第十四話 全部なくなるまで、私にかけて 大河内がひかげ荘の場所を把握できないよう、むつきは何度か市内をぐるぐる回る。 今回は本当に特別で、むつきはひかげ荘の全てを明かすつもりはない。 それこそ向かっている場所の正式名称、ひかげ荘でさえ。 せいぜい説明したのは、知り合いの元温泉宿を借りたという嘘ぐらいだ。 大河内はそれでも疑う事はせず、顔が広いんだ程度の認識で納得してくれた。 道中は部活中のお喋りを再開させ、三十分など瞬く間ですらあった。 そして辿り着いたひかげ荘へと続く階段を前に、むつきは大河内の態度を想像していた。 階段を不思議がり、少し登ってからはひかげ荘を前に呆気に取られる。 美砂がそうであったし、長谷川もそうであったと聞いていた。 爺さんの持ち物とは言え、管理しているのは自分なので少し誇らしい気持ちにもなる。「ん、あれ? 大河内?」 だが階段の前に立った大河内は、くるりと振り返るとむつきに走り寄ってきて服の袖を掴んだ。 何か脅えているような、水を前にした時程ではないがそう見えた。「えっと、マジでどうした?」「だって、暗くて……階段の向こう側が殆ど見えない」 良く良く考えてみれば、現在時刻は十時前であった。 昼間と違い周囲は真っ暗で、階段を見上げても闇ばかりでひかげ荘の影も形も見えない。 春風が吹けば木々が揺れて一緒にその闇が蠢くようにさえ。 大河内が怖がるのも当然で、なんでこんな所にと疑問を抱かれても仕方のない状況だ。 なんか妙に頭が回っていないと、軽くコンコンと叩くとズキリと痛む。 それも一瞬の事で、別にへんな所に連れ込もうとしているわけではと、慌ててむつきが説明する。「ここを登った先だ。今の俺、すげえ怪しいけど。元温泉宿がある。そこなら、なんとか一緒に入ってやれるから。違うよ、違うから」「信じてるよ、先生の事は。それでも、ちょっとこの暗いのは……」 慌てた弁解は余計怪しさを増しただけだが、嬉しい事に大河内は信じてくれた。 それでも、この薄暗さに対する恐怖は薄れはしなかったようだ。 しかし階段の下で喋っていても仕方ないので、怖がる大河内の手を引いて上り始めた。 信じているとは言っても、やはり繋いだ手から緊張が伝わってくる。 振り払うべきか強張ったり、放すのが怖くて握ったりと忙しい。 少々居た堪れなくなりつつ、むつきはアレだと見えてきたひかげ荘を指差した。 ただ、改めて指摘されると全く電気のついていない大きな建物のなんと気分のある事か。 もちろん、怪談とか恐怖的な意味で。 暗闇とは別の黒が輪郭だけ見え、こちらに覆いかぶさってくるようにも見えた。「先生」 ますます怖がらせてしまったようで、服の裾どころか腕に抱きつかれた。 現在大河内は厚手の制服ではなく、シャツとベストの割と薄手の格好だ。 美砂より一回りおおきい胸がむにゅりと押し付けられ、ちょっと嬉しくなってしまった。 そんな自分に即座に気付いて、咳払いと共に正気を取り戻す。「ん、んんっ。直ぐに電気つけてやるから。鍵も預かってきてる」「何時の間に……」 あまり迂闊な嘘はつかない方が良いのかもしれない。 言葉にこそされなかったが何処で誰にとも聞かれそうで、急いでひかげ荘の玄関を開けた。 まず大河内を管理人室へと案内し、前も美砂と使った浴衣を探し出してくる。 もとより、お互いに裸で大河内と温泉に入るつもりなどない。 専用の浴衣ではないが、何処かの温泉では浴衣を着たままと聞いた事もあった。 バスタオルと浴衣を持って戻ると、大河内は興味深げにキョロキョロしていた。「大河内、この浴衣を着ろ。俺は廊下で着るから」「あ、そういうシステムなんだ」 システムじゃなく、裸を見ない為のフォローだと説明はするまい。 妙に従順な大河内をわざわざ照れさせ、扱いにくくする事もなかった。 念のために、帰りの為に中には何も着るなとだけは伝えておいた。 廊下に出て襖を閉じ、裸になって浴衣を着ると気温は温かいが体がぶるりと震えた。「それにしても、頭痛ぇ……俺も風呂で温まって、今日は早く寝よう。あまり遅くまで付き合わせると、それはそれで問題だからな」 プールでびしょ濡れになり、それから一晩中プールを掃除して、完全な寝不足。 翌日も早朝から職員会議に加えはしゃいだ生徒を叱ったり大忙しだった。 社会科資料室で美砂と楽しんだのも、体力をすり減らす意味では悪かったかもしれない。 いくら若いむつきでも、体力が底をつくというものだ。 腕をさすって暖めていると、襖を開けて浴衣を着た大河内が出てきた。 先程まではポニーテールだったが、髪を後頭部で一纏めにしている。 浴衣姿もあいまり、白いうなじがみょうに色っぽく見えて困った。 クラスの中では飛び抜けて背が高い方だから、それだけ大人っぽくみえるのだろう。「お待たせ、先生」「昨日と今日で、三回ぐらい聞いた気がする。全然、十分前に来たところだから」 ちょっとおどけてみると、クスリと笑われひかげ荘前での緊張はとけたらしい。 あれ、俺ってセンス若いと考えるあたり、もう若くない。 というか、若干テンションが高い気がしつつ、こっちと案内する。 ひかげ荘の一番の目玉、名所とも言える露天風呂だ。 暖簾を潜り脱衣所から見える電灯でライトアップされた露天風呂を前に、大河内が瞳を輝かせた。 ただし、ココからが一番の難所。 もしも大河内がお風呂の中でパニックを起こしたら、むつきが一人で助け起こさなければならないのだ。 露天風呂への引き戸を開け、むせ返る湯気に迎えられながら、大河内の手を引いて促がす。 しっかりと、離さない様にその手を握られ、緊張がまた戻ってきているのがわかった。「大河内、俺が言った台詞覚えてるか?」「うん、私が泡になっても先生が掴んでくれる。泡の底からでも引きずり出してくれる」 まるで勇気を貰う呪文のように呟き、大河内が一歩を踏み出した。 と言っても、まだ露天風呂のお湯を目の前にすらしていない。 やはり、いざ露天風呂の岩場に到達し、お湯を前にするとその足が止まった。 むつきの手は痛い程に握り締められ、大河内の震えが直接伝わってくるようだ。 だからまず、むつきが先にお湯の中へと足を踏み入れ、大河内へと振り返る。 握った手はそのままに、大丈夫と頷いてやった。「泡になる前から掴んでんだ。泡になりようがねえ。来い、大河内」「うん」 腕を引かれるままに、大河内が片足をお湯の水面へと向ける。 浴衣の裾から白い足が伸ばされ、指先がお湯の表面に波紋を描く。 その波紋が広がりきる前に、素早くその足が引っ込められてしまう。 思わず逃げ出そうとした大河内を、繋いだ手で逆にむつきがつなぎとめた。「大河内、逃げるな。人魚姫の王子様役には、ちょいと役者不足だが」 多少自虐的に他人思いな大河内を引きとめつつ。「この露天風呂が今日の舞台で、俺が王子役だ。人魚姫に逃げられたなさけない王子にしないでくれ」「役者不足なんて事はない。先生は泡になりかけた私を救ってくれた王子様だから」 狙い通り大河内は立ち止まってくれたが、恥ずかしい台詞に恥ずかしい台詞が返される。「この露天風呂のお湯が溶岩でも、信じて入れる。だって、先に王子様が入ってるから、怖がる必要なんてない」 お互い夜も更けた事でテンションが高まりつつあるようだ。 頭のどこにそんな辞書が入っていたのか、普段使わないような芝居気のある台詞が飛び出しだす。 大河内もその気になったようで、今度こそとお湯の中へと足を忍ばせていく。 やはり一度、お湯の表面で波紋を描いて足は止まったが、逃げない。 ゆっくりと温泉の熱さを確かめるように入りだす。 やがてその足が露天風呂の底につくと、後は度胸とばかりに飛び上がるようにもう片方の足をお湯の中に飛び込ませた。 少々勢い余って、お湯をばたつかせながらむつきの胸の中に飛び込む形となった。「おっと、大丈夫か。ちょっとまだ、震えてるな」「先生、絶対離さないでね」 飛び込んだはよいものの、大河内は瞳をギュッと閉じて身動きできない状態だった。 まるで猫が高い場所に上ったはよいが、降りられなくなったように。 股下までお湯に浸かり、浴衣の裾がお湯の流れに従いゆらゆらと揺らめいている。 そのまま十分程抱き合った形のままで、少しずつ大河内の緊張をほぐしていく。 本来トラウマを素人が挑戦的に対処して良いかは不明だが、今の所は上手くいっている。 むつきが大丈夫と何度も繰り返し、背中をさすっていると震えも収まり始めた。「ゆっくりしゃがむぞ。ゆっくり、慌てる事はない。屈伸するのと一緒だ」「ゆっくり、屈伸。ゆっくりと……」 むつきの言葉に全幅の信頼を寄せたように、言われた通り大河内が屈伸していく。 膝を曲げ、腰から上に徐々にお湯に浸らせていった。 時折お湯を見ては目を瞑り、助けを求めるようにむつきの瞳を覗きこんで安心したり。 本当に時間をかけていったものの、大河内は肩までならお湯に浸かる事ができた。 まだまだ体は強張っているが、大躍進である。「そのままちょっと後ろに、岩があるだろ。もたれかかってみろ」「こう? 温泉とお風呂で違うけど。普段通りに近い。あっ、先生。手を」「離さないって。ずっと握っててやるから」 でも少しだけとむつきは移動し、大河内の隣で岩場にもたれかかった。 それから大きく息を吐いて白い湯気を吹き飛ばしては、温泉にじっくりつかる。「少し温いか?」「え、そんな事はないけど。熱いぐらい」 大河内も少しはリラックスできたようで、足を伸ばしてぶらぶらさせ始めた。 お湯の中で浴衣がゆらめき、太ももなど際どい部分まで露となってしまう。 だが当人は、多少なりとも水を克服できた事の方が嬉しいようだ。 鼻歌さえもかすかに口ずさみ、両手でお湯を救って顔を洗うか迷いさえしていた。 近付けたり、遠ざけたり、顔にお湯をつけるのはまだ無理のようであった「大河内、慌てるな。大会まで二週間もあるんだ。これから毎日、ここに連れて来てやる。他に人がいないとちょっとぐらい泳げるんだぜ、ここ」「うん、凄く嬉しい。実はお風呂で泳ぐの好きなんだ。時々だけど、寮の大浴場に早めにいって泳いでる事がある。禁止だけど」「真面目なばかりだと思ってたが。結構、お転婆なところもあるんだな。A組の生徒らしいよ」「特に裕奈とかまき絵、元気だから。一緒にいて楽しいから良いけど」 お喋りする口も滑らかで、お風呂程度ならもう心配いらないようだ。 しばし、お喋りを続けていると、ふと思い出したように大河内が言った。「思い出した。私が泳ぎ始めた理由」「そう、なのか……」「私、小さい頃良くお父さん達に銭湯に連れて行って貰って、はしゃいで泳いでた」「今と同じ、じゃねえか」 そうかもと照れながら、大河内は昔を思い出しつつ話した。「何度注意されても止めなくて。だったら、好きなだけ泳いで来いってスイミングスクールに入れられたんだ。それで泳ぐ事がもっと好きになって」 夢中になって幼い頃を話す大河内であったが、ふとむつきの合いの手が途切れた事に気付いた。 あれほど離さないでとお願いした手からも、握る力は殆ど感じられず。 もはや重ね合わせているだけと言った方が近いぐらいに、むつきの意志を感じない。 お湯の熱さに息を乱す吐息さえも、途切れ聞こえなかった。「先生?」 どうしたんだろうと振り返り、大河内は信じられない光景を見た。 むつきが寝入るように瞳を閉じながら、ずるずると体勢を崩してお湯の中に沈もうとしていたのだ。 ただ事ではないと、慌ててむつきを引き上げてみると、温泉に入っていたのに全然体が温まっていなかった。 顔色も蒼白で唇は紫色と、夏のプールで体が冷え切ってしまったかのようだ。「なんで、どうして……先生!」「さ、寒い」 ガチガチと震える唇で唯一答えられた言葉がそれであった。 水恐怖症も頭から吹き飛び、大河内はむつきの腕を肩に回して担ぎ上げた。 多少足元はひきずってしまったが、自分でも信じられない程の力を発揮して運ぶ。 脱衣所まで戻りベンチにむつきを寝かせると、改めて額に手を置いたが異常に冷たかった。 自分は拭っても拭っても汗が出るぐらいなのに、外から湿気で浮いた水滴以外に汗すらかいていない。「やっぱり、体が冷え切ってる。でもどうして……わからない、そうだ!」 考えても分からず、だったらと籠の中の服から携帯電話を取り出した。 振るえ体を丸めようとしているむつきをチラチラ見ながら、アドレスから目的の人物を探し出す。 発信ボタンを押し、コールが鳴り響く間ずっと早くと念じ続けていた。「もしもし、どうしたん?」「亜子、どうしよう。先生が、先生が!」「えっ、なんなん。先生って、アキラお部屋に戻らんかったん。どこにおるん!?」「先生が連れてってくれたどこかの温泉宿。先生とお風呂入ってたら、先生が急にお風呂に沈み始めて。寒いって、温泉に入ってたのに寒いって!」 必死に危機を伝えようとするも、和泉も要領を得ずに理解が遅れていた。 クラスメイト全員部屋に戻れと言われたのに、何故むつきが大河内を連れ出したのか。 大河内がお風呂に入りたいと叫んだのは覚えているが、それで温泉宿が結びつかない。 一体二人は何処まで、それこそ麻帆良市を出てまでと情報が纏まらない。 しかもむつきが画策した通り、大河内は現在場所が解らず説明があやふやでもあった。 パニックになる大河内も大半は先生がと叫ぶのみで、状況は一向に進展しない。 その間にも体が完全に冷え切ったむつきは、咳き込み始めてさえいた。「先生が死んじゃう、死んじゃうよ亜子ぉ」「あかん、私も全然わからへんねん。委員長、委員長呼んでくる!」 ついに泣き出した大河内の声で、火急の件である事だけはようやく伝わった。 バタバタと亜子が走る音だけが受話器から伝わり、そのまましばし声が途絶える。 その携帯電話を握り締め、大河内はいまだ寒そうに苦しむむつきに縋りついた。 何かしてあげたいのに、どうしたら良いか分からない。 あれだけ色々とむつきが自分の為に動いてくれたのに、助けてくれたのに。 いざ立場が逆になると、何もできない自分が悔しくて情けなくてさらに泣けてくる。「先生、しっかりして。目を開けて」「アキラさん、あやかです。聞こえますか!」 そして力強い雪広の声に、反射的に受話器を耳に当てた。「亜子さんから火急の件だと。良いですか、私の問いにまずは答えてください。指示はその後に出します。良いですね?」「うん、うん。早く、先生が」「今の現在地は分かりますか?」「分からない!」 そんな事よりと言う意味を込めて、大河内が向こう側にいるあやかに泣き叫ぶ。「無理もありませんが、感情的にならずに。携帯にGPS機能はありますか?」「なにそれ、知らない。他には、何が聞きたいの。指示、早く指示してくれないと」「では先生の状態は、お風呂上りとの事ですが。濡れていますか?」「濡れて?! そうだ、拭かないと。拭けば少しは」 なんでそんな簡単な事に気付かなかったと、大河内が管理人室で渡されたバスタオルを籠から引っ張り出した。 携帯を耳と肩で挟みながら、むつきの浴衣を肌蹴させて上半身を拭いていく。 やはり先程思った通り、体は冷え切り拭いた後から汗が滲みもしない。「体が濡れていると体温が奪われます。まずは全身を拭いてあげてください。髪も出来ればドライヤーなどで乾かしてください」「うん、今拭いて……」 上半身を拭き終わったものの、当たり前だがむつきには下半身もある。 浴衣なので脱がせるのは簡単だが、一人の乙女として楽な作業ではない。 だがこれ以上容態を悪化させるわけにはと、浴衣を脱がせ始めた。 とある一部を見てしまいカッと頭が熱くなるが、照れている場合ではない。 その一部を拭く時だけは瞳をきつく閉じていたが、なんとか全身の水を拭き取れた。 髪の毛は元々長くないので、バスタオルで拭けば殆どそこから乾いていった。「委員長、全部拭いた。それでどうすれば良い?」「どこかのお部屋に運んで、お布団に寝かせてください。それから出来るだけ、温かくなるようにお布団をあるだけ掛けてあげてください」「うん、分かった。先生、もう少し待ってて」 今度は担ぎ上げるどころか、大河内はその細い両腕で裸のむつきを抱きかかえた。 溺れた時や、スタート台で固まっていた時に、むつきにされたように。 今は大河内がむつきをお姫様抱っこして走り始めた。 一度しか通らなかった廊下なので、時折迷いかけつつ。 管理人室に戻ってきては、押入れから敷き布団を引っ張り出してむつきを寝かせる。 それから厳重に掛け布団でむつきを覆い、温かくなるように何度も布団を叩いて空気を抜いた。「委員長、寝かせたよ。まだ寒そうにしてる。全然震えが止まってない」「落ち着いて、まだ二、三質問に答えてください。亜子さんに助けを求めたという事は、他に誰もいないのですね?」「知り合いの元温泉宿を借りたって。来た時は真っ暗で、誰も居なかった」「そうですか……では、まず大河内さん。貴方もきちんと体を拭いて、髪を乾かしてください」 一瞬の間、そんな事よりと叫ぶより前に先を読んで委員長が語りかけてきた。「先生の為です。特に髪はしっかり乾かして、湿り気を残さないように念入りにお願いします」「全然分からないけど、分かった。直ぐに乾かしてくる」 最終的には、自分よりもよっぽど委員長が冷静だと従った。 改めて振り返ってみれば、むつきを運んできた廊下はかなり濡れている。 とんぼ返りで脱衣所に戻り、もう一枚のバスタオルで全身を拭いた。 それから何台もあったドライヤーの一つを手に取り、髪を乾かしていく。 幸い、纏めたまま髪を洗う事もなかったので、普段の十分の一以下の時間で乾かせた。 服もしっかりと身につけ、先生待っててと廊下を駆け抜けていった。「委員長、髪までしっかり乾かした。他に何をすれば良い?」「それは……改めて聞きますが、現在地は本当に不明ですね?」「だから分からないって。先生の車、ぐるぐる回ったみたいに北も南もわからない」「自分の居場所も分からず、他に誰もいない。大河内さん、先生の様子をもう一度見てきてください」 今向かってると叫んで返しながら、大河内は管理人室へと戻ってきた。 外れてしまうかと思う程に強く襖を開け放ち、駆け寄る。 状況は全くと言って良い程、変わってなどいない。 厳重に布団で包み込んだにも関わらず、むつきは未だに震えたままであった。 元々冷え込んだ体を布団で包んでも、布団を暖める体温が自分にないのだ。 確認の為に布団に手を差し込んで見たが、冬の布団のように冷たいままである。「まだ震えてる、布団の中も全然温まってない」「アキラさん、これが最後の質問です。落ち着いて、良く考えて答えてください」「う、うん……」 これまでも真剣だったが、なおさら真剣味を帯びた雪広の声色に大河内も少しだけ冷静さを引き戻された。 むつきがいる布団の前に正座で座り、一言一句聞き逃さないように耳を傾ける。「先生の為に、どこまでご自分を捧げられますか?」「は?」「今から行なう指示は、正直なところお勧めできません。倫理、常識、あらゆる観点から。けれど貴方が望むのなら、この雪広あやか。一切の事には目を瞑り、口を閉じます」「アキラ、先にその方法を聞いちゃったけど。私もちょっと、絶対にやれって言えない。アキラが、自分で考えてまず答えて。先生の為に、どこまでできる?」 要領を全く得ない問いかけだが、それはもはや愚問とさえ大河内は感じられた。 すこしばかり冷静になってみれば、むつきが倒れた理由ぐらい簡単に分かる。 いや、昨晩からのむつきの行動を全て知っている大河内だからこそだ。 発端はきっと、自分自身の我が侭からだ。 勝手に溺れたところを助けて貰い、プールの水を変えて掃除まで。 今考えれば、一人でプールを掃除するなど何時間掛かったかも分からない。 温かくなったとはいえ、今の季節は春で夏じゃないのだ。 むつきが恐らく風邪、それを引いたのは言ってしまえば大河内が発端であった。「先生の為なら、なんだってできる。私は、先生の人魚姫だから」「そのお覚悟に敬意を評します。私からの最後の指示です。先生を貴方の人肌で暖めてさしあげてください。足りない体温は誰かが与えるしかありません」「アキラ、あの……頑張って」「うん、頑張る」 なんとなく、想像がついていた答えでもあった。 寒さに震え、歯をガタガタ鳴らしているむつきを見ると、多少の羞恥は耐えられた。 黒のベストを真っ先に脱ぎ捨て、チラリとむつきを見てからベージュのシャツをまくり上げる。 一時の躊躇、それでもと一気に脱ぎ去った。 すぐさま腕で薄い紫の、フリルより刺繍の多いやや大人向けのブラを隠す。 何時もはもっと大人しめなのだが、夕方にむつきにクマのパンツを見られたせいだ。 次いでグレイのキュロットスカートを脱いで、後は上下の下着のみ。 色々な意味で、クマさんパンツを履き替えておいて良かったと思えた。「えっと、不束者ですが末永くよろしくお願いします。では、し……失礼します」 正座で三つ指をつき、色々と間違った挨拶を繰り広げて、掛け布団を持ち上げた。 数枚重ねられたそれを持ち上げ、大河内はその隙間から中へと滑り込んでいった。 本人はもちろん、まだ繋がっている電話の向こうからも生唾を飲み込んだ音が二つ聞こえた。 手探りでむつきを探し、冷たいままのその手に触れる。 そこなんだ待っててと布団の中を更に移動しようとして、手首をつかまれた。 あっという間、つかまれたと思った瞬間には深く布団の中に引きずり込まれてしまった。「きゃッ!」 悲鳴をうっかりあげてしまい、電話の向こうの二人が慌てた。「アキラさん、どうしましたの。まさか先生の容態に急変が!?」「それとも先生が起きちゃった!」 布団の外に置き去りにされた携帯電話から、二人が状況を予測しながら問いかける。 まだまだ初心な中学生、どんな理由にせよ男と女が同じ布団にはいるとどうなるか想像力が足りない。 しばしの沈黙の後で、ひきずり込まれた布団からひょっこり大内が顔を出す。 反対に、むつきの顔は何時の間にか布団の中に潜り込んでしまっていた。 大河内の頬は林檎のように赤くなっており、のっぴきならない状況なのは明らかだ。「えっと、押し倒された?」「はぁ!?」 二人の声がハモり、一体何がどうなってと聞きたそうであった。「元々倒れてたけど。先生が私の上に圧し掛かって。あっ、ブラとられた。先生、どうしてホックの位置が。手馴れてるみたい」「どうしてそう冷静なん、アキラ。それ、先生起きてない。起きてるでしょ、実は!」「いえ、これはまさか。生き物は皆全て、死に掛けた時には本能的に子孫を残そうという意志が働くそうです。人もまた例外ではありません。つまり、先生は今アキラさんと子づぷぺっ。亜子さん、今私をお殴りに!?」「委員長、今になって混乱してへん。アキラ、アキラ。大丈夫、まだ膜は無事!?」 雪広を殴ってでも止めたようだが、和泉も膜などと結構な混乱振りだ。 原因はむつきというより、大河内のような気もするが。 二人があせあせと焦れば焦る程、当事者の大河内の方が冷静になってしまった。 むしろなんだろう、むつきに押し倒されているのに触れ合った事の安心感の方が勝る。 今なら温泉のお湯だって顔につけられるかもしれない、それぐらいにだ。 冷たく震えるその体をおしつけられ、むしろもっと体温を奪って欲しいとさえ思えた。 そう思っていると布団の中のむつきがもぞもぞと動き、胸が始めての感覚に襲われる。「んっ、そこおっぱい。どうしよ、先生に先っぽ吸われちゃった。ちょっとくすぐったい」「えっと……もはや、私達にできる事はありませんし。これ、電話をお切りになった方がよろしいのでは。主に、先生の先生としての尊厳の為に」「私はむしろ、親友の初エッチを中継されたようで微妙な気持ちに。アキラ、本当に大丈夫? 間違ってそういう事になったら、お互いに後悔すると思う」「うん、最後の一線だけは死守する。恥ずかしい声が出そうだから切るね」 そう言って大河内が布団の外にある電話へと手を伸ばそうとし、その腕を掴まれた。 子孫を残す為の雌を逃してなるものかとばかりに、むつきの手が掴んだ。 腕も一纏めに、大河内の体を抱きなおし、胸に顔を埋めたまま舌を使い始める。 本人に意識はないのだが、美砂との行為でなんども行なった事であった。 胸の突起、乳首を含んでは吸い付き舌で転がし、逆側の胸は大胆に手で揉みしだく。 乳首を吸うだけなら幼児返りだが、胸の揉み方がすでに大人である。「んぁ、先生……そんな一生懸命、私は逃げないよ。男の人って、皆こうなのかな」 独白のように呟き、大河内は自分の胸にすいつくむつきを抱きしめた。 もっとと促がすように、むつきを受け入れながら。 それが伝わったのか、吸い付くのをやめたむつきが胸の谷間で顔をぐりぐりし始める。「だめ、くすぐったい。小さな子供みたいで、ちょっと可愛い。よしよし、良い子だから暴れないで」 頭を撫でながら懇願すると、不思議な事にむつきが本当に止めてくれた。 すんすんと匂いをかがれるような音がし、かなり恥ずかしかったが。 むつきは乱暴を働く事もなく、迷子が母親にするように大河内を抱きしめたままだ。 しばらくは大人しかったむつきだが、やはりまだ寒いのだろうか。 時々、胸にうずもれた顔が動いたり、指が大河内の体をはったり温もりを求めてきた。 その動作は遅々としたもので、必死に何かを我慢しているようでもある。 段々と可哀想に感じてしまい、大河内は布団の中で見えないむつきの頭を撫でて言った。「先生、優しくしてくれれば何してもいいよ。ただし、パンツだけは脱がさないで。その……エッチな事と言うか。今がもう、エッチな状況だけど。最後までしないで」 手を置いた頭が、こくりと頷いたように感じた。 それは勘違いなどではなかったようで、布団の中にこもったむつきが動き出す。 大河内の胸の谷間、その谷底に唇を押し付けてちゅっと音を立ててすった。「んっ、先生。むず痒い」 思わずむつきの頭を抱きしめ、大河内が胸を更に押しつけた。 その間にも、むつきの両手は大河内の胸とは裏腹にスレンダーな体曲線をなぞる。 すすすと、十の指先を氷上を滑るスケーターのように滑らせていく。 胸の丸みの上を登っては降り、細くくびれている腰へと勢いをつけて滑った。 途中、下り続けた勢いで登り上げ、小さなくぼみ、おへそに登頂を果たす。 その喜びを表すように、おへそを中心に指がコンパスになってフォークダンスを踊る。「せ、先生くす……くすぐったい、あんっ。駄目、あまり悪戯すると。おっぱい、お預け」 あまりのくすぐったさに、軽く警告を告げると指のフォークダンスが止まった。 シュンと、体全体をまるめたように、むつきが小さくしょげた。「先生、どうしよう。凄く可愛い。嘘、いいよ先生」 現金なものでお許しが出た途端、フォークダンスが再開された。 けれど感謝もしているようで、胸の谷間はキスの嵐であった。 後でそこを見てみれば、キスマークで真っ赤になっているかもしれない。 なんとなくそれを察した大河内は、印つけられちゃったとさすがに照れ笑いである。 同時にキスマークを付けられた場所が、キュウッと締め付けられたようにも。 決して嫌な感じではなく、少しでも長くそれが残るようにとなおさらむつきを抱いた。「良く分からないけど。私、先生の事が好きなのかな? 自分が男の人と同じ布団にいる事なんて想像もしなかったのに。でも、全然嫌じゃない」 温泉で温まる以上に火照り始めた頭で、そう大河内は考えた。 このまま泳げなくなったら、先輩達に迷惑をかけて夏の大会のシード権を逃したら。 そんな水泳の事ばかり考えていたはずなのに、今は殆どそれがない。 泳げなくなる恐怖、大好きな水泳で尊敬する先輩達に迷惑をかける恐怖。 眼と耳を塞ぎたくなるようなそれら不安と恐怖が、和らいでいた。 今の頭の中の大半を占めるのは、むつきの事だけだ。 助けたい、寒さから救ってあげたい、もっと自分の体温を奪って感じて欲しい。 最後まではさすがに駄目だが、それ以外ならなんでもしてくれてよかった。「あっ、先生。私もちょっとは恥ずかしいんだよ」 フォークダンスに踊りつかれた指が、滑り降りて腰元のパンツの細くなった部分で大ジャンプ。 見事に着地を決めて体の中で一番大きくまるいお尻に辿り着いた。 十の指で踊るには広すぎたのか、諦めたように寝そべり、手のひら全体でさすられる。 悪戯小僧が思春期を追え、大人びていくように。 いや、一足飛びで本当に大人になったように、手つきがいやらしくなってきた。 まるで俺の子供が生めるのか、そうお尻の大きさを確かめられているようだ。「先生、まだだから。まだ、私。今は生んであげられない。もう少し待ッ」 悪戯小僧の相手ならまだしも、さすがに大人の相手など大河内も経験はない。 お尻の上を這う手の指が、パンツとの隙間に差し込まれた時など体がビクリと震える。 そのままパンツはむつきの指で伸ばされ、ある程度引っ張られたところでパチンとされた。 確かめられた。 絶対今、これなら埋めるとむつきに確かめられたと感じた。 生々しい大人の情事に、甘酸っぱい好意など既に吹き飛んでしまっている。「お願い、先生。最後までは……」 必死の大河内の願いもむなしく、むつきの腕は膝裏へと回され、ぐいっと持ち上げられた。 生めると確かめられた尻も少し浮かされ、挿入準備に入られてしまった。 深く抱きついていたはずのむつきも少し体を浮かし、覆いかぶさるような格好に。 もう駄目だ、もう生むしかないと半ばパニックのまま決意をしたが。 想像した痛みは与えられなかった。 大事な部分に何かを押し付けられ感覚はあったのに、貫かれる事がなかったのだ。 あったのは、お尻に腰を打ちつけられた痛みにも到達しない、軽い衝撃だけ。「そっか、私まだ履いたまま。先生、そこ守って。ぁっ、先生そこ熱い!」 まだ自分がパンツを履いたままだという事を、すっかり忘れていた。 だが次々に訪れる謎の感覚に、それさえ構っていられなくなってしまった。 シュッシュと素早い衣擦れの音は、太く長い沿った何かがパンツと擦れる音だ。 大河内の大事な部分、秘所の割れ目を覆った、薄くそれでも今は頼りがいのある一枚のパンツ。 その上を、代替行為とばかりに、何かが押し付けられ擦りあげられた。「先生のが、私今。先生、そんなに擦らないで!」 あまり触れた事すらない部分を、恐らくは勃起した男性器でこすられている。 割れ目を先端でぐりぐりされたかと思いきや、反り繰り返る竿でなぞるように。 挿入こそしていないが、もはやセックスと代わりない状況に、自然と涙が零れ落ちていた。 恐怖ではない、恐怖ではないが、自分が別の何かになるようで。 背丈こそあるが、体こそ大きいが、まだまだ少女だったはずなのに、相応の何かに。 その何かとは、衣擦れの音に別の音が混じり出した事で、教えられた。「嘘、私……んっ、濡れぁ」 衣擦れの音が鋭いものから鈍く、鈍重なものに。 染み出した愛液で濡れては摩擦が大きくなり音が変わってしまった。 だがその中でかすかに、くちゅくちゅりと愛液そのものの音も聞こえた。「先生、抱きしめて。怖くないけど、怖い。泡になっちゃう。私泡になって消えちゃうの」 見知らぬ段階へとまだ変身する準備が出来ていないと、叫んだ。 その時、大河内の太ももを膝裏から持ち上げていた腕が動いた。 大河内が求めたように泡になって消える彼女の両手を、その手で掴み取った。 王子様、お風呂での話を再現するように消え行く人魚姫の手を確かに掴んだのだ。「あぁ、好き。好きだよ、先生」 もはやその言葉を告げるのに、思考や考察など不要であった。 そしてその言葉を聞かされたむつきも、改めて腰を降り始める。 手をとりながら、その体の腕を上下に何度も通り過ぎては勃起するそれを擦りつけた。 大河内もそれに答えるように、今度は私がとばかりに足でもむつきの腰を抱きしめる。 挿入こそしていないが、中に出される事を強要するように。 そこまで受け入れてますとアピールするように、抱きしめた。「いいよ、先生。そのまま出して。先生がそうしたい時に」 女になる事を静かに受け入れ、大河内がそう囁いた。 それに反応するように、ピタリとむつきの腰の動きが止まった。「先生?」 どうしてと問いかける必要はなかった。 即座に再開された腰の動きは、これまでをはるかに凌駕する。 先程まではまだどこかで大河内を気遣うような所があったのだろう。 だが今は、そうではなかった。 頑なに挿入こそしなかったが、それでも秘所の谷間の上からでも、パンツ越しでも孕まそうという気概が見えるようでもある。 この向こうに、この向こうに孕ませるべき場所がと、何度も擦り押し破ろうとパンツを擦りあげていた。 大河内の愛液のみならず、むつきの先走り汁もまじり濡れたパンツを見れば向こう側が透けてさえいたはずだ。「先生ぇ、激し……ぁぅ、ぁん。恥ずかしい声ぁっ。止まら、なぃっ!」 もう駄目だと一際強く抱きついた時、むつきの体がびっくりする程跳ねた。 それこそかぶっている布団数枚が吹き飛ぶかと思う程に。 暗く蛍光灯の光が届かない布団の中で、何かがほとばしった。 ぽうっと頭が真っ白になり、天井の染みをなんとなく数えていると意識を覚醒させられた。 布団の隙間から噴き出す艶かしい風に混じるツンとする匂いである。 匂いに少し顔をしかめながらも、噴き出した風の生暖かさに少しだけ安堵もした。 大河内自身、体が火照って仕方ないが、布団の中は十分に暖められていたようだ。 本来の目的を少し外れていたが、むつきの体も十分に熱かった。「お腹の上、熱い。先生、私の体で気持ち良くなってくれたんだ。これ、お布団まで大丈夫なのかなァ?」 最後に声が裏返ったのは、文字通り体をひっくり返され裏返しにされたからだ。 誰と考えるまでもなく、大河内の他にはむつきしかいない。 体温まったんじゃないのかと、なんとか首を捻ってみるとむつきがいた。 それは当たり前だが、うつ伏せにさせられた大河内の上に覆いかぶさってもいる。 瞬間的に思い出したのは、人間以外の哺乳類、動物の交尾であった。「先生、まだ硬くて熱い。ひぅッ!」 お尻にくいこむパンツに隙間を無理やり作り、その熱くて硬いものがすべり込ませられた。 パンツとお尻の割れ目の間で、ぬるぬると滑るソレが挿入を繰り返させられる。 子孫を残す為には、この立派なお尻で生ませる為には、もっとと主張するように。「待って、先生。お尻、熱い。焼けど、んぅっ」 イッたばかりで敏感な時だというのに、むつきは止まってくれない。 何時になったら止まるのか、意識のない今それは恐らく力尽きる時だ。 もしくはこれで大河内を孕ませられたと確信するまで。 意識のないむつきがどう確信するのか、それは恐らく一滴もなくなった時だろう。 漠然とそれを察した大河内は、拒絶を諦め、むしろとばかりにお尻を掲げた。「付き合うよ、先生。全部なくなるまで、私にかけて」 喉の奥から小さくはあったが獣のような唸り声をあげて、むつきがさらに腰をふりあげた。 パンパンとお尻を打ちつけ、次なる射精の準備を整え始める。 その音までもしっかりと届いていた。 組み伏せられる大河内にではなく、未だ通話中のままの携帯電話の向こうまで。「アキラ、大胆すぎ。委員長これ、二回目始まってまった。そろそろ切った方が」「いえ、大河内さんの無事を確認する手段はこの一本の通話のみ。仕方ありません、仕方ないのです。この雪広あやかがそう言うからには間違いありません!」「委員長、声大きすぎ。まき絵が起きてまう」 あれだけ和泉が騒いでも、一人ぐーすか寝ているルームメイトの佐々木はさておき。「でも、仕方ないやんね。アキラの事が心配やし。興味本位とか、そういのとは違うし」「そう、これはクラスメイトへの愛ゆえ。ちなみに、今どういう体位だと思われます?」 どう聞いても興味津々の二人は、結局最後まで二人の行為に耳を傾けていた。 壊れて動かなくなったおもちゃのように、むつきが崩れ落ちるまで。 午前二時を過ぎてもまだそれは続き、それでも聞き入る二人の目はさえたままであった。 -後書き-ども、えなりんです。主人公、やっちまったwこれ完全にレイプである、大河内ノリノリだけど。でもやっぱり、レイプですよね。しかも、電話越しに聞かれて弁解不能。翌朝、起きた時に終わったって言うのが容易く想像できます。あと、千雨に続き覗き行為をやっちまった亜子とあやか。何故私はこうも頑なに覗きをする女子中学生を書いたのか。今となっては凄く謎なのですが。もう亜子とあやかも、招くしかないひかげ荘に。千雨同様に、まだまだ手は出しませんが。しばらく、彼女達三人には主人公達三人の関係の覗き役にwあと、まきえぇ……良い子は、寝てる時間でした。それでは次回は"月曜"です。試しに更新スピードあげてみます。えなりんでした。