愛香の案内でブリッジの向かうアムロたちは、暫くフレイヤの艦内を歩いていた。
「やはり、重力があるな、感覚は地球やコロニーに居るのと変わらない…」
「ああ、そのようだな…船の通路全て遠心力による人工引力とは思えん」
「と言う事は、やはり重力制御なのだろうな」
アモンとの衝撃的な出会いからようやく立ち直ったアムロとシャアが、小声で話しているとそれにケ―ラとクエスが話に加わっていく。
「大尉、ここは、やはり異世界なんですね…あの愛香と言う女も地球人じゃないのでしょうか?」
リシュタス人のアモンを見たショックからまだ立ち直れないのか、その隣を歩く自分たち同じ容姿の愛香もまた、自分たちとは大きく違う種族なのではないかとケ―ラは考えていた。
「わからないさ…そもそも、この世界に地球があるかどうかも分からないんだ」
アムロは肩すくめながら言う。
「アムロ、でも、あの人たちからは嫌な感じはしないわ、私も最少は驚いたけど…悪い人たちじゃないと思うわ」
クエスが、アムロの腕に抱きつきながら言う
「それは、ニュータイプの勘ってやつかい?」
ケ―ラが、それを見て少しムッとしたように言うが
「ははは、ケ―ラ、ニュータイプは、そんな便利なものではないさ、だが、俺もあの二人からは、嫌なプレッシャーは感じられないな、シャアはどうだ?」
「ああ、私も彼らからは、妙なプレッシャーは感じないな、だからと言って彼らが悪人ではないとは言い切れんがね」
「違いない、何が起こるか何が出てくるか見当もつかないからな、油断せずにいくぞ」
アムロの言葉に皆、小さく頷くのだった。
異世界ね…アムロたちにとっては細心の注意を払った密談(ヒソヒソ話)も人間をはるかに凌駕する聴覚を持つアモンにとっては、丸聞こえであった。
重力制御であれだけ驚いているのだから、彼らには無い技術なのだろう。
だが彼らは、地球連邦軍ロンド・ベルと名乗った。しかし、アモンは、傭兵という職業から兵器関連の知識はかなり詳しい方だが、地球連邦に人型機動兵器が実在したという話を聞いた事はなかった。
つまり、パラレルワールドからの来訪者と言うことか。しかも、話を聞く限りじゃ、異星人との交流も無い様だしな、異世界から来訪した同胞か…
うちの艦長も宇宙に出て20日目でまたえらい拾い物をするもんだな。
それが、強運なのか悪運なのか…
アモンは、ニヤニヤと笑いながらそんな事を考えていた。
「ようこそ、駆逐艦フレイヤに」
ブリッジに到着したアムロ達に艦長席から立ち上がった優が、右手を差し出しながら近づいていく。
「地球連邦軍ロンド・ベル所属、MS部隊隊長アムロ・レイ大尉です、救援と救助に感謝します」
「ネオ・ジオン総帥、シャア・アズナブルだ・・・と言っても今は、ただのMSパイロットだがな」
「ロンド・ベル所属、MS第12小隊長のケーラ・スゥです」
「ハサウェイ・ノアです」
「クエスよ、よろしくね」
アムロとシャア、ケーラは、軍人らしい敬礼をし優の差し出した右手を取り握手をする。
ハサウェイは、美少女で其れも健康的でスタイルのいい優にかなりドギマギした様子で握手をする際には顔を真っ赤にしていた。
クエスは、優と握手をしながら「あなた、何だか不思議な感じがするわ」と微笑む。
アムロ達の自己紹介を受けて優たちも自己紹介をしていく。
「コスモアドベンチャー、織姫優です。この船団のを率いています。また、船団旗艦の駆逐艦フレイヤの艦長をしています」
「ちょっとまってくれ、この船が、駆逐艦なのか?」
アムロは、自分が戦艦…其れも艦隊旗艦クラスの大型戦艦だと思っていただけにそれが、小型艦である駆逐艦だといわれ思わず聞き返していた。
シャアも相手の性能的に自分達より技術的に進んでいる相手だと考え、自分達の船より大型化されている可能性を考えていたが、せめて、グラップ級やムサカ級といった、艦隊の中核をなす巡洋艦クラスだと考えていた。
それを駆逐艦といわれやはり驚いた表情を浮かべている。
他の面々も似たような表情で驚きを浮かべていた。
「ええ、新造艦ですが、駆逐艦ですよ」
と優が、何で驚いているのだろうと訝しげに答える。
此処に来るまでの間にアムロ達の密談を聞き唯一、事情を知っているアモンだけが、その様子を見てニヤニヤ笑っていた。
信じられないといった表情を浮かべるアムロたちに
「自己紹介を続けるけどいいかしら?、全身全科医の佐渡愛香よ、医療班の班長をしているわ」
「看護師長の小野礼香です」
「オペレーター兼看護師の如月香織です」
「ワタシハ、アナライザー…万能型アンドロイドデス…今ハ、操舵士ヲシテイマス」
「俺は、白兵戦隊のビーストウォーリアの団長アモンだ、宜しくな」
「自分は、デルファだ、ビーストウォーリアの副団長をしている」ワーフルフ形のリシュタス人が。器用にウィンクしながら言う
「私は、鮎川リリアです。あなた方は、ファーストネームが先に来るのかしら? もしそうなら、リリア・鮎川になります。」
そういったのは、明るめの金髪に近い茶髪を腰のあたりまで伸ばした。美しい少女だ…だが、頭に猫耳がり、腰からは猫の尻尾が生えている。
リリアは、猫型のリシュタス人と地球人の混血で1/8ほど、リシュタス人の血をひいている。その為、外見がほぼ地球人の外見だが耳と尻尾があり、リシュタス人としての鋭敏な感覚と反射神経を備えている。似たような外見の種族にキャーティア人がいるが、まったくの別の種族である。
「私は、ブリッジ保安員兼レーダーを担当しています」
えっ?…リリアの言葉を聞き優は、一瞬疑問の表情を浮かべるが愛香から機密通信が入る。スーツの襟に内蔵された通信機は、短距離なら思考通信も可能で声に出さなくても通信できる優れものである。
「リリアの事だけど、今日の訓練後に優に紹介して艦橋要員に配置してもらう予定だったのよ…香織が、レーダーから通信から一人でやってるのも負担が大きいしね」
「それに、リリアは、混血が進んでいて地球人に比べれば身体能力はかなり高いが、俺達純血のリシュタス人に比べるとどうしても劣るからな…普段は、俺達と共に作戦行動をする他種族の白兵戦部隊の指揮をとったりするんだが、今は俺達以外の白兵戦部隊もいないからな」とアモンが、説明する。
「そこで、強襲揚陸艦のレーダー部員の班長をしていた事もあるから、姫ちゃんの護衛も兼ねてブリッジ要員にしたわけ…今は、正体不明の一団を艦に乗せた事でもあるし、念のためにね」
愛香が、アムロ達を見ながら言う。
「うん、愛香さん、アモンさんありがとう…リリアさんよろしく」
自分を心配してくれている愛香とアモンに礼を言うとアムロに向き直る。
もちろん、今までの会話は思考通信なので声一つ上げていない。
「アムロ大尉」
優が、アムロに話しかけると
「アムロでいい、此処は、あんまり階級とか関係ないようだからな、それより色々聞きたい事があるんだが…まず、此処はどこなんだ?」
アムロは、自分が大尉と名乗った時にフレイヤ側の乗員、艦長の優ですら自分の階級を言わなかったことで階級にあまり意味が無いのではないかと考えていた。
普通、保護なりした相手が軍人の場合、階級の意味は大きいはずだからだ。
艦長なら佐官クラスだ、自分が大尉と名乗れば当然階級を言うだろう…
「ここは、ビルトフェルト暗礁宙域ですよ」と優が、答える。
「ビルトフェルト暗礁宙域…聞いた事が無いな、それは、太陽系のどの辺だろうか?…ああ、太陽系はわかるか?」
シャアが、顎に手を当てながら優に聞く。
「天の川銀河の太陽系ですよね?…第三惑星が地球の?」
「ああ、そうだ」
「それは、わかりますよ、私は、地球生まれの地球育ち20日前までは、地球で暮らしてたんでうから」
優が、微笑みながら答える。
ふむ、地球から20日か…という事は、アステロイドベルトということか…シャアは、アムロの方を見るとアムロも自分と同じ考えなのか頷いている。
「ここは、地球からマゼラン星雲方向に58000光年の位置ですね。本艦は、新造艦と言う事で慣らし運転的な意味合いもありましたから20日もかかりました」
「58000光年!?」ハサウェイが、思わず驚きの声を上げる。
他の面々は、声も出ないのか…驚愕の表情を浮かべている。心なしか、顔色も青ざめているように見える。
「ちょっと、どうしたのよ?」
愛香が、顔色を失い呆然としているアムロ達に声をかける。
「彼らは、異世界、パラレルワールドの住人じゃないのか…フレイヤに乗った時にも人口重力装置に驚いていたしな、それに俺達は、傭兵という職業柄、各国の兵器や部隊名にはある程度で精通しているが、俺もデルファもリリアも地球連邦に人型機動兵器が実戦配備されたなんて話は聞いたことも無い」
「それに、ここが異世界だという事は、薄々彼らも感じているはずさ」
アモンが、愛香の横に移動しアムロに言う。
「それは、確かに俺達も感じていた…連邦の主力MSであるジェガンや俺達の世界では間違いなく最高性能機であるνガンダムが、追い行く事も出来なかった戦闘機に人口重力…それに失礼だが、俺達の世界に貴方達のような獣人…いや、リシュタス人は、見たこと無かった」とアムロが答えると
「というより、異星人に遭遇した事が無いのだ」とシャアが補足する。
「どうやら、ここは、先ずお互いの世界のことを話した方がいいようね。まずあなた達の世界の事を聞きたいわ」
愛香が、アムロに近づきながら言う。
此方の情報を与える前に少しでもアムロ達の素性や人柄を知りたい為だ。もし、先程の戦闘が、海賊同士いざこざなら何をしでかすか分からない。
「そうだな、このディスクを再生する事は出来るか?」
アムロは、νガンダムの戦闘データをコピーした光学ディスクを愛香に渡す。
「どう? 出来そう?」
愛香は、香織にディスクを渡す。
「光ディスクですね…大丈夫、再生できます」
香織が、ディスクを再生するとメインスクリーンにνガンダムの戦闘記録がうつしだされた。
「これは、すげぇな・・・」MS同士の激しい戦闘、その迫力にアモンが思わず唸る様に言う。
「もし、MSのエンジン出力がコスモタイガーと同じならこっちの航空戦力じゃ太刀打ちできないわ…とくにνガンダムとこの赤いMS相手じゃ」
戦闘機乗りとしての訓練も受けている優が呟くように言う。
機体性能もだけどパイロットとしてのLVが、あまりに違いすぎる。
互いのビームライフルを紙一重で避けあい、接近すればビームサーベルで斬り合う2機のMSの動きに優は、見入ってしまう。
「人が人に罰を与えるなどと!!」
「私、シャア・アズナブルが粛正しようと言うのだ! アムロ!」
「エゴだよ! それは!」
「地球が持たん時が来ているのだ!」
激しい攻防を行いながら…お互いの思いをぶつけ合う2人
やがて、シャアの乗る赤いMSサザビーが、徐々に押され始めていく
「チッィィ…パーワーダウンだと!!」突然、ビームサーベルの出力が落ち叫ぶシャア
ブリッジにいる誰一人声を発することなくメインスクリーンに映る出来事に見入っていた。
アモンすら軽口をたたくことなくいた。
場面は進み・・・
「お前達は頑張りすぎたんだ…アクシズの後部は、地球に落下する、私の勝ちだアムロ!!」
「黙れ!! シャア…たかが、石ころ一つ、νガンダムは、伊達じゃない!!」
νガンダムが、落下するアクシズに取り付き押し戻そうとパワーを全開にする。
そのアムロの意思を反映させるかのようにνガンダムから淡い光の帯が伸びていく…
それに呼応するかのように、ジェガンが、GMⅢが、νガンダムの周りに集まりアクシズを押し戻そうとする。
「やめろ、こんな事に付き合う必要は無い!!」
アムロが叫ぶが、ただに一機もアクシズから離れようとしない。
「ギラ・ドーガまで!!」
先程まで、このアクシズを地球に落とそうと戦っていた、ネオジオンのギラ・ドーガまでがその輪に加わりエンジンを全開にしていた。
爆走している機体もある、いつ爆発してもおかしくない機体もある。
「だめだ、摩擦熱とオーバーロードで自爆するだけだぞ!」アムロが、叫ぶが
「地球がダメになるか成らないか・・・・やってみる価値はありますぜ!!」今にも爆発しそうなMSに乗っているパイロットが吼える。
「何が起きているのだ…チッィ、メインカメラが死んでいるとは、そうか、しかし、この暖かさを持った人間が地球さえ破壊するんだ、それを解るんだよアムロ!」
「わかってる、だから世界に人の心の光を、人が変われるということを見せなければならなのだろう、シャア!!」
「クエスは、ハサウェイと分かり合える事が出来た。貴様にマシーンにされたクエスですら変わることが出来たんだ…そして今、このアクシズを押し戻そうとしてるMSのパイロットたちもだ」
「そうよ、人は、変わることが出来るわ…たとえ一人じゃ無理でも人と分かり合っていく事で」
破損したαジールから、ピンクのヤクトドーガに乗り換えたクエスが、アクシズに取り付きスラスターを全開にする。
「そうだよ、人の心を…人は、分かり合えるんだってとを」ハサウェイが、叫ぶ
アムロのクエスのハサウェイのアクシズに取り付くパイロットたち強い意思をサイコフレームが共鳴するように光り輝きνガンダムから漏れる輝きが、アクシズを包み込むように強くなる…と同時にガラスが砕けるような音とともに光の膜が砕けちった。
激しい光が収まるとそこは、無数のデブリと小惑星が浮かぶ空間だった…
「…確かに、この世界の話ではないわね、私達の地球にこんな事件があった事は歴史上にもないわ」
愛香がはそう言いながらシャアを睨み付けていた。
異世界の事とはいえ地球を破壊しようとしたシャアに嫌悪感を抱いたからだ。
「それに、この世界でなら、隕石落しなど意味無いからな…それこそ、波動砲搭載艦…駆逐艦クラスが1隻あれば防げる」アモンが事も無げに言う。
「どうして、あなたは…地球に住む人たちを粛清…いえ、虐殺しようとしたの」
優もまた、シャアに厳しい目を向けるが、そこには一人の男が、何を思いそこまでの事を考えたの知りたいという思いもあった。
「それを話すには、私の生涯を話すことになる、それでもいいかね」
「ええ」
シャアは、地球に住む人々【アースノイド】とスペースコロニー住む人々【スペースノイド】について語る。
自分達をエリートと思い地球から宇宙に住む人々を支配しようとするアースノイド…
コロニーの独立を訴えた、父…ジオン・ズム・ダイクン
ザビ家による父の暗殺…父の復讐を誓い、名前を変えザビ家が支配する、ジオン公国の軍人になったこと、その後の一年戦争
その戦争で生涯のライバルというべき男、アムロとの出会い、運命の女(ひと)ララァ・スンとの出会いと永久の別れ…
「この時ほど、自分の不甲斐無さ、力の無さを呪った事は無い」シャアは、搾り出すように言う。
「それは俺も同じだ…あの時、俺がもっと早くララァが近づいているのに気づいていれば・・・」アムロもまた俯き目を閉じ震える声で言う。
「ザビ家への復讐を終えた俺は、暫く身を隠しながら、世界を見て回った…」
そこで見たのは、アレだけの戦争が起きても変わらないアースノイド…連邦政府だった。しかもさらにエリート意識とスペースノイドに対する偏見と差別で凝り固まった姿だった。
ティターンズ…連邦のエリート部隊…しかし、実態は、地球育ちというだけで優遇された部隊だった。
「そして、30バンチ事件が、起こった…ただ、反連邦の集会とデモをしただけだというのに、奴らはコロニーの空調システムに毒ガスを流し込んだのだ」
シャアの言葉を聞き、思わずアムロを見る優たちに
「ああ。本当の事だ、コロニー内に毒ガスをまいたのさ、念入りに緊急用の酸素供給マスクに繋がる、酸素供給管にまでな…、コロニー内の民間人は全滅、死者は1500万人とも言われている」
「ティターンズの暴走はそれだけじゃない、反連邦組織エゥーゴに協力的だったと言うだけで月面都市グラナダにコロニーを落とそうとしたり、コロニーに再び毒ガスを撒いたりとその暴挙を上げれば限が無いくらいさ」アムロが忌々しそうに言う。
「そんな、同じ地球人なのに」
「もしかしたら、同じ地球人だから許せないのかもしれないな」
事実、人間は、些細な事で争い殺しあっている。それが、殺人LVから戦争という大義名分を立てての殺し合いまでだ
その理由は、宗教、肌の色、富、領土、資源と様々だ。
大昔には、個人の名誉や一人の女性をめぐり国同士が争うことすらあった。
そこで生まれた、憎悪と恨みは…報復やテロという形をとり更なる憎悪を生み出していくのだ・・・
「シャアは、ティターンズに対抗する為に反連邦組織エゥーゴの中核メンバーとして活躍する事になる…名もクワトロ・バジーナと変えてな」
「ああ、あの時の私は、まだ人の可能性を信じていたからな」
その後、カミーユとの出会い、アムロとの再会、ダカールでの国際会議にて自分の出生を明かし演説したことを話す。
「俺は、あの時、貴様は、政治家に成るべきだったと思ったよ」
「それは、アムロ…お前にも言えたことだぞ」
「何で俺が?」
「世にニュータイプという言葉を広め、一年戦争のエース…話題性では、俺と同等だろう」
行き成りの事に疑問声を上げるアムロにシャアが、何を言っていると言うように説明する。
シャアは、ティターンズ壊滅後、再び世界を見てまわった事を話す。その中で、アースノイドは、何一つ変わろうとせずに地球の資源を食いつぶし、自然を破壊し地球から宇宙を支配しようとする地球連邦の高官達に絶望していく事…
「だとしても…隕石落しは、してはいけないと…私は思います」
シャアの話を聞き終えた優が、重い空気に包まれた沈黙を破るように静かにだが強い意志をのせて言葉を紡いでいく。
「確かにティターンズのやった事は赦せないし、その暴走を許してしまった連邦政府、その後も変わることなく傲慢な考えを当たり前のように思っていたことも許せないと思う…でも、だからといって、地球に住む人を無差別に虐殺しても良いなんて思えないから・・・」
「地球にもあなた達と共にティターンズと戦った志のある人たちもいたはずです。それに日々の生活を送っていた人たちも…」
「その通りだ…だが、それしか方法が無かったのだ・・・一年戦争時以上に連邦との戦力差は開いていた…正攻法の戦いでは物量に飲まれ敗北は必至だったからな」
「それでも、貴様は、後悔しているのだろう」
「アムロ、私は、そこまで恥知らずではないよ…私が、後悔などしたら私の言葉を信じ戦い死んでいった兵たちに合わす顔が無い」
「シャア…」アムロは、ララァがシャアの事を純粋といっていた事を思い出した。
確かに純粋なのかもしれないな…純粋すぎるゆえに人類に絶望してしまい…それを正す為に急ぎ過ぎてしまった…不器用にもほどがあるぞ…シャア…アムロは、そう思うと呆れてしまう。
「俺達の世界の事は、このぐらいで良いだろう? 次は、この世界の事を聞きたいのだが良いだろうか?」アムロが、シャアから視線を外し優たちに向き直り言う。
「ええ…そうですね、香織さん、ヤマトの記録と大航海時代、独立戦争時代のファイルをスクリーンに映してくれる」
「了解」
香織が、メインスクリーンに映像データを再生させる。
それを見てアムロたちは、再び絶句するほどの驚愕をおぼえる事になるのだった。