第四十二話 先生の性奴隷にだってなっちゃう 電気をつけても薄暗く、巨大なボイラーのせいでやや煩い室内。 むつきはそっと幼子をあやすように小瀬を抱きしめ、その短い髪を撫で付けていた。 三点と評価された安物のスーツの肩口で、嗚咽を漏らす彼女の涙を受け止める。 聞きかじっただけでは、過去に何があったか細かい所までは分からない。 けれど彼女がどれだけ傷つき、辛い思いをしてきたかは涙が教えてくれていた。 今なら嗚咽に混じり、言葉こそ口にしないが助けてという声が良く聞こえる。「小瀬、たんと泣け。結局俺も男だから、お前を優しく抱いてやるしか出来ない。お前がそれで良いって言うなら、抱くよ」「うん、でもその前にもっと抱きしめて。もっと、もっと。和泉ちゃんも、背中から抱きしめて貰っても良いかな?」「喜んで、先輩の背中綺麗。ちゅ」「ひゃ、こら悪戯しないで。優しくぎゅってして」 和泉が背中にキスをして、やけに可愛い悲鳴を上げて小瀬が軽く拳を掲げた。 ごめんごめんと、何やら姉妹のように仲良く笑いながら和泉が小瀬を抱きしる。 もうっと零れ落ちていた涙は止まり、軽く拭って小瀬がむつきに体を預けなおした。 雪広ともそうだが、和泉は妙に人と仲良くなるのが上手かった。 性格は大人しめだが、仲良し四人組の要は彼女なのかもしれない。「私、ちょっと勘違いしてたかも。エッチが上手いから、アキラが幸せそうだったんじゃない。先生が優しくて大事にしてくれるから、幸せそうだったんだ」「先生、豆腐メンタルって良く言われるけど。女の子には優しいから」「何故お前らは人を持ち上げる前か後に、一々落とすのか。もういいけど、どうせナイーブだし。後ろ向きでも」「良くソレで溺れたアキラ助けられたね、驚き。先生、キス……あっ、精液飲んっ」 ディープでこそないが、お願いを途中で止めようとした小瀬の願いをこっちから叶える。 まさかと驚きに目を見開いていた小瀬も、そっかと安堵しつつ瞳を閉じた。 こういう人もいるんだと、嫌な思い出に霞をかけながら力を抜いていく。 唇から伝わる温もり、唇の端や鼻から感じる吐息。 キス一つで立っていられなくなる程に、蕩けてしまうなんて思いもしなかった。 膝ががくがくと震えて力が入らず、小瀬の体重が掛かったのか和泉が小さく悲鳴をあげていた。「セックスの基本はキスからだ。全然平気とは言わねえが、それは順番逆になっただけだしな。普通のキスだけど、良かったか?」「丁度良い、ディープだったら腰抜けてた。和泉ちゃんごめん、重い?」「正直言うと、ちょっと。でもどうするん? 先輩ピルなんか飲んでへんし、先生今さすがにコンドーム持ってへんよね?」「まあな、しかも一回出してるからちょっと生はな」 むつきの勃起中の一物の事もあり、今さら何もと言うわけにも行かない。 ただ現実問題として、コンドームがなければ小瀬とのセックスはできないだろう。 財布にでも入れておいてよと和泉に視線で攻められたが、落として拾われたら大惨事だ。 一応今でも常備はしているが、それはハンドバッグの中にと言う意味である。 小瀬は抱きしめられキスされただけで幸せそうだが、うんうん二人は悩んでいた。「先生、中だしして平気な穴。一個忘れてる」「は、いやいや。さすがの俺もそっちはあまり経験ないぞ」「え、なに。どういう事なん?」 久々に理解が追いつかない和泉の様子に、ちょっと安堵した。 それはさておき、中だしして平気な穴とは何処か、考えるまでもない。 詳しく聞く事は憚られるが、処女を奪われた男に調教されたのだろう。 触るぞと囁き、頷き答えられて手を伸ばした。 途中、濡れていた秘部の愛液で指を潤してからお尻の部分の水着を大胆にずらす。「んくぅ」 水着とすべすべの肌に手が圧迫され、もぞもぞと蠢くように奥を目指す。 お尻の割れ目を手繰り、深い部分にある皺の多い穴に指を差し込んでいった。 くにくにと関節を曲げて柔らかさを確認し、ぐいっと軽く広げても見る。 思った以上に開発されているようで、苦痛よりも快感を感じているようだ。 もじもじと腰を振っては、顔を赤らめ切なげに小瀬がむつきを見上げている。 もう少し我慢してとキスで応えている内に、背中側の和泉がしゃがみ込んでいた。 水着に押し返されそうなむつきの手を手伝うように水着に手をそえ覗き込む。「あっ、もう一個ってお尻なん。凄い、広がっとる」「お前、前もアキラの尻穴舐めたし。こういう事にアグレッシブだよな。どうだ、俺の入りそうか?」「ちょい、狭そうやけど。アキラの膣口も最初は小さいけど先生の飲み込むしいけるんやない? 先輩もいける思ったから提案したんやし」「和泉ちゃん、さすがにまじまじと見られると。先生、お尻でして。優しくしてくれれば、私はそれだけで十分だから」 そこまで言われてしまっては、もはや断る言葉は持たなかった。 むつきだってお尻にはお尻の穴の良さがある事位は知っている。 ただ美砂達にアナルセックスはまだ早く、無理を言おうとは思わないのだ。 むしろまだクリトリスの開発さえしておらず、何のだか不明だが順番は守りたい。 自分で考えてよく分からなくなってきたが、小瀬が望むなら応えるまでである。「俺の方が濡れてるし、もうあまり時間も掛けられないな。小瀬、そこの覗き穴がある壁に手をつけ。和泉は、クンニしてやってくれ。多少の苦痛が吹き飛ぶぐらいに」「先輩、ご奉仕するわ。先輩に気持ち良くなって欲しいから。気持ちええのは私も好きやし」「和泉ちゃん、私もう泣きそう。使い古された台詞だけど、なんでもっと早く出会わなかったんだろ。お願いします、力一杯私を愛してください」 頭まで下げた小瀬に対し、当然とばかりにむつきも和泉も笑顔で返した。 さすがに破れたり伸びたりすると困るので小瀬が水着を脱いでスレンダーな体を露に。 ぺたりと小瀬が壁に手をついて、お尻をくいっと持ち上げる。 肩幅に足はややつま先立ちで、その間に和泉がしゃがみ込んで下から見上げた。 割れ目から陰毛、おへそを伝って親近感のわく小ぶりな胸まで。 そして今一度小瀬に笑いかけてから、そっと岩清水を垂らす割れ目へとキスをした。 和泉が最初に舌先に感じたのは消毒の匂いと味だ。 しかし、それじゃないとばかりに割れ目の奥に舌先を伸ばし女の子の味を追い求める。「んっ、和泉ちゃん。上手、女の子にぺろぺろされてる私」「先輩、一杯気持ちようなってや。頑張るから」 和泉の健気な台詞に、爪先立ちの足が悲鳴をあげてふるふる震えた。「小瀬、気を紛らわせたかったら穴を覗いてろ。三年生の着替えは終わったか?」「うん、今丁度。もう、一年生に怒ってくぅ。自分達もだらだらして」「先輩もだらだらしとる」 そいつは結構と、むつきは細い小瀬の腰を掴み念のためにと秘部に手を伸ばした。 和泉の唾液と愛液を塗りたくり、小瀬の尻穴の周りに塗ってはつんつんと刺激する。「ぁっ、弱い刺激が。先生、もっと奥に良いから」「久しぶりだから慎重にやらせてくれ。本当切れたりしたらまずいから」「なんでそんなに優しいの」 正直、普通だろと思わないでもないが、よっぽど前の彼が酷かったのだろう。 かなり怒りがわいてくるがそんな事よりも、愛撫に集中である。 片手でお尻の割れ目をなんとか開き、露となった窄まりに指を入れては広げた。 前はクンニで後ろは指でと、その快感はいかほどか。 本当に気を紛らわせるように、小瀬は荒い息遣いで覗き穴の向こうを覗き込んでいた。 女の子が女子更衣室を覗いて興奮しているようで、かなりえろい。「小瀬先輩、先生とお話長いよね。大河内、うかうかしてると小瀬先輩に取られちゃうよ王子様。ちゃんとアタックしてるの?」「だから違っ」「もうさ、諦めたら? 皆、知ってるし。アキラさ、ふと気付けば無意識に先生見てるよ。先生が来る前は、先生が座ってた場所見たり。酷い時にはその場所で胸に手を当ててキュンキュン切ない顔して」「そんな事してたんだ。知らなかった」 本当に気付いてなかったんかいと、着替え中の全員から突っ込まれていた。 これには小瀬もアキラらしいと苦笑いである。 背が高いのに大人しく、大人っぽい外見なのに内面は子供っぽく。 アンバランスな所がまた魅力的で、二年でリレーに抜擢された実力者ながらあれだけ愛されキャラというのも珍しい。 普通は調子に乗ってると虐めが発生してもおかしくはないのに。「本当のところハッキリした方が良いよ。正直、三枚目だけど麻帆良祭の人気投票二位は侮れないって。壇上での奢り発言とか気前も良くて、狙ってる子いるし」「私も、何か情報ないって聞かれた事ある。アキラがさ、好きって一言言ってくれればそういう情報シャットするし。好き、嫌いどっち?」 ああ、これは誘導されているなと小瀬は思った。 好きかそうでないかならまだ良いが、好きか嫌いかで言ったらアキラの性格上答えは一つだ。「嫌いなんて、そんな。好き、かな」 駄目だよ、そこで言っちゃと思ったが届くはずもなく。「よっし、言質は取った。目標は卒業までにアキラの乙女卒業。どうするどうする。更衣室でアキラが着替え中に、ゴキブリがとか言って先生を放り込む?」「もう一回溺れて見せてさ、人工呼吸中に好きですって」「あっ、それ止めた方が良い。当日さ、A組の子らが冷やかしたら怒られたって。アキラが息してない状況とか克明に説明されて。ほら、パパラッチ。あの子も新聞回収するぐらい反省してたし」「う、うん。そう。だから止めて、先生結構真面目なところあるから」 これ幸いにと止めてとアキラがお願いするが、聞いてもらえるはずもなく。 既にない処女を散らす作戦をあれこれ上げられ、赤面しっぱなしだ。 来年、部長に指名して大丈夫かと思って気付いた。 ついつい忘れていたが、今の自分はお尻を弄られている。 誰に、アキラが大好きな先生に、アキラの厳密には違うが目の前でだ。 ぞくぞくと背筋をのぼる謎の快感に、これ以上はまずいと思ったがもう遅い。 愛らしくも可愛がっている後輩の彼をこれから自分は咥えこもうとしている。 弱みを見せて泣いて見せ、美少女と美女の中間にいるアキラの彼を。 いけない優越感に浸りかけた小瀬が我に返ったのは、そのお尻に負荷が掛かったからだ。 ずんっと軽い衝撃の後で、めりめりとお尻の穴が無理矢理拡張され始めていた。「ぁっ、入っ……お尻、太いのが。急になんで、優しく」「先輩、聞いてなかったん? 先生が入れるぞって言って、頷いたやん」「嘘、待っ」「待つけど、やっぱ止めるか?」 尻穴を押し広げる衝撃に思わず待ったをかけると、本当にその衝撃がぴたりと止んだ。 そればかりか、大丈夫かと心配げに声を掛けられ、泣きそうになってしまう。 アキラといい、この優しすぎる先生や後輩といい調子が狂う。 優し過ぎるのもある意味で問題だと、小瀬は首を振っていった。「先生、先っぽ入れてやめるとか。奥までいいよ、和泉ちゃんも顎疲れるでしょ。指でもいいよ。多少乱暴でも、感じられそうだし」「乱暴っていうか、先生セックス中は意地悪になるから先輩気をつけて」「さすがに今回はしねえよ。美砂に怒られるかもしれねえけど、イチャイチャセックス。和泉、下は俺が弄るから。小瀬とキスしてやってくれ、胸も交代」「うん、わかった。先輩、キスしよか」 小瀬の目の前に滑り込むように、和泉が立ち上がった。 壁についていた両手を自分の手で握り合わせ、逆に壁に押し倒されたように。 精液渡しをした時とは違う、舌を唾液を絡ませあいながらキスをする。 姉妹のような仲を見せた二人の美少女のキスである。 むつきも奮い立ち、締め付けてくる直腸を跳ね返すように一物をみなぎらせた。 ずるずると尻穴から引き抜いては助走をつけなおし、穴を再度拡張しつつ奥を抉った。「はぁっ、先生まだ大きく。苦しいけど、気持ち良い。お尻、お尻壊れっ」「先輩、そのまま嫌な思いでは壊そ。もっと、もっと気持ち良くなってや」「和泉ちゃんも、和泉ちゃんも一緒が良い。先生、一緒に」「和泉、ちょい辛いかもだけど胸張って」 腕を伸ばして和泉の腰を抱き寄せ、えびぞりにさせるように小瀬に密着させる。 かなり体勢は辛そうだが、小瀬の為だと健気に和泉が耐えていた。 小ぶりな胸もピッタリと寄り添い、可愛らしい乳首が互いに擦れ合う。 その瞬間を狙い、むつきは二人の乳首を指の間に一緒に捉え軽くつまみ上げた。 乳房はやや引っ張る形となったが、こねこねと押し付けするように捏ね上げる。「乳首、和泉ちゃんと私の乳首が」「くっ付く、くっついてまう」「和泉、キスが疎かになってるぞ」 そんなの無理だという顔をしつつ、和泉は小瀬の首に腕を回した。 一応壁に肩と後頭部こそついているが、正直なところそんな所で体を支えるのは痛いのだろう。 だが何処までも小瀬の為に、その傷を癒す為に。 小瀬も心に沸く温かな気持ちに答え、片手で壁に手を付き、もう片方で和泉の腰を抱いた。「先輩、ありがとうな。気持ええ? 先生のおちんちん、うちのおっぱい」「気持ち良い。お尻が壊れそうになるぐらい、乳首も溶けちゃう。あぁ、幸せ。これが欲しかった。愛されてる、想われてる。こんなセックスがしたかったの」「小瀬、これからいくらでもチャンスはあるさ。ただ、俺にはお前に快楽だけしか与えてやれねえ。本当に好きな男が出来るまでは付き合ってやるから、頑張ってみようぜ」「もう、先生。私のお尻犯しておいて、それ?」 少し調子が戻ってきたのか、挑発的な笑みで小瀬が振り返った。 お尻を懸命に振ってはむつきの一物を尻穴で飲み込み、直腸で締め付けてくる。「お尻でまでさせてくれる良い女、そうそういないよ。セックスフレンドどころか、先生の性奴隷にだってなっちゃう。和泉ちゃんやアキラより一個上だから、待ち時間半分だよ?」「すまんが両手、前後。全部予約済みだ。遠慮しとく。そろそろ、俺も限界だ。ちょっとだけ、激しくするぞ。和泉、指入れるぞ」「先生、今はあかんて。落ち、落ちる。先輩、腰の手もっと力入れて」 和泉がちょっと声を大きくしたので、若干ながら体位を変更していった。 尻穴の奥まで犯すと同時に、小瀬のお尻を押して体の角度を甘く壁に押し付ける。 首に抱きついていた和泉も自然と釣られ、普通に立つことができた。 改めて和泉ごと小瀬を抱きしめ、逆側の手は和泉の秘部へ。 小瀬の事を言えないぐらいに愛液が溢れ、パンツの意味がないぐらいであった。 帰り如何するのか若干不安になったが、準備ぐらいしているだろう。 塗れた布地の隙間に指を差し込み、布地をどかしながら割れ目を探って膣口に指を入れる。 そのまま男の太目の指にて擬似的なセックスをしてやった。「んぅぅ、先生の指が。ぁっ、先輩キス。んぁ」「セックスフレンド名乗るなら、指ぐらいで喘いじゃ駄目だよ。未来の彼氏に膜とったきたいなら、和泉ちゃんもこっちどう?」「ぁっ、先輩あかん。そこ汚い、あかっ。ぁぅぁ、おしぃ」 壁に押し付けられ身動きが取れず、小瀬に去れるがまま和泉は受け入れてしまった。 むつきに前を弄られながら、お尻の穴を小瀬に刺激され少しだけだが指を入れられた。 拒絶の言葉も途中からは意味のないものとなり、口を開けて喘いでは涎を垂らす。 吐息も乱れ瞳も上を見上げたまま蕩けており、普段の清純な姿もどこへやら生唾ものであった。「慣れれば病み付きだから。後で、浣腸のやり方とか、洗浄の仕方も教えてあげる。うん、ちょっとだけ元彼に感謝できた。和泉ちゃんにお尻の使い方を教えられるから」「私が、気持ちあかぅ、ぁぅ。先生も、弄ったら。気持ち、ええ。前も、後ろもぉ」「やばい、和泉のあへ顔がマジでえろい。小瀬、ちょっと乱暴になるかも。てか、なってる。腰、止まらねえ」「ぅん、いいよ。先生、何時でも出していいから。もう、十分過ぎる程に愛して貰ったから。受け止めてあげる。お尻で妊娠してあげる」 もはや一枚壁を隔てた向こう側に遠慮も何もなかった。 和泉は必死に快楽に耐えて喘ぎ、小瀬もまた尻を叩かれながら穴を犯され喘ぐ。 必死に腰を打ちつけるむつきは喘ぎこそしないが、壊れるほどに腰を振っている。 誰に主導権を渡す事なく、むつきが小瀬の尻を、小瀬が和泉の尻を犯す。 もはや可憐な女子中学生の姿を投げ捨て、淫らな顔を和泉がむつきに見せて一周だ。「和泉、こっちむいて」「ぁっ、ぁぅ。先、んぅ」 いや、耐え切れずにむつきが和泉の唇を奪ってしまって一周の完成か。「小瀬の尻穴、和泉の唇。我慢出来るか、出すぞ。孕ませてやるぞ、小瀬」「孕みたい、そんな気持ちになるなんて思わなかった。いいよ、孕んであげる。先生、お尻に出して。お尻で妊娠してあげる」「何時もの妊娠プレイやん。けど……キス、先輩はまだしも。先生としてまった。へへっ、先生もう一回してや」 まあいっかと、和泉は快楽に身を任せキスをもう一度ねだる。「小瀬、和泉も。皆纏めて孕め、イク。イクぞぉ!」「声、大きい。ぅぁ、来た。どろっどろのが、お尻の奥まで」「先輩こそ、声。ひぅ、あかん。前と後ろ同時にイクゥ!」 小瀬の尻穴の中でむつきが果てて、精液を迸らせる。 卵子は何処だと直腸の奥まで流れ泳ぎ、遡っていく。 精液の迸りを直接感じた小瀬が和泉の尻穴の奥まで指を入れ、結果は当然。 連鎖的に和泉まで果てる結果となり、三人仲良く快楽の奥にまで沈み込んでいった。 セックスに夢中になり過ぎ、何処へ行ったと探されたりもしたが。 三人とも着衣を整えて、特に小瀬は着替えも済ませ、一年D組の教室へと向かい交流会と相成った。 さすがに百人以上の人数では手狭で、ぎゅうぎゅう詰めの立食パーティ状態である。 水泳部の一年生が買ってきたジュースを紙コップに注ぎ、全員に行き渡ったか確認。 それを終えてから、代表として当然の如く部長の小瀬が音頭をとった。 顧問とはいえ初日のむつきは、まだお客さん待遇で教壇の上の椅子に座っている。「それじゃあ、我が水泳部の新しい顧問となった乙姫先生との交流会、始めましょうか。かんぱーい」 一年から三年まで、似たような元気な声で乾杯と続く。 わいわいとお菓子に群がったり、近くの者とお喋りしたり。 この辺りは二年A組の面々と、さほど大差のない光景であった。「先生、ジュース一杯あるから。無くなったら、直ぐに言ってね。注ぐから」「ジュースばっかり、腹壊しそう」「私もそう思う、んだけど」 一.五リットルのペットボトルを持ちながら、アキラは待機状態であった。 ただし、私もと言ってちらりと見たのは水泳部の二年生達である。 どうやらまだ弄られているようで、点数稼いで来いと言われたらしい。 困ったねと照れ笑いしながら、割と満更でもない様子だ。 学校という空間で周囲公認で親しく出来る機会が嬉しいのだろう。「もう、アキラ。それじゃ、駄目。てんで、駄目。コップに注ぐんじゃなくて、このおっぱい。でかぱいの谷間に注ぐのが乙女ってもんでしょ」 「先輩、急に。止め、先生見ちゃ駄目。ぁっ、揉まないで」 突然悪戯を始めたのは小瀬であり、制服の上からだがアキラの胸を大胆に揉みしだく。 はっきりと分かるたおやかな胸のうねりに、何名もの乙女がくっと拳を握る。 ただ大半はだいたーんと黄色い声を上げてもっとやれと煽る始末だ。 少し感じてしまったのかアキラの口から艶やかな声が漏れ、ぴくりとむつきは耳をそばだててしまう。 しかし、この乙女の花園で食い入るように見れば、冷たい視線にさらされるのは必死。 ただでさえ、時々視線がエロイと二点減点を受けている身だ。 だが、だがしかしと苦悩しては眉間に皺を寄せ、突っ込まれた。「先生、顔に見たいって書いてある。我慢は体に良くないやん?」「和泉、俺の折角の努力を疑問系で簡単にふっとばすな。小瀬君、もっとや。じゃなくて、あまり弄ってやんな。大河内も、嫌なら嫌って言った方が良いぞ」「言って止めてくれたら、苦労はしないよ。亜子、助けて」「うーん、やっぱアキラは押しが弱いからなぁ」 しょうがないなとばかりに小瀬に言われ、ちょっとしょんぼりするアキラであった。 でかぱいじゃないもんと胸を押さえて、つつつと小瀬のそばから退避していく。 そのまま和泉の後ろまでいって、自分より小さな背中に隠れ直接助けを求めた。「ふうむ」 ただ小瀬は追撃もせず、少々考え込むように顎に手を当てていた。「そう言えば、今まで忘れてたけど。和泉ちゃん、なんでここにいるんだっけ?」 そして唐突に、本当に誰もが忘れていた疑問を今さらながら指摘してきた。 一応水泳部とその顧問の交流会なのだが、今でも普通に参加してしまっている。 一年生は二年生の和泉に意見できるはずもなく、二年生は顔見知りだっているし同い年なので気にしない。 三年生は小瀬がちょっと親しげに和泉ちゃんと呼ぶので気にしていなかったようだ。 小瀬の指摘にも、アンタが言うなという視線を向けるぐらいである。「えっと、アキラの親友の和泉亜子です。実は先生に相談があって、どうせ先生何も出来る事ないし暇だろうから。丁度良いかなって」「和泉、それが人に相談をしに来た奴の台詞か」 事実その通りなのだが、改めて指摘されると切ないのである。 だが、そんなむつきの嘆きはさらっとスルーして、和泉はその相談内容を口にした。「サッカー部の先輩に告白されたん」「ふーん……ぇっ」 なんだとっと、むつきが驚くより先に、邪魔だどけとばかりに乙女達が群がった。 年功序列関係なく、和泉を知る者も知らない者も。 乙女の一大事に興味津々、相手は誰だと詰め寄り問いただそうとし始める。 つまはじきにされたむつきであったが、内心穏やかではなかった。 相談事を知らされた瞬間、驚きの言葉と共に胸に沸いた苛立ちの答えを求め眉間に皺を寄せていた。「サッカー部って女子中等部に女子サッカーなかったよね。てことは、男子中等部のサッカー部? なに、マネージャなの?」「うん、本当はサッカーやりたかったけど。女子サッカー部ないから、せめてって男子のサッカー部のマネージャやってる」「イケメン、イケメンなの!?」「どうやろ。一応、サッカー部のエースやし、持てとるんやないかな?」 エース、男子サッカー部のエースって誰だと瞬く間に情報が整理されていく。 何処から出てきたのか、誰かの携帯の写メまで公開された。 青春の汗を煌かせシュートを決めた瞬間の一枚の激写であった。 それでなくとも、サラサラヘアーに甘いマスクでファン倶楽部さえありそうだ。 実際に、背景の隅に小さく写る女子マネの殆どの視線を集めていた。「イケメン、これサッカー部の有名なイケメン。何を相談する事があるの、付き合うっきゃないでしょ。もしくは、代わって。紹介して!」「アキラの周りは化け物だらけ。バスケ部のホルスタインとか、新体操部のお花畑とか!」「て言うか、二年A組がおかしいんだって。男子中等部とか、あの組み分けAランクから始まりZランクで終わるとか噂してるし。悔しいけど、本当Aランクしかいないし!」「はいはい、皆落ち着け。和泉ちゃん困ってるっしょ。どうどう、落ちつけぇ」 黄色い声で嘶く乙女達を、小瀬が両手を上げて落ち着かせていく。 ところで和泉の後ろにいたアキラは、肩越しに腕を回しキュッと抱きしめて何がしたいのか。 案外、むつきと同じような理由で自己主張中なのかもしれない。 それからいきり立つ乙女達を鎮め、改めて小瀬が和泉に聞いた。「和泉ちゃん、見てる限り反応薄いけど、もしかして付き合う気ないの?」「はい、ないです」 そんな馬鹿なイケメンを振るなどと騒ぎ立ちそうな部員達を小瀬が手振りで抑え続ける。「取り合えず、皆が納得できる理由をプリーズ。アキラ達と一緒の方が楽しいとか、ぶりっ子なしで」「先輩、確かに顔は良いんですけど。それを鼻に掛けてるところがあって。ほら、さっきの写メも必死に隠してるけどさり気にカメラ目線やねん」「言われてみると、皆どう?」 小瀬が部員達に尋ねると、皆が一斉に携帯の小さな画面を覗き込んだ。 和泉の言う通り、改めて指摘されると視線の向きがおかしく泳いでいるようにも見える。 だがそれでも、イケメンならソレぐらい許されるという意見が多そうだ。 ちなみにむつきは、いやまさかなと小さな苛立ちを隠し一人手酌でジュースを注いでいた。「和泉ちゃんのタイプじゃないとして、どう断ろうか考えてる?」「断るのは確定なんやけど。先輩、よりによって他の女子マネとか、部員がいる前で告白してきて。ちょっと困った事に……」「うわぁ、空気読めてねぇ。ちなみにあっちゃん、彼何点?」「情報少ないけど、エースだしサッカー十点、顔は九点。ただし性格0点。馬鹿じゃないの、自分の事ばっかで和泉ちゃんの事を全然考えてない」 小瀬が話を振ったのは、更衣室でむつきを採点した子であった。 ひかげ荘でいう長谷川のような立場なのか、手早く採点しては容赦ない言葉を送る。「先輩の言う通り、他の子の視線が厳しくて。断っても受け入れても、ちょっともう女子マネ続けられそうになくて」 溜息混じりに、本当に困ったと和泉は肩を落としていた。 部活の中心的人物、それもイケメン。 さらに言うならばかつては好きだった人だ、ひかげ荘に足を踏み入れるまでは。 そんな男に告白されて、断りでもすれば他の女子マネから何様のつもりかと言われる。 かといって受け入れてもまた、男漁りに来たのやらなんやら言われるのは目に見えていた。 現状、受け入れたとしても短い付き合いになる事も同時に見えていたが。「先生、どないしよ。それ、相談したかったんやけど」 その相談内容に、内心穏やかではないが冷たいジュースでクールダウンだ。「断る事が確定してるのに、試しに付き合ってみたらとは言えんし。考えるとしたら、サッカー部の女子マネを続けるかどうかだよな。元はサッカーやりたくて、なかったから女子マネに。和泉、お前女子マネは好きか?」「うーん、前は半分女子マネやっとったのもサッカー部の先輩が好きやったからやし。正直、続けても続けられんでもどっちでも。けど振って女子マネ止めて、身の丈に合わないから逃げたと思われるのは癪やんね」「よし、分かった。だったら、丁度良い!」 突然小瀬がそう声を大きくして言い、考え中のむつきはあっけにとられた。 相談されたの俺なんだけどと言いたいが、妙案があるわけでもなく。 取り合えず、小瀬の何やら妙案を聞いてみる事にした。「和泉ちゃん、サッカー部の女子マネ止めて、水泳部のマネージャになりなさい」「え?」「小瀬、話飛び過ぎてわかんねえ」 和泉やむつきのみならず、アキラや他の水泳部員もどうしてそうなると疑問の顔だ。「和泉ちゃんがやめ辛いなら、水泳部が引き抜くの。実際、水泳部としては和泉ちゃん欲しいし。三年全員でそのエース君に文句ぶちまけて、ボロクソにして」「あっ、それ私やりたい。思いやりのない野郎は滅べば良いと思う」 そう握りこぶしで黒いオーラを発したのは、素敵な処女喪失に失敗したみきたんだ。「先輩、あんま過激なのは。それに水泳部に欲しいって、うち水泳素人やよ。先生と同じぐらい」「そこで俺を引き合いにだすって、お前本当に良い性格になってきたな」「別に今直ぐは期待してないし。期待してるのは一年後、アキラが部長になった時の話。水泳部の二年ってさ、皆仲が良いのは良いんだけど私や一年ののりりんみたいな子がいないの」「あの、なんか既に私が部長になる事が確定してるんですけど」 何故と声を上げたアキラの疑問に、もちろん小瀬は答えてくれた。「言ったでしょ、リーダー的存在がいないって。だったら、実力順。ただ、この話になる前も言ったけどアキラって押しが弱いの。大人しいから皆を引っ張るのに向いてないし、それに部長って雑用多いから、部のエースにそれさせるのはちょっとね。実際、私水泳選手としては今一だし」「ああ、やから私にアキラをサポートして欲しいって事なんやね。アキラは名前だけ部長で、その雑用は私がする。うん、それなら水泳部のマネージャやりがいありそう」「亜子が良いなら、来年の部長してもいいかも。もちろん、頑張る」「てなわけで、どうでしょうか。先生」 何やらウィンク付きで尋ねられたが、文句があるはずもなく。 ちょっと自分の存在意義に疑問を感じて泣きたいぐらいだ。 アキラがお飾り部長になる前に、むつきがお飾り顧問になっている。 心の中ではちくしょうと漏らしつつ、無理して笑顔を作って頷いた。「和泉の件はもちろん、マネージャ作るってのは良い案かもな。もう二、三人追加しても良いぐらい。監視員って意味を含めて。人数多いから、俺の目も行き届かないし」「んじゃ、今度募集かけますか。先生の合意も得られた事で、和泉ちゃんを水泳部のマネージャに引き抜くって事で。はい、挨拶」「えっ、あの……なんや、そう言う事になったみたいで。よろしくお願いします。取り合えず、今出来ることとしては男子中等部のサッカー部の情報を公開するぐらいですけど」 和泉としては軽い冗談のつもりが、何人かの目がキラリと光った。 サッカー部のイケメンエースの正体が空気読めない性格0点とわかったのはつい先程。 その逆で隠れたイケメン、良い男の情報が聞けない事もない。 何しろここは女子中等部、男子の影など教師にしかなく言ってしまえば男に飢えた雌豹の巣だ。 早速とばかりに手を挙げてはアピールして、和泉に言った。「サッカー部のお勧めの物件は。隠れたイケメン、良い男情報頂戴、和泉ちゃん!」「えっ、本当に公開するん? えっと、三年生やったらフォワードの染岡さんかな。体が大きくてちょい強面やけど、重い物持ってたらぶっきらぼうに貸せって強引に奪ってく。お礼言うと危なっかしいんだよって赤くなってそっぽ向く照れやな一面も。後輩の面倒見も良くて、慕われ度は断トツです」 まさか本当に隠れたイケメンが出てくるとはと、誰もが唸っていた。「和泉先輩、一年の朝日のり子です。のりりんって呼んでください。一年生のイケメン希望です」「一年生でイケメン、うーん。イケメンかどうかはちょい怪しいけど。宇都宮君かな。まだ可愛い悪戯小僧って感じやけど。近所のお姉さんに可愛がられてるから、女の子の扱いも仕込まれてて女子マネに自然体で接してる。年下好きな人が好きそうなタイプ、同年代も彼の今後の成長に期待?」「何この子、お宝情報の塊なんだけど。和泉ちゃん、和泉ちゃん。私クール系が良い」「私、頭脳派!」 段々と注文が怪しくなり始めていたが、サッカー部以外からも和泉が人名を挙げ始めた。 さすがに麻帆良女子中でのみ活動する生徒より、男子中等部に混じる女子マネの方が男の子と触れ合う機会が多いからだろう。 半分水泳部員に揉みくちゃにされながら、和泉は懸命に記憶を掘り出し答えている。 二年の夏前という中途半端な時期に所属部を変えるのは勇気がいるが。 この調子であるならば、友人にも先輩、後輩にも困る事はないだろう。 隣で満足そうにうんうん頷いている小瀬には、もはやお手上げであった。「和泉ちゃんはピンチの脱出、部員は男子中等部の情報が手に入って、もちろんアキラも親友と一緒の部活で皆ハッピー。私も先生のセックスフレンド仲間がいて楽しみだし?」「最後の、大部分占めてるだろ。お前も、和泉の情報聞いて今度こそちゃんとした男、捜せよ」「えー、しばらくはいいや。先生と和泉ちゃんがいれば。先生、今なら誰も気付いてないし、抜け出してセックスしよ。ゴム、その鞄の中にあるでしょ? 夕方の校舎でとか、乙女の憧れのシチュエーション。それとも、レイプレイする?」「あるけど、部長がガガガ痛ッ」 後ろから抱きつくようにしな垂れかかれ、耳に吐息を吹き掛けられていると二の腕に強烈な痛みが走った。 万力のような強さで男でも柔らかい肉を狙うとはなんと非情な事か。 誰かなど考えるまでもなく、こんな事をする人物は他にいない。「先生、さっきやっぱり先輩と」「アキラってば妬かないの。ちょっとアナルセックスしてただけ」「アナル?」「やぁん、もう。普通ならかまととぶってるだけなのに、アキラだから許しちゃう。お尻、お尻の穴に入れてもらってたの」 ぼふりとアキラが赤面すると同時に、むつきも責め苦からなんとか解放された。 カッターシャツの袖をまくるとそれはもう、真っ赤な抓りの痕がくっきりと。 それにしても、普段嫉妬しないくせに、小瀬だと嫉妬して。 今一、アキラを含め、美砂達の嫉妬の沸点が分からない。 以前のように、ゲームに夢中でスルーされるよりは幾分ましだが。 それはさておき、和泉の水泳部マネージャ就任が決まり、むつきとしても少し安堵できる結果であった。 -後書き-ども、えなりんです。久々に、原作乖離。本来振られる側だった亜子が振る側に。たぶん、背中の傷について開き直った結果、良い笑顔になったからでしょう。というか、亜子が無茶苦茶むつきを頼りにしている。流されたとはいえ、キスまでも。五番目当確です。あとサッカー部の染岡さんと宇都宮君はイナイレから拝借。イナイレ×ネギまを書こうかとプロットまで書いた事があるので出さざるを得なかった。需要なさ過ぎるだろうと断念しましたが。ちなみに、イナズマイレブン、略してイナイレです。面白いですよ。GOは全然見たことないですがね。それでは次回は土曜日です。