さて、今回で765プロのアイドルの紹介を完結させようと思う。
…っていうか俺誰と話てるんだろうか?
「プロデューサー!?良かったここにいたんですか!」
「むぐっ!」
俺は24時間営業のコンビニで買ったお昼のサンドイッチを頬張りながら事務所へ歩いていると、事務所の方向から律子が走ってきたのを見て驚いてサンドイッチを吐きそうになった。
「げほっ、げっほ!」
「あ、すいません。食事中だったんですか…」
律子は咳き込む俺を除き見ながら申し訳なさそうな表情をしていた。
慌てたり謝罪したり忙しいやつなんだなぁと思ったが、咳き込みまくっていたので、言うに言えなかったが
「げっふ!…ようやく治まった。で、何を慌ててたんだ、律子?」
「あぁ!?そう、実は大変なことが…あの、事務所に、あずささん…まだ来てないんですよ」
765プロの癒し系年長アイドルの『三浦 あずさ』さんは、おしとやかな雰囲気とマイペースな言動が可愛らしく、とても癒されるアイドルである。
髪はロングの藍色っぽい感じで、目じりはどことなく下がっており、胸がバインバインなのである。
だが律子の言葉を聞いて、俺はその他の彼女のやばい特徴を思い出した。
それは迷子になることである。
女性が迷子というのは言葉だけでは可愛いものだが、実際そんなもんではない。
あずささんの場合
『すいませんプロデューサーさん。私また迷子になっちゃって…
今、沖縄にいるんですけど』
『何処をどういったら事務所じゃなくてそこに着くんですか、あずささん!?
っていうかナゼ響の故郷にいるんですか、すぐに帰ってきてください!』
その電話から2日後の昼、彼女は事務所に顔を見せた。
そしてまたある時は
『あの、また迷子になってしまったんですけど…
私、今南極にいるんですけど』
『あずささーーーん!もしかして巨大フェリーで南極満喫しちゃってません!?
っていうか電話越しに外国人の声がメッチャするんですけど!?』
この電話から6日後の夕方、彼女は事務所に顔を見せた。
「プロデューサー…」
「分かってる、それ以上言うな律子…で、今日は」
俺はゆっくりと律子を見ると、彼女はどこからともなく取り出した世界地図を取り出し
「今日は、モンゴルで移住民族といるそうです」
恐らく彼女の帰還は3日後ぐらいだろうと、冷静に推測する俺はもしかしてすごいのかもしれない。
そしてあずささんがどうやってモンゴルの移住民族と親しくなれたのか教えてもらいたい。
ある日、俺は朝早くに目が覚め、中々寝付けなかったので諦めてかなり早い早朝出勤をしていたとき
「あ、もしかしてプロデューサーですかー!」
俺の後ろから元気なハスキーボイスで俺を呼ぶ声がしたの振り返ると、レッスン用のタンクトップを着てジョギングをしているらしい765プロのイケメン担当『菊地 真』がいた。
「よう、真か。こんな朝早くからジョギングたぁ熱心だな」
「えへへ、実は結構早くに目が覚めちゃって…それで寝付けなかったから走ってたんです」
彼女は一見男のような容姿と声で女性ファンが多く、本人はそれを嬉しいようで嬉しくないように思っているらしい。
真の父親は男の子がほしかったらしく、真が女として生まれてきても男のように振舞わせて育ててきたらしい。
親父さん、あんた良い娘を育てたよ。と、このことを初めて聞いた俺は心の中でそう思った。
「ところでプロデューサーはどうしたんです?出勤はこんな早くないんじゃ…」
「いや、俺も真と同じでさ、しかたないから早朝出勤してたのさ」
俺がそういうと真は「へぇ~」と感嘆の声をもらし、続けて俺にこう言ってきた。
「それじゃボクと一緒に事務所まで走りませんか?」
「え?」
いや、真よ。それは地獄過ぎる。
と、俺はそう言おうと思ったが、途中で言うのをやめた。
流石にプロデューサーとして、アイドルの苦労を分かち合うのは大切なことだと律子に教えられていたからだ。
(寝起きとスーツで走り難いんだが…)
しかし俺も男!ここは腹を割って真の提案に乗る事にした。
「あ、あぁいいぞ。そんじゃどっちが先に事務所につくか、勝負しよう」
「それいいですね!じゃぁ勝ったほうが負けたほうに命令して言う事を一つ聞かせる、っていうのはどうですか!」
俺はこの言葉を聞いた瞬間、自分の中で何かが弾けた。
(…真、お前はどうやら俺を本気にさせたようだな)
「ああ、いいぜ」
俺は軽く屈伸運動をして、準備を整え、真に合図する。
「(プロデューサーやる気満々だな~)はい、それじゃ。レディ…」
俺と真はまったく人が歩いていない歩道で足全体に神経を集中させ
「「ゴー!」」
事務所まで全力ダッシュした。
結果?
……聞くな
あと真のお願いは『頭を撫でてほしい』というものだった。
真、撫でているときのお前の安心しきっていた顔がとても可愛らしかったぞ!(脳内保管)
ある日、俺が千早のボイトレの迎えにいったときのこと
「プロデューサー…」
「ん?どうした、そんな暗い顔して。お前らしくないな」
俺の車の後部座席の真ん中にすわっているのは『如月 千早』。
『歌以外に失って困るものは無い』と豪語するほど、歌に固執していて、その青みのかかった黒髪と他人を拒むような雰囲気を出している目つきが特徴てきである。
俺はこいつと初めて会ったときは『レッスンに熱心なやつだな』と思ったが彼女の行動や言動を聞いていくうちに『何か他人を受け入れないオーラを持つ少女』と思ってきた。
そんな彼女が今、俺に話しかけてきている。これは信頼を深めるチャンスである。
「…」
「どうした、何か悩みがあるなら聞くぞ?これもプロデューサーの仕事だからな」
俺は内心(決まった!)と思いながらミラーで後ろの千早を見ると
「くっ…」
…明らかに不機嫌そうでした、ありがとうございます。
(俺、何にも悪い事してないよね?ただ相談に乗るよって言っただけだよね?)
流石に俺もこれを見てショックあまり目から涙が出そうになった。
「はははっ…」
「?どうしたんですか、プロデューサー。涙が出てますよ…」
千早は俺が涙を流していることに気づき、少し心配そうな声音でたずねてきた。
「いや、なんでもない。なんでもないんだ」
俺は自分に言い聞かせるようにして呟き、運転していると
「とにかく、これで涙を拭いてください」
「うぇ?」
後ろから手を伸ばし、手に持った藍色のハンカチで優しく(俺にはそう思えた)話しかけてきてくれた千早に俺は逆に号泣してしまい。
「…安全運転で」
「はい!千早お嬢様!」
その日、俺は千早の下僕になってもいいと少しだけ本気で思ったのであった。
(||)あとがき
アイドル紹介編これにて終わり!
いやー、何か最後辺り無理やりになってしまいましたが、どうでしょう?
読みにくいとか、なんでこうなってんの?とかいうことはドンドン直しますので、感想掲示板まで。
それでは次回から、アイドルマスター THE TOP 本編を始めたいと思います。
小鳥「…私も出たかったなぁ……」
愛ドル「きっと本編で出番があるよ!(いえねぇ、小鳥さんほとんど出る予定がないなんていえねぇ!)」