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No.25623の一覧
[0] 【完結】『東方超人禁』(東方×とある魔術の禁書目録)[雷](2011/02/10 17:55)
[1] Stage1 ~意味不明超人~ 削板軍覇[雷](2011/01/26 13:02)
[2] Stage2 ~閃光の女王~ 麦野沈利 [雷](2011/01/27 09:06)
[3] Stage3 〜電撃姫〜 御坂美琴[雷](2011/01/28 17:26)
[4] Stage4 〜常識の破壊者〜 垣根帝督[雷](2011/01/31 16:38)
[5] Stage5 〜最強の存在〜 一方通行[雷](2011/02/02 17:08)
[6] Stage6 〜守護天使〜 エイワス[雷](2011/02/05 12:49)
[7] ED ~エンディング〜[雷](2011/02/05 19:10)
[8] StageEX 〜人工天使〜 風斬氷華[雷](2011/02/10 18:20)
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[25623] StageEX 〜人工天使〜 風斬氷華
Name: 雷◆c4b80eb2 ID:6c2363a9 前を表示する
Date: 2011/02/10 18:20




StageEX ~天使の領域~




そこには何が居るのか

誰が居るのか誰が在るのか誰が存在しているのか

人ならぬその身は、何者なのか














「あの馬鹿天使は何処に居るんだか」

ポツリ、と。
霊夢の声が呟かれる。
声は壁に反響して、直ぐに消えた。
彼女が現在居るのはあの洞窟。
一方通行と激突した、真っ暗闇の洞窟だった。
何故か今回は洞窟の壁全てにロウソクが取り付けられており、その全てに火が灯っている。
ズラリと壁に白いロウソクが並ぶ光景は見ようによっては死への道の様で怖いが、霊夢は全然気にしない。
寧ろ、他のことが気になっていた。

(空間が弄られている?)

視界からだけではない。
感覚的な物を肌から感じ取り、違和感は現実となる。
この前来た時と違い、明らかに洞窟の形状が違う。
どうやら魔術的手法で空間自体が変わっているようだった。

「何処に繋がってるのよ」

はぁ、とため息を吐く。
あの天使がこんな回りくどい方法で"呼んでいる"のだ。
どう考えたって絶対に面倒な物に違いない。
それも、とびっきり凶悪な。
勘が無くとも分かる嫌な予感に、霊夢は憂鬱になりながらも飛ぶ。
異変は起きている。
即解決しなければ、解決してなかったのかとまわりから疑われる羽目になるだろう。
もう手遅れな気もしないでは無いが。

「はぁ……うん?」

ため息を再度吐き出し、視線を前に戻した霊夢は首を傾げた。
洞窟の先に、白い何かがある。
百メートル程先がただ真っ白になっていて、薄暗い洞窟から見たそれはとんでもなく目立った。

「……?」

不審に思いながらも霊夢はスピードを上げ、一気に突っ込む。
ここで怖じ気つかないのが彼女らしい。
ただでさえ、かなりのスピードだったのに更に上げたため直線百メートルの距離は僅か三秒程で縮まり、
白い空間へと飛び込んだ。

「──」

真っ白だった。
辺り一面、全てが。
背後の洞窟も穴から覗く光景は薄暗いのに、壁自体は真っ白。しかも鑢か何かで削られたように平らでツルツル。
床(と思う)も似たような物で、足をつけて見て壁との同色による視界の感覚が狂う。
向こう側の壁や天井は見えない。
例え壁や天井があったとしても、色が同じで認識出来ないだろう。

「光が無いのに……」

疑問を彼女は紡ぐ。
光によって物が照らされる以上、必ず色というものには差異が生まれる。
壁と床ならば尚更。光の当たる強さ、向きが違うのだから色が同じというのは絶対にあり得ない。
なのに、この空間は全てが同じ白色。
そもそも、光が存在していないのだろう。

「……いや」

推論を、霊夢は立てる。
恐らくこの場所は何も無いのだ。
本当に、何も。
多分、世界から"全て"を取り除いたらこんな四角い箱のような白い空間が広がっているのかもしれない。
世界という玩具を納める、空間という玩具箱の姿。

そこで霊夢は、一人の姿を見る。

彼女から僅かに離れて立ち尽くす誰か。
背を向けられている所為で顔が見えないが、恐らく長い茶髪からして女性だろう。
白いワンピース──壁などよりも光沢が激しい白銀の服を着た少女へ、霊夢は声をかけた。

「ちょっと」
「わひゃい!?」

ビクリッ!と、肩が跳ねる。
飛び上がった少女は恐る恐るといった風に、此方を眺めて来た。
外見は極普通の少女。
茶色の長髪に、茶色の瞳。
その色にデジャウを感じて、御坂美琴と同じ色だと気づく。

しかし彼女が放つ異能の感覚が、普通の人間では無いことを示している。
異常な、あらゆる見えない力を合わせたかのような気配が。


~人工天使~ 風斬氷華(かざぎりひょうか)


霊夢は肌と感覚で異常を感じ、未だにおどおどした彼女へと問う。

「あんた、一体誰?」
「え、えーと、風斬氷華と言います……種族は、天使です……」
「……?」

風斬という少女からの言葉に、霊夢は僅かながら首を傾げた。
天使──あのエイワスと同格の存在としては、また違った違和感を感じる。

「私は、その、特別で……創られてから調整のために、ここに居るんです」
「創られてから?」
「は、はい……世界への影響を最小に抑えて『顕現』するためには、調整が必要だったみたいで……」
「ふーん……」

創られた、と聞かされても霊夢の態度に動揺は無い。
それよりも、勝手に面倒そうなことを作ってくれたあの馬鹿でありがたみの欠片も無い天使への苛立ちが増す。
苛立ちを僅かに声の端に感じさせながら、霊夢は言葉を紡ぐ。

「ここの空間がこんなのなのも、あんたの所為?」
「エイワスさんが言うには、私には『情報』が無いから、半身たるこの空間が無になっているのだと……」
「面倒な事情ね……で、それはいいとして」

ジロリ、と霊夢の眼光が敵意の光を放つ。
「ヒッ!?」という小さな悲鳴が風斬の唇から零れ落ちたが彼女は気にせず、現在において最大の問題に踏み込む。

「外でさっきから細かい『震動』が起きてるんだけど、何か知らない?」
「……す、すみません……」

ペコペコ頭を下げる風斬。
小動物のようなその態度に毒気を抜かれ、ふぅ、と肺に溜まった息を吐き出す。
手がかりはなしか、と新たな憂鬱が生まれ始めた直後、

「あっ、でもエイワスさんから伝言が……」
「なに?」
「『君なりの法を教えてやってくれ』、です。あの、どういう意味なんでしょう……?」
「……なるほど。つまりあんたの社会研修のために、私は呼ばれたって訳」
「……?」

風斬は意味が分かっていないのだろう。
おどおどした表情で、霊夢の真意を伺うかのように上目遣いで見つめている。
霊夢は視線を受け、ニッコリと笑ってから、

「じゃあ、始めましょうか」

針と札を、両手に握り締めた。
突然の行いに茫然となる風斬氷華。
が、直ぐに復活し、両手を宙でさまよわせ、おろおろし始めた。

「え、えぇぇぇぇっ!?」
「知ってるでしょ、弾幕ごっこ」
「知ってますけど……」
「なら何処にも問題は無いわね」

自信満々、淀みなく返され、彼女は混乱したまま口から言葉を出す。

「そうなんでしょうか……?」
「そんなものよ」
「う、うぅ……」

完全に押し切られ、手がダランと下がる。
「それでしたら……」と、風斬の言葉が途切れ、彼女の両手が少し開かれた。
瞬間、


その背中から、雷撃の翼が展開される。


バチバチッ!!という騒音を世に奏で、幾重にも分離した黄金の雷撃による翼が伸びて行く。
変化はそれだけで無く、髪色は雷撃の色が混じったかのようにひと回り明るくなり、ベージュのような光を放つ。
瞳と、その頭上に生まれた天使の環は虹色で出来ていた。
見た目人間から、見た目も天使へ。
所々に御坂美琴の面影があるなぁ、と思いつつ、霊夢は足に力を入れる。

「えっと……不束者ですが、どうかよろしくお願いします」
「お見合いじゃないんだから、こう言いなさい」

ボウッ!!と、風が一気に吹き荒れる。
莫大な霊力が突然練られたことにより、大気が反応して風が吹いたのだ。
勿論そんな馬鹿みたいな量の霊力を練ったのは、風斬の前に立つ、博麗の巫女。
霊夢は、告げる。

「かかって来い!ってね!」
「け、喧嘩じゃないんですから~」
「えっ?喧嘩でしょ?」
「……弾幕ごっこですよね?」
「ほら、喧嘩じゃない」

呻く風斬。
笑う霊夢。

「私、弾幕ごっこ始めてなんですよ……」
「人生何事も経験よ」
「私人間じゃないんですが……」
「じゃあ天生?どちらにしろ、教えて上げる」

霊夢は言葉に一拍置いて溜め、
叫んだ。

「楽しい楽しい、弾幕ごっこをね!」
「……楽しいんでしょうか?」

互いの事情を全て無視して、弾幕ごっこは始まる。

細かいことなどは気にせず、彼女達は空を、大地を、天を舞う。


楽しい楽しい、弾幕ごっこを楽しむために。


















「──はぁっ!」

先手とばかりに、上空に飛び上がった風斬から放たれたのは、雷の雨。
紫電の残滓を引き、彼女から下方へ向かって放たれる幾つもの雷の狙いは、立ったまま佇む霊夢。
轟音と共に放たれた雷を、彼女は見つめ、

「ふっ」
「!?」

一歩だけ動いた。
横に一歩。
足が白い空間を踏んだとほぼ同時に、周囲一帯に雷光が突き刺さる。
黄金の雷は熱量による衝撃波を辺りへと撒き散らし、爆音を生み出す。
空間の壁は形を崩さず、壊れることも無かった。
ただ、驚異的な暴風と衝撃により僅かに揺れる。
そんな中、

「だから、落雷には人生で一度も当たったことないのよ」

衝撃波のみを結界で適当に弾き、霊夢はそこに立っていた。
周囲に降り注いだ雷など大して気にもかけず。
彼女は一歩動いただけで風斬の雷を躱していた。
真っ白な空間の中、雷の光にと爆風によって僅かに視界が揺らぎながら、霊夢は感想を告げる。

「弾幕ごっこ初心者ね」

今の弾幕を霊夢が躱せたのは、ただ運だけの物では無い。
風斬の弾幕が単調過ぎたのだ。
全ての雷が直線に放射され、間も均等。
着弾時間も全て同時となれば、躱すのはた易い。
もっとも、威力はかなりの物だが。

「弾幕ってのは──」
「っ!」

霊夢は両手を高く振りかぶり、その姿に反応した風斬へ、

「──こういうの、よっ!」

札の壁を放った。
幾重にも折り重なる札の壁を見て、上空に浮かんでいた風斬の翼がはためく。

「くっ!」

キュンッ!と、音速に届くスピードで彼女は上昇。
空で雷の翼で飛ぶ姿は、神話に出て来そうな程美しかった。
金色に近くなった長髪をなびかせ、虹色の瞳で彼女は下を見る。

「えっ!?」

あり得ない物を見たかのように、風斬の表情に驚きが混じる。
下から、札の束が我先にと迫って来ていた。
音速で飛ぶ彼女に追いつこうと、急上昇しているのだ。

(なんていう追尾……)

本来ならば絶対にあり得ないレベルの追尾機能を見せられ、驚愕に思考が埋め尽くされる風斬の、

「残念、そっちは囮よ」

真上。

「っ!」

気がついた時には、既に霊夢は更に上空へと先回りしている。
紅白の服をはためかせる彼女の右手に浮かぶのは、集束された霊力の弾丸。
そして、躊躇なくそれを真下へ、風斬に向かって投げつけた。
轟!!と、空気が押され音が鳴る。

「──っ!」

上からは青い霊力の弾丸。下からは茜色の札弾幕。
見事なまでに挟み撃ちを受け、逃げ場を無くした風斬は一秒の更に半分以下の時間で何かを胸元から取り出す。
取り出したのは、一枚のカード。

勿論、

「能力「オフェンスアーマー」!」

スペルカードだ。
宣言によって力を解放されたカードから波動のように出現するのは、彼女の体を中心とした空気の壁。
球状の透明な壁は札と弾丸の直撃をまともに受け、しかし揺らがない。
ほっ、と。翼を広げ空気の壁に守られる風斬の顔に安堵が浮かぶ。
が、

「ていっ!」
「えっ──」

霊夢はその小さな安堵の時でさえ、容赦が無い。
空気の膜へと己の足を叩きつけ、吹き飛ばす。
結界のようなタイプなら空中に固定される力があるため、砕くことしか出来ないがこういった体を強化したり覆ったりするタイプのスペルならばそれごと吹き飛ばせるのだ。
そうはいっても普通は向こうも抵抗するため、ここまで鮮やかに蹴り飛ばすのは無理だ。

「くっ……!」

だが、風斬は鞠のように下に叩きつけられる。
衝撃は風の防護膜が防ぎ、土で出来た大地ではないため、白い地面が壊れることは無い。
故にテンテンと彼女の体──正確には防護膜による鞠は跳ねて行き、やがてスペルが解けると風が消え、体が投げ出された。
投げ出された体を翼を利用して何とか持ち直し、着地。
普通よりも小さな摩擦音を立て、足を踏ん張らせる。

「はぁ、はぁ……」
「筋は悪くないわね」

宙に漂いながら、霊夢はその姿を眺めていた。
彼女の顔や体からは余裕というものがありありと感じられる。
肉体的なスペックならば風斬の方が勝っている筈なのに。
それを遥かに凌駕する程の実力が、霊夢にはある。

「……貴方、本当に人間ですか?」
「当たり前じゃない」

下からの質問に、寧ろそれ以外の何に見えるのかと思いながら返す。
人の姿をした妖怪や人から一種の進化を遂げた天人や月人には独特の雰囲気があり、人間で無いことは一目で分かる筈だ。
霊夢はれっきとした人間である。

「というか、同じ人間ならもっと信じれない奴が居るでしょうが」
「あっ、確かに……一方通行さんの方が……」

ポンッ、と手を打つ風斬は納得した雰囲気を醸し出す。
本当に弾幕ごっこの内容を理解しているのだろうかと霊夢は思いながらも、地面らしきものに降り立った。
距離は、約二十メートル。

「さて、スペルはいいの?」
「……す、すみません……」

風斬も場違いな行動に気がついたのだろう。
顔を赤に染めながら胸元に手をやる。

(天使も照れたりするのね)

そんなことを考えていると、

「行きます……!能力「シンクロトロン」!!」

態々呼びかけてから、宣言によってスペルが発動した。
風斬の翼から零れ落ちるように、黄金の直方体が出現。
クルクルと周りながら、徐々に数が増えて行く。

「……」

大きさは大した物ではない。
精々、一辺が三十センチ程度。
小さな欠片が舞い、桜吹雪のように上へと金の螺旋が上昇して行く。
それは、竜巻。
瓦礫では無く、金を巻き込んだ竜巻だった。

「はっ!」

掛け声とともに、螺旋から弾かれるように欠片が周囲へとばら撒かれた。
数は五十程。
斜め上から矢のように迫るそれを見て、
しかし余りの弾幕の薄さに違和感を霊夢が覚えた所で、
欠片が凝縮し、弾けた。

「──!」

咄嗟に後ろへと体を宙に浮かばせて避け、轟音を耳の鼓膜に叩きつけられる。
ドゴオンッ!!と、欠片は次々弾け、爆発して爆煙とともに更に小さな弾丸を撒き散らした。
一気に厚くなった弾幕を見て、へぇ、と霊夢の口から言葉が零れる。

(中々やるじゃない。あいつから色々教わったのかしらね)

脳内にぶっきらぼうな口調で風斬に弾幕について教える一方通行、というイメージが浮かび、霊夢は思わず苦笑。
しかしその間にも彼女は弾幕を次々と避けている。
しかも普段のように飛んで躱すのではなく、地面に足を、手を叩きつけて。

無論、驚くのは弾幕を放ち続けながらも唖然としている風斬のみ。
曲芸師のような身こなしに、風斬のあやふやな知識が紡がれる。

「そ、そういえば、巫女は、踊りが得意って話が……」

手を翳しながら呟いた彼女へ、

「巫女が得意なのは、舞いと」
「なっ!?」

すぐ側まで霊夢が接近していた。
全く気配を感じさせず、風斬の手元へと。
袖が分離し、袴ではなくスカートの改造巫女服を揺らし、
お払い棒を振りかぶり、多大なる霊力を込めて。

「弾幕よ!」
「っあ!」

霊夢がお払い棒を振り切る前に、翼が振るわれた。
数十に渡る翼が、一斉に。
乱雑に振られたため、烈風と紫電が吹き荒れ、空間がかき乱される。
飛びかかった状態でバランスを崩した霊夢を尻目に、風斬は上空へと一瞬で距離を取った。

「能力「トリックアート」!」

そして、新たなスペルを発動させる。
既に衝撃によってスペルは破られており、スペル発動に問題はない。

「むっ?」

バランスを取り直し、霊夢は少しだけ宙に浮かぶ。
そしてスペルを発動した風斬を見上げて、疑問の声を上げた。

彼女の姿が、ブレている。

眩暈でもしたのかと目を擦るが、依然として彼女の輪郭がぼやけてブレる。
やがてブレは酷くなり、遂にはまるで三人居るのではないかと勘違いしてしまうくらいブレて、

バッ!と、風斬氷華が三人に分裂した。

分裂した、というよりは分身が生まれたと言うべきか。
同じ外見、同じ翼の風斬が更に二人。
かなり異常だった。というよりは、現実の世界ではあり得ないだろう光景だ。

彼女『達』は翼を、手を振りかぶり、振り下ろす。
途端に空気を裂いて雷の弾幕と、翼の刃が空間を覆い尽くした。

「これまた面倒なのを!」

霊夢は、三倍となった弾幕を見ても引かない。
それどころか笑って頭上の彼女達へと飛ぶ。
真正面から、彼女は突っ込んだ。
翼の刃を体をズラして躱し、雷弾を全て正確に針で撃ち抜く。
ドンッ!という、巨大な爆発によって爆煙と爆音が大気を揺らした。
爆音に構わず、霊夢は爆煙を吹き飛ばして進む。
驚愕に目を見開く、瓜二つ、いや三つの姿を捉えて、

「こいつ!」

勘に任せて弾幕を張っていた内の一人へと、踵下ろしを繰り出した。

「えぇっ!?」

風斬は慌てて両手を頭の上で交差させ、霊力の篭った踵下ろしを防ぐ。
と、同時に。
パシュン、という効果音とともに分身体が弾けて消えた。
光が霧散し、キラキラと金粉に似た力の欠片が漂う。
なんとか空中で踏ん張りつつ、風斬は両手に力を込めながらも動揺を隠しきれない。

「どうして、一撃で……」
「勘」

短く、一言だけ霊夢は返す。
淀みない一言を聞き、思考が停止しかける風斬。
慌てて彼女は首を振り、両手を使って霊夢を押しのけた。
また、距離が出来る。

(やっぱりこいつは、馬鹿天使みたいに圧倒的じゃあないみたいね)

霊夢はくるり、と宙で反転。
そのままふわふわと滞空した。

「……勘、って……そんな馬鹿な」
「そうだから仕方ないじゃない」

信じられない、という表情の彼女へ、霊夢は一枚のカードを翳す。

「霊符「夢想封印」」

瞬間、霊力による光が迸り、七色の光球が爆発的な効果音とともに生まれ、空を翔けた。
直進するそれの狙いは、同じ高さに浮かぶ風斬。
七つの光球はそれぞれの方向から彼女を叩き潰そうと散開し、一斉に襲い掛かる。

「能力「ファイヤスロアー」!」

しかし、風斬もなれて来たのだろう。
彼女の叫びとともに火線が辺りを駆け、誘爆させる。

「むむっ」

爆風の余波を受けながら、霊夢は身を屈める。
頭上を、炎の線が通過した。
周囲に目をやると、まるで檻を形成するかのように炎の線が宙を駆け巡っている。

「中々、やるわね」
「まだです!」

風斬の言葉は正しかった。
突如火線の炎は分裂、中心を霊夢として、一気に凝縮する。
周囲の全てから炎の弾幕が迫ってくるのは、圧巻と言う他がない。

「神技「八方鬼縛陣」!」

霊夢の実力は、更にその上を行くとはいえ。

「っ!?」

ゴバッ!!と。
突然、彼女に霊力が集中したかと思うと、一気に光の柱が聳え立つ。
空気を強引に蹴散らし、轟音を立てるそれは結界。
結界に当たった瞬間、炎の弾幕達は跡形も無く消え去って行く。

「くっ、能力「エアロハンド」!」

炎の弾幕では貫け無いと判断したのだろう。
風斬は新たなスペルを代わりに発動させ、その手に空気の砲弾を出現させた。
右手を力一杯振り絞り、解き放つ。

「いっ、けぇぇぇぇぇっ!」

ギュボッ!!と、真空を生み出して空気の砲弾は空を吹きすさんだ。
数秒経たず、高速で砲弾は結界へと直撃し、

爆散した。

「今のでも、駄目なの……?」

驚く彼女を無視するかのように、結界がどんどん薄れて行く。
結界によって、霊夢の動きが止まっている今がチャンスなのだ。
逃すことは、出来ない。


「天使「エクスカリバー」!!」


彼女の手に、雷の聖剣が生まれた。
大きな、刀身だけで三メートルはありそうな巨大な大剣。
熱を発し、天からの雷の破壊力を形にした武器。
雷で編まれ、時折バチバチと揺らぎを見せる聖剣を、風斬は背中に這わすように振り被る。
そして、

「たぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

一気に振り下ろした。
と、同時に刃も更に伸び、全長百メートルを越す。
音はしない。
音がするほど、その剣は生易しいものではなかった。
十分、霊夢に届く距離。

「っと、容赦ないわね」

他人が聞いたらそれはお前だよ、と言われそうなことを言いつつ、霊夢は大剣すらも軽く避ける。
だが風斬は諦めなかった。

「たぁっ!」

振り下ろした大剣を戻し、今度は横薙ぎ。
ついでとばかりに翼の幾つかも縦から振り下ろす。
頭上からの雷、横からの雷。
形がある雷という無茶苦茶な物に挟まれても、霊夢の表情は変わらない。
余裕というものが、そこにはあった。

「霊符「夢想封印  集」!」

掛け声とともに、雷の聖剣が吹き飛んだ。
壮大な爆音と共に黒煙が出現し、白が中心になっていた視界を塗り潰す。

「!」

霊力の弾幕によって消し飛ばされたのだと理解し、しかしそのまま振り切る。
黒煙を切り開くのは、聖剣。
瞬時に、それこそ雷と同じスピードで再生した雷の聖剣。
金色の刃は熱を持ってして黒煙を、上から振り下ろした翼の残骸すら切り開いた。

そして、そこには何もない。

「──えっ?」

自分の攻撃が空振りした。
その事実に、彼女が驚いた瞬間、




「宝符「陰陽宝玉」」




背後から、巨大な何かが出現した。
一瞬と呼ばれる時間の間に、首を動かして風斬はそれを見る。
それは、視界を埋め尽くす巨大な陰陽玉。
そして、振りかぶるのは、博麗霊夢。

(マズ──)

僅かな思考の時間すら与えずに、
陰陽玉が、風斬氷華の肉体に叩き込まれ、押し潰された。




「はっ!」

霊夢はそんな声を発し、両手から札を放る。
真っ白な空間の下方、地面には陰陽玉がデンッと存在しており、それには風斬が押し潰されている筈だった。

しかし、霊夢は札を飛ばす。

普通ならここで決着はついており、これ以上の追撃は明らかな無駄行為。

(嫌な予感がする……)

だが霊夢は自分の勘に従い、札に霊力を込め、放つ。
茜色の札達は術者たる霊夢の力に従い、下方の陰陽玉へと霞む速さで突撃してゆく。
そして、






「「ヒューズ=カザキリ」」






全てが、消し飛んだ。

「あつっ!?」

視界を遮るのは、太陽のような閃光。
咄嗟に手を翳し、それでも遮れ切れなかったため、結界を張る。
青い壁が出来たことでようやく目を開けるようになり、霊夢はゆっくりと瞼を上げていく。

そこに居たのは、堕天使。

全長五十メートルはある、巨大な堕天使がそこに居た。
巨大な白いローブのような服のスカート部分が下の空間にめり込み、ドロドロに溶け出したキャンドルに似た形状になっている。
目や鼻は全て表面の凹凸で表されており、生物的な外見が全くと言っていいほどない。
ソレに加え、背中からは透明なガラスのような翼が十を超える数生えており、金色の輪っかが歪みながらも頭の上をくるくる回っていた。

「……でか」

そんな姿を見て、霊夢の第一声がこんなのだということが彼女の驚き様を表している。
今まで、災害級──自分含めて──嵐や地震と同等の破壊を行える者達と戦っては来たが、実際にここまで巨大な者と戦うのは始めてだった。
妖怪退治とて、ここまで巨大な妖怪と遭遇したこと自体がまず無い。

「jpgeukLastijgdavwqt」
「……いや、何言ってるのかさっぱりなんだけど」

口のような部分をもごもごさせて、堕天使、恐らくは風斬は何かを喋ろうとしている。
しかしながら雑音が混じったような不思議な音声なので、霊夢には奇怪な音としか感じ取れなかった。

「まっ、意味は大方分かるけどね」

バラッ、と。
札が彼女の周囲を舞う。
堕天使から驚いたような雰囲気が伝わって来た。
大方、自分の姿を前にして、それでも立ち向かう霊夢に驚愕しているのだろう。
無理もない。
普通の人間は、よっぽどの馬鹿で無い限り身一つで怪獣と戦おうなんて思わないだろう。

だが、幻想郷においてそんな常識は通用しない。

「最後ってことでしょ?だったら私も──」

音を立てず、札が静止した。
しんっ、と空間が静まりかえる音が鳴ったような気がするくらい、音というものが消える。

そして、


空間を、音が裂く。


「aaaaaaaaaaa!!!!」

ガラスのような翼が、両端から一気に広がり、木の枝のように枝分かれしてゆく。
一本一本に途轍もない威力を秘めて、翼の全てが振り下ろされた。
もはや、本当の意味での災害になってしまったスペルへ、霊夢は突き進む。
最初の翼の欠片に衝突間際で、彼女の唇がポツリと動く。






「──「夢想天生」──」






轟音が、空間中を満たした。











「きゅう」
「始めてにしては上的だけど、まだまだね」

目を回して倒れている風斬に、霊夢は簡単に告げる。
辺りには先程の戦闘の跡など無く、同じような白い空間が続いていた。
風斬は呻きながら、なんとか言葉を返す。

「最後のが、破られるなんて……」
「そんなものよ。弾幕ごっこっていうのは。無駄な常識は捨て去りなさい」

適当さを感じる返答に、風斬は顔を小さく顰めた。

「私の常識が間違っていたんでしょうか……」
「いーえ、前提が間違ってる。一から物事を見てるからそうなるのよ。零から物事を見なさい」
「そんな……ものでしょうか……」
「そんなものよ」

ニコリ、と博麗霊夢は笑い、上から覗きこむ。
少しだけ汚れた巫女服を揺らし、彼女はこう言った。


「では──ようこそ幻想郷へ」

















設定


~人工天使~

名前・風斬氷華

種族・人工天使

能力・「あらゆる能力を使える程度の能力」


幻想郷から生まれたと言われる、天使。
性格は多少恐がりであり、余り人付きあいは得意な方では無い(※1)。
本人自身も自分を『創られた存在』と語っており、人工的な天使である。
天使のような存在が創られたという話は神話の中でしかなく、しかも彼女の話によると創ったのは一方通行とのこと(※2)。
一方通行の能力を利用して大気や空間に満ちる『力』をかき集め、術式によって自意識を与え、天使としての記号を与えることにより人工の天使として生まれた。
これだけの技術は歴史に残るどころか、歴史を塗り替える危険性すらあるとして現在その技法は封印(※3)されている。
一方通行が何故彼女を創り出したのかは、彼にしか分からない。
当初は余りの力の大きさに、一方通行やエイワス以外の者と会えなかったようだが、今では度々人里などでも見られる。
彼女の髪や目の色が茶色、及び背中に生える翼が雷なのは『一方通行の持つ、天使へのイメージによって構成されている』からだという(※4)。

遭遇したら、逆に逃げられることもある。
彼女に危害を加えた場合、その者の命は保障出来ない(※5)。

能力は「あらゆる能力を使える程度の能力」。
彼女自身が『力』の集合体のため、その力を使えるのは当然ともいえる。
ただ、一つの力を引き出すというのはかなり難しいらしく(※6)、彼女はその力に擬似的な天使の力を加えることで、力を使っている。
ある意味無敵の力だが、使い勝手がいいとはいえない。


※1
一部の者達を除く。

※2
エイワスも関わっているらしいが、大体は一方通行の手による物。

※3
封印に渋った研究者達もいたが、山の神達の主張によって封印された。

※4
筆者は、一方通行が持つ天使へのイメージのモデルは御坂美琴ではないかと推測している。

※5
一方通行などが居るため。

※6
本人曰く「砂漠から一握りの砂を掻き出すようなもの」とのこと。




スペルカード集

能力「オフェンスアーマー」
能力「シンクロトロン」
能力「トリックアート」
能力「ファイヤスロアー」
能力「エアロハンド」
天使「エクスカリバー」
能力「テレキネシス」
能力「インシュレーション」
能力「ショックアブソーバー」
能力「ハイドロハンド」
能力「パイロキネシス」
能力「エレクトロマスター」
能力「エアバッグ」
能力「エアロシューター」
能力「テレポート」
能力「ダミーチェック」
AIM「カウンターストップ」
AIM「マルチスキル」
能力「イコールスピード」
AIM「AIMバースト」
天使「天雷招来」

「ヒューズ=カザキリ」

合計22枚










EX後書き

EXステージ、及び『東方超人禁 〜The super break daily.』終了です。
どうもありがとうございました。
風斬戦は完璧なオマケなんで、質が悪いかもしれない。すみません……
後書きも前で結構書いたので、書くこと書くこと……と。
この作品を書いてて一番最初に思ったのはこれ誰かゲームにしてくれねぇかなぁ、ということ。弾幕結界を使う美琴とかマジ見たい。後ビーム放つ一方通行とか。

しかし、前の後書きでも思ったけどクロスの意味がかなり危ない作品だなぁ……
まぁ、このままじゃ本当にクロスの意味が無くなるので、何時か短編でも書こうかな、と。
『とある世界達の反逆戦争』(近々その他板に移動するかも)の方で調子が悪くなればですけど。

ちなみに、次書くとしたら、


『東方超人禁』の短編。もしくは、他キャラの会話と一方通行戦かエイワス戦。

『東方魔本紀』(東方×リリカルなのは)

『東方灼炎剣』(東方×灼眼のシャナ)

『東方雷英義』(東方×魔法先生ネギま)


のどれかになると思います。
シャナの奴以外は、何処に投稿すればいいのか迷いますが(汗
後上記以外のでネタがあるとすれば『東方超幻書』(とある魔術)とか。
あれだ、自分の知っている作品の少なさに絶望する。他に東方とクロス出来そうなの何かあったけか……FFやテイルズとかは行けるかな?あれ?テイルズ結構行けるかも?

と、最後までグタグタですみませんでした。

最後にキャラ達に対する自分の感想やら設定話を。



博麗霊夢
この作品のタイトルの超人は彼女なのではないかと思う。
まぁ、主人公補正とかついてるし。チルノとかでも勝てるようにしないと、話が終わってしまう(笑
でも圧倒的実力。
そして圧倒的にお賽銭は少ない。
妖怪退治でお金を稼げるのにも限度があるため、別の収入源を考え中。お酒とか。余り深刻に考えないのが彼女らしい。


削板軍覇
直ぐにやられちゃうのは1ボスだから。でも格ゲーだと人間最強かも。
能力の説明が一番簡単だった。ここまで意味不明だと一周して楽だね。
チルノとよく一緒に居るみたいです。一緒に幽香とかに挑んでボコボコにされてそうだ。


麦野沈利
名前の変換が面倒でした。沈利。打ち憎い。
光線トリガーハッピーの女王様。でもマスタースパークには負けます。そしてキレます。環境破壊よくしてます。
多分短編とかで一番出しにくいキャラ。なのに紫とかと出して見たくなるのは何故だ。


御坂美琴
弾幕結界が使えます。だけど本家には叶わなかった……!
弾幕ごっこならレミリアとかよりも強いかも!でもチルノにでも負ける。そういうのが弾幕ごっこ。
一方通行にフラグ立ってるのかな?よく分かんない。
寺小屋の子供にスカート捲られるシーンとか書きたいぜい。
ツンデレはもうシーズン過ぎたんじゃないかな?素直になろうぜ!
一方通行の世話とかしてる優し子。嫁にするならこういう子がいい。


垣根帝督
名前変換面倒ですなぁ!提督に改名してくれぇ……
月人の化学兵器は妖怪にとっての天敵だけど、垣根の力は化学の天敵です。
強い筈なのに美琴以上にあっさり負ける。残念!相性が悪過ぎた……っ!
あだ名はメルヘン。本当にメルヘン野郎って言われてる。しかも自覚はあるそうな。
取り合えず付き合う女の子は一人にしましょう。
そしてEDで「干されてる」と言われたのに誰にも突っ込んでもらえない……っ!残念!


一方通行
東方設定にしたら史上最強の存在に!異空間や神の力も利かない。そして自転エネルギーどころか龍脈の力を操作出来るとか幻想郷終わった。
だけど本人はそんなことしません。それに本人曰く「餓死させりゃいいだろォが」いや、あの。自分を殺す方法を真面目に言うのはちょっと……
エイワスにも勝てる。正に最強。でも手こずる。最強と強者は=で結ばれるとは限らない。
異変まで、一日ダラダラ過ごしてました。家からも余り出ない。食事とかは美琴が用意してくれる。つまりは究極のニート。もげろ。

ちなみに一方通行のスペルは咲夜さんのと似たようにワザとした。この二人ってかなり似てる気がする。


エイワス
法の書などの資料を見ながら書いたので頭が痛くなった。何あの意味不明の文字の羅列は……
チート。流石にこの世界においては惑星を破壊したりするのは難しいみたいだけど、大陸の一つや二つなら壊せる。
異変を起こしたのはただ単純に霊夢達に興味があったから。と、見せかけて紫との……
でも大天使を召喚するのは止めてくれ。下手すると幻想郷どころか月や世界の歴史が終わります。終わらない気もするけど。
正直、影が薄くなったので何時か出番が……あったらいいな。
ニート二号。天使ニートというのも新しいかもしれない。
美琴が売っている財宝はこいつのだったりする。財宝を見つけてこっそり持ってくるみたいだけど、それは強盗だから。星くんを見習え。


風斬氷華
出すかどうか迷った。正直EXステージをするかどうかも。
まっ、オマケとしてですね。一応天使だし。
性格があれです、今時の女性には珍しいおどおどした性格。自分の友人とは大違いだ!
東方世界ではもっと珍しい。でも人工の存在、ってのは意外と珍しくない。うろ覚えだけど、昔メイドロボもいた筈だし。人工天使は新しいというか前衛的ですが!
彼女の能力が一番大変だった。意味不明だけどある程度はっきりしている能力が、一番書きにくいね!
そしてオリジナル設定満載。ははっ、原作無視も此処まで来ると笑え……ない……
ちゃんと美琴の手伝いとかしてます。見習え、他の天使ども。




結構はっちゃけた作品でしたが、ここまで付き合ってくれてありがとうございました。
これからも、頑張って行きたいと思いますので、どうかよろしくお願いしますってなんだかこれじゃ選挙の宣伝みたいだな。

ま、まぁ。本当にありがとうございました。ソレ以外に言える言葉がありません。
特に感想を書いてくれている方達には、返信という形でしか感謝が表せません。申し訳無い。
心の底から感謝を。ありがとうございました!

















































オマケスキット「頑張れえーき様!」


映姫
「いいですか?貴方の能力は確かに強力無比。使い方によっては善にも悪にもなる。
だが、それだけではない。巨大な力というのは、時として災いの元にもなるのです。
貴方はそれを自覚している。しかし、自覚していながら貴方は最善の手段を取ろうとしない。
誰かが危険に晒されて初めて、その場その場での力づくの手段しか使わない。
これが意味するところは分かりますね?」


「そう。貴方は少し、自分を恐がり過ぎている」


「過去に人を殺し、自分の災いの力がどれだけ巨大な物かを認識したせいで、貴方は周りから遠ざかりつつある。
恐れとは、確かに災厄を未然に防ぐにはいい手段でしょう。
だけど、貴方は恐がり過ぎて周りがよく見えていない。自分に向けられる感情を、正しく認識していない。
貴方はもう一人では無い。既に何人もの者達と貴方には繋がりがある。
繋がりを自ら断ち切るのは貴方だけが不幸になるのでは無く、繋がりを持った者達でさえも不幸にするということを、忘れてはならない」


「改めて周りを見渡し、自分の力と恐れずに向き合うこと」


映姫「それが、今の貴方に積める善行です」
一方通行「言っとくが、音全部反射してるから聞こえねェぞ」

映姫「な、何してるんですかぁぁぁぁぁっ!わわっ、私の話を聞きなさいと何度も何度も何度もぉ……っ!」
一方通行「さて、出かけるか」
映姫「まっ、待ちなさいっ、逃げるなぁーっ!」





オマケ後書き
えーき様可愛いと言われて書いた。
可愛いかどうか分からない。反省はしているが後悔は……して、ない。うん。
後改行、携帯の方は大変申し訳ない……



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