「プロローグ」
俺の名前は「藤田 真」、どこにでもいる大学生だ。友達はそこそこいて家族関係は良好、ごく一般的で平凡な人間である。
趣味は……あまり大きな声で言うと女友達が引くからアレだが、漫画ゲーム小説ネットサーフィンにとある動画サイト鑑賞。まぁ、世間一般で言うオタクってやつだ。友達の一部はそういった連中で固まっているところもあり、どんどん深みにはまっていっている。
まぁ特に変わった家庭環境って事はなく、孤立したりしているわけでもなく、ただのオタクってこと以外は変わったところなんて何一つない学生だったってわけだ。
事が起こったのは大学から我が家へ帰宅する時の事、信号を渡っていたら突然左側からの猛烈な衝撃で俺の体は宙を舞った。何が起こったのか最初は訳が分からなかったが今なら車に轢かれたという事は理解出来る。それがテンプレみたいにトラックだったかは置いておいて、ともかく俺は死んでしまった訳だ。友達や家族とこれでお別れなんて寂しすぎるし、まだまだやりたい事も沢山あったが運命といえば仕方ない事なのかもしれない。
……ただ一つ、大きな未練があった。
最近第二期が始まり、人気大爆発中のライトノベル…「とある魔術の禁書目録」の続きである。最新刊の二十二巻はそりゃあ凄かった!詳しくは省くが色々と凄かった!!
どうしてもその続きが知りたい!
これからどうなっていくのかすっげぇ気になる!
そして色々と妄想したいぜ!
そんな事を考えながら、俺の意識は黒く塗りつぶされていった。
*
そして現在
流れる様な美しい金髪、見る者を魅了するであろう程綺麗な青い瞳、まだ4、5歳であろうか?幼いながらも将来確実に美人になるであろうと容易に想像できる幼女……それが今の俺の姿さ。
「どうしてこうなった………」
鏡の前でorz状態になる俺。
拝啓 お父さん、お母さん、妹よ。私は何故か女の子になってしまったけれど、それでもまだ元気です(泣)