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No.21592の一覧
[0] 機動戦士ガンダムOO-Fresh verdure【再構成】[段ボール](2010/09/20 21:41)
[1] 第一話『変革の序曲』[段ボール](2010/08/31 00:38)
[2] 第二話「キスを頂戴」[段ボール](2010/08/31 23:13)
[3] 第三話『片翼の鳥』[段ボール](2010/09/01 21:29)
[4] 第四話「愛のままに我侭に僕は君だけを傷つけない 太陽が凍り付いても君だけは消えないで」[段ボール](2010/09/02 22:26)
[5] 第五話「蒼のエーテル」[段ボール](2010/09/05 17:36)
[6] 第六話「イゾラド」[段ボール](2010/09/12 14:48)
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[21592] 第一話『変革の序曲』
Name: 段ボール◆c88bfaa6 ID:7dbd514e 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/08/31 00:38
「私達はガン…ダム…マイ」
「にーに!」


通信から聞こえてくるヨハンの声は、自信と強さに満ち溢れた声とは違
い、弱々しく絶望に彩られていた。
 カリと金属が擦れ合う音と"何か"が焼きつく、一瞬の残響の後、 赤い
粒子を撒き散らし、爆発炎上するスローネ・アインを見て、ネーナ・トリ
ニティは絶叫を上げていた。
 スローネ・アインの漆黒の装甲が、機体内に内蔵された擬似GNドライ
ブの莫大なエネルギーで赤熱化し、膨れ上がる溶岩のように内部から溶け
爛れ、夕暮れの空に流れ星のように散っていく。
 赤く燃え盛った破片が、海面に轟音を上げて落下し、熱と衝撃で水蒸気
を濛々と漂わせた。


「はっっは!!ご機嫌じゃねぇか!」


 スローネ・ツヴァイの機体から聞こえてくる声色は、ネーナの良く知る
兄のミハエル・トリニティの声では無い。
 他人を打ち倒す事に喜悦を覚え、闘争を好む喜び叫びに満ちた声に、ネ
ーナの下腹部が冷たく凍えた。
 騙まし討ち同然でミハエルを殺害し愛機を奪った憎い仇が、ミハエルの
機体でヨハンを残虐なまでに蹂躙している。
 砕け散ったスローネ・アインの機体片を道端の石を蹴飛ばすような感覚
で、サーシェスの放つ粒子砲が無慈悲に撃ち砕いていく。
 生体認証がクラックされたとは言え、スローネ同士のリンクは未だ健在
なのか通信から漏れるサーシェルの狂笑はネーナの耳朶を打ち続けた。
 スローネの砕け散った破片がヨハンの肉に、大気に舞い散る赤いGN粒
子が血に見え、ネーナはドライのコクピットの中で唇を噛み締め、サーシ
ェスに対する怒りで手が鬱血するほど握り締め、憎悪を込めて奪われ、本
来の目的を見失ったツヴァイを睨みつける。


「このおおお!」


 怒りとも悲しみとも似つかない雑な感情がネーナの心を支配し、支援A
IであるHAROが止めるのも聞かず、ネーナはスローネのフットペダル
を踏みこむ。
 擬似太陽炉が生み出す爆発的な加速がネーナの体を包み込み、後ろ向き
のまま隙だらけのサーシェスに、ドライの左腕に装着されたGNハンドガ
ンの砲身が照準され、ネーナはトリガーに指をかけた。
 コクピット正面のレティクルがロックオンを告げてもサーシェスに動く
気配は無い。
 スローネ・ドライのハンドガンにチャージされた擬似GN粒子が砲身を
赤く染め、ネーナは「殺った」と必殺を確信した瞬間、


「遅いんだよ、お嬢ちゃん!」


 突如振り向いたスローネ・ツヴァイの腰部に装着された誘導兵器GNフ
ァングが弧を描き、視覚、意識の外からネーナを襲った。
 赤い粒子砲がスローネ・ドライのメインスラスターに命中し、機体背部
から黒炎が立ち昇る。
 全身を揺さぶる激しい衝撃がネーナを襲い、撹拌された内蔵から競り上
がって来た胃液が喉を焼いた。


「やられたの」


 メインスラスターを破損し揚力を失ったドライが大地へと錐揉み上に落
下する中、ネーナはフットペダルを巧みに操り、空中でドライの態勢を整
える。
 しかし、ツヴァイのファングがドライに与えた損傷は大きく、太陽炉外
装上部の駆動機関に亀裂が生じ、ドライの粒子変換効率が急速に低下し、
粒子残量が見る見る内に減っていく。
 やがて、機体を支える最低限度のGN粒子を無くなり、スローネ・ドラ
イはネーナの手から完全に離れ、重力に逆らう事なく大地に向け"飛翔"し
た。
 ネーナの操縦技術が水準以上の技量だとしても、機能停止寸前の機体を
支えるのは不可能に近い。
 推進剤を失ったドライは轟音を立て孤島のジャングルに墜落した。
 巻き上がる土砂がドライの濃紅の装甲を汚し、激突の衝撃でひび割れ装
甲が、ネーナの砕けたプライドのよう無数の網目模様を走らせた。
 コクピット内には機体大破を告げる警報が鳴り響き、ネーナは罅割れた
メットを投げ捨て帯空するツヴァイに目を向ける。
 ツヴァイの橙色の装甲が夕日に煌き、あの"優しかった"赤いツインアイ
が、視る者全てを破壊せしめる獰猛な殺意をネーナに向けていた。


「ちくしょう…」


 墜落の衝撃で額を切ったのか生温い感触が頬を伝い、唇に鉄の味が染み
渡る。
 強打した背中は、息を吸うだけ激痛が走り操縦桿を握る手が震えた。
 HAROが何かをしきりに叫んでいるが、遠い遠雷のように判然とせず
、鈍った頭は思考をすり減らし、聞こえてくる仇の声すら異国の言葉に聞
こえ、ネーナは薄ぼんやりと昨日の夕食を思い出していた。


(にーに…私…)


 ぼやけた視線の奥に、ツヴァイが銃口を定めている。
 缶詰の豆と携帯食料はネーナの口に合わず、兄たちに何度も我侭を漏ら
した。
 苦笑いしながら、自分達の携帯食料を分けてくれる兄にネーナは気分を
良くし微笑みを浮かべた。
 獰猛な笑みを浮かべるスローネ・ツヴァイに二人の面影を見たネーナは
、兄が何故自分を狙うのか自分自身に問うが終ぞ答えは見つからなかった。
 ただ、自分が何か悪い事をしたから、兄が怒っているのだと、幼子のよ
うな思考がネーナを支配し放さない。


(ちょっと疲れたかな…まぁいっか、明日になれば全部元通り)


 自らに起こった現実を理解出来ず、忘却の彼方へ沈もうとしたネーナの
心を揺り起こしたのは、皮肉にも兄達の声では無かった。
 荒削りな怒りと迷いを秘めた耳を劈く猛々しい声、そして、大気を揺る
がす剣戟の残響だった。


「…貴様は…歪…い…!」


 オープン回線から聞こえてくるのは、自らの苛立ちを直接叩き付けるよ
うな苛烈で鮮烈な響きだ。
 声の主はまだ若く、感情を制御する術を持たぬ若者のように聞こえる。
 しかし、ネーナは映像を繋がなくとも、声だけで彼が誰であるのか理解
出来た。
 刹那・F・セイエイ。
 一度は命を助けたのにも関わらず自分達の命を狙った恩知らずの一味で
ガンダム・エクシアのパイロットだ。
 正統なるガンダムマイスターを名乗る癖にやっている事は、消極的な平
和思想と散発的な武力介入のみ。
 戦争根絶が、イオリア・シュヘンベルグの意志だか何だが、ネーナ個人
には全く関係の無い事だったが、彼らが不甲斐ないから、ネーナ達セカン
ドチームにお鉢が回ってきたとヨハンは教えてくれた。
 蒼穹を彷彿させる装甲と大振りの両刃の剣を携えたガンダム・エクシア
が同じく巨大な剣を構えたツヴァイに空を蹴って向っていく。
 擦り切れることを知らぬ生乾きの感情をサーシェスに叩き付けるエクシ
アの打ち込みは激烈の一言に尽きる。
 しかし、刹那とサーシェスの操縦技術には元々大きな差があったのか、
機体性能が同一となった現在では、刹那はサーシェスに遅れを取っていた。
 大空を縦横無尽に駆け巡るツヴァイにエクシアの反応が徐々に遅れ始め
る。
 エクシアの青い装甲がツヴァイのGNバスターソードで削り取られ、動
きが鈍くなり始める。
 平和を唄おうとも、武力によって敵を打ち倒すガンダム・マイスターに
正義は無い。
 有るのは、どちらが強いのか弱いのかを決める純然たる力のせめぎ合い
だけだ。
 その結果、勝った方が選択権を得る。
 世の中は複雑に見えて、実の底と単純な思想と思考で構築されている。
 力を振るう事に躊躇いを覚えた者から脱落して行く世の中で、理由を付
けて犠牲を最小限に止めようとするソレスタルビーイングの思想は、ネー
ナ理解する事が出来なかった。
 所詮死ぬか生きるかが世の中ならば、自分は生きる側に回りたい。
 勝者が世の中を決めるならば、尚更の事そう思う。


(同じ穴の狢の癖に・・・出しゃばるから)



 ネーナの目から見ても刹那の劣勢は明らかだ。
 もう後幾許も無い内に刹那はヨハン達と同じ運命を辿るだろう。
 家族の喪失を信じられない反面、マイスターとしても資質がネーナにヨ
ハン達の死亡を冷徹に告げていた。
 死を認めてしまえば、兄達の一戦闘単位でしか無いあっけない死に様に、
ネーナは、不思議と何の感慨も抱くことが出来ない自分に僅かながらも戸
惑いも覚えた。


(計画に縛られてたのは私も同じか)


 だが、兄達の死に冷めた視線を送る反面、サーシェスへの強い憎しみが
胸に根付いたのは彼女にとって幸運だったのだろう。
 ネーナは、作られた存在、デザインベイビーである自分に人間的な感情
がある事に自虐的な笑みを漏らしながら、暁の空で戦うエクシアに目を向
けた。
 自慢の大刀も根元からポキリと折れ、Eカーボン製の装甲も視るも無残
に傷ついている。
 方やツヴァイの方は型の装甲板に若干の傷があるものの、ほぼ完動の状
態に近い。
 満身創痍のエクシアとは雲泥の差だ。
 エクシアにアドバンテージがあるとすれば、無限とも言える活動時間だ
が、傷つき戦う力失くしたMSに活動時間が何の役に立つのか。
 勝敗は既に決した。
 計画の妥当性を考えるならば、戦闘に勝利するのを目的とするのでは無
く、速やかに戦場を離脱するべきだろう。
 しかし、刹那は戦闘を続行し、獣のような獰猛な叫びを上げ、サーシェ
スに挑み続けている。


(何をそんなにムキになってんだか…) 


 ネーナも刹那が自分達セカンドチームを助けに来たとは微塵も思ってい
ない。
 逆に刹那達が自分達を倒しに来たと考えた方が妥当だ。
 しかし、刹那が割って入らなければ、ネーナは確実に死んでいたのもま
た事実であり、間接的とは言え刹那はネーナの為に傷つき戦い続けている。
 そんな側面も少なからず存在する。
 刹那が傷つき続ける間は、ネーナは世界に存在する事を許され、あまり
長く無い人生を振り返る事が出来た。
 一瞬の油断が命を突き破る戦場で、死ぬ前に家族の事を思い返せたのは
幸運だっただろう。
 ここで死ぬ運命だったとすれば尚の事だ。


(礼は…言わないからね)


 刹那の絶叫と共に、エクシアの装甲がスローネのように真紅に染まり、
ネーナの視界から消失した瞬間、ネーナの意識は冷たい闇へと滑り落ちて
行った。





「で、刹那…お前、このお嬢さんをどうしたいんだ」
「分からない」


「どうする」では無く「どうしたいのだ」と聞いたのは、ラッセ・アイオ
ンの精一杯の優しさだった。
 髪を短く刈り込んだ髪型に鍛え上げられた肉体は、屈強な海兵隊員を彷
彿させるが、彼の本職はあくまでパイロット、ソレスタル・ビーイングガ
ンダム運用艦"プトレマイオス"の砲撃手を務めと同時に予備のガンダムマ
イスターでもある。
 正統たるガンダム・マイスターが任務続行不可能をヴェーダに告げられ
た場合、予備役である彼らがガンダムに搭乗する事を義務付けられている
が、ヴェーダとのリンクが途絶しイオリア・シュヘンベルグの計画に狂い
が生じた今、戦術予報士であるスメラギ・李・ノリエガから、ガンダムマ
イスター達の情緒に気を配るようにラッセは申しつけられていた。
 ガンダムマイスター達は、皆卓越したMS操縦技能と身体能力を秘めて
いるが、まだ若く、メンタル面で不安が残る。
 最年長であるデュナメスのガンダムマイスター"ロックオン・ストラトス
"ですら二十代前半を迎えたばかりの血気盛んな若者なのだ。
 ラッセも似たような年齢だったが、一線を控える身であるからこそ、冷
静に見えてくるモノもまた存在する。
 マイスター達が過酷な計画の中で心折れた場合、若い刹那達に代わって
自分が戦わなければならないと、ラッセは心静かに誓っていた。


(なんだってんだろな)


 言葉が聞こえているのか、ラッセは目を伏せ、子供のように何か考え事
に興じる刹那・F・セイエイに向けて大きな溜息を付いた。
 刹那は、感情を表現する事が苦手な少年だったが、感情の起伏が極端な
だけで、口籠ると言う事は滅多に無い。
 敵であるネーナ・トリニティをコンテナまで、犬猫のように拾ってきた
のは、大らかが信条のラッセも参ったが、口籠り唐突に「すまない」と言
う刹那にはもっと参った。


「まぁ、なんだっていいけどよ。我らが戦術予報士様からトレミーに戻れ
って指示が出てるんだ。宇宙に上がった国連軍の動きも気になる。こんな
状況であまり悩んでいる時間は無いぞ、刹那」
「…分かっている」


 刹那自身、ネーナの扱いを決めかねているのか、落ち着きなさげに周囲
を忙しなく見回している。
 一度戦場に出ると鬼神のような活躍を見せる刹那だが、こう言う態度は
年齢相応の少年らしく、時折見せる幼い態度を含め、ラッセは刹那を気に
入っていた。


「分かってると思うが、そいつは"悪戯"に民間人を殺した人間だ。情や情
けで助けて簡単に改心する相手じゃねえぞ」
「…分かっている」


 ガンダム専用強襲用コンテナ内の治療ポットには、敵であるはずのネー
ナ・トリニティが静かに眠っていた。
 薄緑の再生液の中で死んだように眠るネーナは、まるで、茨の森の中で
王子を待つ姫のように可憐だが、その正体は刹那と同じガンダムマイスタ
ー。
 イオリアの計画を遂行する為に生まれたガンダムと言う絶大な力を持つ
戦う為の存在人の皮を被った獣だ。
 いかに戦争根絶を謳ったとしても、一般人から見れば彼らのやっている
事は人殺しでしか無い。
 刹那もその事実を否定するつもりも無かったが、だからと言って簡単に
肯定し、開き直るつもりも無かった。
 ガンダムマイスター達は、己の罪と罰を背負って戦っている。
 刹那も一度は怒りと使命感に駆られネーナ達に戦いを挑んだ。
 怒りと憎しみで戦えば、戦争に拍車がかかり、後に待つのは完全な無だ
と知りながら、胸中に渦巻いた感情の昂ぶりと圧倒的な全能感に飲み込ま
れ剣を振るった。
 戦場、闘争の場で勝敗を別けるのは常に怒りと憎しみだ。
 より強い憎悪を相手にぶつけ、骨と肉を食らった方が勝利者となる。 
 戦争を憎み、戦争を仕掛けるモノを憎み、世界を歪ませる存在を憎み、
ガンダムによって駆逐する。
 全ての憎しみはガンダムに集約され、憎しみは浄化され、そして、世界
は清浄な姿を取り戻す。
 そう信じて戦って来たにも関わらず、最近刹那の真っ白な心に僅かな染
みのような濁りが現れた。
 真っ白な平原に浮かんだ、真っ黒な染みは、形を変え、意義を変え、不
変であった刹那の信念を歪ませ、呪いのように汚染し始めている。
 憎しみだけで戦っていいのか。
 ガンダムと言う偶像に頼っても世界は変わらないのでは無いのか。
 空を覆い尽くす新緑のオーロラが、大地に降り注ぎ、焼け付いた頬に優
しく絡みつく戦場で刹那は、あの時、あの瞬間、機動兵器であるガンダム
の存在に確かに神の残滓を見出した。
 迫り来る鋼鉄の巨人を濃緑の粒子が貫き、捲くれ上がった爆炎が仲間の
遺体の骨と肉を真っ白に浄化させた光景は今でも刹那の目蓋の裏に焼きつ
いて離れない。
 神の名の元に親を殺し、稚拙な願望に縋った結果刹那は家族も友も当た
り前の平穏も失った。
 神の名の元に人を殺し、争い続け世界を歪ませた罪から開放された友人
達を見て、刹那は、心の底から安堵したのを覚えている。
 刹那にとって、ネーナ・トリニティは間違いなく悪であり世界の歪みの
一部だ。
 しかし、歪んだ存在だからと言ってあの場所でネーナを放置すればどう
なるのか。
 子供でも理解出来る設問だ。
 大破したスローネでは、人里まで飛ぶことは不可能に等しく、考えられ
る選択肢は、絶海の無人島で一人孤独な死を迎えるか、よしんば、救助さ
れたとしても全世界のお尋ね者であるソレスタルビーイングの一員が、ま
ともな待遇を受けるとは考えにくい。
 懐柔か服従か屈服か。
 どちらにしてもネーナの未来は愉快な事にはならないだろう
 もし、ゲリラや犯罪組織に保護されても、彼女に待つのは想像するのも
胸糞悪い末路だった
 スローネ・ドライやソレスタルビーイングの機密保持の問題もある。
 しかし、幾ら取り繕った所で、刹那がネーナを見捨てれなかったのは事
実であり、刹那自身もあの時どうすれば良かったのか、最善手を見つけら
れず考えあぐねていた。


「…俺は…ガンダムだ」


 結局刹那は、困った時の御決まりの台詞を呟き、胸中に蠢く迷いを強引
に押し込めた。


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