こんにちは、ネギです。
先生になるための教育が始まろうとしています。
教師役は帰ってきたタカミチです。
「すまないね。仕事が忙しくて、先週はネギ君を放っておいてしまった」
「いえ、エヴァさんには良くしてもらってましたから。
でもなんというか、ネカネ姉さんが増えたみたいでしたけどね」
「ははは、大変だね」
「それと茶々丸さんが僕のことを“坊ちゃま”って呼ぶの何とかできませんかね?」
「…………僕の方からも少し自重するように言っておくよ」
切に願います。いや、本当に。
「さて、おさらいだけど、ネギ君には3学期から2-Aの担任補佐をしてもらう。
担任は僕だから、要するに僕の補佐だね」
「はい。しかし、9歳の僕が先生で、14歳の生徒にものを教えるというのはおかしな話ですね。
しかも幼馴染で同級生だったアーニャまで2-Aに生徒として転校してきますし…………。
麻帆良じゃなかったら、こんな修行できなかったですね」
「そ……そうだね。でも大丈夫だよネギ君。アーニャ君のことは君の方がよく知っているだろうし、2-A生徒も皆良い子だから。
補佐とはいえ、君は3学期から31人もの生徒の指導をすることになる。大変だけど、とてもやりがいのある仕事だよ」
…………そのやりがいのある仕事を出張ばっかでほったらかしてたのはどこのどいつだ? このデスメガネ。
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それからタカミチに学校のことや教師の仕事、書類の書き方などを教わり、只今休憩中です。
タカミチがコーヒーとクッキーを持ってきてくれました。
原作ネギはコーヒー嫌いらしいですが、自分は好きです。
ウェールズじゃ紅茶ばっかりだったから新鮮でいいですね。
「それにしても麻帆良は広いですね。先週だけじゃ半分も見て回れませんでしたよ」
「まあ、ここは広いからね。じゃあ、今度の休みにでも、僕と一緒に回ろうか。」
「それは嬉しいんですが、NGOの仕事は大丈夫なんですか?」
「大丈夫だよ、先週のでほとんど終わってね。
事後処理を油断しなければ良いだけな段階まで来たんだ」
…………本当に首を獲ったんでしょうか?
だとしたら京都修学旅行のみならず、これ以降の死亡フラグが軒並み倒れたのですが…………。
でも、絶対何かあるよなぁ。そんな甘い話があるわけがないはずです。
「まあ、向こうで出来ない仕事を、僕がここでするんだけどね」
向こうで出来ない仕事? どういう意味でしょうか?
「でも正直、エヴァさんに「お母さんと呼んでくれてもいいんだぞ」と言われたときは参りましたよ。
多分麻帆良を回るときに一緒についてきますね、あの人は」
「あはは、まったくエヴァは…………」
「まあ、嫌なことなら嫌と自分で言いますけどね。
駄目親父がしでかしたことの贖罪と思えば、あんな美人に面倒みてもらうことなんてむしろ幸運なことです」
「…………嫌なことじゃないということは、エヴァに“お母さん”になって欲しいのかい?」
ん? なんか空気が変わりましたよ?
「嫌じゃないというより慣れてるだけですよ。
ネカネ姉さんと今まで一緒に暮らしてましたからね」
「ああ、そういうことか。ネギ君も大変だったねぇ。
ネギ君は…………“本当のお母さん”に会ってみたいとは思わないのかい?
エヴァの件があってから、ナギのことは“駄目親父”としか言ってないのはしょうがないとしても」
タカミチから見捨てられたぞ、ナギ。というか同情すんな、タカミチ。
どうせタカミチも昔はナギの無茶に巻き込まれたりしたんだろうし、エヴァさんのことを知っているのだからしょうがないんでしょうけどね。
…………しかし“本当のお母さん”か。
「まあ、興味はありますね。どんな人だったのか?」
「……それだけなのかい?」
「今のところはそうですね。母親の話は聞けたことないんでどういう人かもわかりませんし。
何らかの事情があって僕には言えないってことなんでしょうけど、会えるなら会ってみたいとは思いますけどね」
美人ですしね、あの人。
「お母さーん!」と抱きついて胸に顔をうずめたいです。
「まあ、それに今は先生になることで手一杯ですから。2-A生徒の方が興味あります」
「そうかい。2-A生徒は皆良い子だから大丈夫だよ。
…………ネギ君?」
「はい?」
「楽しみにしていてくれ」
? そりゃ楽しみですけどね。
「ところで2-A生徒といえば、マナ・アルカナさんに先日お会いしましたよ。
こちら側の関係者だそうですね。エヴァさんといいアルカナさんといい、2-Aには関係者が多いのですか?」
「ああ、他のクラスに比べれば多いね。まあ、関係者というかアクの強い娘たちが多いんだけど……。
そうだ、クラス名簿を見てみるかい?」
「そうですね、ぜひお願いします」
お、クラス名簿を見れるんですか。
よし、これで2-A生徒のことが少しわかります。
…………キャラ崩壊してなきゃいいなぁ。
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ふうむ、一目見てわかる違いはやはり桜咲刹那さんですか。
良く見れば、他にも何人か見た目でわかる違いがありますね。
出席番号2番:明石 祐奈
巨乳。以上終わり。
もう既に巨乳になっていますね。写真でもわかります。眼福です、はい。
出席番号8番:神楽坂 明日菜
ツインテールじゃありません。
あとなんだかキリッとしてます。 (`・ω・´)キリッと。
バカレンジャーじゃないのでしょうか? それとも見た目だけ?
バカレンジャーじゃなかったら期末テストが楽なのですが。
出席番号15番:桜咲 刹那
やはり先日見たのは刹那さんでしたね。
写真に写っている刹那さんの髪の毛が白いです。
それに確か原作では剣道部に所属してたはずですが、図書館探検部になっていますね。護衛優先?
出席番号19番:長瀬 楓
………………書き込みの“バルタン”ってなにさ?
宇宙忍者なのか? 生身で宇宙空間渡れるのか?
出席番号24番:長谷川 千雨
…………その猫耳はナンデスカ?
オタク趣味丸出し!? ちうたんがこんなになってるなんて!!!
クソッ! なんて並行世界だ!
出席番号29番:四葉 五月
あれ? この人が発するオーラって、コアラのオーラじゃありませんでしたっけ?
何か写真でもわかるぐらいに、カンガルーのオーラを発してるんですが。
まあ、どちらもオーストラリア原産の動物ですからそんな違いはないからいいのかな?
でもこのカンガルー、この前図鑑で見たプロプレオプスに似てるような気がしますが………………ま、気のせいでしょう。
…………気のせいですよね?
なんだか出席番号29番の人でどっと疲れたんですが。
一応出席番号1から30番まで見たんですが。
でもまだなんか違和感があります。なんだろう?
タカミチの書き込みも特には変わってないようなんですが。
出席番号13番:近衛 木乃香
アレ? …………確か原作では占い研究部? 研究会?に入ってませんでしたっけ?
でもこの世界では部活は図書館探検部だけですね。
魔法のことは知らないのでしょうか? それとも知っているからこそ占い研究会?に入っていない?
これは魔法を既に知っている可能性がありますね。
出席番号18番:龍宮 マナ
龍宮? マナ・アルカナさんでは? 書き込みが龍宮神社養子?
まあ、龍宮神社に世話になっているのは変わらないようですね。
恋人さんが龍宮コウキさんなんだから、その関係で身寄りのないアルカナさんが養子に入ったということでしょうか?
…………というより、同棲中? 恋人さんと結婚したら龍宮と名乗るようになったりして。
むしろ結婚しないうちは龍宮と名乗らない意気込みのつもりかな?
ケッ、世の中に存在するカップルなんて滅びればいいのに。
出席番号30番:ザジ・レイニーデイ
この人は変わっていてもわからんなぁ……って、アレ?
ん? んんん? これはおかしいぞ。
「あの、タカミチ。
3学期になったら31人の生徒の指導をするんですよね?」
「うん? そうだけど。どうかしたのかい?」
出席番号30番:ザジ・レイニーデイ
つまり出席番号の最後が30番。
「……この名簿には30人しか載っていないのですが?」
そうだ、これがおかしいんだ。
1人足りなくね?
「え? やだなぁ、ネギ君。
アーニャ君を入れて31人じゃないか」
…………え? ………………ああ、そっか。
うん、そうだね。そう考えると間違っていないね。
だったら今は2-Aは30人しかいなくてもあっているね。
……。
…………。
………………えーっと、相坂……明石……朝倉……綾瀬……………………………………え?
出席番号18番:龍宮 マナ
出席番号19番:長瀬 楓
超鈴音いねぇじゃん。
━━━━━ 後書き ━━━━━
…………えーっと、何故こんなネタになったかご説明しますと、
ハッピーエンドにしたいなぁ。
↓
でも、超がいると未来は不幸になってるんだよなぁ。
↓
ふむ、ならば超が過去に来る理由を変えよう。
↓
ネカネが密かに企てていた“逆光源氏計画”が成功し、ネギはネカネと結婚してしまう羽目となった。
だが、それでもハーレムを諦めることが出来なかったネギは、子孫として生まれる超に遺言を残すのであった。
「僕をネカネ姉さんの魔の手から救え」…………と。
そして残酷な過去を変えるために、超は過去へと向かう……。
↓
それ、なんて「ドラ○もん」?
の○太=ネギ? ドラ○もん=超? 却下だ却下。
↓
実はいいんちょ以上のショタコンであった超は、ご先祖であるネギの写真を一目見たときに心を奪われた。
そしてネギと結婚するために、超は過去へと向かう…………。
↓
何そのカオス? 却下だ却下。
↓
むう………………ハッ!? そうだ、閃いたぞ!!!
↓
なに嘴広鴻? 「超が未来から来ると誰かが不幸になる」?
嘴広鴻、それは無理矢理超の出番を作ろうとするからだよ。逆に考えるんだ。
「超が未来から来なくてもいいさ」
と考えるんだ。
↓
ふむ。これで誰も不幸にならずに済む。
こんな解決法を考えたのは自分以外に誰もいまい。HAHAHAHAHAHA。
……。
…………。
………………麻帆良学園祭編、完っ!!!