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No.27457の一覧
[0] 【Bルート完結】せいびのかみさま【IS 転生チートオリ主】[巣作りBETA](2012/02/26 15:05)
[1] 第一話「そうだ、宇宙行こう」[巣作りBETA](2011/04/29 14:50)
[2] 第二話「物語の始まりだ」[巣作りBETA](2011/04/29 03:25)
[3] 第三話「私の名前は、織斑千春」[巣作りBETA](2011/04/30 15:55)
[4] 第四話「友情、努力、勝利」[巣作りBETA](2011/05/04 00:10)
[6] 第五話「踏み込みと、間合いと、気合だ!」[巣作りBETA](2011/05/06 00:37)
[7] 第六話「こんな事もあろうかと」[巣作りBETA](2011/05/13 21:23)
[8] 番外編「機体解説:強羅」[巣作りBETA](2011/05/07 02:40)
[9] 第七話「カッコイイからだ!」[巣作りBETA](2011/05/07 23:32)
[10] 番外編「弐式開発記」[巣作りBETA](2011/05/09 23:17)
[11] ネタ解説という名の言い訳その1[巣作りBETA](2011/07/20 11:38)
[12] 第八話「ご迷惑でしたか?」[巣作りBETA](2011/05/12 00:55)
[13] 第九話「地獄に堕ちろ、この野郎」[巣作りBETA](2011/05/15 21:00)
[14] 第十話「これはISですか?」[巣作りBETA](2011/05/21 11:03)
[15] 第十一話「篠ノ之束の憂鬱」[巣作りBETA](2011/05/23 21:45)
[16] 番外編「【夏コミ】ISジャンルサークル実況スレ【実況】」[巣作りBETA](2011/05/27 19:53)
[17] 第十二話「ブルー・ハワイ」[巣作りBETA](2011/05/28 21:33)
[18] 第十三話「姉の屍を越えていけ」[巣作りBETA](2011/06/05 15:37)
[19] 第十四話「鉄鍋のヴァン」[巣作りBETA](2011/06/17 11:09)
[20] 第十五話「かいちょーおねがいします!」[巣作りBETA](2011/06/25 19:27)
[21] 第十六話「出会えば死ぬと言うけれど」[巣作りBETA](2011/06/29 10:53)
[22] ネタ解説という名の言い訳その2[巣作りBETA](2011/11/11 23:36)
[23] 第十七話「F99(やまやのバストサイズではない)」[巣作りBETA](2011/07/29 18:19)
[24] 第十八話「甘き死よ、来たれ」[巣作りBETA](2011/07/29 18:19)
[25] 第十九話「虚無」[巣作りBETA](2011/07/20 12:03)
[26] 番外編「小ネタ祭り」[巣作りBETA](2011/07/29 18:17)
[27] 第二十話「Bルート:34の鍵穴」[巣作りBETA](2012/02/16 22:03)
[28] 第二十一話「Bルート:パルスのファルシのルシがコクーンでワールドパージ」[巣作りBETA](2012/02/26 10:36)
[29] 第二十二話「Bルート最終回:IS学園ハンサム」[巣作りBETA](2012/03/12 22:06)
[30] ネタ解説と言う名の言い訳その3+おまけ[巣作りBETA](2012/03/12 22:06)
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[27457] 第十六話「出会えば死ぬと言うけれど」
Name: 巣作りBETA◆bbda2e80 ID:2feb198d 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/06/29 10:53


 第十六話「出会えば死ぬと言うけれど」


 前回のせいびのかみさま、三つの出来事ぉ!


 1つ! 亡国機業からの刺客オータムが現れるが、妖怪首置いてけと化した簪の活躍により事なきを得る!

 2つ! 奪取されたISを纏い、千春に瓜二つの少女が現れる。しかし、新たな武装で撃退に成功した!

 3つ! やはりナターシャとイーリスにフラグを立てていた源蔵! もげろ!



「だからよ、格闘戦における重要な要素ってのは握力×体重×スピードであってだな……」
「何その破壊力一辺倒理論」
「家の知り合いにそんな人が居たような……」

 マジですか簪さん。ってかもしかして徳川の子孫と繋がりとかあったりしますか? 東京ドームの地下に楯無君行ってたりしますか?

「ま、まあとにかく如何に体重とスピードを両立させるかってのがミソなんだよ」
「出力上げるだけ上げても駄目ですよねー」
「空中で……バラバラ……」

 とりあえず胸元と頭上で手をピロピロさせる動きはやめなさい、簪君。特にラウラとセシリアの前では。

「そして僕、思いつきました。合体機能!」
「……中の人どーすんですか」
「打ち切りで、鳴くようぐいす、ロボキング……?」

 野良座衛門でも作れってか? いや作れるけどさ。

「片方に預ける形にすりゃ良いだろ。とりあえず今は合体方式をどれにするかで悩んでてな」
「そんなん適当に混ぜれば良いじゃないですか」
「それはジョグレス方式な。あと上下でカッチリ分かれたスーパーリンクと、左右で分かれたシンメトリカルドッキングのどれにするかが問題でな……」

 左右だとバランス崩れやすかったりするし、やっぱスーパーリンクかなぁ……。

「あの、勇者系合体は……」
「あれやると際限なくくっついてくから駄目。黄金とか特急とかは良さそうだけどさ」
「……警察」

 そっちのファンか貴様。主人公か、やはり主人公なのか? 俺は個人的には伝説とか好きなんだが。あとやっぱ王。

「っつーかお前ら、調整終わったなら飛んできたらどうだ?」
「もう一回やってきました」
「今ある装備なら、今のがベストっぽいですから……」

 言い忘れてたが今はキャノンボール・ファストに向けての第六アリーナで高速機動訓練の時間である。俺? 毎度の如く機体の調整だよ。
 今年は一年もやるらしいから忙しいのなんのって。しょーがないんで今年はちょっと手抜きします。

『駆動エネルギー分配とスラスター出力調整は常日頃から行っていますので、データ蓄積も十二分に行われています』
「まあ、IS/BSも一通りのモード入れたしなー。まだバージョンアップが必要とは言え、そこそこ良い感じだろ? あれ」
「だね。シミュレーターとしてもかなり完成してきたと思うよ」

 こないだのツインドライブ(仮)は正式名称が『BS(ブリリアントスカイ)』になりました。はい拍手!
 どうでもいいが『VS』って『ヴァーサス』じゃなく『ヴァーストスカイ』だったんだな。『Burst』の綴りミスか?

「それで源ちゃん、今回は訓練機の皆もやるんだよね?」
「ああ。例年なら各自で装備を決めてもらうんだが、一年って事を考えて俺がある程度決めた中から選んでもらう事にする」
「どんな装備なんですか……?」

 こんなん、と指を一つ鳴らして投射ウィンドウを表示する。ついでにメールが送られてきたので中身をチェックすると、案の定二年生からのメールだった。
 安全確認とアドバイスのために装備案が確定したら俺に連絡するように、と言ってあるせいでここ数日は断続的にメールが届く。今のもその一つだ。

「えーっと、X字フレキシブルスラスター『フリント』、背部ブースター『スカイハイ』、翼型スラスター『エアキャバルリー』、肩部キャノン付属ブースター『オーバーハング』、脚部スラスター『ストライカー』」
「総合兵装『スライプナー』…飛行補佐ユニット『ガンブル』…飛行補助盾『カットバッ』…十字型制圧兵装『パニッシャー』…盾型粒子砲『ハモニカ』……」

 忙しい忙しい、と言いつつこんだけ作れるんだから俺のチート頭脳っぷりも大したもんだ。新型の六花用パックも作れそうだし、アレの二号機も間に合いそうだ。
 しかしそろそろネタ兵装も品切れになってきたな。宇宙世紀ネタやたらと多いし。どうしたもんか。

「……源ちゃん、これって新しく作ったの?」
「ああ。出来る時ってのは一気に出来るもんだぞ」
「それでもまだ何か作ってるんだ……」

 こりゃもうビョーキよビョーキ、とか千春が失敬な事をぬかしていたので頭をガッシガッシと思い切り撫でてやる。
 俺はパッと見だと細身だがこれでもそこそこ筋肉が付いてるし、何より千春はただの女の子なのでぐわんぐわん頭を揺らされる。

 んー、高梨はキャノンボールの趣旨理解してんのかなー? 何で全部重火器装備にしてんのかなー? ただバランスは良いんだよな……謎だ。

「あうあうあ~、やぁーめぇーてぇー……」
「ふはははは。人のこと病気だの何だの抜かしてくれた礼だこん畜生が」
「あうぁ~……」

 フラフラと簪に支えられる千春。それを傍目にメールに「ちょっと友達と相談しなさい」と書いて返信すると、すぐにメールの着信が来た。
 誰かと思えば見慣れた名前。インフィニット・ストライプスの渚子君だった。あ、やっべ。今月のコラム書いてねーや。
 だが、てっきりコラムの催促かと思ってたら違ったらしい。其処には中々興味深い内容が乗っていた。

「あぅぁー……ぎぼぢわるい……」
「だ、大丈夫……?」
「なあ、二人とも。ちょいと面白い話があるんだが―――」



「あらあらあら! 良いじゃない良いじゃない! すっごく可愛いわ! 佐倉さんってばこんな可愛い子達囲ってたんですか? ずるいですよー」
「人聞きの悪い事言ってんじゃねーよ。まあ、千春とは生まれた頃からの付き合いだからな。多少は優遇もするさ」
「んー、相変わらずの利己的主義全開の主張。相変わらず自由に生きてますねー、佐倉さんってば」
「お前ほどじゃねーよ」

 源ちゃんに連れられて来たのは雑誌の編集部だった。確か毎月コラム書いてるんだっけ? どーせ源ちゃんの事だから核心突きつつ明後日の方向にかっ飛んでるんだろうけど。

「まあ、とりあえず二人とも座って座って! ちゃちゃっとインタビューしちゃいましょうか! あ、佐倉さんもお願いしますねー」
「へーへー解った解った。ほれ、二人ともこっちこっち」
「「は、はひっ!」」

 ……舌噛んだ。それも簪と同時に。

「ふふっ、息ぴったりね。それに緊張しちゃって……ホント、凄く可愛いわ」
「何、お前そっちの気あったの!? そうかそれで妹をIS学園に……」
「ありませんって! っとに、人の気も知らないで……」

 あ、この人もだ。どうして一夏と言い源ちゃんと言い……まあ、源ちゃんは束さん狙いって公言してるからあんまり実害無いけど。

「それじゃあ最初に説明させてもらうけど、今日は凄い姉を持った専用機持ちである二人に色々と話を聞く……って趣旨なの。気を悪くしたらごめんなさいね」
「あ、いえ。慣れてますから」
「……それに、私は私ですから」
「お、早速良い言葉ね。それじゃあサクサク始めましょうか! 佐倉さんも全員と交流があるって事で色々とお聞きしますんで、お願いしますね」
「あいよー」

 それじゃあまずは、と肩慣らし的に当たり障りの無い質問がいくつか出される。それも十分か二十分程度で終わり、遂に本番とも言える話題へと変わってきた。

「それじゃあ二人とも、それぞれのお姉さんについてはどう思ってるの? んーと……じゃ、更識さんから」
「えっと……凄い、人だと思います。大抵の事は出来ちゃいますし……」
「あー……えっと、そうね……得意な事と苦手な事って何か知ってる?」
「得意なのは……大抵の事は出来ますけど、努力、だと思います」

 へぇ、と渚子さんが驚いたように目を開く。コンプレックスに押し潰されてるとか思ってたのか、その瞳には今までと違う毛色の光が混じっていた。

「じゃあ、苦手な事は?」
「えっと……編み物、です。結構大雑把な所……あるので」
「あっはは! それは新情報ね! 良いわ、凄く良いわよ!」

 そう言えば前にそんな事言ってたなー、と思い出す。チマチマしたのが嫌なんだろうか。

「じゃあ次は織斑さんね。かのブリュンヒルデ、そのヴェールに包まれた私生活を暴く! って感じで」
「いやー、結構ズボラですよ? 家の中だとかなりラフな格好してますし、家事なんかは私達任せですし」
「……ホントに? まあ確かにあの人がキッチン立ってるのも想像つかないわねー」
「んな事書いたら信者に殺されるぞオメー」

 ですよねー。こないだ家帰ったら何故か庭に小銭バラ撒かれてたし。ウチは神社じゃないっての。

「そう言えば……織斑君って、家事できるの……?」
「あれはもう主夫の域ね。中学の時にバイトしてたんだけど、終わるの一夏の方が大抵早かったせいで帰ってきたら殆ど終わってるんだもん」
「ほほぉー、これは来月のインタビューに使えそうね! 他には他には!?」
「姉さんの事だったら源ちゃんに聞いた方が早いと思いますよ? 私達が生まれる前からの付き合いですし」

 それに世界中飛び回ってた時もドイツ行ってた時も大抵一緒だったしね。源ちゃんが束さん狙いじゃなかったらとっくに事実婚扱いよ。

「つっても使えそうなネタは……体育祭の時のアイツの写真が飛ぶように売れたとか、文化祭で男装の麗人やったら気絶した女子居たとか……」
「凄い興味深い話ですけど、前半はバレたら佐倉さん殺されません?」
「まあね!」

 ちょっとだけ見たいのは秘密……って言うか、もしかして一夏が持ってたあの写真ってまさか……。

「じゃあ次行きましょうか。今話題の織斑一夏君について、それぞれコメントもらえるかしら?」
「弟に対して何を言えと……」
「何でも良いわよ。日頃の不平不満とか、逆に正面きって言えないような恥ずかしい話とかね」
「それは『逆に』とは言わん気がする」

 まあ要するにぶっちゃけたトークをしろって事ね。オーケー。

「織斑さんが先に言うと引っ張られちゃいそうだし、更識さんから」
「ひ、引っ張られるって……」
「あー、それはあるかも」
「千春酷い……」

 簪って優秀なんだけど自己主張が足りないのよね。セシリアくらいとは言わないけど、せめてシャルロットくらいはやって欲しいわ。
 ……あ、ゴメン。シャルロットは別方面でグイグイ行くタイプだったわね。

「えと……ヒーローみたいな人、だと思います……」
「ヒーロー……英雄ね。確かに妹から聞いた話だと、かなりの英雄の資質は持ってるらしいわね」
「色を好むって意味ですね解ります」

 そしてその毒牙に簪もガップリやられてるんですね解ります。

「やっぱりハーレム作ってるって本当なの?」
「その悉くが専用機持ちなんで小国なら今すぐにでも攻め滅ぼせますが何か?」
「……凄いわね」

 果たしてほぼ一万人軍団とだとどっちが強いのか。あと財閥令嬢二人引っ掛けてる某原子核に……他にどんなの居たっけ?

「じゃあ気を取り直して、織斑さんから見た一夏君ね」
「そうですね……全自動フラグ建て折り機、ですかね。あとは主夫、顔面サトラレ、ラッキースケベ……」
「ロクなのが無い件について」

 だって一夏ですから。

「えーっと、他には?」
「姉さんにベッタリ過ぎるんじゃないかなー、とか姉さんも一夏ばっかり構い過ぎじゃないかなー、とかたまには私にもマッサージしてくれても良いんじゃないかなー、とか……」
「(ニヤニヤ)」
「ハッ!?」

 し、しまった! つい喋り過ぎた!

「まあ何だかんだで千春も弟大好きっ子だからな」
「な、なんでそうなるのよ! べ、べべ別に私は……」
「千春……ライバル?」
「んな訳無いでしょー!」

 うがー! 帰ったら一夏しばく!



「この間、簪ちゃんと一緒に199ヒーロー見てきたんだけどね? 科学戦隊の扱いが若干酷かった気がするのよ」
「知りませんって……どっちかと言うとトドメ砲でナイトさんがドセンターだった方が驚きましたけど」

 あとロボ大集合にダーマッが混じってないか探したけど居ませんでした。ちぇー。

「で、それだけのために呼んだんならここで虚像実影発動しますよ? あと簪が居ませんけど……確か一夏と一緒に庶務になってましたよね?」
「流石に違うわよ。今日は織斑君の貸し出し第一回目でね、簪ちゃんは織斑君の補佐をやって貰ってるの」
「わー、無駄に恨まれそうなポジションですねー(棒読み)」

 会長、幾ら二人をくっつけたいからってそれは悪手過ぎますって……簪の引っ込み思案は直ってないんですから。それともホントは会長も一夏狙ってたりします?

「か、監視してる本音ちゃんからの連絡が無いから大丈夫よ。便りが無いのは無事な証拠って言うでしょ?」
「いや、その理屈はおかしい……ある意味合ってますが、そもそもあの子を監視に使うのは間違ってます」
「そう? あれで意外とやるのよ、あの子」

 電算系が得意なのかな? そっち方面は身近に化け物が二匹ほどいるから凄いとは思えなさそうだけど。

「で、ホントに何の用なんです? ロクな事じゃないのは確かみたいですけど」
「ふふっ、良い勘をしてるわね。これを見て頂戴」

 会長は背後の窓のカーテンを引き、私の前に一つの投射ディスプレイを表示させる。そこには妙に画質の荒いどこかの街中の風景が写っていた。
 果たしてこれは何なのか、と会長に尋ねようとしてその写真の中心に写っている少女に目が留まる。それを察したのか、会長の笑みが一層強くなった。

「ねえ、その子……見覚えが無いかしら?」
「これ、は―――」

 ふと浮かんだのは、十年ほど前の姿。いや、違う。きっと簪が見ればこう言うだろう。


「私に……そっくりだ」


 ええ、と頷く会長の声がやけに遠い。何だ、これは。一体どうして、何が……!?

「やたらとガードが固くてね……家の方でも写真はその一枚しか入手できなかったわ。経歴その他一切不明、解っているのはその写真と、エムと言うコードネームぐらいね。
 後はサイレント・ゼフィルス強奪犯だとか、先日北米でその存在が確認された事だとかぐらいで……亡国機業の実行部隊という事ぐらいしか解らないわ」
「北米……?」
「ええ。銀の福音、覚えてるでしょう? 封印されている筈だったアレを奪いに来たのよ」
「筈、ですか?」

 頭がほぼ真っ白になりながらも、受け答えしている自分はグラグラと揺れるワタシを俯瞰している。だって、つまりアレはコレで、つまり―――、

『マスター』
「っ!」

 耳元に響く声が意識を覚醒させる。

『確かにアレはマスターに似ています。外部スキャンの結果、身体データ上殆どの数値が±5%以内に収まっています。ですが、それだけです。
 アレはマスターではありませんし、マスターはあのようなモノではありません。私が全てを預けるに足る主は、マスターを置いて他に居ないのです』
「六花……」
『今はアレが何なのかより、アレをどうするのかを考えるべきであると進言します』
「……そうね。ありがとう、六花」

 ふぅ、と肩から力を抜く。いつの間にかガチガチに凝り固まっていた肩を回し、ゆっくりと凝りをほぐしていく。

「ふふっ、良いパートナーじゃない」
『お褒めに預かり光栄です。今の私とマスターならば貴女でさえも圧倒できるでしょう』
「あら、言うじゃないの」
『データ蓄積は完了しています。十回……いえ、五回戦えば一回は確実に勝利を収める事ができると結果が出ました』

 学園最強を前にして六花は堂々と言い放つ。そこに虚栄や虚言は一切無い。それほどまでに私との力を信じているのだ。

「でもその子の言う通りね。今はコレが誰なのかよりもコレをどうするかを考えるべき……だけど、情報が足りないのよね。だから気に留めておく程度で良いわ」
「まあ、確かに……そうですね」
「ただ、次にこちらに現れるとしたら、貴女か織斑君を狙ってくるわ。彼にも伝えておくけど気をつけてね? これがホントの用件よ」
「はい、解りました。じゃあ早速模擬戦でもしてきますね」

 失礼します、と生徒会室を後にする。そう言えばセシリアは今日も曲げる練習してるのかな? ちょっと見てみよっと。



 あれ!? 珍しくロクに話が進まなかったよ!? そして珍しく千春メインっぽいお話。
 キャノンボールにさっさと入ろうかと思いましたがキリが良いのでここまでにします。

 次回は当然ながら六花と打鉄弐式用には速度特化装備が現れます。
 ぶっちゃけ優遇しすぎですが半分趣味で半分試作品なのでまあ無問題。

 因みに六花は模擬戦をする度にパターンを学習して強くなっていきます。
 今だとラウラ以外はタッグ組まないと勝てないレベル。まあ千春と六花がタッグみたいなもんなんでこれでイーブンですが。

 他作品のパロディに関して
 私の軽率な行動が元で不快になられた読者様が多数いらっしゃるようです。この度は誠に申し訳ありません。
 この場は「読者様のご意見を受け更なる躍進を望む場」ですのでこの度の意見を真摯に受け止め、更なる発展への力にしたいと考えています。
 このような者ですが今後もご意見ご感想を頂けるとありがたく思います。



「そう、だから佐倉先生は六花にあれだけの戦力を……」



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