その少年は、何も持っていなかった。記憶も経験も、自身の名すら持っていなかった。それでも少年は立ち上がる。何も持たずとも、歩くことはできるのだと。歩くことだけは、やりとげるのだと。ただ愚直に前を見据えて進み続ける。その傍には、少年を守る半獣の女性。諦めを知らない魂は、いずれ掴む最果てを目指し輝き続ける。その果てに待つ結末を知らずに。前途多難で難関辛苦。七転八倒で奇想天外。その聖杯戦争はきっと――これじゃない。だいたいこんな感じ。あらすじ詐欺?嘘は言ってない。はず。月一更新ぐらいでやって――いけたらいいなぁ。そんな感じ。これだけは言っておく。――ごめんなさいでした。