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No.30400の一覧
[0] 【チラ裏】Knights of the Round Table【Fate/ZERO】[ブシドー](2011/12/04 18:57)
[1] かくして、円卓は現世に蘇る[ブシドー](2011/11/06 22:52)
[2] 開幕舞台裏[ブシドー](2011/11/10 01:16)
[3] 王と騎士(上)[ブシドー](2011/11/12 23:28)
[4] 王と騎士(下)[ブシドー](2011/11/19 22:30)
[5] 【閑話】苦悩と敵対[ブシドー](2011/12/04 16:51)
[6] 桜の大冒険[ブシドー](2011/12/19 22:50)
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[30400] 【閑話】苦悩と敵対
Name: ブシドー◆e0a2501e ID:10f8d4d5 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/12/04 16:51




「どういうつもりかね、ランサーよ」





冬木市新都。
その一角にその存在を誇示するかのように聳え立つ巨大な高級ホテルである冬木市ハイアットホテルの一区画は異界とも言える体をしていた。
その中の一室において、ケイネス・エルメロイ・アーチボルトは目の前に臣下の礼を取るランサーを前に、ゆっくりと口を開く。
ケイネスが問うことの意味はランサーにも理解できていた。つまるところ、今夜の戦いの顛末のことだ。
ランサー……ラモラックは今生の主君が常に成功と成果を得てきた人間であると知っているからこそ、何も結果を出さない自分に苛立つのだろう。
それを踏まえて、ランサーはゆっくりと、破裂する前の風船を扱うような心持で口を開けた。

「……現在、判明していることはアーチャー、バーサーカーを除く4騎のサーヴァントの真名と宝具です」

真名はケイネスもあの戦況を見て把握していたのか反応もしなかったが、宝具と聞いて眉を歪める。
英霊にとって絶対の切り札であるそれを知れば、戦闘において絶対的に優位に立つことは決まっている。
そして、“その絶対的優位を持たなかった”ランサーたちにとって、それは同等の立場になったことを告げていた。

「続けろ、ランサー」
「はっ!まずはセイバー、そしてイレギュラークラスであるナイトのサーヴァント、アーサー王とガウェインは神造兵器たる対の聖剣をそれぞれ所有しているでしょう」
  エ ク ス  カ リ ハ ゙ー エクスカリバー・ガラティーン
約束された勝利の剣と輪転せし勝利の剣。
それぞれが星の光を束ね、王へと勝利を奉げる聖剣と、対に太陽の火を擬似的に再現すらする騎士の聖剣。
その破壊力は神造兵器に相応しいものがあり、破壊力は絶大だ。
あのランクの攻撃を全うに防ぐ手段は存在せず、回避するか同威力の宝具での相殺しか対処する手段はないだろう。
だが、それ故に欠点もある。
あれだけの攻撃を放つとすれば周辺への被害は甚大になり、その隠蔽なども不可能に近いものがある。
ともすれば、あの2人は戸惑い宝具を抜くのも躊躇うはずだった。

「次に、同じくイレギュラークラスであるアヴェンジャー……奴はガウェインと結託しておりますが今はあの傷、すぐには動けません」

アヴェンジャー、モードレッド。
素顔を初めてみたが、アーサー王とあそこまで似ているのかとランサーは思っていた。
まるで鏡に写したように同じ顔をした狂気の騎士は、私情で言えば真っ先に果し合いをしたい相手だ。
それに加え、あの相容れぬはずの二人は協力関係と思える言動をしている。マスターの情報ははマスターに任せるしかないだろう。
ただ、討てるべき場に立てたのなら真っ先に狙うならば奴だ、とランサーは思う。
あれは、存在自体が王を抉る短剣だ。
これ以上の暴挙を許すわけにはいかなかった。

「次はライダー……ユーウェイン卿ですが俺は彼と面識が多くございません」

ランサーが知るのは、豊富な宝具を保有しているであろうということだった。
あの黒鎧も、指輪も、白獅子も、そして噂に聞く300の剣群と300の猛禽の使い魔も……その全てが宝具と化していればなんと手札の多いことだろうか。
加えて、ガウェインとも正面から打ち合える武技を誇るあの騎士は、十分に気をつけるべき相手だ。
ライダーと聞いたケイネスは、再度噴火した火山のように拳を強く握り締め、怒りを額へと浮かべた。
だが、滲んだ怒りを静めるような理性的な思考を維持している。

「ふん!たかが半人前の魔術師が師に逆らうなど、あの威勢の良さだけは認めてやろうではないか」
「あの少年はライダーの豊富な宝具を生かせぬ魔力しか存在しません……それだけで、ライダーの力は削減されているでしょう……魂食いさえなければ、ですが」

ランサーはそこで区切り、残った2組について口出した。

「矢しか見せていないアーチャーと……バーサーカーは、武器を選ばずということのみが判明しています」

ただ、今は情報があまりに少ない。
そう区切り、ランサーは沈黙した。それを受けてケイネスはゆっくりと思考を回し始めたのか黙り込んだ。
そのままランサーは傍に控えながら、バーサーカーの姿を思い返し、まさかな、と思い浮かんだ可能性を打ち消す。
本来、バーサーカーとはランクの低い英霊を強化するために存在するクラスだ。
ただ、どこかあの剣技に見覚えがあるような気がしただけでそれを決め付けることは出来ないし、したくなかった。
こんなことを思うのも、円卓の騎士があれだけ揃う異常事態だからだろう。
だとすれば、まさかアーチャーも……と、そこまで考え、ランサーはそう考えてしまった自分を侮蔑した。

「(我が友、トリスタンがあのような闇討つような男ではないと知っているのは俺自身だろう……!)」

ランサーの知るトリスタンという男は、愛に生きた騎士であった。
ただただ純粋に愛する人を思い、その身を捧げていた彼とは最初こそ些細な問題によって争いあったが、後には最高の友となっていた。
それからは互いの武を磨き、愛する者を自慢に酒を飲み、戦場を駆けた。
その記憶の中にある弓の騎士を汚してはならない。
そんな自戒を自らに課し、そして考えに耽るケイネスへと声をかけようとしたとき――――瞬間、ランサーはケイネスを床に引き倒していた。

「ランサー!?貴様、何を―――」

直後、ランサーが振り払った槍が何かを弾く音をケイネスは聞き、それに遅れて窓ガラスが砕ける音を聞いた。
見れば、折れた矢が目の前に転がっている。
火を見るより明らかに、アーチャーによる狙撃だ。
矢に篭る魔力の残照は、明らかに宝具を使用しただけの密度を保っていた。

「ご無礼をケイネス殿!ああでもしなければ間に合いませんでした!!」
「あ、ああ!私はソラウを守る。ランサー、アーチャーを追撃しろ!」
「承知!!」

割れた窓からランサーが跳ぶ。
まるで飛来した矢が帰ってくるように、引き絞られた体躯を矢にして加速する。
だがその間に6連の矢がランサーへと向けて放たれていた。そのどれもが急所を狙う一撃を弾き飛ばし、ランサーは自らの槍を振りかぶっていた。
イメージするのは、兄弟であり共に槍を競い合った弟の姿。
唯一ランサーが、ラモラックが勝てなかったパーシヴァルの槍投げ技術をイメージとして組み込む。
筋肉が盛り上がり、体は弓のようにしなる。
それは例えるのなら投石器のように、城壁すらも破壊する威力が存在すると感じさせるだけの魔力を発する槍を構えたラモラックの顔が歪み、そして放たれた。





―――――音が、置き去られる。





ミサイルの直撃と勘違いするほどの着弾音を響かせ、それは狙い違わず白い外套で顔を隠したアーチャーを貫く。
だが、ランサーは自身の槍が縫いとめたソレを見て、舌打つ。
アーチャーの姿はない。そこには外套のみが縫い付けられていた。
ランサーは突き立った槍を引き抜き、再度飛来する矢を払う。
ようやくアーチャーが間合いに入ったことに、獰猛な笑みを浮かべるランサーはアーチャーへ槍を突きつける。
だが、その狂犬を思わせた顔は直ぐに鳴りを潜めていた。
次に吐き出されたのはランサーの叫びだった。

「―――――何故だ、何故お前があのような闇討ちを……!――――答えろ、トリスタン!!」
「……許しは乞わないよ、ラモラック。これが、聖杯戦争なのだから」

アーチャー……トリスタンはランサーへ向け矢を引き絞り、それだけ答えた。
そこに、過去の旧友としての空気は存在しない。
ただ目の前の敵を排除するという戦意のみをランサーは感じていた。
無意識に、体に染み付いた動作のように自然と槍をランサーは構える。
そしてそのまま、どこか縋るように小さく問いかけた。

「頼む。これだけは教えてくれ、トリスタン。………お前は、それを自分の意思でやっているのか……?」

暗に、令呪で強制されているのではないか、と一抹の望みを賭け問いかける。
そうでなければ、なぜこの真っ直ぐな男がこのような手段を取るか理解できないのだ。
騎士王の配下であり並び立つ者のはずである円卓の一員がこのようなことはしない、するとしたら令呪で強制されているのだ。
ラモラックは暗示のように自身へと呟き、トリスタンの言葉を待つ。
しかし、それすらも否定する言葉が、トリスタンからは紡がれた。

「これは私の意志だ、ラモラック」

その瞬間、戦端はトリスタンによって開かれた。
弓による高速の連射をランサーは弾き、肉薄。速度を維持したまま突き出される槍は弓によって払われ、受け流される。
筋力で言えばAランクという強大な贅力は槍を暴風を生み出し、鎌鼬のようにトリスタンを浅く刻む。
だが、その槍は直接トリスタンを貫くことはない。
ラモラックは思わず舌打ち、自身の宝具である槍の神秘の薄さに悪態を吐いた。
生前のランサーには多くのエピソードは存在せず、その武勇が一部のみ広まっているだけだった。
それこそ、貴き幻想たる宝具の担い手ですらないことがそれを証明している。
ステータスで表示するのならば【無銘・長槍】とでも表示されるだろうDランクの、ただ魔力を付加できる頑丈な槍だ。
Bランク宝具であるトリスタンの“無駄なしの弓”を破壊するには筋力はともかく、神秘が皆無だった。
これがもし、弟の持つかの“聖槍”であれば一払いで弓ごとトリスタンを両断していただろう。
だが、ラモラックには宝具が存在しない代わりに凄まじいまでの修練の経験がある。
幾人もの円卓の騎士たちと戦い勝利し、アーサー王と同格かそれ以上とも言われる武勇の父に師事し、目の前のトリスタンを含む円卓最高の騎士たちと武を磨いた。
その全ての修練が、ラモラックの血肉となり戦場を支える。
だが、その膨大な戦闘情報から推測されたトリスタンの強さと目の前のトリスタンは一致しなかった。
それが示すことは、ただ一つ。

「そうか、納得したぞトリスタン!貴様のマスターはどうにも三流のようだな!!」

トリスタンの能力は低い。ラモラックは打ち合ったそれで理解していた。
サーヴァント能力は基本的に決定されているが、英霊の格やマスターによってはそれを底上げることも下げることも出来る。
恐らく、トリスタンのステータスは1ランク、下手すれば2ランク落ちている可能性がある。
三騎士として召喚されたトリスタンという英霊からすれば最低でもCランクの能力が保証されているとラモラックは思うが、それほどの強さは感じれない。
だからこそ、アーチャーが暗殺紛いの手段に出るということは令呪による強制に違いないと、自身の中で改変された思いをそのまま吐き捨てた。

「決めたぞトリスタン。お前のような男をそう扱うマスターなぞ、この俺が首級を挙げてやる……!」

だから決着は堂々と着けたい……そう続けようとしたその瞬間だった。
トリスタンが、腰の剣へと手を添えた。

「私も決めたぞラモラック。貴様は今、ここで殺す」

その構えられた剣には切っ先が存在しなかった。
俗に言う処刑剣とも似た形状であったが、それとは比べれぬ高貴さを含ませている。
その剣は王剣カーテナ。
それを知るラモラックは不味い、と即座に反応した。
カーテナに魔力が奔る。後は、その真名を開放することでその真価が発揮される。
ラモラックはそれを阻止しようと突きを構え―――直後、響き渡った爆発音によってお互いがそれを挫かれた。
振り返ったランサーの視界の先には崩れ去っていく冬木ハイアットホテル……ケイネスが宿泊するその施設が、視界から消えていく光景。

「トリスタン貴様……!クッ!」

ラモラックはトリスタンを睨み付け、そのまま霊体化し、急行する。
ラモラックは釣られたと感じていた。恐らく、あのホテルを破壊したのはトリスタンのマスターだろう。
トリスタンの狙撃で仕留めれば万々歳、それでも引き離せれば爆破して拠点ごと押しつぶす。
魔術師としての腕前はトリスタンの能力を見れば低いと理解できるが、こういった手段を実行できる最悪の敵だとラモラックは思った。
ホテルの手前まで到着し、魔力のパスを辿る。まだ魔力供給は途切れていない。
だからこそ無事を祈り、ラモラックは崩れ去ったビルを包む粉塵の中へと飛び込んだ。





   ○




「舞弥、先に帰還して予定通りの場所へ移動してくれ」
『了解しました、お気をつけて』

衛宮切嗣は携帯を懐へと仕舞い、それと入れ替わるように出した煙草へと火を点けた。
舌を焦がしたような苦い煙を肺に吸い込み、ゆっくりと吐き出す。最近手馴れてしまった動作だ。
その光景は傍から見れば気だるげにする会社員にも見えるほどに違和感の無い姿であったが、衛宮切嗣は先ほど冬木ハイアットホテルを爆破した本人であった。

「(これで少なくともケイネスの工房や装備の多くは壊滅しただろう……仕留め切れた、とは考えないほうがいい)」

切嗣は冷静に相手を評価しながら車へ乗り込む。
これからの行動は常に相手に一手先を読まねばならない。
それは切嗣のサーヴァントであるセイバー……アルトリアが実質上、戦闘できる状態じゃなくなってしまったからだった。
ならばこそ、切嗣は実行できる手段は全て実行していた。
この拠点爆破も、その一つだ。これで相手の戦力を削れただろう。
切嗣からすれば、そうでなくては困る。

「まったく……面倒なことになったものだ」

ガウェイン、ラモラック、ユーウェイン、モードレッド。
こうも揃うと何かしらの運命めいたものを感じるがこれは幸か不幸かで言えば不幸、それも災難中の災難に違いなかった。
いや、仮に他のマスターが召喚するサーヴァントの正体を知ってたとしてもセイバーがああなると予測は出来なかったはずだ。
今に残るアーサー王伝説では負けを知らずの王としか読み取れず、そして実物はあの様子。
素直に言ってしまえば話にならない。許されるのならば今にも戦いを放棄してしまいたいくらいだった。
だが、それが許されないのも今だった。
いや、引く訳にはいかない、が正しいだろう。すでに自分は犠牲を払って今までの道を進んできたのだから。

「……僕は勝たなければいけない」

今までの犠牲のために。
そして理想のためにも、アイリスフィールのためにも。
今の自分が抱く願いも十分に歪なものだと、理解していても。
ならば悪になろう。
怨まれもしよう。
衛宮切嗣は、セイバーという名の少女を磨耗させ、使い切ってこの戦いを勝ち抜く。
そこに、迷いはない。








次回
桜の大冒険



後書き
ちくせうスランプだ。
以下サーヴァント。

【CLASS】ランサー
【真名】ラモラック
【マスター】ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
【性別】男
【身長】188cm
【体重】86kg
【属性】中立・善
【ステータス】筋力A 耐久B+ 敏捷A 魔力C 幸運E 宝具-

【クラス別スキル】
・対魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

【固有スキル】
・直感:C
第六感による見切り。

・戦闘続行:B
生前、幾十人もの円卓の騎士たちと戦い続けた逸話より脅威の戦闘継続が可能。
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。

・勇猛:B
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
また、格闘ダメージを向上させる効果もある。

【宝具】
無し

【Weapon】
『無銘・長槍』
見た目は変哲もない朱に塗られた長槍。
生前、この槍と共に数多の戦場を駆け巡り、騎士たちと渡り合った名槍。
宝具を持たないラモラックにとってこの槍と共に刻んだ武技と肉体が宝具とも言える。

【解説】
アルトリア王のカリバーンを叩き折ったペリノア王の息子。
ランスロット卿、トリスタン卿、ガウェイン卿と並ぶ最強の騎士の一人である。
槍試合(トーナメント)の際、強敵と戦い疲弊していたラモラック卿と戦うことは騎士道に反すると考えたトリスタンは、ラモラックとの対戦を拒否した。
これを侮辱と感じたラモラックは、イゾルデに「不貞を働いたものが飲むと零れる魔法の杯」を送りつけトリスタンを激怒させる。
しかし、戦ううちにお互いの武芸に意気投合し、以後は友人となる。ランスロット卿とも同じ経緯で諍いを起こしたが、和解し友人となった。
またラモラックは、アーサー王の姉モルゴースの恋人でもあった。
しかし、モルゴースの子であるガヘリス卿を初めとした兄弟たちは、ラモラックとモルゴースの恋愛を不快に思っていた。
ラモラックは、父ロット王を殺したペリノア王の息子だったからでもある。
ついにはガヘリス卿は二人の同衾中に押し入り、母モルゴースを殺害。
このとき丸腰だったラモラックを殺すのは騎士道にもとると、ラモラックは殺さなかったがガヘリス一派とラモラックの対立は深刻になる。
そして、サールースで行われたトーナメントで優勝したラモラックは、直後、ガウェイン卿、アグラヴェイン卿、ガヘリス卿、モードレッド卿の4兄弟に襲撃される。
トーナメントで疲弊していた上、4対1の戦いだったこともあり、ラモラックは殺されてしまった。
生前、アルトリアからも他者と勘違いや怒りなどで対立してしまう不器用な男と言われていた。



【CLASS】アーチャー
【マスター】間桐桜
【真名】トリスタン
【性別】男
【身長】177cm
【体重】70kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力D+ 耐久C+ 敏捷D+ 魔力D 幸運D 宝具B

【能力】
・単独行動:B 
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

・対魔力:C 
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

【固有スキル】
・肉体再生:B+
驚異的な回復力、毒や呪詛への強固な耐性。
致命傷、それが例え不治の呪詛を帯びた傷であろうとも霊核さえ無事であれば時間を置けば回復する。

・偽装:D
変装・擬態の技術。サーヴァントとしての気配を隠蔽して行動できる。
ただし、勘のサーヴァントには見破られる可能性がある。
生前、アルトリアの前に狂った老人を装い対面した際の伝説が元。

【宝具】
・【無駄なしの弓(フェイルノート)】ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:5-60 最大補足:1~10人
トリスタンのよって自作されたその名の通り狙った対象へと必ず至る無駄なしの弓。
威力の上昇、精度の安定、風を意味するルーンを施してあり、真名開放せずとも矢はそれらの恩恵を受ける。
狙った箇所に必ず命中するため、回避は不可能だが防御や矢の迎撃によってそれを無効化することが出来る。

・【我引き抜くは慈悲の王剣(カーテナ)】ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1-2 最大補足:1人
アイルランドに害した邪竜を討ったトリスタンの愛剣。
強靭な鱗で覆われ一切刃を通さなかった竜に対し、トリスタンは口の中へ剣を突き入れ、心臓を二つに裂いたという伝説より標的の急所(霊核)の破壊を可能とする。
これの効果はスキルとしての・戦闘続行すら無意味なものとする。
人を傷つけるための切っ先を喪失した慈悲の剣とされるがしかしその本来の姿は慈悲の一撃、つまり苦痛なき死を送る竜殺しの魔剣である。
この強力な効果の反面、自身が危機的状況でなければその威力は減衰し、Dランクと同程度の威力に陥る。

【解説】
ローヌア王リヴァランの息子にしてコーンウォール王マルケの甥、その名は悲しみの子を意味する。
父母の死後、継母に所領から追放されてフランス宮廷に逃れて養育される。
その後、叔父のコーンウォール王マルケを頼り騎士として仕える。騎士モルオルトを一騎打ちで破るも、武器に塗られた毒により瀕死の重傷を負い、皮肉にもモルオルトの血縁者アイルランドの王女イズーに助けられる。
後にマルケ王の為にイズーを花嫁として迎え入れる為にアイルランドへ赴き、国に害成す竜を倒して認められる。
その後、トリスタンはランスロットの力を借りてキャメロットのアルトリアの元へと参じ、トリスタンは円卓の騎士の一人に数えられてランスロットと並ぶ武勇を誇る騎士とされた。
手先が器用で詩や堅琴を愛し、また狩りとあってはアルトリアに付き添い弓の腕前を披露した。


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