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No.18886の一覧
[0] 【習作】超神の試作品(ランスシリーズ)[ルド](2010/10/16 09:03)
[1] プロローグ[ルド](2010/05/16 18:15)
[2] 第一話 この第一話はプロローグのようなものだと思うんだ[ルド](2010/08/26 18:40)
[3] 第二話 リスは大きなるだけである[ルド](2010/05/18 23:38)
[4] 第三話 実力ではなく運でなれるほど魔王は甘くない[ルド](2010/05/21 23:17)
[5] 第四話 メガラスは萌えキャラ[ルド](2010/05/23 15:58)
[6] 第五話 カミーラはヒロインにはなれない[ルド](2010/05/26 21:16)
[7] 第六話 魔王少女スラル・・・・・にはならない[ルド](2010/05/29 14:41)
[8] 第七話 ラ・バスワルドの服はどうにかならないのか?[ルド](2010/06/27 00:40)
[9] 第八話 ケッセルリンクは女性でおk 前編[ルド](2010/09/12 08:55)
[11] 第八話 ケッセルリンクは女性でおk 後編[ルド](2010/09/18 20:20)
[12] 第九話 ガルティア①[ルド](2010/06/26 15:07)
[13] 第十話 ガルティア②[ルド](2010/07/03 21:11)
[14] 第十一話 アンデルセン[ルド](2010/07/06 15:33)
[15] 第十二話 暑過ぎてゾンビになりそうですby作者[ルド](2010/07/13 06:12)
[16] 第十三話 魔王スラル[ルド](2010/07/13 06:13)
[17] スラル編までのキャラ紹介(ネタ)[ルド](2010/10/10 16:30)
[18] 第十四話 ナイチサ編始動[ルド](2010/07/18 21:11)
[19] 第十五話 思ったように話が進められれば楽なのに…[ルド](2010/07/26 15:14)
[20] 第十六話 ナイチサ「エターナルフォースブリザード!!」[ルド](2010/07/29 22:23)
[21] 番外編 シリアス無の駄文になったかもしれない話[ルド](2010/08/03 19:28)
[23] 第十七話 オマケが酷いので注意[ルド](2010/08/11 17:56)
[24] 第十八話 ただ設定がここに存在するだけで、作者にはこの程度の妄想が可能です[ルド](2010/08/23 14:34)
[25] 第十九話 この勇者は書きたくない[ルド](2010/08/24 14:57)
[26] 第二十話 王様の人気の結果これだよ[ルド](2010/08/26 19:44)
[27] 第二十一話 レッドアイ編 前編[ルド](2010/08/29 12:22)
[28] 第二十一話 レッドアイ編 後編[ルド](2010/09/18 20:21)
[30] 番外編 スラルの死後&オマケ[ルド](2010/09/25 12:32)
[31] 番外編 大掃除っていう名前だけで掃除をしない日常[ルド](2010/10/02 15:17)
[32] 第二十二話 JAPAN。それは戦国ランスを思い出す[ルド](2010/10/07 18:28)
[33] 第二十三話 おふくろの味のような料理が食べたい。[ルド](2010/10/10 18:21)
[34] 第二十四話 天津罪、国津罪[ルド](2010/10/16 09:01)
[35] お知らせ[ルド](2010/10/23 13:13)
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[18886] 第十九話 この勇者は書きたくない
Name: ルド◆f2fd4e3d ID:db7824a6 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/08/24 14:57





これはひどいひどい物語。
勇者が魔王を倒してハッピーエンドなんて夢の話。
おとぎ話なんて嘘ばかり。
あんな化け物に勝てる奇跡なんてある筈がない。
それでも、人間ってのは魔を倒す存在かもしれない。







これはひどいひどい物語
彼は転生者と呼ばれるものだった。
彼はかなり裕福な家に育ったといってもいい。
そこらの者に比べると裕福な程度だった。
だがその環境が彼が魔王という存在を知らずに育てることになった。
彼は周りから天才と呼ばれるようになった。
言語についても前世と同じであったが故に覚える必要はなかった。
彼は歓喜していた。
モンスターを倒しながらレベルを上げ、剣を振るった。
普通の人間が勝てない存在でも彼は勝ってみせた。
そして彼は美形でもあった。
それは彼が成長していくと同時に進行していった。

彼は歓喜していた。
まさに夢のようだと、遂に俺の時代が来たと妄言を吐いていた。
ただ彼は疑問に思っていた。
彼が読んだSSの中には大抵神様が存在し、それに力を貰っていた。
だが彼は力を貰ったわけでもなく、神にあったわけでもなかった。
ただそれだけが彼の心の中にある疑問だった。






これはひどいひどい物語。
彼は運がよく、どんな酷い状況でも生き抜いた。
まさに神が彼に味方しているかのように。
それが、彼を勘違いさせる結果となる。
周りの人間より圧倒的な力を持った彼は思う。

(これは俺が主人公の物語なんだ。
ならいつまでもスタート地点にいるわけにはいかない!)

そう思い彼は家を出て、旅に出る事にした。
幸い両親はこれを許した。
天才と息子が呼ばれて有頂天にでもなっていたのだろう。
息子ならなんでも出来ると信じた馬鹿な考えだ。








これはひどいひどい物語。
そこは王が住む場所。
この辺りを支配せしコンキスタドーレの本拠地。
彼はそこでも注目を浴びていた。
国の近くに魔物が出ると聞けば其処へ行き倒した。
勿論金などは受け取っている。
金が無ければ生活ができないから当然だろう。
そうやって強い魔物を倒していく彼が王の眼に留まるのは早かった。

王は彼に言った。


「できれば、此処で働いてみないか?
報酬は好きなものを与えよう、金でも女でも、好きなものでいい。
返答は後日でいい、考えておいてくれ」


王はそう言って彼を返した。


そして、それを言われた彼は迷っていた。
王の提案はかなり魅力的だった。
本当に此処で働いてもいいと考えた。
だが、彼は留まった。
自分は勇者という思い込み。
まだ見ぬ村や町で待つ旅の仲間を想像していた。
だが、旅に金は付き物。
だから彼は条件付きで王の頼みを受けた。


「俺は金が欲しい、だから短期間だけ雇ってほしい。
その間だけは働く、その分金を用意してくれ」


その言葉に王は頷き了承した。












これはひどいひどい物語。
最初は彼は普通にモンスターを倒すなどの仕事をしていた。
そうやってその国に慣れていくうち変化が起こった。
それこそ男の夢とでも言うだろう。
ある日をきっかけに彼は女性にモテるようになった。
彼自身は気にせず女性と過ごす日々が続いていた。
彼の王から与えられた家には数人の女性が住むようになった。



いつからだろう、彼が此処に住むようになったのは?

いつからだろう、短期間ではなく彼自身が出ていくことが無くなったのは?

いつからだろう、彼が自分を勇者だと思ったのは?








本当に、ひどい物語。

王は言う。


「勇者よ、君が前に言っていた存在がこの国の近くに現れたらしい。
千の兵を率いて討伐してほしい。
まあ、魔王を殺せるなら君が魔王を好きにしてくれて構わない」


王が言うと彼は二つ返事で答えた。
彼は会ったときから王に言っていた。


「魔王という者がいたら、自分に倒させてほしい」と…



彼は思う。
もしかしたら、魔王は女で自分のハーレム入りするんじゃないかと。
そう考えた彼は昔の夢を諦めた。
欲望のために、闘うことを放棄してしまった。

自分ならできる、今までいろんな女を墜としてきた自分にできないはずが無い。
そう思い、彼はその足を進めた。















「我が王よ、よろしかったですか?
あの勇者なる男、信頼できるとは思えません。
あんなガキに千もの兵を預けては国の守りが薄くなります」


長い髭をもつ老人は目の前の王に進言した。


「構わん、所詮は現実を知らんガキだ、いくらでも利用できる。
それに千の兵も前回の戦で手に入れた市民という名の雑兵。
逆に全員死ねば食料が浮く、所詮は時間稼ぎと生贄にすぎん」


王は今まで勇者にみせたことのない様な顔をして足を組む。


「アレに勝てるわけが無い。
ならば生贄を差し出せばいい、相手の頭が良ければ此方の考えが分かる筈だ。
それに、既にそれが伝わるようにしている。
今は他国を落とす事を考えるだけだ」



「我が王よ、それは一体どんな策なのでしょうか?
儂にはまったく分かりませぬ」



「分からんか?
ヒントを言うならば一つ、勇者は人を切ったことが無い。
そして、妄想に取りつかれている」


その言葉で分かる者がいるだろうか。


逆に分かったとして、この策が成功する可能性がほとんど無いのが分かる筈。


だが、この王はあえてそれを採用した。


それは相手への評価。


これだけで気づくと王は評価したのだ。


ある者は分かるわけが無い、我々でも分からんという。


それを、その王は鼻で笑った。


なんせ自分達が相手より頭が良く格上だと思っているから。


王だけは違った、相手の強さが自分達より圧倒的だと自覚していた。


だからこそ、その策にも予備の策を用意していた。


王は一言も策が一つなどと言っていない。



自身の臣下すら絶対には信じない。


それがこの王の強さである。


もはや誰にも王の策は理解できなかった。


なんせ彼はコンキスタドーレ。


たった一代で国を築いた英雄なのだから。



















それは本当に勇者なのだろうか?

人が勝手に彼を勇者といって祭り上げただけではないのだろうか?

ただ強かった彼を勇者ということにしただけではないのか?

王が女を使って其処から離れられないようにしただけではないのか?

女は自分の命が最も安全であるためにより付いてきただけではないのか?

魔物は殺せても人は殺した事はあるのか?

彼は今何歳なのか?

人類が今世界で何人死んだのか?





疑問、終わることのない疑問。

その問いが行われる前に、彼は魔王討伐に行く。

仮に、仮に彼が勇者だとしよう。

たとえ勇者であっても、死なないという加護があったとしても、

その加護を与えた神以外の全てが加護を与えた者と対峙して生き残れるのだろうか?

それこそ実験しなくては始まらない。


何事も実験をして失敗して初めて成功と言える。


そうやって、人類が誕生し魔王が誕生した。

ならばこれは神の実験だ。

迷い込んだ魂を使った実験。

創造主が気づかぬようにするためのモルモット。


超神プランナーはほくそ笑む。

今から起ころうとする結果に。

何事も最初から成功することは無い。

失敗を繰り返し成功への道を歩むのだ。


故にこれはプランナーによる勇者の実験。

対象がどうなろうと知ったことではない。

次の勇者を作るための試作品勇者。


それが、全超神の最高傑作に挑むのだ。

それから生きる事はできなくても、結果さえ残してくれれば良かった。

そのために、その場にいる勇者以外の人間は死ぬことになる。



人間嫌いの魔王の手によって。






一つ予想外だったのは勇者が居た国の王。

彼はあの勇者よりも英雄の器を持つ者。

今でなく今後、この国がどうなるかは不明である。






あとがき
コンキスタドーレ=征服者

まさかの終わらない初代勇者。
なんかこのキャラは好きになれそうにないので紹介的なところが手抜きになった。
九月入るまでに次更新できるかは不明。
それより、この続きを後にしてネタを書くかもしれない。
冗談でなく割と本気で…


王様はなんかもっと出したくなりました。
二世三世を出してみたいですね、妄想が膨らみます。


この話が続くのは残念ですが次回もよろしくお願いします。






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