「小足見てから昇竜余裕ぅ!!!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁ!!!また、負けたぁ!!」
夜中の十二時前現在八神はやての家では、はやてと垣根が二人で格ゲーをしていた。はやても、足が不自由で学校にも行けないので家でかなりやりこんでおり、相当格ゲーを極めている筈だが垣根は格が違った。
「なんで、あそこで反応出来るんやぁー!」
「この俺に常識は通用しねぇ。(キリッ)」
はやてがいくら攻撃をしても、全てを見切られ捌かれ粉砕されてしまった。おかげで、さっきの戦いで20連敗だ。
「そろそろ夜も遅いが、大丈夫か?寝た方が良いんじゃね?」
「まぁ、今日は私の誕生日やしね。たまには夜更かししても罰は当たらんやろ。」
そう、なぜ垣根が夜中にはやての家に居るのかと言うと、とある出来事で知り合い友達となった二人。垣根が今日ははやての誕生日だと知り家からケーキを持って来て訪問したと言う訳だ。
「ところで、あの鎖で縛ってある本は何だ?本に対して束縛プレイか?マニアック過ぎるぞ。」
「そんなマニアックな趣味無いわ!!!それにあの本は昔からずっと縛ってあるんよ。解こうとしても頑丈でなぁ。」
そんな事を話しながら二人でゲームをしていると、突然本が光だした。はやてがどんな事をしても解けなかったという鎖が千切れ本が独りでにページが捲れていく。
「な、なにが起きてるんやぁ!?」
「まぁ、落ち着けはやて。こんな時慌てたら負けだぜ?こういう時は早く布団被って寝るに限る。」
「なるほど、って何の解決にもなって無いやないか!!!それ唯の現実逃避や!!戦わなきゃあかん、現実と。」
二人がコントの様な事をしていると光が収まり四人の人影が現れた。四人はポニーテールの女性、赤い髪の少女、ボブヘアの大人っぽい女性、そして犬耳のマッチョの男性だった。彼女達(犬耳マッチョを除く)ははやてに頭を垂れて言葉を紡ぐ。
「我ら夜天の主の元に集いし騎士」
「主在る限り我らの魂尽きることなし」
「この身に命在る限り我らは御身の元に在り」
「我らが主、夜天の王、八ってなんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!???」
ポニー、ボブヘア、イヌ耳、少女の順に話していたのだが、少女がセリフの途中行き成り素っ頓狂な叫びを上げた。
「どうした、ヴィータ?主の御前だぞ。無礼は許さ、って何だ貴様は!?」
ポニーテールの女が少女に注意しようと顔を上げたその先には、主八神はやてが冷蔵庫らしき物から生えている翼に覆われていると言う良く訳の分からない状態になっていた。
「貴様、一体何者だ!?くそっ、シャマル、ザフィーラ、ヴィータ!まずは主の身の安全を確保するぞ!!」
「おいっ!!お前ら、一体何「主!!離れてください!!そいつは危険です!!」いや、だからお前r「ヴォルケンリッターを舐めるなよ!!!似非冷蔵庫!!」話をk「行くぞ!!主を守るのだ!!」・・・」
ぶちっ!!!っと本来ならば聞こえないような音が垣根から聞こえたような気がした。
「上等だよ、てめぇら!!人の話を聞こうとしなかった事を後悔させてやるからなぁ!!!」
話を聞かない夜天の騎士と切れやすい冷蔵庫もどきが迷惑な事に、はやての家の中で激しく激突した。(はやては呆然と見ているだけだった。)
大分時間が経った頃、ようやく決着が着いた様だ。隣の部屋に避難していたはやてが自分の寝室に戻ってくると、部屋の中は案の条滅茶苦茶だった。その滅茶苦茶な部屋の中で、唯一人立っている垣根もボロボロだった。そして床を見てみると、これまたボロボロの自称騎士達が四人とも倒れていた。どうやら垣根が勝ったらしい。
「ところで、この人たち誰やねん?」
「俺が知るか。」
「ところで、部屋の中ボロボロなんやけど?」
「・・・ごめんなさい。」
この後垣根は自称騎士達が目を覚ますまで、はやてのご機嫌取りをしていたそうな。