今年も冬は巡ってくる。White Albumの季節が巡ってくる。
あの始まりの冬から六度目の冬が訪れる。
三人でいると誓い、三人から二人が抜けだし、別の二人と一人になり、二人から一人が去り、そして一人と一人が残された。あの始まりの冬。
一人と一人が傷つけ合いながらも傷を舐め合い、去った一人を忘れずに二人になる事を誓ったあの四年前の冬。
去ったはずの一人が帰ってきて、傷を抉り、足掻き、もがき、苦悩しながらも結論を出して、三人に戻ったあの一年前の冬。
そして、三人が揃いあったまま迎える初めてのWhite albumの季節。
されど、White albumはもう開くことはない。確執と固執がぬぐわれたあの一年前の冬を期に二度と開かれることはない。何故なら、アルバムを開き、その中に刻むべきモノはすでに拭われているから。
White albumが二度と開かれる事はない。
故にこれより語るは断片。ただの破片。White Albumには刻まれないただの幸せな日常の欠片達。
後書き
つい最近、WHITE ALBUM2をやり終えて一筆とった次第です。
題名にもあるように雪菜END後の話を主にいくつか書いて行こうと思います。また、この作品は奇特ではあると思うのですが、基本的には春希、雪菜、かずさではなくそれ以外の原作に出てきたキャラクターがメインを張ります。
その事をご了承の上でお読みください。
ちょうどキリがいいので、その他掲示板に挑戦してみようかと思います。