――失敗した。腕が短いせいである。
「ふもっ、ふもっふ、ふもっ!」
「えdskhふぃおえwh」
「ふもっふ、ふもふも、ふもっふ~!!」
「じぇdsrひおhぎおえsh」
「ふもっ……!!ふもっふッ!!」
「いうじぇdhfjわひおfhねさうぃお」
「ふも、ふも、ふもっふ…?」
「いおえうぇdしおえwhしおへいh」
英会話教室も真っ青の言葉の応酬。雛見沢にこの両方を翻訳可能な人材はいない。東京に一人いるが、その方は陣代高校で生徒会長を務めている。
そしてついに………
「いい加減にせんかぁぁぁああ!!!」
詩音がキレた。どこからか取り出したハリセンが、ボン太くんの頭を叩く。
「ふもっふ?」
「妙な会話してないで進めてください!!話が進まないじゃないですか!!」
「ふも………ふもっふ!」
ボン太くんは『てくてくてくてく~っ!』と助走をつけて、不良Aにアッパーを喰らわした。
「ジョジョォオォォォォォォォォォォ!!!!」
不良Aの渾名だろうか?色々と不味い名前を不良Bが叫んだ。
「けrjぎえswじえf」
不良Bがナイフを持ち、詩音に近付く。ボン太くんに対する人質に使う気なのだろう。
しかしボン太くんの取り出した、暴徒鎮圧用の模擬弾を喰らい沈黙した。
だが最後の不良Cは諦めてなかった。華麗にステップを踏み
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーーーーーッ!!!」
「ふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもォーーーーーッ!!!」
無駄に凄まじいラッシュを繰り広げる、ボン太くんと不良C。本当に無駄にハイレベルだ。
「ふもっふ!!」
ボン太くんの右ストレートが、炸裂した。しかしここで終わらない。終わらせない。
「ふもふもふもふもふもふもふもふもふもHUMOOOOOOOOOOOOO!!!!!!ふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもHUMOOOOOOOOOOOOO!!!!!!ふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもHUMOOOOOOOOOOOOO!!!!!!ふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもふもッーーーーーーーー!!!!」
「ぶべらっ」
不良Cはゴミ屑になって、ゴミ箱逝きした。
「あは…あははははは………」
渇いた笑い声が詩音の口から漏れた。いや助けてもらったのは悟史と同じなのだが、あんまりな出来事に思考が追い付かない。
「ふもっふ?」
「いや何を言ってるか分かりませんから」
だけど冷静になると、ボン太くんの正体が分かってきた。
ずばりヒントは三つ。
・異常な強さ
・常識外れの行動
・そして銃の使用
雛見沢で銃を乱発する男など一人しかいない。魅音がよく話していた……
「もしかして、宗ちゃんですか?」
「ふもっふ!」
その通りだ。とでも言うように頷いた。
「しかしどうしてそんな格好をしてるんですか?部活の罰ゲームとか…?」
「ふも………ふもっふ!!―――――ふも、ふもっふ。ふもっふ!」
ボン太くんは突然、何かを思い出したように、目を見開くと、再び『てくてくてくてく~っ!』と走り去っていった。
「まっ、待ってください!!」
こんな面白そうな事を逃す手はない。詩音は慌ててボン太くんの後を追った。
興宮 野球グラウンド
この日、このグラウンドでは雛見沢ファイターズと興宮タイタンズによる、ささやかながら、因縁の対決をしていた。雛見沢ファイターズとしては、勝てば監督が焼肉をご馳走してくれるというので、絶対に負けられない。最初は部活メンバーの援軍もあり、かなり優位に試合を進めていた。
だがそれはあっさり崩れ去る。超高校級のエース亀田がリリーフ登板したのだ。亀田の通う高校は、この県では甲子園常連校として知られており、亀田は高校球界を騒がすエースでもある。実際、亀田が登板してからは、記者と思われる男があちこちにいる。
「まだなのですか!!宗介さんは!!このままじゃ試合が終わってしまいますわ!!」
「う~ん、どうしたんだろ、だろ」
レナと沙都子の二人が言うが、宗介が来る気配はない。
「その相良君って子は…本当に助っ人になれるんですか…?相手はあの強豪校のエース、左腕の亀田くんなんですよ?甲子園クラスの投手を打ち崩せるなんて……一体どんな助っ人なんです…?」
ユニフォームを着た男が尋ねた。先日、クルツと宗介が話している時に、突如として現れた不審者……もとい入江診療所の医者であり雛見沢ファイターズの監督である入江京介である。
「大丈夫です、宗介君なら…きっと逆転させてくれますよ!本当に頼もしい人なんです!」
ざわっ!……あの亀田を打ち崩せる男がいるだと?
レナの言葉を聞いた記者団がざわめいた。
「あんなへなちょこピッチャーなんか、宗介さんには目じゃないですのよ!あんな球、楽勝でバックスクリーンを越して下さいますわ…!!」
再びざわつく記者団。その時、ベンチから一人の男が立ち上がる。亀田をマークしにやって来ていたスカウト部長だ。
「誰が相良宗介だ!写真写真ーー!!」
バンッ
響き渡る銃声。
あれだけ騒がしかったグラウンドが今ではお通夜のように静かだ。
超高校級のピッチャー亀田が、ゆっくりと崩れ落ちる。
「ふもっふ」
ずんぐりとした、まだら模様の二頭身。犬なんだかネズミなんだか、よくわからない頭。丸くて大きな二つの瞳。おしゃれな帽子と蝶ネクタイ。
「かっ……亀田がボン太くんにやられたーーーーーッッッ!!!」
「ふもっふ!ふも、ふもっふ、ふもっ、ふもっふ!!」
何か言っているようだが、何を話しているか誰にも分からない………
「『貴様等!警告は一度だけだ!!大人しく両手を挙げろ!!』と言ってるのです」
「梨花ちゃん、なんで分かるのかな、かな?」
「みー、滅多に役に立たないオヤシロパワーなのですよ。にぱ~」
どうやら理解出来る人?がいたようだ。
そして……惨劇が始まった。
逃げ惑う興宮タイタンズのメンバー達。
それを容赦なく撃破していくボン太くん。
時には模擬弾、時には手榴弾、時にはスタンロッドで敵を沈めていった。
「あらら、もう始まっちゃいましたね」
「って!詩音!?なんでここにいんの!!」
「実はですね。さっきチンピラに絡まれていたら、ボン太くんが…………ところであれ宗ちゃんですよね。グラウンドで鬼ごっこでもしてるんですか?」
「あははは、そうだったらいいね……あはは」
グラウンドにはもはや野球のやの字もない。逃げ惑う興宮タイタンズと襲うボン太くん。正に地獄絵図だ。
結局試合は雛見沢ファイターズの反則負けに終わった。
そしてそれは、焼肉の崩壊を告げるものだった。
「くそっ、あんなに練習したのに……」
「バッドを振った時間はなんだったんだッ!!」
泣き崩れる雛見沢ファイターズ一同。皆が今日この日の為に、必死に練習してきた。普通に戦って敗北するのならば悔しくても納得出来る。しかし反則のような援軍のせいで、負けたのでは、あまりにもやりきれない。
「甘いぞ。戦いは常に、何が起きるか予測出来ない。援軍程度で根を上げるのは三流以下のすることだ」
「あんたが敗因でしょうがっ!!」
何時の間にか、元に戻っていた宗介が言った。
魅音が、どこからか取り出したハリセンで宗介の頭をぶん殴る。
「くやしいよ…」
「焼肉が食べたい……」
僅かながら不謹慎な事を言っている奴もいるが、メンバー全員がすすり泣く。
「それほど勝ちたいのか?」
宗介が言った。
「勿論です。僕たちにだって意地があるんです!!」
「本気で勝ちたいんだな?」
「はい、このままじゃ……終われない」
すすり泣く富田。
宗介は彼の肩に手を置くと
「それなら俺が鍛えてやる」
四日後。
宗介を含めた一同は学校を休んで、合宿へ向かっていた。家から近ければ逃げる者が出るとの事で、わざわざ遠出している。ついでに言うと、詩音も面白そうだからと付いて行った。
「魅音さん。本当にこの道でよろしいんですの?」
「たぶん、この辺りの筈なんだけど……」
「こっ、こんな山奥じゃボールも投げられないと思うな」
「意味不明なのです」
その時――――――
静かな森の中に鋭い罵声が響き渡った。
「このクズども!!チンタラ走るんじゃないッ!!その汚い尻で俺を誘惑してるのかッ!!」
木々の向こうに宗介達の姿が見えた。
富田、岡村を始めとするメンバー達は、野戦服姿で丸太を担いでいる。
「なんてザマだ!!貴様等はこの世界で、最も下劣な生き物だ!!便所の糞にも劣る!!」
彼等を罵倒するのは宗介だ。同じく野戦服姿で、メモ帳を片手にメンバー達と併走している。
木陰には監督と詩音もいた。
「ね、ねぇ詩音。これは一体全体どうなっているわけ?」
「あっ、お姉。初日からこんな調子ですよ。知り合いから海兵隊式ののしり手帳ってやつを借りたみたいで、私もバイトの娘に試しちゃおうかな?」
「いや、それは余りにも悲惨だから止めてあげて………」
「監督は止めないんですか?その……凄く怖い訓練ですけど?」
「いっ、医学的に見ても彼等の練習が、正しいとは思えないので止めたのですが………これは実体験に基づいての訓練と言っていましたので………それにいざとなればドクターストップを出しますから」
そう言って、あっさりと見捨てた監督。入江は、昔見た野球漫画の印象があるせいか、大抵の練習は野球だからと流してしまうのだ。
「しっ、死んじゃうよ……」
雛見沢ファイターズの面々は泥と汗と涙に塗れて、顔を歪めていた。
「いいかよく聞け糞野郎共!!俺の楽しみは貴様等が苦しむところを見る事だ。爺の●●●●みたいにひいひい言いおって、みっともないと思わんのか!この●病もちの●漏野郎!!尻の穴に●を突っ込まれたいのかッ!!●の●を●●したいなら、この場で自分の●●●を●●いてみろ!!小●垂れ流すんじゃないッ糞共ッ!!」
宗介が時おり、メモ帳に目を落としながら『教育上不適切な表現』を機関銃のように連発する。
「は、はぅ~。宗助くんお下劣だよ~」
「りっ、梨花~。どうして耳を塞ぐんですの!?」
「沙都子はまだ穢れちゃ駄目なのです」
その時、一人のメンバーが転倒した。丸太を放り出して地面に身を投げ出す。
「どうした岡村、もうギブアップか」
「ぜぇ……ぜぇ……」
「しょせん貴様の根性などそんなものだ。家に帰って貴様の大好きなフェイト・テスタロッサ(9才)のフィギアでも抱いて寝るがいい」
「うっ……」
「もっとも…お前のような腰抜けの惚れているキャラクターだ。さぞや救いようのない不細工なのだろうな」
「ふぇっ、フェイトたんの悪口を言うなぁッ!!」
涙目で殴りかかってきた岡村を、宗助は容易く足で蹴り払った。
「うぐぅ……」
「何度でも言ってやる。フェ●トは不細工の雌豚だ。違うというならガッツを見せろ!丸太を担いであと十往復だ!!」
「ち…ちくしょう…」
よほどそのキャラクターを愛しているのだろう。岡村は必死の形相で丸太を持つと、坂道を駆け上がっていった。
宗介は厳しい目つきで彼等を一瞥すると、魅音達の所へ歩いてきた。
「ねぇ、宗ちゃん。確かに凄い訓練だけど効果はあるの?試合内容は野球であってマラソンじゃないよ」
「問題ない。俺の見た限りでは、両方のチームにそれほど差はない。この訓練を乗り切れば気迫と自信はつくだろう」
「あっそうだ、宗介くん。皆でおにぎりを作ってきたんだよ」
「ボク達が丹精込めて作ったのですよ」
リュックからアルミホイルの包みを取り出す。
しかし宗介は難しい表情をした。
「ふむ……」
「どうしたの?まさかお昼食べちゃった?」
「いや。上等な食事を与えて良いのだろうかと、考えてな」
富田達からすれば、正に天国か地獄かの分かれ目。だが神はメンバーを見捨ててはいなかった。
「いいじゃないですか。もう三十三時間は何も食べていませんよ」
「「「「三十三時間!?」」」」
「それもそうだな」
宗介は走っているメンバー達に振り向いて
「喜べ、糞共!!委員長達が食事を持ってきた!!三十三時間ぶりのメシだぞ!!終わったものから食ってよし!!」
メンバー達は一度立ち止まると、目をギラリと輝かせて、いきなり猛獣のような猛スパートをかけた。
「明日の試合……荒れるね」
試合当日 興宮のグラウンド
空はどんよりと曇り、今にも雨が降りそうだった。
観客席には多くの報道陣、知恵先生や校長の姿。そして亀田もリベンジと称して参加している。
しかし雛見沢ファイターズの面々は到着していない。やがて痺れを切らした亀田が魅音に近付いてきた。
「おい、まさか逃げちまったんじゃないだろうな?」
「いやそれはないと思うよ………あの訓練を見ればね~」
「あっ、来たよ!!」
レナの指差した方向には、野戦服姿の男たちが行進してくる様子があった。少し離れた位置には、監督である入江と幽霊マネージャーの詩音もいる。
「待たせたな」
富田達は無言だ。幽霊のような無表情。だが目だけはギラギラ輝いている。
「おっ、富田さん。大丈夫なんですの?」
「はっ。自分は大丈夫であります」
「じっ、自分?」
少なくとも、前に富田は、自分の事を自分なんて言わなかった筈だ。
「逃げずによく来たじゃないか。前回の試合では、イカサマを喰らったが、今日の試合では一人のランナーも出させないからな。良い子はママのとこへでも帰んな」
亀田が罵声を浴びせても、富田達は無表情のまま立っている。
「はじめるぞッ!」
審判(今度は興宮タイタンズの監督が審判)の声が響くと相手の選手達が、準備を始める。
「よし。戦闘準備だ!!」
一同は野戦服を「パッ」と脱ぎ捨てる。中からはピカピカのユニフォーム。
一糸乱れず整列した富田達の前に宗介が立った。
「今この時をもって、貴様等はウジ虫を卒業する!貴様等は球児だ!!」
『サー、イエッサーッ!!』
「さて貴様等はこれから最大の試練に立ち向かう。全てを得るか地獄に堕ちるかの瀬戸際だ。どうだ楽しいか?」
『サー、イエッサーッ!!』
「いい声だ。では……」
一度、宗介は空気を吸い込むと
「野郎共!!俺達の特技はなんだッ!?」
『殺せッ!!殺せッ!!殺せッ!!』
「この試合の目的はなんだ!?」
『殺せッ!!殺せッ!!殺せッ!!』
「俺達は学校を愛しているか!?雛見沢ファイターズを愛しているか!?糞野郎ども!!!!」
『ガンホー!!ガンホー!!ガンホー!!』
「勝てば焼肉だ!!敵はどうする!?」
『DIE!!DIE!!DIE!!DIE!!DIE!!DIE!!』
「OK!!行くぞ!!」
雛見沢ファイターズはベンチに向かって突進していった。先行はこちらだ。
トップバッターは宗介。
「打てーーー!!あっ銃じゃなくてバットだかんねーーーーーー!!!」
魅音は声援ついでに一応銃を使うなと警告した。
「ふんッ。はったりだ」
亀田が投球フォームに入る。
宗介は、大きくバットを振りかぶり“目標を攻撃する”
放り投げられたバットは、綺麗に飛び亀田の頭を吹っ飛ばした(絶対に真似しないでください。とても危険です)
亀田は僅かによろめき、そして―――――マウンドで沈んだ。
「次は誰だ。前に出ろ!」
宗介が不適に呟く。
グラウンドに突進してきた魅音がハリセンを落とすのと、審判が『退場!!』と叫ぶのはほぼ同時だった。
「う…うおおおぉぉぉおぉおぉぉおぉぉぉぉ!!!!軍曹殿が目にもの見せたぞッ!!野郎ども後に続けぇぇぇぇえぇえええぇぇ!!!」
「うおおぅおうぅ!!!」
それからの試合は一方的だった。スライディングをしたかと思えば二塁手を蹴り飛ばし、バットを振るときに、キャッチャーの頭を吹っ飛ばしたり(何度も言うようですが絶対に真似しないでください)正々堂々?なにそれ?美味しいの?みたいな感じに興宮タイタンズを蹂躙する雛見沢ファイターズの面々。
宗介に続いて四人の退場者が出たが、部活メンバーが変わりに入る事で何とか持ちこたえた。
そんなわけで100分後。
「私は嘗てこれほど残虐な試合を見た事がない」
と、スカウト部長は述懐した。
その余りの恐ろしさに記者団は恐怖し決して記事にしようとはしなかった。だが噂は、まことしやかに囁かれ日本球界にとって雛見沢は鬼門になったのは別のお話である。
また亀田は今回の試合の後、自分を鍛えなおすと言って猛練習に励み、将来はメジャーリーガーとなったりする。彼は自分の人生における最大の転換期と述べたそうな……
「試合には勝ったけどこれでいいのかな、かな?」
「確かに富田さん達、昔の面影が全く見えませんわ」
試合後、勝利の雄叫びをあげる雛見沢ファイターズの面々を見てそう言った。
「戦いは常に空しい。彼らは身をもってそれを俺に教えてくれた」
「自分でやっておいて、綺麗に纏めるななのです」
一方で富田たちは―――――敗北した興宮タイタンズを罵倒しまくっていた。
「終わりか?この糞野郎共。悔しかったら俺の●を●●してみせろ。さあ立ち上がってみせろ。もう一度勝負してやる。テメエの尻の●を●●●●してやろうか!?貴様等はくさい●●●にも劣った●●だ。聴いてるのかこの●●野郎!!今から俺の●を――――――――」
後書き
ボン太くん初登場!!そして大暴走。
ということで『やりすぎのウォークライ』を投稿しました。少しでもお楽しみくださったなら幸いです。
では近況報告を……
サベージが好きなのは私だけではないと分かったので、再び友人にサベージの素晴らしさを熱く語りました。
結果は………駄目でした。
もう友人にサベージの素晴らしさを伝えるのは不可能そうです。
ではまた………