「つ、月詠、その話一体どういう事なのだ!?」「ハッ、此度の『光州作戦』で、見事歴史を変更する事に成功し、彩峰中将が生還した為、2001年12月5日に起きる『12・5事件』と呼ばれるクーデター事件が、高い確率で『回避する事』に成功致しました。…しかし、その事によって、冥夜様の『身代わり』や殿下の復権の出来事も無くなったのです…」 「そっか、あのクーデター事件が有ったからこそ、殿下の復権が出来たとも言えるし、冥夜の『身代わり』が有ったからこそ、冥夜は衛士になれたんだからな…。それが今回はクーデター事件が無くなるかもしれないって事は、殿下の復権や冥夜の『身代わり』のイベントも無くなるって事になる。」「その通りだ、白銀。そして、そのせいで『歴史』が大幅に変更する可能性が有るかもしれない為、対処案として殿下が復権する動きを行っているのだ。『復権』と冥夜様の『身代わりの任務解除』を実行する事で、少しでも修正をしようと香月博士の提案でもあるのだ」「成る程…そうだったのか…」真耶とタケルの説明を聞いて理解する冥夜そして、話はまだ続きがあった。「そして、此度の作戦が成功すれば、殿下の復権により、更にクーデター事件は回避出来る可能性が高まり、そして冥夜様が衛士になる事に問題は無くなり、衛士として戦う事が出来ます。」「更に言うならば、冥夜が横浜基地に所属した場合、『桜花作戦』時に斯衛軍が随伴する事が出来る事になる名目上将軍家、もしくは縁者である冥夜を『護衛する』って理由が出来て、みんなの生還率が上がる事にも繋がる。そうすれば、真那さん達の第19警備小隊やウチらの第17大隊も参加出来る事になる。そして、その際真那さん達が武御雷を俺達に預けて処罰を受ける事も無くなるって訳だ。」「おおっ…凄いではないか、タケル!!」『桜花作戦』時の帝国軍参加する問題も解決され、尚且つ真那達第19警備小隊の処分の問題も解決出来る事を知り、冥夜の表情に驚愕と共に、笑顔が出てくる。「…けど、だからって簡単に復権とかが出来る訳じゃ無い。だから『明星作戦以降』って長い期間を言った訳だし…」「それに冥夜様の問題が解消されても、下手をすれば『縁を切られる』可能性も有るのです…」「うっ、それはマズいな…」『縁を切られる』問題に表情が曇る冥夜と真那 「あっ、その問題に関しては大丈夫だ。つーか、先生…もしかしたら其処まで考えて『イタズラ』したのか…?」「「ハッ?」」タケルの一言で呆気に取られてしまう二人。 「ど、どういう事なのだ…タケル…?」「あ~…実はな…以前、真耶さんとシミュレーター訓練で勝負した事が有ってな、その際、オレが真耶さんにプロレス技で勝った為、真耶さんキレてオレをフルボッコにした事があったんだよ。」「プロレス技…お主は彩峰か…?」タケルの話を聞いて呆れる冥夜だが、真耶は話を聞いて思い出し、ピクピクと眉間に怒りマークが浮かび上がって来る「その時先生が居てな、『負けたのはアンタの油断のせいよ従って、逆ギレしたアンタには罰を与えなきゃね♪』って楽しそうに言ったんだよ…その罰ってのが、オレを『月詠邸に同居させる事』だったんだよ。」「…成る程、それでか。」「で、その時殿下や斉御司大佐も居たんだけど…殿下も罰に反対だったんだけど、先生に『有る事』言われて、形成逆転し、殿下も罰に賛同したんだよ…」「あ…ある事…?なんだか嫌な予感がするのだが…」恐る恐ると、返答を聞いてみると--- 「…私と同居させる事で、白銀に『女心』や色々な事を学ばせて、『鈍感』も直してしまおう…と言ったのです」「そして、その間に法律を改正して『一夫多妻制』にしたら冥夜と仲良く一緒になれますよ~…って誑かしたんだよ。」「ななな…なんだとぉぉぉぉっ!?」白銀ハーレム計画を知った冥夜は絶叫し、大混乱する。「…つまりだ、例え『身代わり』の件で冥夜が縁を切られても…後々にまた縁者になっちまうんだよ。今考えると…こういう意味でも、この『イタズラ』を計画しやがったんだと思う……そして、法律の改正案の方も…殿下や先生が、あの手この手使って絶ッッ対改正するだろう…」香月博士の用意周到なイタズラに『先生…アンタすげーよ…Ⅲorz』と落ち込むタケル。そして、その話を聴いて、冥夜や真耶もⅢorz…と落ち込む。