第四十六話 七月三十一日それが決戦の日です 期末中にさえ一悶着ありつつも、待望の夏休みまで残り一週間となった。 最下位突破さえ果たした勉強のご褒美は、昨晩に果たされた。 一時弾薬庫が炎上した事件こそあったが、在庫一層の大セールである。 銃身が焼きつくまで打ち続け、美砂やアキラ、夕映に小鈴といった恋人のみならず。 もはやセックスフレンドを寧ろ望む和泉を筆頭に雪広や長谷川。 あと少しだけ好奇心に負けて、普段より真剣に観察していた葉加瀬など。 むつきの花びらの舞によって八面六臂の大活躍で、ひかげ荘の乙女達がイカ臭く染められた。 現在、殆どの乙女達が疲れから爆睡中で、面々の部活動は午後からとなっている。 普段休日はひかげ荘でエッチ三昧にも思える彼女達だが、当然ながらそんな事はなく。 各自部活動はおろそかにならない程度には参加しているのだ。 むつきもまた午後からは水泳部の顧問としての仕事があり、午前中はせめて寝ていたかった。 いたかったのだが、「おい、早くしろ。長考など十年早い、下手な考え休むに似たり。しかし、貴様も精神は軟弱だが精力はタフだな。アレだけ撃ち放って、まだ残弾があるのか」 早朝から露天風呂にて碁盤を持ち出し、湯船は無理だが外の岩場で対局中であった。 夏なので温泉の湯気だけで体は十分に温められ、日差しがさらに肌を焼いてちりちりする程だ。 むつきの対面にて胡坐から立て膝をつき、肘を立てかけ顔を支えているのはマクダウェルである。 お風呂場故に全裸であり、むつきからは無毛の割れ目が惜しげもなくさらされていた。 マクダウェルが残弾と言ったのは、碁盤を挟んだ対面に座るむつきがそそり立たせている一物だ。 腕に抱えた少女の割れ目を隠すように、天を貫いている。「膝の上には全裸の夕映がいて、立たない方がおかしい。もっとも、一分ぐらいはマクダウェルのお陰とも言えなくもない。恥じろよ、少しは」「先生、恐らくこちらから攻めた方が戦術の幅も広がりそうです」「ルールさえうろ覚えで戦術と言われてもな。とりあえず、夕映の言う通り打つけど」「貴様なんぞより、綾瀬夕映を鍛えた方が早そうだな」 強い弱い以前に、夕映がしかも全裸で腕の中にいて集中できるはずがない。 長い髪は纏められており、滅多に見えない夕映のうなじの上を珠の汗が滑り落ちていく。 湯気に混じり鼻腔をくすぐるのは、夕映特有の甘いミルクの匂いである。 誘われるようにキュッとお腹に回した腕を締めれば、互いの汗で滑った肌同士が滑った。 それが判るからこそ、気恥ずかしげに夕映が腕の中で小さくもがき、以下無限ループであった。「理詰めのゲームは嫌いではないです、が。今は理詰めの効かない恋愛ゲームに必死ですので。機会があれば、としかお応えできないです」 お断りの言葉の後も、もぞもぞと逆にむつきの一物にこすり付けるようでもあった。 そんな恋人同士のアレなプレイはさておき、何時の間にか居ついたマクダウェルである。 ネット碁会にてsai@evaは押しも押されぬ大人気棋士。 その噂を聞きつけ、わざわざ別サイトから移籍してまで猛者が対局を申し込む程である。 対局の閲覧数も断トツで多く、一部では戦績を纏めたファンサイトがあるほどだ。 しかしながらチャットでの発言は一切なく、不興を買うような自己アピールもない。 そもそも一切チャットで喋らず、黙々と勝ち星を拾い集め続けているのだ。 むしろ何時チャットで投げられた質問に答えてくれるのか、向こうが待つぐらいである。 まさか本物の佐衣かと囲碁の打ち筋など、検証サイトまである始末。 互角の腕を持つ碁敵であった学園長が久しぶりに打ち、ボロ負けして近衛に泣きついた事件は記憶に新しい。 その直後、セクハラはあかんとトンカチで撃退されていたが。「最も、誰かを鍛えずとも今や向こうから強力な打ち手が現れる。まうすとやらでカチカチとやや情緒に欠けるが、ねっと碁とは素晴らしい発想だ」「水泳と二束の草鞋はきつい。もう駄目、投了」「盤上は真っ黒です。オセロですか。むしろ何故もっとはやく投了しなかったのか」 膝の上の夕映を抱きしめつつ、負けた負けたとごろんと降参の姿勢である。 だが買って当然、何の面白みもないとマクダウェルは若干しらけた顔だ。 自分から対局だと持ちかけておいて、随分な態度もあったものである。 そこで何やら思いついたのか、悪戯心をむくむく育てたマクダウェルが寄って来た。 その視線は、体の上にいる夕映が転がり落ちないように支える第三の手にあった。「乙姫、そのままでは辛いだろう。綾瀬夕映はセックスでは役立たずだ。手っ取り早く、私がイかせてやろうか?」 質問の途中でありながら、マクダウェルアは寝転がっているむつきに足を伸ばしていた。 夕映の股座からそそり立つ一物の竿を、小さな足で潰し、指先で挟んでさえ。 器用に小さな足のさらに狭い指の間で、シュッシュと竿の皮を巻き込み擦り上げる。 小さなそれこそ小学生とも見紛うブロンド幼女の足コキとは。 人が人なら狂喜乱舞の状況だが、やはりむつきはむつきであった。「やめろ、マクダウェル。本当に止めて、凄い事になるから!」 ガバッと跳ね起きるようにし、足コキ中のマクダウェルの足を払いのけた。 それにカチンと来たのか、マクダウェルは強引にでも継続しようとしたのだが別の方向からも制止の声があがった。「本当に止めるです、マクダウェルさん。先生は責めるのは好きですが、責められると即座に心が折れるです!」「ちっ、とことん私と相性が悪い奴め」 湿気の多いだけでなく、別の理由からも目元があやしいむつきをみて溜息をついていた。 むつきとてちょっと嬉しかったのは本当だが、限度というものがる。 可愛らしいお人形さんのような容姿のマクダウェルだが、その内面は絶対にSだ。 反発するどころか、一方的に折られかねないと夕映を抱き上げ少し距離をとる。 そこで実際に詰まらんと捨て台詞を残して、碁盤を両手にマクダウェルは背を向けていた。 ひょこひょこ振り返る事なく、足で引き戸を開けて出ていってしまった。 実はあれで竜宮城に当てられ、欲求不満なのかもしれない。 夕映がいるので直視は避けていたが、記憶を思い起こせば多少濡れていたような。 囲碁を死ぬ程対局するという欲求もまた存分に満たしているだけに、本当にそうなのかもしれない。 かといって、現状ならいただきますというわけにも行かず、仕切りなおすように言った。「さて、最後に寝汗を流して、俺達も出ようか。夕映も午後から、図書館探検部だろ?」「はい、ですが今日は夏休み前に大規模探検計画を行うだけです。そして恐らくは、その後でパルの原稿の手伝いになるかと」「俺の可愛い夕映に強制労働か。良い性格してるじゃねえか、早乙女の奴」「あれでも一応、認めたくはありませんが親友の一人ですから」 徹夜とか無茶するなよと注意しつつ、夕映を横抱きに湯船へと向かう。 当然、道中は恥ずかしがり胸を腕で隠し身を捩る夕映を視姦しつつ。 最近ささやかな胸がささやかな成長を始めつつあるそうだ。 実際にセックスしまくる美砂やアキラほどではないが、着実に。 湯船に浸かり、改めて胡坐をかいた上に夕映を座らせ胸と一物のそりでがっちり固定する。 少しだけと夕映に断っては、腰を掴んで前後に動かし性器同士をすりつけた。「夕映の肌がすべすべで出ちゃいそうだ。お湯汚すからしないけど」「先生、やっぱり私の中に入りたいですか?」 ここまでしておいて、入りたくないなどと言えるはずもなく。 急かすようで悪いのだが嘘はつけず、むつきは頷いていた。 そうですかと呟いた夕映が突如立ち上がった。 肌の上にお湯を滴らせながら、可愛い小さなお尻を見せながら。 そして振り返ると、お湯で温められた肌以上に顔を赤くしながら振り返る。 麻帆良祭以来、ひさしぶりにむつきに全てを晒して指で割れ目を開いて見せた。「先生、ちゅってキスください」「夕映がそうして欲しいなら」 割れ目を開いた先は、まだ未成長のビラビラがあるだけで膣口まで直ぐに見えた。 明るい場所で開いて見せるなど、余程恥ずかしいだろうに。 舌を入れたくもなったが余計な事はせず、膣口に唇を触れさせるに留めた。 注文通り、聞こえるようにちゅっと音を立てると、ざぶんと夕映がお湯に沈んだ。 飛沫が跳ねて顔に掛かったが、大事な部分にキスが出来て悪い気はしない。「す、すみませんです」「なんのなんの」 真っ赤になって俯きながらの謝罪に、どう致しましてと抱きしめる。 背面座位から対面座位に変わり、おでこにももう一度だけキスをした。「で、出血大サービスの理由は? いや素股しておいて説得力ないが、せかしてるわけじゃないぞ。別に中学卒業ぐらいまでは平気で待つし。その後だって待つぞ」「気が長すぎるのも考え物です。これでも焦っているのです。先生、恋人でない亜子さんとキスをして、長谷川さんと委員長に先日慰められたと」「何時も好意をがいがり削ってごめんなさい」「責めているわけでは、それが先生だともはや理解していますし」 夕映だってファーストキスは捧げたし、エッチな事も一杯されてきた。 それでも和泉達セックスフレンドとは立場が違う、嫁とはいかないまでも恋人候補ぐらいのつもりではいたのだ。 だと言うのに、和泉達がどんどん積極的に関係を強め始めている。 特に和泉などは完全に信頼して、何時処女をと言い出してもおかしくはない。 だからこそ、何時までも先送り先送りにする事に焦りが出てきてしまったのだ。「先生、夏休みに入ったら一つお願いがあるです。一度で良いです。のどかの男嫌いが何処まで治ったか、確認の意味も込めてのどかとデートして欲しいです」「ちょい複雑だが、期末の打ち上げでまた五メートルに戻ったぞ。最近やっと三メートルまで縮めたのに」「春先、卑猥な発言で十五メートルの記録を出した時に比べればないも同然です」 夕映が言っているのは、図書館島で彼女としっぽりと発言した時の事だろう。 早乙女も戻す為にまた三ヶ月と言っていたが、思ったよりは掛からなかった。 麻帆良祭の魔力なども手伝ったのか、頑張ればデートぐらいできるかもしれない。 さすがに手を繋いだりは無理だろうが、普通に出かけるぐらいなら恐らくは。「最近ののどかを見ていると、ややハードルは低いですが。のどかが最後までちゃんと男の人と、先生とデートが出来たのなら」 キュッと一度は踏みとどまるように瞳を閉じ、深呼吸をしてから言った。「先生と結ばれるです。のどかの為ばかりでなく、私自身も自分の恋に向かって歩みたいと思います」「そうか、その勇気が凄く嬉しい」 今一度キュッと夕映を抱きしめ、なんと夕映もまた抱き返してくれた。 やや震える手でゆっくりとだが、大事なものを抱えるように。「小さいけど柔らかくて温かい。宮崎とのデート何時にする?」「逆に先生は大きくて硬いです。卑猥な意味ではなく。もう先延ばしはなしです。のどかに説明や特訓もありますので七月三十一日それが決戦の日です」「分かった、それまでに手伝える事があれば言ってくれ。なんでもする。後、騒ぎそうな早乙女にもちゃんと隠さず説明しておいてくれ。変な勘ぐりされても詰まらん」「あまり大勢に教えると付いて行きかねないのが心配ですが。図書館探検部とひかげ荘メンバーにはきちんと説明するです。後者も、先生を大っぴらにデートさせるのですから」 むつきも見咎められて怒られないよう、担任の高畑はもちろん、親しい先生や新田には話を通しておくべきか。 浮ついた気分となる夏休みに教師が生徒とデートしたなど格好のゴシップだ。 大騒ぎにならないように、先手を打って最低限は説明をしておく必要がある。 宮崎の男嫌いは割りと有名なので、その為と言えば通じるであろう。 男嫌いが偶に傷だが、礼儀正しく真面目で努力家の彼女は先生方にも人気なのだ。 今時、こんな素直で可愛い生徒がいるのかという意味で。「上手くいくと良いな。いや、結果セックスできるからとかじゃなくて。宮崎の為にも、夕映の為にも」「のどかの事はそれ程までには心配していません。春からずっと、先生を練習台に喋りかけさせていましたから。心配なのは、その後。上手く出来るか、今から胸が張り裂けそうです」「心配するな、最高の夜にしてやるから」「はいです」 そのままむつきの胸に自慢のおでこをぽんと乗せ、抱きしめあう。 まだ早朝で気温はそれ程高くはないが、現在は温泉に浸かり中である。 のみならず少なからず想う相手と共に全裸で密着すれば気分は上限知らずに高揚した。 むつきの一物はもはや夕映の股座で、ギンギンに膨れ上がって彼女を持ち上げる程だ。 夕映も割れ目に食い込もうとするそれに、気付かないはずもない。 お互いにどきどきと心音に耳を痛めながら、相手に聞かせるように抱きしめあった。「夕映、ごめん。前借り頼んで良い?」「こちらこそ、お願いするです。最後の一線さえ超えさえしなければ、何をしても。和泉さんのおかげで恋人の面子を守るのも大変です」「夕映顔をあげて、こっちを向いて」 まだ一ヶ月にも満たないが、久方ぶりのセカンドキスであった。 サード、フォースにフィフスと英語で数え切れない程に繰り返す。 それだけに留まらず、今日の夕映は少し積極的である。 自ら舌を出してペロッとむつきの唇を舐め、パスタの食べさせ合いの時の様に口を開けた。 もちろん、この場にバスタなどあるはずもなく、待ち受けているのは別のものだ。 本当に恋人の面子を守る為に、真っ赤な顔で必死な様子である。 むつきも直ぐに顔を交差させるように傾け、開けられた口にしゃぶりついた。 ぐにぐにと小さな夕映の口の中を舌で蹂躙しては、唾液を啜り飲む。「んぷっ、はぁこれが大人のんぅ」「夕映、色々と触るぞ」 相変わらず口を攻め立てながら、むつきはお湯の中の夕映の体に手を這わせだした。 Aカップのささやかなふくらみを手のひらですっぽりと。 むしろ乳首だけの方が楽しみがいがある胸に触れてはふにふに刺激した。 まだ性感も未発達なのか、時々痛そうに夕映が顔をしかめてさえいる。 なのでもっと刺激を落とし、十本の指先を這わせ、愛撫というよりはくすぐりに近い。 揉むのではなく、肌の上を指先で触れるだけで、時折乳首を突いてあげた。 くすぐったいのか、感じてしまったのか、これまた時折夕映が身震いをする。「んぅ、痛くないですけどくすぐったいです」「いずれそれが快感に変わるから、続けるぞ」 丁寧に丁寧に、まだ硬いパン生地を徐々にこねて柔らかくするかのごとく。 時間をかけて愛撫しては、段々と呼吸が荒くなり唇を塞ぐのは可哀想になってきた。 そこで呼吸をさまたげないよう、キスをする場所をおでこやくびすじ、耳元と変える。 特に耳元では耳の奥まで犯すようにちゅっと言う音を大きく聞かせた。「キスマークは駄目です、パルに見つかったら」「今は夏だから、虫に食われたで通用する。首筋は見え辛いから」「聞いてはいたですが、先生マーキング好き過ぎです」「夕映みたいな可愛くて綺麗な子、マーキングしとかないと不安でしょうがない。ただでさえ、大学部までの合同部にいるんだから」 多少の痛みに顔をしかめつつ、それでも夕映はキスマークを受け入れていた。 首の裏近い場所に吸い付かれ、うっ血させられ。 目視こそ出来ないがしっかり赤くなっているだろう事は理解できた。 本当に仕方のない人だと、呆れはしても少し嬉しくなったり。 今日はキスマークを隠す為にも、少し熱いがハイネックのインナーを着ようと考えた。 ならば、別にもう二、三個ぐらいは構わないのではないだろうか。「先生、首の根元とかならもう少しだけ。それとも大事なところが。沢山の愛撫でむずむずと、あの」「大事なところって?」「おまんこですが、なにか?」 直前までの恥ずかしがりようはなんだったのか、あっさり答えられてしまった。 羞恥プレイ敗れたりと、今更これ以上赤くなりようがない顔でしれっと。 どうやら夕映は言葉責めが余り効かないタイプのようだ。 以前も濃厚男汁を名前は名前、味は味と割り切っていた。 言語に関しては、なかなかに攻略が難しいようである。 だが本当に効かないのか、ここまですればと耳元で囁いて見た。「夕映は男の子と女の子、どっちが欲しい?」「それは先生と私の赤ん坊という事でしょうか。これは中々、難しい。ただ腕白坊主は少々、しかし親としてそのような事を。生まれた子を有るがまま」「男の子だったらゆづき、女の子だったらむつえとかどうだ?」「ゆづきとむつえ、男の子と女の子。先生とぁっ、私の赤……赤ん坊」 ゆっくりとその意味を染み渡らせるように囁き、それは成功を収めた。 子宮が直接刺激でもされたかのように、お腹を押さえて夕映が丸くなった。 俯き加減で良く見えたうなじもカッと赤く火照り始める。 ちょっと痛い記憶から抜粋した言葉責めだが、やや遅効性だが効いたようだ。「夕映お母さん、むつきお父さんとつくろうか。ゆづきとむつえに会える様に」「先生、待ってください。ぁっ、背筋をぞくぞくと。私が母に、人の母に」 思い出しても見れば、初めて関係を持った時もそうだった。 普段の妊娠プレイをしたら、人の母親にと夕映は感動したように呟いていた。 どうやら夕映も、むつきの理想の生徒であるさよと似たタイプらしい。 孕め孕めと乱暴気味にするのではなく、子作りの為にと励む方が感じるようだ。 前者が美砂やアキラ、小鈴もか、後者が夕映という事になる。 胸を刺激する指を下ろしてみれば愛液がお湯に滲みながら割れ目から溢れていた。「将来、目指せ一姫二太郎だな。夕映、しっかり濡れてる」「先生が子供の名前まで。二人の名前を合わせるなど、字画を優先する今の風潮から外れた古風な。嫌いではありませんが」「最低五年後だが、夕映が望んでくれるなら俺は頑張るぞ。産んだ後の方が大変だろうけど」 お湯の中ではこれ以上は無理だと、夕映の脇に手を添えて共々立ち上がった。 今まで背を預けていた岩場へと夕映に手をつかせ、腰を掴んでお尻を上げされる。 もちろん挿入こそしないが、両足はかかとを付けるようにぴったりと。 やわやわと産むにはまだちょっと小さなお尻を撫でつけながら、耳元に唇を寄せた。「夕映、ちょっとお尻痛くなるかもしれないけど」「構わないです、予行演習とでも思えば。ゆづきとむつえに会う為の、会う為の」 余程気に入ったのか、ぽっと頬を赤らめ会う為にと繰り返す。 可愛いなあと胸を締め付けられては、後ろから夕映を抱きしめた。 自然とピッタリと閉じられた太股と性器の三角地帯に挿入されていった。 当初、お湯で濡れているだけなので抵抗感があったが、それも性器に触れるまで。 割れ目からあふれ出していた愛液が潤滑油となって滑る。 もちろん、一度だけでは足りず、ぱんと竿の根元とお尻で拍手を行ないながら。 引き抜いてはもう一度愛液を塗りたくるように、お尻を打ちつけた。「くぅ、大事な所がこすれ。でも少しお尻が、先生あまり激しくは。真っ赤なお尻で行けば、部活後のシャワーで笑われてしまいます」「夕映が望むままに、動き変えるぞ」 パンパンとこれぞセックスとばかりにお尻をたたき上げていた動きから一転。 腰の前後の動きを押さえて、むつきは素股への挿入の角度を色々変え始めた。 浅い動きながら、お尻ごと突き上げるように、太股にこすりつけるように。 はたまた幼い性器を割るが如くやや強めに背伸びして竿で夕映を支えたり。「はぅ、先生のいやらしい腰使いが容易に想像つくです。先生に私と言う存在が犯されているです」「夕映の愛液で、膣の中みたいにぬるぬるしてる。気持ち良いぞ、夕映の体が気持ち良い」「正直、私も少々。んくぅ、気持ち良く。これがセックス、パルの手伝いで色々知ったつもりではありましたが。見るや聞くと、実際にするでは全然違います」「本番はもっと凄いがな。夕映、どう凄いのか教えてくれ」 ぬちゃぬちゃと愛液ですべり肌と肌、性器の隙間を汚す音が絶えない。 両手も夕映の腰を離れては、ささやかな胸を指先で愛撫したり、うなじにキスしたり。 その度に感じては素直に喘いでくれる夕映に囁き尋ねる。「見聞は所詮、一方通行。ぁっ、けれどセックスは双方向。先生の熱くて硬い竿が、私のんぅ。太股と性器の間で暴れてるです。私の体、気持ち良いですか?」「ああ、気持ち良いぞ。夕映が感じてくれるならなおさら。匂いも、夕映の髪、夕映の体臭。分かるか、夕映を感じれば感じるほど大きくなる」「大き過ぎて、少し怖くなりさえ。嬉しい、先生に気持ち良くなって貰え。お互いに与え合う、これがセックス。セックスなのです。ゆづきやむつえには、真っ先に教えるです。この双方向、与え合う無償の愛を」「夕映は将来、教育ママさんだな。けど、その為にはお母さんは勉強できたんだぞって言えるようになっておかないとな」「ぁぁっ、バカレンジャーは既に卒業ぅ。したです。けど、もう少しだけ頑張るです。ゆづきやむつえに誇れる母に、先生もあん。もう少しだけ心を鍛えるですよ」 こいつめと、少々刺激を強くして竿で割れ目を押し上げ夕映を持ち上げた。 軽い夕映だからこそできる手だが、しっかりと伝わっている。 足が届かず背伸び状態で、必死に岩場にしがみ付くように耐えていた。 まだ未挿入ながら夕映の膣がキュンキュン締めているのが何故か分かった。 気のせいかもしれないが、増える愛液だけは実際に感じられた。「先生、少し辛いです。抱きしめて、立ったままお願いできないですか?」「その代わり、しっかり太股締めてくれ。いくぞ、よっと」 夕映の体を後ろから抱きしめるように抱き上げ、代わらず股を竿で支えた。 完全に体が宙に浮いた状態で、夕映は荒く息を乱しながら両手両足をだらんとしている。 感じすぎて全く体に力が入らないのか、これはこれでむつきも辛い。 三本目の腕、または足がなければとてもとても支えられはしなかっただろう。 夕映の背中と自分の胸をぴったりとつけ、脇下から回した腕でがっちりとホールド。 少しだけ後ろを振り向いてもらい、口付けしながら腰振りを再開する。「夕映、凄く軽い。早乙女とか実は嫉妬してないか?」「その分、ぁぅ。何時も背や胸で、弄られるですぅぁっ」「じゃあ、決戦が上手くいったら一杯ここに出してやるからな」 ここにと、子宮があるであろう場所をなでてやると、夕映の腕が動いて重ねられた。「柿崎さんやアキラさんが、言ってたです。女性ホルモンが出て胸は大きく腰は締まると。その時は思う存分にあやかりたいものです」 だから一杯と振り返り潤んだ瞳で見上げられ、尚更一物がたぎってきた。 今でこそ素股であるが、その時は夕映の中である。 その時を想像しつつ、今は太股と性器の間で愛液に塗れつつ挿入を繰り返す。 やや逆上せ始めたように二人して、はあはあと荒く呼吸を乱して密着しあう。 段々むつきにも余裕が失せては挿入の角度が甘く、腰が強く振られ始めた。 ぱんぱんとお尻を叩き、ごめんねと謝るように言葉なくキスで伝える。 仕方のない人だとは先刻承知とばかりに頷き返され、許可を得た。「夕映、赤くなったら小鈴謹製の軟膏塗ってやるからな」「そのまま、ぁぅんっ。別のプレイに、移行はぁ、しそうですが」 ただそれでもあまり激しくはせずゆっくりと高めあっていく。 元々夕映は美砂やアキラと違い体がさらに出来ていないのでコレぐらいが丁度良い。 ゆっくりと、だが着実に気分を高めあってはついにその時が来た。「夕映、そろそろ」「このままでは目の前の岩場に掛かって汚れるです。だから、そこに私を」 限界が近く、内心焦りながらもむつきは夕映の提案に従った。 岩場の上に夕映を座らせ、両足はぴったりと閉じたまま。 足が邪魔でキスもできないが、もはや本当に二人共長くはないのだ。 体位を変えてすぐに、むつきは夕映の両足に抱きつきながら再びの挿入である。 お尻での拍手に咥え、愛液が潤う音もプラスして挿入を繰り返した。「夕映、また夕映にかけるぞ。夕映を俺の精液で汚すから」「先生を受け止めるです。ゆづきとむつえをお腹で、母としてお腹で」「もう直ぐ、夕映。夕映、イク。ゆづきとむつえが、来たぁ!」「んくぁっ、熱っ。二人共暴れないで、母のお腹がぁぅ、壊れて。しまうです!」 びゅるびゅると迸った精液は、夕映のお腹の上に飛び散り広がっていった。 体勢的に全ては受け止めきれず、多少は垂れてお湯の中へと落ちてしまったが。 大半は夕映のお腹で受け止められ、卵子は何処だと夕映の言う通り暴れている。「はぁふぅ。一杯出たです」「気持ち良かったぞ、夕映。宮崎とのデートが成功したら、その時はな」「お預けの連続だったですから。その時は、存分に私を味わって欲しいです」「その通りなんだが……」 夕映がお腹の上の精液を手でぬりぬりしながら言うも、むつきは少し気まずそうだ。 その意味を直ぐに夕映も察して、頬をぽっと赤く染めていった。 まだまだ一度程度ではむつきは元気であり、鈴口から精液をとろとろ流している。 その時はと言うまでもなく、今直ぐにでも挿入抜きで夕映を味わいつくせそうだ。 だからむつきは、夕映を横抱きにしてお腹から精液が垂れないよう注意しつつお湯から上がっていった。 目指す先は、脱衣所ではなく体の洗い場である。「すまん、もう少し付き合ってくれ。この聞かん坊、最近本当に言う事を聞いてくれなくてな」「知ってるです。けど、あまり激しいのは午後に響くので。居眠りして原稿を涎で汚してはパルに叱られると言う屈辱的仕打ちさえありうりますので」「早乙女って誰からも酷評されるが、嫌われないのが割りと不思議だ」「夏の嫌な風物詩の蚊のようなものです。居たら居たで立腹ですが、居ないなら居ないでどこか寂しいというか、地球温暖化等を疑うです」 それでも結局、酷評からは抜け出せなかったようで。 最後にはどうでも良いやと二人に話題ごと投げ捨てられる早乙女であった。 そしてむつきは夕映を抱えつつ、椅子に桶で掛け湯をしてから座り込んだ。 膝の上に夕映をうつし、胸の立っている突起をつついては手で隠され。 イチャイチャしながらお互いに洗いっこをしては、手コキをしてもらったり。 皆が置き出すまでは二人きりで存分に愛し合った。 -後書き-ども、えなりんです。恋人未満という言葉が、もはや建前以下な件について。もうこれ、夕映は立派な恋人だと思います。当初、中途半端な立ち位置に立ったが故に、進むも下がるも出来なくなった的な。あとは本丸が既に陥落している事に本人が気付くだけです。もう数話、期末後のお話をしてから夏休み突入です。そして夏休みが終わるまで、五十話近くあります。これもう、ネギが来るまでもちませんwそれでは、次回は土曜日です。