「な、な、な、なんじゃコリャああああああああああああああああああああああああああああ」
中央大陸を見た俺は思わず絶叫した。そこにあったはずの黄色い領地はほとんど消えていたからだ。
大陸のほとんどが一面真っ黒に侵食されていた。我が中央領土はダガーンただ一つを残すのみとなっていたのだ。
そして中央には、赤いサラマンダー?の顔みたいなシンボルがそびえ立っていた。ポイントすると、サラマンダラ城となっていた。
俺達が半年賭けて弱国を最強にしたのに!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!くそっ
「ギリギリギリギリ」、俺はあまりの出来事に歯軋りをしていた。あぁぁダガーン要塞が燃えている。。。。。始めてみる光景だった。
落ち着け俺!!まだ落ちたわけじゃないだろ!!よし、深呼吸だ。大丈夫なんとかなる。次勝てばいいだけだろ?
そう言い聞かせて、震える手で仲間達と連絡を取るためにスカイポを起動した。嫌な予感がする。。。。
「あ、隊長が来た!」「おい、武夫遅いよ。」と、通称ホロマン(ホロデインマン)がキツク言った。
「ごめん、大規模アプデ着てるの知らなかったんだってば。公式見てたら遅れたすまん。で、今どうなってんの?」
ホロマンが答える。「どうもこうも見ての通り!」
「 いや、そうじゃなくて俺が聞きたいのはダガーンがどうなってるのかってことだろ!!!」
しまった!思わず怒鳴ってしまった。 ホロマンは言いにくそうに答えた。
「い、今、きゅ、9回連続で防衛失敗した。すまねえ本当にすまねえ。」
怒鳴ったことを謝ろうと思っていたが、そんなことはどうでもよくなった。そして鳥肌が立つのが分った。
「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
「ふざけんなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
俺は絶叫した。・・・・・・・・・しばらく無言がつづいた。そして
マジかよ?後、たったの二回負けたら取られるのか?いつもなら二度負けるくらい気にもしないけど、いざ追い詰められると
なんなんだこの感じは?やべえ俺びびってるわ。 そうだ! 今、副隊長は何人いるんだ?俺は部隊表を開いた。
ホロマンとよさ爺だけか。一般隊員は200名程度。この時間としては異例の人数だよな。最近はこんな人数見たことも無い。
過疎の原因、それはTEROとかいうネトゲのベータテストがあるってんで、みんなそっちをやっているからだった。
「まったく他の副隊長は何をやってんだよ!!」
隊員が答える、「隊長~みんな連絡つかないんですよ。多分福隊長達も寝てるんじゃ
ないですかね?」 俺も寝てたんだけどな。。。
「で、敵はどんな感じなんだよ?ホロマン。」
「 んとな。サラマンダー先生がだな。沢山いるんだ!!」
「 うん。もっと詳しく頼む。」
「えっと、今ままでのあいつ等と、新しいのがいるんだよ。ソーサラー系は一通り居るみたいだ。俺は全部見てないけどな。」
「それでな、あいつらスキル一つじゃないんだぜ?。俺達みたいに色々スキル持ってやがるんだ!強さも普通のMOBとは桁違いでさ、AIも賢いって言うか迷いがないから物凄いんだよ」
「そ、そ、そうか。」 俺は震える声で言った。
「でもさNPCが裏方、出来るのか?」
「いやいや、あいつらオベ展開凄いよ?なんか最適数で的確に展開してくるぜ?」
「マジデ?」 俺は正直信じられなかった。
「相手はNPCだろ?AIなんだろ?人間に勝てるってどういうことだ?」
「大体、戦争が無いってんで暇つぶし程度のもんじゃねえのかよ!!ああ、そうか分ったぞ。見えない場所でインチキしてるんだろ?NPCだしよ!!なあ?そうだろ?」
ホロマンが、「えーと、インチキなのかどうか分らないが、MVP」 まで言いかけた、その時!!
ピコーン!サラマンダー勢力がダガーン要塞へ宣戦布告しました。ただちに、第一種戦闘配置に着いて下さい。
繰り返します。・・・・・サイレンが鳴り響く、一瞬にして、首都は慌しくなった。
来やがった!!まずい、まずいぞ? まだ準備何もしてないぞ!!
「おい、とりあえずお前らPT組むんだ。俺の隊はダガーンへ。」
「もう一つは他の戦線に回ってくれ。副隊長は二人ともこっちに来てくれ。絶対に落とせないからな!!」
隊員が言う。 「たいちょーこっちの指揮は誰がするのー? そんなもんみんなで協力してやってくれ!!頼むぜ?」
「了解でーす。」 いつもなら優しく対応してるんだけど、今はそんな余裕は無かった。
PTを組み終わると各自補給を開始した。
俺達、黄色い盾は、部隊人数MAX近くの総勢480人いる。最大は500人だ。今は200人程いるが、戦争は通常100VS100の総勢200の参加となっていた。
よって二手に分かれる必要があるのだ。
「おい、武夫?」
「 なんだホロマン?」
「俺達が参戦出来るように言っておかないと全員入れないぞ?」
「あ、そうか今100人PTだったな。すっかり忘れてたわ。」
俺は軍団チャットで黄色い盾以外は入らない様に頼んだ。
すでに数名参戦待機していたが素直に退場してくれた。会戦まで残り30秒・・・
「よーしお前ら大船に乗ったつもりで思いっきりやってくれ!!」
俺はそう言ってなんとも言えない緊張をごまかした。
「今度は隊長いるし余裕だなー。」
「私~隊長いるとき負けたことないですよ~。」
「隊長達だけで勝てるんじゃあない?うはははw」
と、隊員達はそれぞれ好き勝手言っていた。マジで言っているのか、緊張をほぐそうとして言っているのか。俺は前者だと思った。
残り時間5秒、4、3、2、1、「おら行くぞ!!お前ら!!」
「おおおおおおおおおお今度こそ勝つぞーーー。」
なぜか、全員いつものテンションであった。
ちっ俺だけかよ緊張してるのは!!くそっ
ーダガーン会戦防衛戦ー 勃発。
俺は開戦と同時にブーストを発動した。ホロマンが何か言っているが「MV」、俺は音量を下げ聞く耳を持たない。
一気に加速し、敵本陣目掛けて駆け抜けた!ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 最初は耳障りだったこの効果音もなれれば気持ちよく聞こえていた。
俺は気になっていた。NPCが展開をする様をどうしても確認したかったのだ。敵城が見えてきた。よし、ここいらでこれを使うとしよう。
「ジャジャーン!!ハイドの種~~!」
これはトップクラスの隊長と福隊長だけに使用を許されたアイテムだ。これはダガーン要塞の
俺達の部隊専用宝物庫に定期的に出る。正直使い道が無かったので随分あまっていた。
今回がまともに使う初めての機会だな。
効果はスカウトのハイドと全く同じだったはず。5分くらい?忘れた。まあいいや。
のそのそと敵クリスタルへ近づいて行った。クリスタル近くの岩陰に隠れるように待機し、ジーーっと覗き込む。すると
サラマンダー青が オベボ@3。 え?何? 思わず俺は左下へ目を向けた。間違いない奴らチャットしてるわ。
頭に浮かんだのは高性能のAI説と実はNPCではなくPCだったと言う可能性だった。
でもなー中身いるってのはちょっとねえよな?一般人だと情報すぐ漏れるだろうし。運営だとしたらコストがもったいなさすぎる。ありえない。
俺はヘッドセットの音量を上げてみんなに報告することにした。 「ぉーぃ」、、、
「お前そこで何やってんだよ!!」
なんかホロマンが切れているぞ?
「お前マイク遠いぞ?って言うか俺の話聞いてんのか?」
俺は小声で答えた。「ああ、悪いヘッドセットの調子が悪くてよ。今、直った所なんだ。」
俺の嘘は絶対バレナイのだ。我ながら恐ろしい演技力だわ。
「なんだか聞き取り難いけどそこで何やってるんだよ?」
うぁ俺って何で、小声で話してるんだ?Wやべえ潜入に感情移入しすぎてたわw危ないバレタラ俺の威厳が無くなる所だったぜ。
そう、相手に声が聞こえる訳ないんだよな。だってゲームだもんw。大体ハイドなんて普段しないし、しょうがないだろ。
そう自分に言い聞かせ納得させた。
「おいホロマン聞いてくれよ!敵クリにハイドで偵察に来たらよ。奴らチャット打ってるんだぜ?」
「オベボ@3とかw」
「なんだよそれwまぁどうせAIだろう?」
「ああ俺もそう思うわ。だけどよ、なんか意味あるのかなって思ったわw」
「まぁでも良かったじゃねえか!敵はイカサマしてなかったんだからよ。」
「 うん。これで安心したぜ。」
「イカサマと言えば、ああ!そうだ武夫!!エム」、とホロマンが言い掛けたその時だった!!
敵の城が突然、眩い光を放った!! 「ウギャーーーーーーーーーーーーー」と言う激しい雄叫びと共に何やら巨大な物体が姿を現した!!
ゴクリ俺は思わず唾を飲み込んでいた。すっかり忘れていた。ボスいるんだったな。よし、いっちょ手合わせ願おうか!!
このころには既に緊張はなくなり、なぜかワクワクしていた。
そーっと近づいて先制攻撃だ!!あれ?あのボス俺のこと見てる気がするけど・・・まああいいか
近づこうと移動を開始し始めた時、違和感を覚えた。あれ?なんか移動速度戻ってない?ふと自キャラに目をやった。
あ、しまった!!ハイド解けてる!!ふと視点を戻すと、ボスがかなり接近してきていた。それじゃあブーストでいっきにやるか!!
ブースト発動!!ドゴゴゴ、、ピタ!止まった。あれ?なんだこの黒いのは!!
初めて見るボスに気を取られていたためか、すっかり回りをサラマンダーどもに囲まれていたのだ!!
俺の横一列に黒いサラマンダーが並んでいた! あああこれは確かグラビティーフィールド!!
こいつはブースト無効化しちまうスキルだ!!やべえ!!逃げないと!!俺は必死にステップを連打しだした。
く、くそっ、奴ら、次々にグラビティを撃って来やがる!!逃げれない!!
正面を見るとサラマンダー赤をそのまま巨大化したボスが接近していた。口を大きく開け、中に赤い球体が渦巻いている。
「フン、俺をやれるものならやってみやがれ!!」
そう言いつつ、ひたすら逃げようとステップ連打をしていた。
MVPサラマンダーが特大のファイアーボールを放った!!
自然に反射の盾を前面に展開した。
「はは!!そんなもん打ち返してくれるは!!」
火球が反射の盾に触れた・・・・・・・・・カキーン・・・ってあれ?
ドゴーン!!ちょ、ちょ、直撃だと!?500ダメージ? なんだこのDOTは!!100だと!!ふざけんな!!
俺は慌ててファイナルリジェネレートを使用した。こいつは隊長専用アイテム100×10の回復だ。
混乱する俺を待ってくれるくれるはずもなく、すっかり俺は雑魚どもに囲まれていた。氷、雷、火、つぎつぎと魔法を撃ち込んで来た!!
盾で反射しようとするが、、、、、、、カチン、ボーン、ビリビリビリ、、、は、反射しねええええええ
「おい!!大丈夫か!!」とホロマンの声が聞こえた。
「ホロマン!!奴ら俺の反射の盾が効かないぞ!!」
「あったりめえだろ!!相手はモンスターだぞ?お前の魔法装備効果を良く見てみろ!!」
え?俺は慌てて確認した。反射効果は対人専用・・・・・・・・・・・・・・あ、そうだった!!すっかり忘れていた。
俺は初期のころからずっと、MOBとはほとんど戦ったことがなかった。それでも奴らには効かない物があるのは知っていたが、まさか戦争をモンスターとするなんて思ってもいなかったので、すっかり忘れていた。
「つ、詰んだ?」と俺は思わずつぶやいた。
「いやいやダメだダメだ!!俺は絶対に死ぬ訳にはいかないんだよ!!」
そう言って、ステップを連打する。・・・なんて惨めな格好なんだ!!こんなの部隊員に見せらんねえよ!!
次々と奴らは攻撃してきた。ドカーン、ドゴーン、バキバキ、レディアントシールドをまとっている奴もいた。
俺をおちょくるかの様に俺に密着してきやがる。うぜえええくそっ!!
「食らえ!!」 ファイナルグランブルストリーム!!
密着してきた奴らは排除したが、、、、逃げれない。。。。あの黒いのを倒さねえとだめだ!!
しかし、奴らには攻撃が届かない!!近づこうにもよっていけばその分下がっていく。。。。。。。
「うああああああああああああああああ死んじまう!!」
次々に攻撃されていたが、高い防御力と部隊長専用回復薬のおかげでなんとか生き延びていた。
「ホロマン助けてくれーーーーーーーー!!」
普段は絶対に言わない台詞だが、思わず叫んでいた。
「助けたいがこっちも抜ける訳にはいかねえんだよ!!一人でなんとかしやがれ!!」
とホロマンが言った。
「よさ爺ぃ助けてーーーーーーーーーーー!!」 俺はあきらめない!!
10秒くらいたっただろうか。
ん?あれはよさ爺じゃねえか!!こっちに来たぞ!!助かるかも?
どんどん近づいてきた。よさ爺の背後には大量のMOBが追いかけてきていた。
キュイーーーーーン!!高速移動!! ペネトレイトスラスト 通称ぺネ?
おうおう来た来た!! 奴は相変わらずなんか滑ってる様に見える。
「武夫さん 敵をこちらに釣りますから その隙に逃げて下さい。」
めったに口を開かない、よさ爺がしゃべった!!
俺のすぐ近くまで来ると、敵にぺネで切り込みを入れた!!と、同時にタンブル!!後方に華麗に飛び跳ねる!!
おうおうおう!!かっこいい!!俺は見とれていた。ステップ連打しつつ。
「さ、今のうちに逃げて!!」 と言い残すと、よさ爺は半数のモンスター釣りつつ、離れていった。
た、助かる?
しばらくするとよさ爺を最初に追いかけていたサラマンダー達がこっちに着やがった!!
「な、なすりつけてんじゃねええ!!」
10秒くらいすると、よさ爺を追いかけて行った奴らも戻ってきた。。。。。。。。。。。。。。。
「うああああああああああああああああああああ、よさ爺何しとんじゃヴォケガアアアアアアアアア」
死ぬ死ぬ死ぬ!!ステップ連打しつつ、回復薬を連打連打連打!!
「あ、コ、コストが切れた。。。。。。」
つづく。
作者より。
結構読まれているみたいでビックリ!!いそいで書き上げましたよ!!もうちょっと書き溜めてから
みなさんに公開すればよかったかな?
とりあえずプロローグだけだったんでとりあえずここまで、中途半端なところですがすみません。
感想など聞かせてもらえると励みになり、次回作の原動力になりますのでぜひお聞かせ下さい^^
それと登場キャラでこういう人どう?ってのいたらお聞かせ下さい!!
あなたの鯖の有名人など。
キャラ名、性格、部隊名、性別(推定でもいいです)逸話、メイン職。
こういう凄い部隊があるぞ!!とか。こういう伝説の人や部隊があるぞ!!こんな変態いる。。。
とかどしどしお願いします。
吟味の上、ちょっと名前を変えたりするかも?で登場させるかもしれません。
それでは忘れたころにまた来てくださると、いいかもです。