第一部 あとがきと色々と突っ込んだ話 作者です。 ここまでお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。 これにて第一部「もしも海鳴市にキュゥべえもやってきたら?」は終了となります。 苦節二年と少し、ここまでくるのに些か時間がかかってしまったように思えます。 というのも、この作品は私にとってリハビリ作品兼実験作品の意味合いで書き始めたからです。 元々、私はオリジナル畑の人間だったのですが、とある事情でしばらくの間スランプに陥り、プロットがまったく組めなくなりました。ただ執筆欲求だけは徐々に溜まっていき、ある時にふと「二次創作ならなんとかなるのではないか?」と思い至ったのが執筆開始のきっかけです。 さらに「どうせ書くのが久しぶりなら三人称にチャレンジしよう」「商業的に投稿するようなものではないのならクロスオーバーにしよう」など思いつきで方向性を決め、当時私の中のマイブームが「魔法少女」というジャンルだったこともあり、今作を書き始めたわけです。 とはいえ、ストーリー面での初期構想はというと、・なのはベースで無印からスタート・原作ベースでまどかキャラはキュゥべえ以外未定(むしろ他のキャラは一切出さない方向?)・キュゥべえと契約するのはフェイトちゃん。 とこれだけの漠然としたものしか決めてませんでした。どこかで言ったような気もしますが、プロットを本格的に書き始めたのも第5話を過ぎた辺りからでしたからね。 そんな感じでスタートしたわけですから序盤に関しては本当に純度百パーセントの「ノリと勢い」で書かれています。そんなフィーリングのみで書かれた結果、・フェイト初登場が見滝原でまどマギ勢登場。・すずかが契約して魔法少女(病み風味)になる。・全体的にまどマギ勢よりおりマギ勢の方が好きだからという非常に個人的な理由でゆま、織莉子、キリカがメインキャラとなる。 と相成ったわけですw そんな感じで理論よりも勢いを大事に執筆している関係上、今でも新しい話を投稿するときは毎回、戦々恐々な気持ちです。誤字はもちろんのこと、突っ込んで読まれると矛盾点は多々ありそうですし、序盤読み返すと「この設定失敗だったなぁ」と思う部分が多々あります。中には没ネタにした物の方が良かったのではないかとすら思うものもあったりするぐらいです。 そんな作品ではございますが、少なからず読者もつき、それなりに楽しんでもらえたようなので重畳といったところです。おそらくA’s編に関しては無印編以上にぶっとんだ展開が多くなりそうな気がしますが、今後ともお付き合いいただければ幸いです。 以下、第一部のTips的なモノ。ある意味ではネタバレとも呼べるものも含まれているので、不要な先入観を覚えたくない方はスルー推奨。また「これについて聞きたい」という意見があれば、第二部のネタばれにならないものなら追加で掲載することもあるかもしれません。◆織莉子の目的とこの世界の秘密 おそらく第二部で一番の肝となる設定。ただこの設定自体、無印編終盤(11話の途中くらい)に思いついたということもあり、それまでの話にそこまで伏線はありません。またこの設定に関してはクロスオーバー作品ではなくまどマギオンリーの二次創作の方が生かしやすそうなものでもある。さらに言えばこれはとある二冊の漫画の中に出てきた設定を今作風にアレンジして織り交ぜたものなので、思いつく人には簡単に思いつけるかもしれない。 まぁこの作品はミステリーではありませんので、そこまで深く考えなくとも大丈夫だと思います。正直、真実が明らかになった後に突っ込まれれば色々と粗が出てきそうですしね。◆織莉子的ジュエルシードの使い方 ジュエルシードが暴走するのは膨大な魔力を秘めているからであり、その魔力がなくなってしまえば後に残るのは願望機としての性質のみ。なのでそこに魔力を必要量注げばある程度ならば好きに願いを叶えることができる……という独自設定。 ちなみにこの方法ならジュエルシードの力でアリシアを蘇らせることも可能と言えば可能です。ただしそのための前提条件として必要な魔力を賄うにはプレシア一人ではとても足りず、闇の書の覚醒と同様に魔力蒐集をしなければならないこと。そもそもとしてアリシアの魂を確保することの二点が必要となります。◆アルハザードの三人 ぶっちゃけ、このままフェードアウトするなんてあり得ないよね?◆本作第一部における見滝原の扱い 前述のジュエルシードの影響で魔女がいなくなる。→不要な戦いがなくなる。→描くことがなくなる。 元々、無印編は海鳴、A's編は見滝原と考えていたので私としてはそれほど問題はなかったけれど、杏子以外のまどかファンの方にはヤキモキさせてしまった点については反省。 前述した通り、書き始めた当初はキュゥべえ以外は出すつもりがなかった弊害と言えばそれまでだが……。さらに私がまどマギ勢5人の中で杏子好きというのがこの結果を生んだと言っても過言ではない。◆没ネタについて 執筆メモから一部抜粋して掲載しようとしたけど、HDDのデータが飛んだので覚えている限りを復元。・フェイトはアースラに捕まる段階でキュゥべえと契約して魔法少女になっている予定だった。 このルートだとプレシアにアリシアのことを聞かされた段階でフェイトが魔女になる=アースラ内での魔女化。そこから導き出される可能性としてアースラ撃沈の未来があり、それが私的にツボって他の展開が思いつかなくなったこともあり没にした。 実際、アースラが撃沈するとか一発ネタでしかないので、それ以上物語の膨らませようがないと思う。・ワルプルギスの夜戦 なのはは影魔法少女の負の思念を浴び自我を保てなくなるが、多人数の思考を垣間見たことで冷徹に理詰めができるようになる。 フェイトは自分がアリシアなのかフェイトなのかがわからなくなり自我を保てなり、結果的にさらに幼い人格へと変貌する。 つまりなのははシュテル化、フェイトはレヴィ化する。 これについてはそれまでのストーリーに伏線をいっぱい入れていたのだけれど、この展開はどちらかと言えばバッド寄りの展開であることは間違いなく、実際に書き上がったもの(第12話ラスト)が作者的にかなり気に入ったということもあり渋々没に。 なお第13話その3に無理矢理人格変換することも考えたけど、ちょっと無理のある考えしか思いつかなかったので止めました(その結果、なのはの生死については完全にぶん投げる形になったけれど)◆「☆」と「★」について 本当は何かしらの意味を持たせようとしたけど、2014年7月31日現時点では特に意味はない。もしかしたら今後、上手く意味を持たせることがあるかもしれないけれど、その時は少なからず修正が入ると思うので、やっぱり現時点でのものはほとんど意味がない。◆魔法熟女プレシア☆マギカ プレシアさんがキュゥべえと契約しても魔法少女は無理があるよね。ちなみにこのルートをたどった場合、少なくとも無印編は大団円を迎えたと思う。その後は知らないけど。 なおエイプリル企画用に少しだけ書いたものがあり、もしかしたら無印完結記念の番外編として掲載するかもしれない。 ……と思っていたけれど、HDDのデータ消失とともに消えた。書く書く詐欺になって本当に申し訳ないですm(_ _)m◆魔法少年ユーノ☆マギカ キュゥべえが少女と契約するのは、あくまでそこから回収できるエネルギーが一番効率が良いという理由であり、もしそれと同等以上のエネルギーを回収することができるのだとすれば、別に少女との契約にこだわる必要はない。そういう観点で言えば、プレシアさん以上にユーノくんが契約対象に選ばれても問題ないと思う。 ちなみにあの展開、HDD消失前のプロットには一切記載されていませんでした。つまりこの作品は最後までノリと勢いを重視した作品だということです。◆すずかについて 本作の方向性を決めてくれた作者的には頭が上がらない方。すずかがいなければなのはが魔法少女になることはなかったといっても過言ではない。 一応、すずか生存ルートなるものもあったのですが、そうなった場合あそこで死ぬのはなのはだったので、物語はまったく別の様相を見せていたと思う。少なくともより陰鬱な物語になったのは確定的に明らか。◆StSについて ぶっちゃけると現時点ではやるつもりはございません。元々、こんな長くなるとは思っていませんでしたし、A's編が無印編と同等以上に長くなることを考えると可能性は絶望的です。 というより、オリジナルや他の原作で書きたいものがかなりあるんですよ。実際、投稿していないだけで内々でたまにそういったものも書いていますしね。 ただ同時連載になるとモチベーションの維持はもちろんのこと、リアル時間を考えると更新ペースが絶望的になるのは明らかなので、やるかどうかはわかりません。 とはいえ、物によっては本作以上にプロットがしっかりと書けていて、本作以上にモチベが高いものもあるので、超不定期連載前提で始めるのも視野に入れている私がいるのも事実です。ちなみに今現在で一番可能性があるものは東方と幽白のクロスオーバーものです。◆今後について とりあえずA’s編に入る前に第14話という名目で番外編をいくつかお届けしようと思います。現時点での予定は全三編、うち二編は内容も決めていますので八月中にそこまではお届けできるかと思います。そして可能であれば九月の頭から第二部を開始しようと考えております。 以上、重ねてではございますが、ここまでお読みいただき本当に本当にありがとうございました。