TIPS:ある教授の日誌 +???
2300年06月04日、
私は軍の要請で所属不明艦が収容されているハワイの基地にやってきていた。
何でも一週間前、太平洋を訓練飛行中だったリアルド隊が、大破し海に浮かぶその艦を発見したらしい、
調査隊が艦を調べてみると中にはクルーらしき人間の死体が二十体ほどあったらしく、生きている人間は発見できなかったそうだ。
ちなみに死体の中には、以前データでみた人革連の超兵のように体に様々な強化が施されたものもあったそうだ、ただ似たようなものであって人革連とはなんら関係ないのは確かなようだが。
私は軍に依頼されその所属不明艦を調べていくうちにある発見した、その艦がこの世界に存在しない技術で作られたということだ。
動力部は海や空、宇宙を航行するには過剰といえるほどのエネルギーを放出することができ、装甲はこの世界に存在しない材質が使われていた。
さらによくよく調べてみると、その艦に搭載されていたコンピューターににユニオンやAEU、人格連のモビルスーツのコピーデータが記録されていたのだ。
私の仮説が正しければ……この艦のクルー達は我々の世界のMSのデータを収集し、、それに気付いた何者かによって消されたということになる。
彼らが何の為にMSのデータを集めていたのか、そして何に消されたのか、クルーが全員死んでいるうえ目撃者もいないので真実は闇の中だ。
もっとも、調査隊の報告によればその艦に搭載されていた筈の救命ボートが一隻なくなっていたそうなので、生存者がいる可能性は否定できないが……
何にせよこの世界全体が得体のしれない何かに狙われているのは確かだ、我が国も早くリアルドに代わるMSを開発し、有事に備えて軍備を増強する必用があるかもしれない。
レイフ・エイフマン
~???~
「御苦労様……どうだった?」
「僕としたことが少し手こずったよ、まさかあそこまで抵抗するとは、おかげで破壊するのに手間が掛ったよ、一人取り逃がしてしまった」
「いいのかい? 消さなくて……?」
「構わないさ、ネズミ一匹逃げたぐらいで何にもならないさ、でもこれでCEのやつらはこの世界の足がかりを失ったわけだ、しかしうざったいものだね……ブルーコスモスというのは、能力が劣るものは支配されて当然なのにそれに抗うとは」
「もしこの世界が統一されたら、今度はCEにでも行くかい?」
「いや、それより先にミッドチルダだろう? 次元世界はあんな奴らより僕達が支配したほうがいいのさ、それじゃ僕はアレハンドロの所にいくからあとは頼んだよ」
「ふふふ……スウェン・カル・バヤンか、ちょっと興味が湧いてきたかな」