※この作品は同作品同名義で「小説家になろう」にも投稿しております
プロローグ
<ようこそ。サーフィーリアの世界へ。神々はあなたを歓迎します>
-美しい声に思わず目を開ける。
-闇に包まれたはずの僕の視界がいつの間にか光にあふれていて目が眩む。
-僕は?それに、ここは?
-あたりを見渡すと、まるで北欧神話に出てくる神々の庭のように、輝く花々と草の緑が視界にあふれ、静かで美しい小川の流れの向こうに、石造りの豪奢な神殿が見えた。
-僕の前には、二人の白い服を着た、見たこともないくらいきれいな女性がいて、それぞれの手を僕に差し伸べている。
<さぁ、この手をとって。始めましょう>
-始める?何を?
-それに、あなたは今サーフィーリアって言ったの?でもそれは。
<一人ではできません。ともに戦う勇者達が必要です>
-そう。一人ではできない。一人でできるようにはできていないから。でも、誰が僕と一緒に戦ってくれる?
-疑問は尽きない。何も説明されないし解決されない。でも、それでも。
-僕にはもう一度会いたい人たちがいて、もし彼らと会うことができるならと願って。
-僕は差し出された白い手を取った。