「ディオ園長はマジで男前やで」
【そんな、嫌悪の表情で言われても】
『ガチムチってああいうのを言うのね』
【ジェノバさんに変な言葉教えたの誰―!?】
Song dedicated to you
FF7:名無しのNANA- ゴールドソーサーの大株主
「やあやあ、リトル・レディ!ようこそゴールドソーサーへ!」
「おひさしぶり、ディオ園長。おかわりなさそうね」
ゴールドソーサー筆頭株主 ナナ・ライゼン。幼いながらも株、チョコボ主として成功した少女である。幾度か神羅ニュースにも出たことがあるほどの
辣腕少女だ。
というのが、経済的に知られているナナの現状。ディオはその裏表なさそうで実はバリバリという心持ちでナナを出迎えていた。
「リトル・レディ。今日はどういった用向きだい?普通に遊びに来たのなら、直接私の所に連絡をよこさないだろう?」
革張りのソファに身を沈め、ディオがワイングラスを傾ける。ちなみにナナに出されているのはアイスティー。ナナはにっこりと微笑むと、手元に置いた
ピンク色のエナメルポーチから、ベルベットの宝石ケースを取り出し、それを開いて頷いた。
「以前頂いたアレ。ファイナルアタック、子供が出来たから持ってきましたの。どうぞお持ちになっていって」
以前は、無骨に手渡されたマテリア。今は銀の蔓草装飾を施され、丁寧に宝石ケースに収められた物が、ガラステーブルにのせられた。
「…い、いいのかい?リトル・レディ…これは私が言うのもなんだが、とても貴重な…」
「お気になさらず。それに、園長とはこれからも懇意にしていきたいですもの」
にっこり。
まさに裏がありそうな笑顔で、ナナはディオにほほえみかける。ひくっとディオの顔が引きつるが、ナナはお構いなしに、紅茶をすする。
「リトル・レディにはかなわないね…」
その頃、大人組はルクレツィア・ザックスの「主婦主夫コンビ」を筆頭に、スピードコースターを乗り倒していた。
「メガネ、メガネが飛ぶッ…!」
「これも…私の罪ッ…!というか」
「「何故私達も一緒に乗らなくてはいけないのだァァァっ!!」」
「右、右よザックス君!」
「うおおおおお高得点イエァアアアアアアアアアア!!!」
そして同時刻、星を救うメインキャラたちは、コレルの鉄道をてくてくと進んでいた。
「そういえば、ご存じかしら。ディオ園長は?」
「なにをかね?」
特に株やゴールドソーサー運営に関わらぬ、日々の会話を楽しみはじめていたディオに、ナナの声が被さる。
訝しげに、ティーカップをティーソーサーに戻し、そして指をくいくいと曲げて控えていた部下に紅茶を注がせ、ミルクを混ぜながら聞き返した。
「キーストーンという、石があるそうですわ。伝説が附随してるそうです」
「ほう!どのような?」
「古代種の神殿、といわれるものの扉を開くカギとなるものだそうですわ。わたくし、あいにくと石は半輝石からしか興味ありませんから。もしかしたら園長は趣味人で
いらっしゃるから、こういうお話は好きかと思いましたの」
子供のように、目を輝かせて興味を示す園長に、ナナは心のそこからの「これだから趣味に走った人は」といった苦笑いを浮かべて、話を続ける。
「わたくしも、噂でしか聞いたことはございませんの。でもたしか…この辺りに持ってる人がいるのかもしれませんわね。この辺り、神羅の手が伸びてないでしょう?」
言外に、神羅が探しているということをダダ漏れに滲ませ、からからと紅茶をスプーンでかき回す。
「ふぅむ…いい話を聞いたな。探してみるか」
「ふふ、頑張ってくださいね。そうね、この話のお返しに…」
おかえし、という言葉にぴくりと震えるディオに、ナナは朗らかに笑った。
「この紅茶のお茶葉、下さいな」
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-おまけ☆-
「素晴らしい…」
「君となら僕は何処へでも行けるよ」
「その瞳、そしてその体…何もかもが僕を魅了する…」
「おいで、僕のカワイイ小鳥ちゃん。僕と一緒に高みへと登ろうじゃないか」
「ク」
「く?」
「クエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!」【寄るな変態~~~~~~!!】
「おぶっ!?」
トウホウフハイジョッキー、ジョニーに、ハニー熱烈求愛を受けたでござるの巻。
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あとがき:
次はアリエナスな展開の中でも一番アリエナスな感じの、「ザックス里帰り」の一本です。ジャンケンpン!ウッフフフフフ!