第八十六話 あやかの女の子に先生の殿方を ついに長丁場の特別修学旅行が終わったのは、既に昨日のこと。 八月の十七日、特別修学旅行はむつき達にとって半分仕事の為、旅行疲れを取る休みを貰っている。 その為、今日だけは完全フリーなわけだが、また明日からむつきは忙しい。 帰ってきて直ぐに、今度は三日間の水泳部の強化合宿に行かなければならないのだ。 しかもそれが終わって直ぐに今度は水泳部の全国大会。 顧問初体験のむつきには死ぬ程忙しくなる為、今日を置いて安らぎの日はない。 そして、そんなむつきの目の前には安らぎの象徴が小忙しく働いていた。「えっと、後はパンをトースターで……」 ぱたぱたとエプロン姿で台所を駆け回っているのはあやかである。 ただ台所になど滅多に立つ事はなく、たどたどしい手つきが幼な新妻のようで微笑ましい。 可愛いなあと、テーブルに両肘をついて頬に手を当てているむつきの目の前にはあやかが用意した洋風の朝食が取り揃えられていた。 プレーンオムレツに焦げ目をつけたハムに、プチトマトが添えられている。 サラダ代わりの野菜スティックには、手作りのマヨネーズもある手の込みようだ。 デザートのヨーグルトには雪広が家から持ち込んだジャムが数種類。 後足りないのは、あやかが口にした通り主食となるパンぐらいだった。「あやか、慌てなくて良いぞ。可愛い新妻が頑張って台所に立つ姿を見てるだけでお腹が膨れてきそう。うん、腹は減ってるけどね」「新妻……もう、少々。一分も掛かりませんわ」 パンをトースターにセットした後、むつきの言葉を耳にしてあやかが頬を赤くする。 パンが焼ける間、急に手持ち無沙汰になり、エプロンの裾を弄ったりむつきをチラ見したり。 もうたまらんと、後ろから襲いたくなったが我慢我慢である。 そもそも、何故こういう状況になったかというと、特別修学旅行最終日前にむつきが倒れたからだ。 おかげであやかとの約束が伸びてしまい、他の皆が気を利かせてくれたのだ。 現在、ひかげ荘にはむつきとあやか以外、誰も居ない。 半分済んでいるエヴァや絡繰でさえ、久方ぶりに家の方に帰って行っている。 今日の午前中だけは、むつきはあやかの独り占め、そして昼間だが初夜なのだ。 初夜も待ち遠しいが、あやかの愛がこもった朝食も待ち遠しい。「はい、お待たせして申し訳ないですわ。この雪広あやか渾身の朝食、冷めないうちに」「あやか、そっちじゃない。こっちこっち」 ふんすと腰に両手を当ててどや顔し、対面に座ろうとしたあやかをむつきが手招いた。 最初、何故向き合って食べないのかとあやかが不思議がったのも数秒。 むつきが引いた隣の椅子に座り、差し出されたフォークが全ての答えであった。「あやか、功労賞にまず一番に。ほら、あーん」 むつきが差し出したフォークには、今しがたあやかが作ったプレーンオムレツが。「あーん……あら、試食時よりも随分。味付けが馴染んだ気が」「愛情の魔法って奴だ。あやかも、食べさせてくれ」「ぁっ、はい。そ、それでは、先生。どうぞ、お食べになって」 次にあやかもプレーンオムレツをフォークで切り、一口サイズを持ち上げ差し出してくれた。 超幸せと満面の笑みでむつきはそれをパクリと一口で咥え込んだ。 熱々でふっくら卵の中からとろりとした半熟のそれがあふれてくる。 味付けはちょっと甘めに、体の隅々までそれが行き渡り体が芯から起きて来る様だ。 あまりの上手さにキュッと瞳を瞑り、目尻に涙が出てきた。 しかも、ちょっと眼を開けると、美味しいですかと上目遣いで心配そうなあやかが。 一旦フォークをテーブルに置くと、心配ご無用とばかりに肩を抱き寄せた。「超美味しい。あやかの愛情たっぷり、料理の上手い嫁さんがいて嬉しい」「良かった、何しろあまり自ら台所に立つ事はありませんので。昨晩は五月さんに随分と無理を言ってご指導を」「慣れてない事を一生懸命、なお嬉しい。腹ごなしして、一緒にお皿洗ったら……なっ。可愛がってやるから、幸せにする」「はい……」 それ以外返す言葉がないと、刻一刻と迫るその時を思いあやかは赤面しっぱなしだ。 初期と言って良いか、ひかげ荘の初期メンバーの中でのおおとりである。 むつきもこれ以上は伸ばせないと気合が入っており、あやかもそれに気づいていた。 たった一人で気合の入ったむつきを満足させられるのか。 そしてその攻めに自分は耐えられるのか、段々と朝食の味が判らなくなるほど焦ってくる。「大丈夫、無茶はしない。あやかが嫌なことも」「信じています、先生の事は」 その信頼には絶対応えて見せると、むつきは次に野菜スティックにマヨネーズをつけた。 もちろん、自分で食べる為ではなく、あやかに食べさせる為に。 ポッキーゲームの要領で食べたかったがこれもなんとか我慢しつつ。 最後まで互いに自分の手で食べる事なく、食べさせあい続けた。 おかげで普通なら十五分で済みそうな朝食をたっぷり一時間近くかけてしまった。 休みの日だから良いものの愛情たっぷり朝食も、考えものだなという結論に至る。 それから仲良く二人で一緒にお皿を洗い、その時が近付くにつれ口数も少なく。 それじゃあ、三十分後にと食堂で別れ、互いに初夜の為の身支度へと入った。 初夜の為の身支度と言っても、むつきには改めてする事など殆どなかった。 した事と言えば、歯磨きぐらいで普段着の浴衣姿のままだ。 しばしそわそわと、管理人室で朝のニュースを見ながら時間を潰していた。 恐らくその間、あやかの方はお肌のお手入れ等々大わらわになっているだろう。 ついにあのあやかとの初夜である。 まだか、はやく回れ、地球加速しろと時計をちらちら見ては貧乏揺すりだ。 今から期待に胸ではなく股間もふくらみ、本当に慌てん坊であった。 過去これ程までに時間の進みが遅いのかと思う程だったが、ついにその時は来た。 時刻が丁度八時半、朝食の終わりから三十分経った所でむつきは立ち上がった。「うし、待たせたな息子よ。気合入れろ、俺。あやかの大事な初夜だ」 失敗は許されないとばかりに、両頬を手でパンパンと張る程の気合のいれようだ。 それからほぼ無人のひかげ荘内を歩き、一階玄関口のホールから二階へ。 あやかの部屋は二階に登ってするの右手、直ぐそこ。 時折ギィっと鳴く廊下を歩み、雪広あやかと看板の掲げられた襖を軽くノックした。「あやか、良いか?」「はい、どうぞ。先生」 最後に襖に手を触れていくぞと気合を入れ、襖を開け放った。 最初に感じたのは、アロマか何かの鼻腔をくすぐる芳香だ。 昼間だからだろうか、カーテンは厳重に締められ光は最小限に薄暗くなっている。 ただ、昼間なのに必死に暗くしようとする事事態、ちょっと背徳的だ。 それから一番重要なあやかは、部屋の中央。 畳の上でなかなか寝付けないあやかが持ち込んだベッドマット、これまた高そうな刺繍入りのシーツを被せられたそれの上にいた。 その姿は以前むつきが渇望して止まなかった白のガーターベルト姿である。 薄暗いと言っても夜にはとても叶わず、細やかな刺繍の一つ一つがしっかりと眼に映った。 クォータ故に、少々日本人場慣れした端整な顔立ちと金髪に反し、日本人らしく正座で三つ指ついて待っていてくれたのだ。 むつきも襖をしっかりと閉め、そんなあやかの前に進み出ていった。 失礼と一言呟き、ベッドの上に上がりこんであやかの対面に座り込む。「先生、本日はどうかよろしくお願いいたしますわ」「おう、任せとけ。最高の夜、じゃないけど。初夜にしてやる」 あやかの礼に礼で返し、頭を上げてから互いに見詰め合う。 それからむつきは正座のまま半歩進み出て、そっとあやかの顎先に手を触れた。 軽い力で上を向かせ、感情の高ぶりから潤みきった瞳をあわせ、唇を奪った。 そっと触れるだけのまずは大人しいキスである。 やはり思った通り、唇を通してあやかの緊張が震えとして伝わってきた。「大丈夫、優しくするから」 そう呟きつつ、あやかの両肩に触れては手折るようにベッドの上へと押し倒した。 既に全裸こそ見せあった中ではあるが、改まっては恥ずかしいのだろう。 白のブラジャーとショーツ、ガーターベルトがあるとはいえ、必死に両腕で隠している。 その照れ、羞恥は大事ですと、シーツの上に金髪を広げたあやかの唇を再度奪った。 ただし、今度は触れ合うだけの大人しさとは無縁である。「んぅ、先生。急に、ぁっ」「あやか、好きだ」 まだ理性は残ってますよと伝えるように、名前と好意を呟いた。 それだけでもあやかの緊張を少しは解きほぐせるようだ。 わずかながらにもふっと力が抜けた一瞬を見逃さず、あやかに覆いかぶさった。 丹念に唇であやかの唇を舐り、隙間から漏れる吐息とまだ小さな喘ぎを感じながら。 頂きますと改めて心中で呟き、あやかの唇の隙間から舌を差し込んでいく。 ある程度こうして事が進むと、本番こそなかったがあやかも多少は慣れている。 そういう順番かと、出迎えが現われ入ってきたむつきの舌とちょんちょんご挨拶。 流れ落ちてくるむつきの唾液も懸命に喉を動かし、こくこくと飲んでくれていた。「先生の味、落ち着く。先生が私の中に広がって」「俺もあやかが飲みたい」「よろこんで、お召し上がりになって」 ベッドの上でひしと抱き合い、ころんと転がる。 上下逆となり、今度はむつきがあやかを体の隅々にまで受け入れていく。 深く口内で結びつき、流れ落ちてくるあやかの唾液を富士の雪解け水かと思うぐらいに一生懸命のみ干していた。 自分が飲む時もそうだが、逆に飲まれるときも、ああ受け入れられていると瞳を閉じていたあやかの頬が赤みを帯びていった。 ちらりと片目を開け、あやかの緊張が刻一刻と解きほぐされるのをむつきは確認していた。 そろそろ良いかと、抱き締めあい背中に回していた手を滑り落とさせる。 すすっと、ブラ紐はまた後でと飛び越え、なだらかな曲線の背中を降り、また登り始めたお尻の登頂だ。 ピクッと体を震わせあやかも気付いたが、まだキスの途中である。 むしろ羞恥を忘れようと、さらにキスに没頭し止める言葉を呟く事もない。「んぅ、ふぁっ。んんぅ」 一度始めると、割と歯止めが利かないのがあやかのセックスの特徴である。 そして歯止めが利かなくなった後で我に返り、死ぬ程恥ずかしい思いをするのもだ。 これはまた後で、特大の羞恥に悶える姿が見えるなと思いつつガシッとお尻を鷲掴む。「んふっ」 あやかの芸術的なお尻の曲線を包む、シルクか何かすべやかな手触り。 この布キレの奥にあやかの秘部があると思うだけで、一物がいきり立ってくる。 お前の出番はもう少し後と、まずは折角来てくれたあやかのガーターベルトを味わった。 視界はあやか一色だが、手だけでも十分に楽しめた。 お尻の肉を掴み、時に指先でなぞり弄びつつ、お尻を降ると足の付け根だ。 直接肌に触れられたが直ぐにニーソックスへと辿り着く。 きめ細かい刺繍を指先で感じ、こんなのかなと想像しつつ、少し先へ。 もう少し肉付きが良くてもと思うぐらいに細い太股は、健康的にちょっと心配だ。 けしからんモデル体形だと、ギュッギュと揉むようにする。 マッサージするように丹念に触れていると、何故かあやかがもぞもぞとお尻を動かした。「んんぅ、ぅん」 唇同士が繋がっているのでその訴えの意味は分からなかったが。 間近で見つめあい、あやかの瞳が少し開いた事で知ることができた。 違いますと否定するように瞳を潤ませ、顔がコレまでにない程に赤い。 さて、お尻がどうかしたのかなっと指先が逆戻りを始めるとそれはもう反応される。 折角のキスでさえ中断しようとしたので、左手はあやかの後頭部を押さえつけた。 強引にキスを続け、逆の右手は順調に太股からお尻へと向かった。 駄目とふりふりお尻を振られたが、なんのそのと予想したそこへと辿り着いた。 途端、観念したようにあやかは暴れるのを止め、カァッと頬を赤らめ瞳もギュッと瞑り、小刻みに震え始める。 むつきが触れたのはショーツに包まれたあやかの陰部。 しっとりどころか、大いに濡れたそこに触れるだけでショーツから染みた愛液に指先がぬれてしまった。「ぷはぁっ」 もう、あやかが可愛すぎて、折角のキスの最長記録でさえどうでも良くなった。 空気、一先ず息がしたいとぜえぜえ言う間に、あやかははむつきの胸板にしっかり顔を隠していた。 まだ殆どキスだけで、愛撫らしい愛撫もないままに準備万端となってしまったのだ。 それは恥ずかしいだろうと、ニヤニヤしつつ顔を隠しているあやかを覗き込む。 当然、今は顔を見られたくないとぷいっと背かれるように隠れられてしまった。「あやか、ほらこの指見て。ショーツの上から触っただけなのに」「し、知りません。違います、濡れてなど」「俺は濡れてるなんて言ってないけど」 こんな簡単な引っ掛けに引っかかる程に混乱しているらしい。「先生、優しく。意地悪しないでください。なんでもしますから」 それは男に言ってはいけないトップスリーぐらいの台詞なわけだが。 あやかが言ってしまったからには、仕方がない。 もうちょっと意地悪して可愛がってあげたかったが、濡れたのはお互い様。 浴衣の中、さらにトランクスの中の一物は暴発寸前である。 折角目の前に半裸のあやかがいるのに、それでは残念過ぎた。「あやかのおっぱいでしてくれる?」「先生がお望みなら。その、私の方も落ち着きますし」 盛大に濡れてしまった陰部から離れてくれるなら、という意味であろう。 俺はむしろ嬉しいけどと、最後にもう一度だけ触れるだけのキスであった。 それから改めて抱き合ったまま一回転。 最初とは逆周りすることで、ベッドの中央に戻ってきた。 今からここでとブラジャーに盛り上げられたあやかの胸の谷間にもキスしつつ、こっそり浴衣をはだけてトランクスを脱いだ。 さすがにこの状況で、ちょっとたんまとその辺で立って脱ぐのは格好悪過ぎる。 見事隠れてクロスアウトを果たしたむつきは、仰向けに寝転がったあやかの上半身へと跨った。 そそり立つ息子をさあ見ろとばかりに、あやかに見せ付けた。 亀頭の先端から我慢できず流れ落ちる我慢汁をだ。「先生、先生も……お濡れになって?」「俺もあれだけで濡れちまった。別に、恥ずかしい事じゃない。朝からさ、好きな人と一緒に飯食って、ベッドインしたんだ。濡れて当然」「ああ、先生愛していますわ。私の為に、そのような恥ずかしい見せ付ける行為を。存分に私の胸で。おセックスを」 感動しているところ悪いが、むつきは逆に好きな子に見せ付けるのはある種快感があるのだが。 その感動を壊して良い事など何一つ無い。 ブラジャーで盛り上がった胸をあやかが両腕でさらに盛り。 その隙間、現在のひかげ荘メンバーの中で最大級の巨乳の谷間に亀頭を添える。 乙女の柔肌中の柔肌の谷間を男の見苦しい愛液で濡らし、あやかに視線で問いかけた。 言葉なく、こくりと返されぐっと腰を突き入れた。「ぁっ、熱い!」 男の愛液では量が足りず、随分と摩擦が起きたらしい。 もしくは言葉通り、むつきの一物の熱さに堪え身もだえしたのか。 突如として大きくあやかが喘いだが、むつきも谷間の柔らかさに少し余裕がなかった。「あやかのおっぱい、柔らかい。包み込まれて、気を抜くとイッちまう」「先生、胸が」 そんなあやかの訴えに先走りすぎたかと、抜こうとしたのだが。「ちが、抜かないでください。むしろもっと、私の胸を熱く」「あやか?」「私の胸を滅茶苦茶に!」「あやか!」 そうだった、あやかは一線をさらに越えると突如淫乱な女の顔が出てくるのだ。 財閥令嬢として我を抑え振舞っている為に、押さえつけられた女としてのあやか。 そのあやかが望むなら、全て叶えてあげたい。 ぱいずりで胸を滅茶苦茶にして欲しいなら、土下座してでもこちらから頼みたいぐらいだ。 胸の谷間の割れ目を、陰部の割れ目に見立て腰を突き立てる。 地殻変動で谷間を突き崩すよう、やや乱暴に、あやかの胸を蹂躙したゆませた。「あやか、先端。先端舐めてくれ」「ああ、先生の香り。ん、ちゅ。ぅっれぅ」 あやかもむつきの言葉に応えてくれ、谷間を突き破ってきた亀頭に首を曲げ舌を這わせてくれた。 むつきが腰を引き、谷間の奥底へ亀頭が引っ込むと、行かないでと舌を伸ばす程に。 こんな可愛く綺麗で淫乱な少女が、処女だと誰が信じようか。 自分だけのあやかを他の男に見せようなどと、欠片も思わないが。「あやか、判るか。俺が、お前を孕まそうって俺の意志が!」「熱い、先生が私の胸で。びくびく、鼓動が迸り。私に、私にかけてください!」「イク、イクぞあやか。お前の綺麗な顔に!」 あの高嶺の花を体現したあやかに、そう思っただけで一物が二倍にも三倍にも膨れ上がる気がした。 その高ぶりのまま、あやかの胸の谷間を攻め上げ、ついに悲鳴が上がった。 あやかでもむつきでもなく、あやかがしていたブラジャーから。 むつきの攻め上げにホックが壊れたのか、弾け飛びあやかの胸がまた弾け飛んだ。 ぶるんぶるんと抑えるあやかの手からさえ零れ落ち、むつきの一物を擦り上げる。 もう駄目だと、むつきは越しまわりの高ぶりを全て解き放った。 びゅるびゅると音が聞こえそうな程に、白く粘つく精液が亀頭の鈴口より飛び出した。 あやかの胸の谷間から溢れ出るように、そのままあやかの顔へと。「あやかぁ!」 日本人離れした端整な顔を、粘着質の液体でべっとり彩っていく。「ああ、あっ。先生がこんなにも、私の愛がこんなにも!」 何度も何度も、むつき自慢の濃い精液であやかのお色直しである。「あやか……綺麗だよ」「せんせ、え?」「大丈夫、あやかは可愛い!」 折角の初夜、あの日の二の舞はしないとあやかが内に篭る前にむつきはそう叫んでいた。 憧れの少女を自分の精液で汚し、彩りきった愉悦に染まる事なく。 即座にあやかの両肩を掴み、一物さえ胸から遠ざけ腰を引き、あやかの唇を奪う。 多少自分の精液で汚れていたが、そんな事より大事なことがとばかりに。 あやかもむつきの行動に驚きこそすれ、取り乱す事なくそっとその背を抱き締めていた。「凄く可愛かった、それに気持ちよかった。いやらしい女の子は大好きだから、好きなだけ乱れろ。折角、自分をさらけだす竜宮城にいるんだし」「はい、先生とても男らしく素敵でした。その次は……」 落ち着くなり次を求めるとは、本当にむつき好みの淫乱さんである。 そのあやかの視線の先は、変わらずそそり立つむつきの一物と、自分の下腹部。 一度は拒絶した愛撫無しに大量の愛液が染みだした陰部。 請われるままにそっとむつきが手を伸ばせば、さらなる愛液に濡れていない箇所がない程だ。「次は、私を気持ち良くしてくだしさい」 視線でむつきに少しどいてもらい、あやかが自ら両膝を抱えお尻を持ち上げた。 丸くボリューム感たっぷりなあやかのお尻、編みこみが綺麗な太股を包むニーソックス。 ただ今回ばかりは、魅力的なそれら以上のものが。 レースの編みこみのあるシルクのショーツ、その網目から覗く金髪の陰毛。 べっとりと愛液で濡れたさらにその奥、染み出す愛液の送り先、あやかの割れ目だ。 あやかのショーツに指を引っ掛け、膝まで脱がし順次足の先まで脱がしていった。「ぁっ、ぁ」 改めて、むつきもあやかのお尻を支え、ねっとりとあやかの陰部を視姦する。 視られている、乙女の一番大事な部分をとあやかが吐息を漏らす。 その声に導かれ、とぷりとあやかの割れ目からまた愛液の波が染み出してきた。 愛液を割れ目から直接舌ですくい取る。「はぅ」 耐えられずあやかが膝裏の手を離してしまい、咄嗟にむつきが支えた。 むしろそれ以上、あやかも自分を見ろとばかりにマン繰り返しの格好だ。「せ、先生」「気持ちよくしてやるよ」 あやかの太股に頬ずりしながら、恥ずかしげに顔を両手で隠すあやかに囁いた。 もう少し太股の感触を楽しみたいが、あくまで今度はあやかが気持ちよくなる番だ。 また今度なとキスで別れを告げ、再びあやかが一番敏感に感じる場所へ。 まずは胸一杯にあやかの女の匂いを胸に貯め、あやかに見えるように舌を伸ばす。 ちゅくりとふやけたように柔らかいあやかの割れ目を尖らせた舌先で突き崩していく。「んっ」 くるくると舌先で大陰唇をより分け、小陰唇はまだ小さくより分けるまでも無い。 両足を支えている為、その綺麗なピンク色を見る事は叶わないが。 舌先に伝わる痺れるような愛液の苦味と処女の味わいである。「んぅ、先生。そこ、もう少し奥が」 閉じよう閉じようとする大陰唇から奥、膣口を探し当てつんと突く。「んくぅ」 喘ぎが耐えられず、けれど恥ずかしくもあり。 両手は自由なので口を塞ぎたいが、事前にむつきが言ったいやらしい女の子が好きという言葉。 どうするべきか、身を捩らせながら迷うあやかのなんと可愛い事か。 そのあやかの膣口から奥へ、これがその処女膜かとチロチロ愛撫である。「ぁっ、そこは、そこは!」 もう二度と訪れる事はない、処女膜プレイであった。 もう直ぐ破るからと、ビンビン弾くように舌で弄ぶたびにあやかが体を捩っていた。「駄目、先生。奥が切なく、いれてくださいまし!」「あやか、もう良いのか? もっと気持ち良く」「切なくて気が変になりそうですわ……先生、私の。あやかの女の子に先生の殿方を」 溢れる愛液のみならず、もはやあやかは気持ちまでもが溢れ返っていたらしい。 淫乱なのに恥ずかしがりやという困った性質のはずなのに。 そのあやかがマン繰り返しの格好から、さらに自分の両手で割れ目を割ってまで誘ってくれた。 いやらしくも可愛いお嫁さんからの必死の嘆願である。 種を付けてくださいと、その奥まで満たしてくださいと。「あやか、このまま?」「はい、共に一つになる瞬間を私も共有いたしたく」 ならばもはや初めてたからとか、正常位には拘るまい。 むしろ共有したいなら、破瓜の瞬間を見たいなら今の体位が一番であった。 膝を支えていた手をまたお尻に戻し、更に上げていたお尻をあやかの頭上へと持ち上げた。 ちゃんと見えるように、一緒になった瞬間も、種付けの瞬間さえ。 あやかのお尻を持ち上げては支えて固定し、むつきはそそりたつ一物を割れ目に添えた。 過剰な潤滑油により腰を落とすまでもなく、それは膣口の辺りにまで沈み込んだ。 あと一押し、むつきが腰を落とせばあやかは少女から女へと生まれ変わる。「あやか、行くよ?」「はい、先生のものに。お嫁に貰ってください」 喜んで、そんな返答をするようにむつきはあやかの中へと腰を落とし進ませる。 僅かな抵抗、輪ゴムが耐え切れず切れたようなプチッという感触が感じられた。 愛液に混じりじわりと破瓜の血が混じっては溢れ、ぽたぽたとあやかの顔に滴り落ちて行った。 その瞬間、あやかが僅かに痛みに耐えるように片目を瞑っていた。 しかし、痛みそのものはそこまで大きくはなかったようだ。 直ぐにむつきを安心させるよう、赤味を帯びた蕩けた笑顔を向ける余裕さえあった。 ならば躊躇は不要と、ずぶずぶむつきはあやかの中を突き進んでいく。「はっ、くぁ。ぁっんんっ。先生、私の中が先生で」「あやか、俺だけのあやか!」「そうですわ、先生だけの。私は先生だけのぉ!」 種が欲しい欲しいと愛液で呼び寄せていた膣内が、むつきの竿を舐り搾り取ってくる。 その膣壁をあやかのむつきだけのものという台詞に後押しさえ、膨らんだ一物で押し返す。 種は後で溺れるほどにくれてやるが、今はまだ駄目だとばかりに。 貯めに貯めた竿であやかの中を満たし、一番奥へ。 それこそ一番種を欲しがっているあやかの子宮、その唇へと亀頭でごちんとキスをした。「あっ、ああ!」「判るか、あやか。ここが、お前の子宮口だ。ほら、ここここだ」「ぁっ、ぐりぐり。先生もっと、私の奥でキスをなさって!」 つい数分前まで処女だったとは思えない程の乱れようだ。 喘ぎ身を捩じらせ、自ら膣の形を変えてはむつきの竿を肉壁で擦り上げ。 むつきの腰にあわせあやかの腰が共に揺れていた。 今度はあやかが感じる番、よがる番だとは分かっていても理性が限界であった。 ずるずるとカリで膣壁を擦りあげつつ、限界まで抜いていく。「ああ、お抜きにならないで。私の中に、気持ち良くないですか。種を付けたくは」「気持ち良くないわけがないだろ!」 あるはずがないと、抜いた竿を今度は勢い良く貫いた。 それこそ子宮口をこじ開けてその中にまで挿入する勢いで。 亀頭で子宮を小突かれグンと体内を押し潰され、続いてむつきの尻も叩きつけられた。 二重の衝撃、中と外からの同時の攻め上げに一瞬あやかは息が詰まったようだ。 形容しゅる表現が見つからない、全く未知の、しかし恐怖を超える快楽の波。 男女の違い、何故女は穴なのか肉体で直接教えられたような。 しかし、それら全て頭に思い浮かんだ事は言葉にならず、口から漏れた声は全てが喘ぎであった。「ぁっ、くぁ……奥、衝撃が。蹂躙される、喜び。もっと、先生もっと私を!」「ああ、気絶するまで。何度でも、あやか!」 ずん、ずんっと言葉通り腰を持ち上げては落とし、あやかの膣を穿つ。 挿入など生易しい表現ではなく、まさに穿つ。 男の一物で女の穴を穿つ。 教師と生徒、そんな世間の認識など関係なく、ここに居るのは一組の男女。 互いに腰を打ちつけ振り回し、破瓜と愛液、むつきの先走りも含めシーツに染みを造り上げる。 女の奥に男の精を流し、次の世代となる子をつくる為に、それに伴う快楽を求め。「あやか、これから毎晩。毎晩だ。俺の匂いがあやかからするまで何度でも!」「ください、先生の精を。ぁっ、んぅ。お気持ちを、私の中に。気持ち良い、おまんこが良い。こんなの今までの行為が児戯と感じるほどに。良いですわ!」「いいぞ、その調子だ。ちゃんと見てるか。俺がお前をどう、貫いてるか」「んぅぁっ、はっ。くっ、もちろん。先生の逞しいアレが、私のおまんこを。いやらしい、これが雪広あやか。もう一人の、先生だけの雪広あやか!」 びたびたと飛び散る愛液も愛おしそうに、舌を伸ばし口を開き受け入れるように。 これが、男ではむつきだけが知る他には誰も知らないあやかの姿。 深窓の令嬢、高嶺の花、住む世界が違う。 そんな羨望で終わる男達とは違い、むつきを愛してさらけだしてくれているのだ。 応えたい、あやかからの気持ちの数十倍は愛して返したい。 世界中の誰よりも幸せにしてあげたいと、またもや一物が膨れ上がった。「ひぅっ、お腹が。壊れ、先生。もう、奥に。私の奥に!」「駄目だ、イクまでお預け。俺の種が欲しかったら、もっともっと喘げ!」「無理、先生。気持ち良いんですの。こんなの、もっと先生のおちんちんでいやらしく。この雪広あやかを犯して。先生だけのものに!」 今、何かが壊れたとばかりに、ビクンッとあやかの体が震え膣がキュッと締まった。「あやか、今の感じ。ほら、もう一度、もう一度」「いや、はしたないけれど。気持ち良い、おまんこ。おちんちんで、ヒぐぅ。精子が欲しいですわ。あやかのおまんこを、先生の精子で一杯にいぃッ!」「イクぞ、あやか。ほら、俺の精子だ。受け取れ!」 何時もむつきが見上げるようにあやかを見ていたのとは違う。 あやかから、一般庶民であるむつきのそばに降りてきた。 下世話な言葉を操り男の下に組み伏され、淫らに喘いでは精を欲しがり。 けれど普通の女の子、何処にでもいるむつきが手を伸ばせば届く抱き寄せられる女の子。 そんな新しいあやかの子宮へと、これでもかとむつきは精液を吐き出した。 短い距離ながら重力での加速も加え、打ち付ける。「ぁぁぅ、んぁ。熱い、精子熱いですわぁっ!」 縦横無尽の乱射撃、穢れのないあやかの聖域とも言える子宮を精液で汚していく。 何度でも何度でも残弾が無尽蔵であるかのように。 子宮がもう飲めないと悲鳴をあげても、あふれ出さないようぴったりと一物で蓋をする。 そこへさらに精液を流し込み、むしろ悲鳴を上げたのはあやかだった。「いぐっ、先生。お腹が熱いですわ、死んで。死んでしまいます。おやめになって!」「あやか、我慢だ。もっと、お前が望んだ精子を」「変に、戻れなく。元の雪広あやかに、戻れなくぅ!」「戻れなくなったら、一生俺の横に居れば良い。お前の帰る場所はここだ!」 何一つ取り繕う必要はなく、あるがままあやかという女の子で居ればよい場所。 その場所で全てを受け入れてくれる異性、男。 もはや痙攣と見紛う勢いであやかが体を大きく震わせ、突如力を失った。 あやかからの反射行動を失い、危うく倒れかけたむつきであったが。 なんとか踏みとどまり、持ち上げていたあやかのお尻をベッドへと下ろしていく。 当然、挿入したままなので改めてあやかと添い遂げる形となったわけである。「あやか?」 瞳も虚ろで、光が失せたあやかの頬をぺしぺしと叩く。 何やら呻き声のような、呟きか囁きのようなものをあやかが唇からもらしている。 だったら、王子様のキスでと、そんなあやかに返って来いと唇を合わせた。 戻るまでこの唇は離さないと奇妙な近いさえ心に浮かべ、そのまま数分経ってしまう。「んっ、お帰りあやか」「せ、先生。気が遠い所へ、先生が呼び戻してくださらなければ戻れない所でしたわ」「言ったろ、お前の帰る場所はここだって」 改めてキスをして、互いに抱き締めあった。「初体験、どうだった?」「途中から、何が何やら。大変お恥ずかしいところを。先生、いやらしい女の子は?」「大好き、俺は雪広あやかが大好き。ほら、まだ硬いだろ」 このまま四回でも五回でもと、あやかの膣内をかき回してやる。 多少それで精液があふれてしまうが、それ以上に注ぎ込む覚悟はあった。「そ、それが申し訳ありません。腰が抜けてしまい」「そっか、ちょい残念だけど。一人で俺の相手は大変だろ、また今度な?」「そうですね、残念ですが。先生は皆の先生ですから。あながち、超さんによる先生の肉体改造は間違っていなかったようで」「逆に二人きりの時、攻めすぎて無茶しちゃうから困り者だけどな」 次は俺も気をつけるよと、あやかの中からずるりと一物を抜いた。 それから改めて別途に同衾し、仰向けになったむつきへとあやかが幸せそうに寄り添った。 時計ではまだ十時少し前、皆がやって来るまでの二人きりは二時間近くある。 このままゆっくり、何を喋るでもなく小さな空間で二人きりで寄り添いあっていた。-後書き-ども、えなりんです。念願のあやかの初夜回。でもちょっと突っ走った感があるような。ここ最近の話とくにエッチ回ではそうですが。もうちょっとねっとりしたのを書きたいです。それでは次回は水曜です。夏休み編も残り十数話のはず、まだ描き切れてませんが。