「悪夢だけが罪の償いなんて、貴方に割がありすぎるでしょ?もうちょっとさ、自分に厳しく生きてみない?協力してあげる」少女のささやきは、悪魔の声か天使の声か【悪魔に決まってるゥー☆】Song dedicated to youFF7:名無しのNANA- 戦略的撤退という名の勝ち戦 そのよん「ぷらすっ!」「クエッ!?」【プラス!?】「本編再開なのねー!」あ、正しくはこっちね(↓)Song dedicated to youFF7:名無しのNANA- 戦勝そのよん+ 苦労人のばらっど目が覚めた。夢を見ずに眠ったのはいつ振りだろうか?ひたすら鼻が痛いが、気のせいだろう。いつも目の前をふさいでいた棺おけではない天井が、目の前に広がっていた。どこか無機質でいて、潔癖で。まるで研究所のような天井が。「あ、起きた!」「クゥェ!」どこかで聞いた様な声に、ぼんやりと視線を投げると、そこには水差しとグラスを載せたトレイをもった少女が居た。その横には、見たことも無いほどに美しい毛並みの若いチョコボ。「おはよう!…っていっても夕方なんだけど。喉渇いてない?お腹すいてたらパン粥作ってくるけど…」「いや、水だけ貰おう…キミは?………… !」―キャーハハハハキャーハハハハキャーハハハハ 逃がさないよ!逃がさないよ!――グエックエエエッ キュウッ!―「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」「きゃっ!?」「ギュエッ!?」あの記憶が蘇り、思わず少女を振り払う。すまないと思う気持ちすら無く、ガクガクと情けなく震える自分の体を抱きしめることしか出来なかった。それよりも。 ううううううううううううううううううさぎこわいうさぎこわいうさぎこわいうさぎこわいうさぎこわいうさがlうぃうgじょあ<<ヴィンセントに「うさぎがこわい」トラウマが付随しました>>「うさぎこわいうさぎこわいうさぎこわい」「あー…トラウマ植えつけちゃった☆」「クエッ?」(当たり前のことだとおもうがな?)「マアネー」チョコボと意思疎通が出来ている少女が肩をすくめると、空気が圧縮される音と共に人影が部屋へと姿を現した。「あら、起きたのねヴィンセント」「寝汚さは相変わらずか」ああ、これはまだ夢なのか。美しい彼女がいて、顔と頭が良くてがり勉の悪友が笑っている。こんな悪夢は初めてだ。きっと彼らが再び狂って行く様をゆっくりと私は再現していくのだろうか。「とか、考えてそーですよねっ!」少女が笑顔で二人を見上げている。「多分絶対大当たりね」「ウむ」「夢じゃないですよ?本当だよー?」「ああ」「そうよ~ヴィンセント。私達、ここにいるわよ」大いに年を経た悪友の苦笑いと、少し年を経た憧れの女性の笑顔。悪友が、頬をつねってきた。ああ、痛い。目が覚めない。「ルクッ…宝っじょ…!」どんな悪夢にも流れなかった涙が、ひっきりなしに頬を伝っていった。また、「おまえたち」にあえるなんて、おもってもいやしなかったんだ。全てが狂う前の。おまえたちに。「…寒い」叩き付けるようなビル風がスーツを激しく嬲っていく。軽く後ろに結びつけるほどの短めの髪が強い風に煽られ、散りじりに舞い上がる。リズムのない平坦な呼び出し音がポケットから響き、男は吹き付ける風に顔をしかめつつPHSを耳に当てた。「はい」『おっす!俺』「私には俺という名前の知人は居ませんさようなら」『ちょっ!まっ! 待てって!判ってるくせに切ろうとすんなよ!あー、用件だけ言うわ。カームに着いたぜ。駐屯基地のほうにちょいと寄らせてもらってるわ』「ああ、判った。彼女と合流したのち、そちらに向かおう。宿は?」『もう予約でとってある。前いってた通り、アンタの苗字で取ってあるから』「了解した、では。また後でな、ザックス。ヘマはするなよ」『わぁかってるって!じゃーなヴィンセント!』PHSをポケットに差込み、金色のチョコボが近づくのを、「ヴィンセント」と呼ばれた男が見つめる。その背中に乗った自分の「雇い主」の少女が手を振り、それに右手を軽く上げ、答えた。「ナナ」------------------------------------あとがき:凄い久しぶりです。Mです。でも性格は結構Sです。(サンタさんを信じる子供のような眼差し)ブログのほうに夢中になってました。ごめんなさい、生きててごめんなさい。でも明日のご飯が楽しみなので生きてます。ヴィンセントがナナチームに正式加入しました。「旧友」と書いてパシリと読むルクレツィアさんに引き回されたり、流石に落ち着いた宝条に同情されたりして結構幸せライフを送ってるような気もします。ウカツなことをするとフライパン二刀流が出てきますが、原作よりは幸せだと思う。うん。そう思おう。あと、展開的にハリネズミと寝男がタッグとか随分珍しいような気もしてきました。そして、これからもSDU:名無しのNANAをヨロシクお願いします!