「これまで、数えるのも馬鹿らしいほどの時を繰り返してきた私だけど、インキュベーターよりおぞましい存在を見たのは、初めてだわ! いえ、暗殺なんかの実力行使も視野に入れている分、尚更タチが悪い! ……あなたは最悪よ、御剣颯太!!」 「……やっと気付いたのかよ。 でなけりゃ魔女の釜を運用して、あんな宇宙妖怪と、喧嘩なんか出来るかよ」 「っ!! ……っ!!」 「『He who fights with monsters might take care lest he thereby become a monster(怪物と戦う者は、みずからも怪物とならぬように心せよ)』。 そういう意味で、な。俺はもー魔女と一緒で、とっくにモンスターなのさ。 だから、マトモな人間の心が残ってるうちに、俺は復讐を成し遂げて、後に全てを託して、死んで行きてぇんだヨ。 ……ああ、安心しろ。ワルプルギスの夜との戦いで、特攻しようってんじゃねぇ。あのドンくさい沙紀に俺の技を伝えるには、圧倒的にまだまだ時間が足りねぇからな。 そういう意味で、お前が信じる生き意地汚さは、まだまだ健在だぜ?」