第九十二話 夜鳴きした体にオナニーはもう飽きちゃった 水泳部の合宿は三日間、三泊で行われ四日目にそのまま会場入りとなっている。 もちろん大会前に三日間休む暇もなく練習三昧というわけではない。 二日間はそれなりに練習するが、三日目は大会会場の下見だったり体を休める日としていた。 その辺りは部長である小瀬や、次期部長のアキラ、マネージャの亜子とも計画したのだ。 まあ、時々セックス交じりに、むしろそっちが主の時もあったが。 現在、プールサイドのビーチチェアに座っているむつきは、どこで間違えたと頭を押さえていた。 視線を覚られないようかけているサングラスの向こうでは、うら若き乙女たちが個人所有の水着に身を包んできゃっきゃと遊んでいる。 オレンジだったりピンクはまだ可愛いもので黒のビキニと、誰をターゲットにしているのか。 眼福と言わざるを得ない光景だが、これなんてデジャブだろう。 夢うつつに楽しかった旅行最終日を思い出している気分にもなっていた。「あれ、旅行ボケ? 一昨日に沖縄から帰って来たばっかだよな?」 元々、全国大会会場の近くに都合の良い練習場所などなかったのが発端だった。 あまり遠い場所では、わざわざ合宿直後に全国大会に殴り込みなんて移動時間を考えても意味がない。 そこで何処で聞きつけたのか、学園長が良い場所があると紹介してくれたのがここ。 星が貰えそうなぐらいに豪華なホテルであり、このプールもホテルの地下にある専用施設だ。 部屋全体は白く染められ、プールサイドには謎のシダ植物やビーチチェアにパラソル。 扉でこそ仕切られているが一歩ホテル内に戻ればカウンターがあり、飲み物だって頼めてしまう。「先生、そんな隅っこにいないで遊ぼうよ」「アキラたちA組は担任だから仕方ないけど、水泳部にもサービス、サービス」「むしろ、これ私たちがサービスしてない? ちょっと、誰か先生の前で水着の食い込み直してきなよ」 水泳部員の中で練習をしている者など一人もいない。 とはいっても今はホテルについたばかりで、割と長かった移動時間に対する休憩時間である。 外出こそ禁じているがホテル内での自由行動中。 早起きだったため二度寝に走る者や、こうしてプールで遊ぶ者、大きく分けてこの二種類だ。 本格的な練習は時間もあることなので午後からとなっている。 ちなみにむつきが水着姿でここにいるのは、一応監督者としてであり眼福を期待してではない。「こら、あんたたち。先生を性的にいじっても痛い目みるよ。二年A組の面々を思い出してみなよ。先生、その子らの水着姿を沖縄でこれでもかって見て来たんだよ?」 今この場にアキラや亜子がいないので反応に困っていると、小瀬という名の助け船が現れた。 これまでの経験上、船の底に穴があいている可能性が無きにしも非ずだが。「ぐはっ!」「ちくしょぉ、ちぃーっくしょぉ。高校生に、高校生にさえなれれば、巨乳なんてぇ!」「あれで同じ中二とか。あの子ら、本当同じ人類?!」 A組の一部発育がおかしい子でも思い出したのか。 むつきをいじろうとしていた水泳部員がぶくぶくと水の中に沈んでいく。 他にも数人沈んでいく子もいたが、まあ許容範囲であろう。「おう、ナイスサポ小瀬」 何故かバスローブ姿の小瀬に、軽く手をあげて礼を言う。 少しキョロキョロと周囲を見渡し、アキラと亜子の姿を探した小瀬がちょっと悪い笑顔で近づいて来る。 その二人はホテルに着くなり、部屋にこもって睡眠中であった。 基本的にひかげ荘は性的な意味で夜が本番なので、早起きがモロ祟ったようだ。 むつきのいるビーチチェアに小瀬は腰掛け、ウィンクしてからこうささやいた。「うん、三日間先生のおちんぽ様にはお世話になるから。これぐらい気にしないで。十日近く、私の体を使ってくれてないんだから。夜鳴きした体にオナニーはもう飽きちゃった」「今のセリフで全く気にしないことにした。けど、まあ。練習に支障が出ない限り、可愛がってやる。今日明日は兎も角、明後日以降はアキラはもちろん、亜子も止めとくって言ってたし」「ふひ、言っちゃった。ででーん、先生。アウトォ」「え?」 なにかまずいことを言ったかという顔をしたむつきの前で、小瀬が立ち上がった。 それから一度振り返り、またしても悪い顔でむつきへと微笑む。 やっぱり助け船は小瀬だけに具合の良い穴が開いていたようだ。 彼女が白いバスローブに手をかけ、白鳥が羽を開く様に大げさにばさっと前を開いた。 その向き先は数多の乙女たちが楽しげに泳ぐプールなのだが、瞬く間に黄色い悲鳴が上がった。「やだ、先輩だいたーん」「ひゅー、やるねえよっしー。あの噂は本当かな?」「結構無理してビキニきたのに、それ以上があるなんて」 むつきからは白いバスローブがカーテンのようになって、小瀬の姿は全く見えない。 しかし、水泳部員らの反応を見る限り、ただのビキニやハイレグというわけではなさそうだ。 大変嫌な予感がするとビーチチェアから立ち上がりむつきは逃げ出そうとする。 その行動が遅かったのは、大胆なそれを見たいという願望が心のどこかにあったからだろうか。 飛び跳ねくるりと百八十度くるりと回った小瀬の行動に対し、全く持って間に合っていない。「なんのぉ!」 小瀬にどんな思惑があろうと、目をつぶってしまえば決して見ることはない。「はっはっは、小瀬。お前がどんな悪戯をしかけようと、そんなことに引っかかる俺ではない。というか、部長が率先してハメを外し過ぎるな。と、怒りたいが何処だ小瀬?!」「咄嗟に目をつぶったのは紳士的に加点一、だけど後を考えていないので減点一」 そう採点してくれたのは、三年のカウンターことあっちゃんだろう。 それは良いとして、確かに目をつぶるよりも後ろに振り返った方が逃げやすかったのは確かだ。 今からでも遅くないんじゃないだろうかと、振り返ろうとした時である。「やーん、パンツの紐が解けっちゃった。慌てたら、ブラも」 ぱさっと何かが落ちる音がむつきの耳に聞こえ、ついでこれ以上にない悲鳴が複数あがった。 バスローブカーテンは現在、プール側からの視線を隠しているわけだが。 おそらくは足元に落ちたそれが見えたための、悲鳴であろう。 小瀬の台詞は棒読みながら、言葉が言葉なだけにむつきも振り返る途中で固まってしまう。 きつく閉じられた瞼の上には、見たいという字が視えそうであったが意志は固かったようだ。「ダウトだ、ボケッ!」「あたっ!」 目をつぶっていても、そろそろ声だけで誰が誰かぐらい判別はつくようになった。 小瀬を殴ったらしきその声は、処女喪失に失敗して以降ちょっと女の子に興味が湧き出したみきたんである。 その後、バスローブが閉じられるような音が聞こえた後、もう良いですよと言われた。 恐る恐る目を開けると、小瀬は確かにバスローブを着直していたが、手に白のマイクロ水着を持っていた。 マイクロ水着だけでもアウトなのに白とは、たぶんきっといろいろ透けていたことだろう。「はぁ……小瀬、お前ちょっと説教。地獄の練習前だ、ハメ外すなとは言わんが。特に部長のお前が外し過ぎるな。ちょっとの間、誰か監督役頼むわ。大河内も、和泉も寝るって聞いてる」「私とあっちゃんでします、先生はみっちりこの色ボケを叱ってやってください」「けどまあ、適度に肩の力は抜いとけよ。合宿もキツイばっかじゃ、逆効果だ」 はしゃぎ過ぎて怒られると、首をすくめている部員たちに一応フォローはしておく。 後はバスローブの首根っこを掴まれ、猫口、猫手で借りて来た猫のようになっている小瀬である。「はい、お前は説教部屋な」「助けて、あっちゃん。みきたん。説教されちゃう、エロ同人誌みたいに。エロ同人誌みたいに!」 とりあえず、反省の色が見えない小瀬の頭に、むつきは拳骨を落としておいた。 一先ず、むつきもバスローブを羽織ってから、小瀬を自分の部屋に連行する。 ワンフロア貸切であり、むつきの部屋は両方の意味で防犯上、エレベーターホールのすぐ近くだ。 部員達には二人一組でツインの部屋をそれぞれ割り当てられている。 ちなみにアキラと亜子、小瀬はたまたま一人だが、二部屋共にむつきの部屋の両隣であった。 まず小瀬を部屋に放り込み、むつきは部屋の鍵をしっかり閉めておいた。 万が一、小瀬に迫られたら現状は断る気だが、なにをどう過ちを犯すかわからないからだ。 ひとまず小瀬を片方のベッドに座らせ、むつきはその隣のベッドに腰掛けた。「で、あの茶番劇の意味は?」「あれ、さすがにわかっちゃった?」「何度も抱いた女のことだ、わからいでか」 そんなむつきの返答が心底気に入ったのか、即座に小瀬はベッドを移って来た。 それからアキラが寝ているであろう隣の部屋に向かい、彼氏借りるねと言ってから腕に抱きつく。 心得たものとばかりに、バスローブに包まれたその細い腰をむつきは抱き寄せる。「宿泊施設がここまで良い場所とは思ってなかったから。誰かが下手打つ前に、私が率先して怒られて皆の気を引き締めておこうかなって」「やっぱか。あの二人は気付いてたみたいだけど」「付き合い長いからね。たぶん今頃、三年の情報網で私が叱られたことを広めてる。自然と下の学年にも広まる様に。でも、バレてないことだってあるよ」 どういうことだと小瀬を見下ろすと、あのアウトと言った時の悪い笑みであった。「こうすれば、合法的に先生と二人きりになれる。まだ十時前。お昼まで二時間なにしよっか。素敵なホテルでセックスフレンドが二人。トランプでもする?」 違うでしょとばかりに、小瀬がバスローブの上からでもわかるむつきの下半身のふくらみを指先で突いて来る。 これを使った大人の遊びがしたいと。 プールで振りとはいえはしゃいだ少女の姿ではなく、いっそ男を喰い返すぐらい妖艶な女の姿である。 恋人二人は就寝中だし、合宿中は特にアキラへの激しいプレイは厳禁。 となれば都合の良い、ついでに具合の良い穴がここにとアピールする小瀬に逆らう意志などありはしない。 長いお説教になりそうだと、小瀬をベッドに押し倒そうとしたわけだが。「へぶっ」 するりと回避されて、顔面からベッドに突っ込む結果となった。 ここまで来てお預けかと、むつきがちょっと小瀬を睨むとたははと苦笑いされた。「先生は優しくて、恰好良いし。おちんぽはおっきくて持続力も凄いけど。凄く足りないものがあると思うのよ。好き、大好きって感情に任せたセックスだけじゃね?」「その挑戦、受けた」 十歳近く歳の離れた相手に、セックスで侮られては男のプライドもあったものではない。「じゃあ、ちょっと道具とってくるね。直ぐ戻るから」 そういって小瀬が一度部屋を飛び出したが、本当に直ぐにかばんを手に戻って来た。 旅行バッグとは別に持ってきたもののようだが、一体その中に何が入っているのか。 ベッドに座り直した小瀬がかばんから取り出したのはなんの変哲もないマジック一本。 他にもいろいろと入ってそうだが、小瀬が取り出したのはそれだけだ。 ちらっと中を覗き見たらバイブやらアナルビーズやら、かなりアウトな品々があるのにである。「なんでマジック?」「ヒント、先生専用の矢印」 一瞬きょとんとしたむつきだが、ふいに思い出したのは小瀬のスカートの中であった。 プールサイドでノーパンの中を見せてくれた時、確かに性器に向けて矢印が掛かれていた。 あの時は水性マジックだったそうだが、マジックを手に取ると今回も水性と書かれている。 ヒントがほとんど答えであったようなものだった。「先生」 表では聞かせてくれない甘い声、艶の入ったそれで呼ばれた。 小瀬が水性マジックを一本手に持ちながら、ふわりと羽根のようにベッドの上に寝転がった。 そしてバスローブを締め付ける帯をするりとほどくと、後はほとんど流れるままに。 すべやかな小瀬の肌の上を滑り落ちる。 さすがに袖は通したままなので全部は脱げないが、胸の谷間どころか山がの全容さえ見えそうだ。 水泳部なのに殆ど日焼けのしていない肌が、バスローブ以上に綺麗な白に見えた。 しかし、ここであからさまに全裸を見せつけないのが小瀬らしく、男心を良く分かっている。 太ももは恥ずかしげに内また気味に閉じられ、視えそうな胸もまた零れ落ちる前に片腕で抱き留められた。 見えないからこそ見たくなる、隠されたからこそ暴きたくなる 優しく愛を囁いてその閉じた扉を開いても良いし、獣のように強引にあけ放つも良し。 あえて隠す、それだけでいく通りもの選択し、想像力を男に与えてくれていた。「はい、これ。それから、帯で私の腕を縛って」 言われるままに、まずは小瀬がベッドの上に落とした帯でその両腕を頭上で交差させて縛る。 ただ受けた指示はそれだけで、後はもう逐一指示される必要はなかった。 プレイの内容も大よそ理解できたし、これ以上年下の女の子にリードされるのは面子に関わる。 小瀬自身、そんなむつきのプライドを知ってか、なにも言わない。 だからむつきは、小瀬の膝の上にまたがると、半開きのバスローブの裾に手を入れた。 場所は小瀬のお腹、子宮の上辺りであり、まだ必要以上には脱がさない。 現役スイマーだけあって無駄な肉はないがそれでも女らしく丸みのあるお腹を指先でなぞる。「んっ、先生。くすぐったい。そんな優しくなぞらないで」「小瀬の子宮はこの辺りか?」「やん、おまんこじゅんってしちゃう」 腕が頭上で縛られているので動き辛そうだが、小瀬がその身を小さくよじった。 ぷにぷにとお腹に触れる度に震え、次第に足をもじもじし始めたので濡れ始めたのは本当か。 しかし今回のメインはと、むつきは水性マジックの蓋をキュッと外した。 軽く暴れる小瀬を静めるように手のひらでお腹に触れ、僅かに力を入れて押さえつける。「ぁっ」 男の腕力を地肌から子宮に感じ、小瀬が先ほどとは別の意味で震え小さく声を上げた。 あまり暴れるとむつきが書き辛いと思ったのか、唇を噛んで俯き加減に押し黙る姿がまた良い。 本当に腕を縛り上げられ、羞恥に必死に耐えているようだ。 そんな小瀬のお腹の上に、むつきはそっとマジックの先を触れさせる。 あまり深くは考えず、小瀬というまだ成人どころか結婚すらできない少女の体に文字を刻み込む。「くぅ、やっぱちょっとくすぐったい。あはっ、んぅぁ」「こら、暴れるな。綺麗に書けないだろ。こんな綺麗な肌に落書きとか、贅沢すぎる」「褒めても、エッチぐらいしかさせてあげられないよ」 白い肌の上に黒い線を幾重にも交え、意味ある言葉を書き込んでいった。 一本一本線を刻むたびに、小瀬の体が期待と興奮で震えていた。「うん、こんな感じか?」「せ、先生。見えない、なんて書いたの?」 少し顔を赤く火照らした小瀬が、気になるとばかりに訪ねて来た。 だからむつきは、自分の手で直に書き込んだ文字をなぞりながら答える。「予、約、済、み。バイ乙姫」「先生ってば……そうじゃなくて、もっと鬼畜な欲望丸出しのあるでしょ?」 仕方ないなと呆れながらも、小瀬はどこか嬉しそうでもあった。 小さくそんなに孕ませたいんだと、小声でささやいては一人照れ笑いである。 バッグの中にきわどい道具をどっさり持っている癖に、妙なところで純な小瀬であった。「中だししたいって欲望だよ。それに、小瀬もされたいだろ? ほら、濡れてる」「あっ、まだ駄目。今日こそ鬼畜プレイなんだから」 意外に初心な反応ながら、体の方は素晴らしいほどに正直であった。 照れ笑いに忙しく、足元がお留守になったすきに手をしのばせる。 咄嗟に足を閉じられたが、肉厚な太ももをかき分け指先がそこに触れた。 指先には確かにぬるめの粘液が触れ、これまた太ももの間を擦りながら取り出すと糸を引く。 それからみせつけるように指先同士でにちゃにちゃと、小瀬の目の前で弄ぶ。 明らかに小瀬は視線を泳がせたが、鼻先から口元に指先を持って来られると諦めたようだ。 自分から舌を伸ばして、自分の愛液とむつきの指先を舐め始める。「んぅ、先生ぇ……もっと書いて、先生のものだって。所有物の証をちょうだい?」「俺も結構興奮してきた」 バスローブなんて邪魔くさいとばかりに、乱暴に脱ぎさり隣のベッドに投げつける。 その下にさらに水着があったが、それも邪魔以外のなにものでもない。 全裸フル勃起状態で、小瀬に跨り直し、新たに水性マジックで小瀬の肌に文字を刻み込む。 同じく勃起状態だった乳首にひっかかっていたバスローブの裾を指で弾き飛ばす。 丸い胸の上を雪崩が起きたように滑り落ちていくが、最後まで見届ける暇も惜しい。 雪解けした可愛い山の下には、春を思わせる桜色のぽっちがあったからだ。 右胸と左胸、先に雪解けしたのは左胸である。 ある意味で小瀬の陰部並みに大事な心臓に近い場所に、水性マジックのペン先を伸ばす。 ふにふにな胸はペン先を走らせがたく、左手で乳首を陥没させ少しでも書きやすくした。「さーて、なに書こうかな?」「乳首くりくりしたまま悩まないで。むつき専用おしゃぶり、授乳器でも良いから」「そういや、赤ちゃんの授乳って左胸が良いって。じゃあ、こっちは俺たちの子供用っと」「なに書いてるの?!」 むつきが小瀬の予想外の言葉を刻むたびに、彼女から余裕が削り取られているようだ。 いつものセックス時に顔を火照らせている時とはまったく別もの。 完全に茹蛸状態で、呆れなのか文句なのか叫んでいた。「よーし、ノッて来た。左胸は子供用だから、右胸はっと」「今度こそ、むつき専用授乳器。いっそ、雌豚の淫乱真っ黒乳首でも良いから!」「こんな綺麗なピンク乳首にそんな暴言書けるか。おっ、良いの思いついた。良い文字書いてやるからな」「乳首優しくつんつんしないで!」 なんだか半泣きに近い状態で懇願されるが、意地悪スイッチが入ったむつきが聞き入れるはずがない。 むしろなお優しくと、乳首にわざとちゅっと音を立ててキスを繰り返す。 その度に小瀬は全身に快感が走るようで、体を弓なりに腰は入れてとばかりに浮きっぱなしだ。 今更だが、シーツが愛液で汚れたら洒落にならないと気づいたが心配無用だった。 小瀬が半分脱いだバスローブの上に染みるだけで、これなら言い訳はいくらでも可能だ。 最悪、まるまる水洗いして湯船に落としたとか言えばよい。 危ない危ないと自分の迂闊さに内心冷や汗をかきつつ、ちょっと小瀬に八つ当たりである。 額に汗をかき、涙目が嗜虐心をくすぐる小瀬の耳元にこうささやいた。「右胸、むつきパパ専用って書くわ」「駄目、そんなの。やだ、ママになっちゃう。ママになっ、ぁっ。こんなプレイ知らっ、あぅぁんっ!」 再び乳首を陥没させ、きゅっきゅと水性マジックを走らせると激しく抵抗した小瀬が体を痙攣させた。 まだ愛撫らしい愛撫もなく、陰部も愛液プレイのためにちょっと触れただけだ。 軽く潮も吹いたらしく、予約済みという文字が入ったお腹を突き出すようにイッた。 十日もオナニーだけで体を持て余していたことも、少しは関係しているか。 しかし大部分は、むつきのせいだろう。 体中に人権を無視したような言葉を書かれるはずが、少女相手には羞恥プレイに近い。「ママに……先生、もう許してぇ。好美をママにしないで」 今にも涙が零れ落ちそうな程に潤んだ瞳でのお願いであった。 しかしそんな言葉とは裏腹に、全身に珠の汗を浮かべ甘酸っぱい匂いを放ち、目元をとろけさせている。 むつきからすれば、孕ませてママにしてとお願いしているようにしか聞こえない。 生で挿入して子宮の奥に注ぎたい、むつきの頭の中にそんな誘惑がよぎる。 だがひかげ荘の住人とは違い、小瀬は常日頃からピルなんて服用していなかった。 今までも前でセックスしたことはなく、お尻オンリーのセックスフレンドだ。「小瀬」 思わず、生でと頼みかけたむつきだが、即座に我に返って首を横に振っていた。「バッグのらか、こばこ」 察しの良い小瀬は、名前を呼ぶそれだけでむつきが何を言おうとしたのか覚ったようだ。 駄目とは決して言わず、ちょっと呂律が回っていない言葉でバッグを要求した。 ただ腕は縛られているし、イッたばかりで動けず代わりにむつきがバッグをあさる。 良くこれだけと思う程に大人の玩具が入っていたが、その中にちょっと似つかわしくない木製の小箱が。 何処かで見たことあると思ったら、かつてむつきがあやかの別荘に行く前に小鈴に貰った漢方と同じ小箱だ。 裏を返してみれば案の定、超包子のマーク付き。 むつきのセックスフレンドまでしっかり管理とは、小鈴の寛容さと用意周到さには舌を巻く。「はあ、ふぅ……それ」「みなまで言うな。だいたい想像つく、それに二人きりでセックス中に他の子の名前は無粋だろ?」「本当、意地悪。優しくしないでっていつも言ってるのに、んぅ」 それ以上は言わせねえととばかりに、小箱の中から錠剤を一つ摘まみ唇で加えて小瀬に口移しする。 水の代わりにこれでもかと唾液を流し込み、小さな錠剤をのみ込ませた。 唾液の水量が足りず少し喉につかえ苦しそうだったが、こくりと飲み込んだようだ。「小瀬」「先生、好美をママにして」「小瀬ぇ!」 今しがた自分で避妊薬を飲ませたが、潤んだ瞳でお願いされては叶えざるを得ない。 避妊薬が効き始めるより先にとばかりに、むつきは小瀬のバスローブを観音開きであった。 今更濡れ具合を確認するまでもなく、両膝を開かせては抱え上げて、剃毛済みの割れ目にぶち込んだ。 優しくしないで、そんな小瀬の願いを叶えるようにかなり乱暴にである。 潤滑油こそ万端であれ、まだ前戯もそこそこで膣内はちょっと狭かった。 けれどお尻で一度覚えたように、アレが来たとばかりに膣内がむつきの一物に沿って形を変えた。 子宮はこっちですと肉壁に誘導され、その入り口である子宮口を突き上げる。「ひぃぁっ!」 視界がブレる程に強く突き上げられ、ベッドの上でシーツを乱しながら小瀬が悲鳴を上げた。 良く良く考えてみれば、前でするのは久しぶりできつかったのかもしれない。 ちょっと性欲に流され過ぎたと、抜こうとしたのだが腰を小瀬の両足でからめとられた。「ぁぅ、抜いちゃだめ。もっとぉ」「小瀬、大丈夫か。顔が俺以外に見せられない感じになってるぞ」「ひらりぶりで……凄い、先生のおちんぽ凄すぎりゅ。一発で形覚えさせられたのぉ」「お前は本当に、これか。これが欲しかったんだろ。淫乱ママさんよ!」「あんぅ、ぃゃ。もっと、もっと言って。むつきパパ、好美ママは淫乱な雌豚なの」 罵倒するようになじるたびに、それこそ子宮を突き上げた時よりも膣内がきゅうっと閉まる。 下半身に絡みつく肉ひだや、亀頭で小突く子宮のかたさ。 さすがアキラと同じ水泳部員だけあって締りのある良い肉壷である。 たまにはラブエッチ以外も良いかと、今更趣旨替えであった。 遠慮なく小瀬を突き上げながら、ぷるんぷるん揺れる乳房の上の桜色のぽっちを摘み上げた。「乳首、乳首引っ張られて。痛い、けど気持ち良い!」「痛いのがね。これでもか」「痛い、痛い。それでもぉ!」 摘まむだけに飽きたらず、ちょっと捩じり潰すようにしても小瀬は気持ち良いという。 それが嘘でないことは、彼女の膣内が嬉しげに締め付けているのが証拠であった。 なんともまあ、ど淫乱な女子中学生もいたもんだ。 孕ませがいがる、というかなぜもっと早く思うが儘に抱かなかったのか。 この引き締まった腰にやや小ぶりだが、甘い匂いを放つ乳房。 愛を通い合わせるより快楽を通い合わせるのが好きな、潤いにまみれた雌穴。「小瀬、お前のご主人様は誰だ。言ってみろ」「好美のご主人様は、先生。乙姫むつき。私の後輩の処女を食べまくった変態鬼畜教師ですぅ!」「その変態鬼畜教師に抱かれて喘いでる淫乱女がいるな」「好美です、変態鬼畜教師に抱かれておまんこから涎垂らしてるのは好美です」 男本来の本能か、それとも小瀬の淫らな肉体に引き寄せられたか。 普段のラブエッチはどこへやら、普段のむつきからは想像し辛い黒い発言がぽんぽん飛び出す。 美砂達には間違っても使わない言葉遣いを、小瀬に叩きつけるように繰り出した。 そして小瀬もそれに響く様に肯定的だから止めようがない。「好美、今からお前の子宮にたっぷり出してやるからな。三、四人孕めるぐらい出してやる」「嬉しい、出して。好美の子宮に、卵子が溺れるぐらい」「出すぞ、出すぞ好美」「出して、ご主人様のぷりぷり精子。好美のお腹に一杯だしてぇ!」 もはや二人の結合部から飛び散る愛液は、広げたバスローブにとどまらない。 むしろ、後の事など知らんとばかりに、二人は合体を続けていた。 言葉通り、互いに出して受け止める瞬間を今か今かとまちわびながら。「出る、孕め好美。俺の精液孕んだまま、午後の練習に出ろ!」「先生の精液、皆にも分けてあげる」「皆、皆孕ませてやる。A組も、水泳部も全員だぁっ!」「ぁっ、来た。びゅっびゅ、精液来たぁっ!」 一際強かにむつきが小瀬を突き上げた瞬間、その腰がぶるぶると小刻みに震え始めた。 子宮の奥以外には出さないとばかりに、小瀬の腰を掴んで離さず、むしろ隙間なく押し付ける。 小瀬もまたむつきの精液を子宮で受け入れる度に、喜びに体を震わせていた。 暴れたせいで帯が解かれた手のひらで、愛おしげに自分で腹を撫でてはイキ、果てる。 次々に吐き出される精液に終わりは見えず、気絶しかけるほどに小瀬がベッドの上を飛び跳ねた。「ぁっ……ぁぅ、あはぁ」 最後の一滴まで子宮で受け止めた後、小瀬の表情はむつきにさえ見せられない程だった。 人として理性なんて言葉すら捨て去ったように、瞳を蕩けさせだらしなく開いた口から舌をだしている。 幸せの白いべたつくなにかを詰め込まれたお腹を愛おしげに撫でていた。 そんな幸せ一杯の小瀬の隣で、頭を抱えていたのはむつきであった。 同じ幸せに浸るどころか、つい浮気してしまった既婚者男性のようでもある。「ちょぉ~、暴走し過ぎた。俺、なんて言った。なんかとんでもないこと口走ったぞ」「んぅっふっふ~……俺の精液孕んだまま、午後の練習に出ろ。皆、皆孕ませてやる。A組も、水泳部も全員だぁ。先生ってば、鬼畜ぅ。一年生なんか、つい数か月前ランドセル背負ってたのに」「嫌、止めて。違うんだ、何かの間違いだ」 自己嫌悪に陥るむつきを放っておけないと、幸せのまどろみから小瀬がはい出してきた。 体を丸めるむつきの上によいしょよいしょと登り、両手で塞がれた耳元でささやく。 そればかりか、こんな風に全員孕ませちゃうんだと、その手を取って自分のお腹に触れさせる。 手で軽く押せば、ちゃぽんと聞こえそうな程にむつきの精液が詰まった子宮をお腹越しにだ。「先生、私は幸せだよ。アキラだって和泉ちゃんも。皆、皆孕ませるってのは冗談にしても。現在孕ませて貰ってる私たちは、先生大好き」 だからそんなに落ち込まないでとばかりに、とびっきりの笑顔と振れるだけの優しいキスであった。「小瀬ぇ……」「だから、幸せのおすそ分けの為にも。午後の練習はこのまま出ちゃう。なにも知らない純白の乙女たち。青春をかけ必死に泳ぐプール、だがそこは変態鬼畜教師の精液プールだった!」「止めろ、マジで止めろ。止めてください。おい、風呂入るぞ。マジック消すと同時に、お前の穴隅々まで洗ってやる。抵抗したら、腹パンだぞ。腹パン」「止めて、パパ。この子だけは、この子だけはぁ!」 良いから来いと、くさい演技を続ける小瀬を横抱きに、バスルームへ直行である。 それから体を洗いあい、結局追加で三回戦してしまったのは若いから仕方ないことであろう。 -後書き-ども、えなりんです。桜子たちがどうなったかは、少し先です。具体的には水泳部の全国大会が終わったあと。珍しく、むつき以外のオリキャラである小瀬のエッチ回でした。しかしこの子、結構めんどくさい性格してます。良く優しくしないでと叫びますが、本心は優しくしてと。望んていることと発せられる言葉が真逆っていうね。あとなかなか鬼畜プレイをしない男なのでテコ入れ的な意味でも。最後、とんでもないことを口走ってしまいましたが。水泳部はともかく、2-Aはその通りになるけどね(夏美除くそれでは次回は来週の土曜日です。