水着のおねいさんが激減するこのごろ。
夏の締めくくりに一話…。
「そろそろ夏も終わりかなぁ…」
ある晴れた日。
魔法以上の愉快な事が毎日起こる
765プロの事務所内。
夏が過ぎていくことに嬉しさと寂しさが混じる中、小学生低学年が作った俳句のようなものを頭の中で考えた。
夏が過ぎれば秋がくる。
そんな自然の法則に人間は流されていく。
「…なんて、ガラにもないこと考えてるのはなぜだ?」
ちょうど事務所には誰も居ない。
小鳥さんもアイドルの皆たちも今日は外で活動している。
…もちろん社長も。
しかし、どうにも活動できない人間がただ一人。
「俺か…」
デスクに体ではなく顔を横たわらせ、これまでの活動を振り返ってみる。
「まさか、バイトを探すフリーターのところからアイドルを育てるプロデューサーに昇格するとは…」
これを電話で聞いた親は最初「あんた嘘がうまくなった?」
と信じてくれなかったが、今は仕送りもそれなりにしているので、信じてもらうことができた。
「最初はどたばたしてて、仕事もロクになかったなぁ…」
765プロは業界では『弱小』というレッテルを貼られていた。
それ故にか、仕事もCMのちょっとしたものぐらいしか入らなかった。
(そういえば“何故か”知らないけど、仕事とるたびにボロボロになったな)
ホント、“何故か”知らないが…。
(でも今じゃそれなりに実力も仕事も付いてきたし、皆をトップアイドルにする大きな一歩…いや、それ以上に歩を進めたかもしれない!)
ライブやドラマなど、表の舞台でも彼女たちが堂々と出られるようになったのはとても良い事だ。
しかし、ここからが闘いでもある。
(資料を見るに…961プロのジュピターとか、589プロの☆☆☆GIRLS…東豪寺プロの魔王エンジェル。
他にも強敵がたくさんいる中、皆は色んな壁にぶつかるかもしれない)
噂では裏で審査員の買収があったり、他の事務所に裏の組織を使ったりして手を出す事務所までいるとか。
(…この事務所に審査員を買収する金も裏の組織を動かす権力もないんだけどね)
しかし、もしこの大きな壁にぶつかれば並みの精神力や忍耐力では耐え切れないだろう。
(雪歩が一番危ないかもしれないな。
でも美希もああ見えて心のほうは弱いんだよなぁ…)
でも、自分の育てているアイドルを一番知っているのはプロデューサーである自分自身だ。
彼女たちを支え、強く育てる。
それが自分に与えられ、求められている。
(夏はもう終わる…
でも、俺たちはまだ終わらない。)
俺はゆっくりと椅子から立ち上がり、事務所の出入り口の扉のドアノブに手をかける。
「めざせ、トップアイドル!!」
あとがき
まず、最初に。
まちがって文を書いてる途中で更新してしまい、申し訳ありませんでした。
そして、久しぶりの更新ということで、元々無い文章力が低下していました。
これは感覚を取り戻すためと、夏の終わりの締めくくりみたいなものとして書きました。
アニメのほうはジュピターが目立ったり、876プロが出たのを見てテンションあがったり、さすが!まこちー!と思ったりさせられました。
え?ネタバレ?
見なかったことにすればいいんだよ(棒読み
あぁ、それと言い忘れました。
体育祭をがんばり、課題テストで燃え尽きた愛ドルです。