第九十三話 お前の手の方が気持ち良いよ ばしゃばしゃと、半分溺れる形で足をばたつかせる少女の手をとり、水中の足を後ろへと蹴り飛ばす。 むつきの体が後ろ歩き、または泳ぎをすることで手をつないた少女は沈まずなんとかプールを泳ぐ。 この今にも溺れそうな様子で必死に水中で暴れているのは、水泳部員の一人である。 彼女から少し視線を外せば、小瀬の指導のもとで練習に明け暮れるアキラたちの姿がみえた。 改めて目の前の少女に視線を戻すと、これは酷いと言わざるを得ない。 むつきが手を引いているので溺れることはないのに、今まさに溺れているようなありさまだ。 自分でもそれがわかっているのか、ちょっと半泣きであった。「ほら、落ち着け。補助輪つけた自転車に乗って転ぶって慌てる奴なんかいないだろ。それと同じだ。今のお前は補助輪つき。慌てず、バタ足するんだ」「がぼ、んなこと。たって!」 少し水を飲んだのか苦しそうにする少女へと、プールサイドから数人の少女たちが声援をかける。「頑張ってたつのちゃん、先生絶対手を離さないから」「もうダメって思ったら、優しくぎゅってしてくれるから」「その瞬間、大河内先輩に睨まれて心臓もぎゅっとされるけど」「やだぁ!」 アキラに憧れてつい先日入部してきたカナヅチ同士、とても一体感のある応援である。 ただ、溺れる我をも忘れて嫌がられるのは、とても納得がいかなかった。「大河内先輩は先生なんかに渡さないもん!」「あっ、そっちね。はい、ゲームオーバー」「ぁぅ」 恰好良い属性も持つアキラに憧れるのは良いが、無理に叫んだせいで既に泳げる姿勢ではない。 距離にして十メートル、こんなもんかと繋いでいた手を引っ張り腰に手を回して抱き寄せた。 競泳水着に押し込められた未成熟だが柔らかな感触が素肌で感じられる。 プールサイドは手を伸ばせば届く距離だが、慌てた彼女に冷静に掴めというのも酷だ。 なので将来の彼氏より先に、容易く倒れそうな彼女の抱き心地を味わっても許されることだろう。「にゃ、にゃぅ……近い、硬い。男の人のからだぁ」「はいはい。ほら、そっちに引き上げてくれ」「はーい」 声援を送っていた三人の少女に、半パニック中の彼女を引っ張り上げて貰った。 続いてむつきもちょっと休憩とばかりに、こちらは自分一人でプールサイドに上がる。 パニックに陥った少女は、はしたなくも大の字に倒れ込んでいた。 暴れたせいか大事な部分に水着が結構食い込んでいたので直視しないよう気を付けながら言った。「お前ら四人はちょっと休憩な。目標は合宿中に補助輪なしで十メートル。来年に下級生が入るまでに二十五メートルをそれなりに早くだ」 そろそろむつきも水泳部の顧問として指導をと小瀬から預かった四人にそう告げる。 練習開始前にも言ったことだが、不承不承の子も含め、はーいと間延びした返事が返って来た。「先生、電話なっとるよ」 その間に俺も休憩と思っていると、反対側のプールサイドにいた亜子が手を振って呼んできた。 このプール施設内で、彼女だけは競泳水着でなく麻帆良女子中の半そで短パンの体操着である 何事かと思ってみれば、ビーチチェアに置いておいたむつきの携帯を掲げ上げていた。 どうやら誰かから連絡があったようだが、相手を言わないということは美砂達の誰かからか。 カナヅチ四人組には勝手にプールに入らないことと注意をしてから、プールサイドを小走りで歩く。 急ぎ歩きなのは、携帯が鳴っているからではない。 多少変な歩き方になった方が、少しだけ膨らんだ股間がばれ難いと思ったからだ。 中学一年生という蕾の少女たちの指導中に抱き付かれたり、抱き上げたりとちょっと膨らんでしまった。 一応、いつも通りトランクスタイプの水着の中にブーメランパンツをはいてごまかしているわけだが。 ただ小瀬と目があった瞬間、ニヒッと笑われたので少なくとも一人にはばればれだったらしい。「和泉、パース」「はい」 携帯を受け取った瞬間、小声で柿崎からっと告げられた。 どうやら電話ではなくメールらしく、開いた瞬間ゲッと声が少なからず漏れてしまった。 なにしろ、鍵落としたでしょと鍵の写メと怒った顔文字つきだったからだ。 出がけにでも落としたのか、美砂か誰かが拾っただけ救われたかもしれない。 むつきの様子が気になったのか、携帯を覗き込んできた亜子もうわっと小さく悲鳴を漏らす。「先生……」「すまん」「後からトイレの前に来て」 軽くむつきを睨んだ亜子が、すれ違いざまにそんな言葉を置いていった。 そのまま亜子は、指導中だった小瀬に近づきなにか言づけてプールを出ていく。 だが、別に怒られるわけではなさそうなのは、小瀬が後ろ手にした両手を見ればまるわかりであった。 一瞬振り返っては悪戯っぽく、親指と人差し指で輪をつくり、逆の手の人差し指をスコスコ輪に通す。 亜子に抜いて貰ってこいというわけである、恐らくバレバレの股間を指して。「小瀬、向こうの四人に誰かつけてやってくれ。ちょいと用事ができた」「はいはい、ごゆっくり。のりりん、ちょっとアンタ向こうの四人に指導してあげて」「わ、私がですか?!」「そう、アンタも部長になる気なら今から指導に慣れときな」 いずれはそのつもりだが、心の準備がとおろおろした朝日にすまんと両手を合わせて逃げ出す。 カモフラージュの携帯を手に持ち、電話の為に席をはずしますよという空気を出しながら。 誰もプールからついて来たりしないことを確認しながら、タオルで頭を拭きながらトイレに向かう。 現在、このホテルのプールは貸し切りであり、併設されているトイレもほぼ貸し切りみたいなものだ。 両隣、男女別々だが併設されたトイレの入り口前で亜子は周囲を伺いながらむつきを待っていた。 お待たせと軽く手を上げると、急いでとばかりにむつきの手をとって女子トイレに入ろうとする。「えっ、そっち?」「今なら誰もおらへんのは確認済みやて」「いや、やっぱやばくね。男子トイレでも、更衣室でも」「ほらほら」 腕を引っ張られながら、慌ててむつきも周囲を伺い人気のないことを確認しながら足を踏み入れた。 口ではなんと言いつつも、男子禁制の場所に興味がなかったわけではなく抵抗なんてあってなきがごとしである。 そういう意味では、女子更衣室も気になるがそちらは危険度が跳ね上がってしまう。 亜子に手をひかれるまま、女子トイレの一番奥の個室に二人して駆け込む。 手早くむつきが扉を閉めると、次いで亜子が鍵をはめ込んだ。 それからお互い顔を見合い、苦笑いから、手で押さえなければ耐えがたい笑いが込みあげてくる。「先生、女子トイレに……見つかったら言い訳できへんやん。どうするん?」「人を連れてきておいて。ゴキブリが出たとか、亜子が言えば良いだろ」 分かっていて意地悪く聞いたのか、今気づいたとばかりに大げさな身振りで亜子が手を叩いた。「こいつ」 声を潜めながら、そんな悪戯娘をつかまえようとするがするりとかわされた。 ただ狭い個室内で、亜子は単純に伏せられていた洋式のトイレの便座のふたに座っただけだった。「先生、しーやて。それに先生そのままやと辛いやろ。小瀬先輩が、苦しそうだから楽にしてあげてって」「たきつけたの小瀬か。考えてみれば、こんなシチュ。あいつが考えそうなことじゃねえか」「でも了承したのはうちやから。先生、冷えた体温めてあげるな?」 今にも舌なめずりしそうに怪しく微笑んだ亜子が、扉を背に目の前に立つむつきの股間を突いた。「俺も温めて欲しいけど、プール入った後で塩素とか大丈夫か?」「プールで泳ぐときの方が水飲むし、大丈夫やと思うけど。ほんなら、一応綺麗、綺麗しとこ。うちもあそこ怪我すると困るし」 最終的には亜子の膣に入れるわけで、炎症したりすると怖いと亜子がポケットからウェットティッシュを取り出した。 それならとむつきも問題ないだろうと、二枚もつけている水着を脱いだわけだ。 水着とタオルは扉についていたフックにまとめてひっかけておく。 しかし、改めて考えるとここは女子トイレの個室なのである。 目の前に亜子がいるとはいえ、いやいるからか。 今のむつきは、いたいけな女子中学生を個室に押し込んで悪戯する変態以外の何者でもない。 合意の上という点を除けば、そのものかもしれないが。 カナヅチ水泳部員とのスキンシップで縮小状態からちょっと膨らんでいた一物を見せつける様に亜子の前に立った。 ただやはりプールの中で冷え込んだせいか、普段の雄々しい姿から見る影もない状態である。「先生、可愛い。動いたらあかんよ」「つめた」 亜子が竿を指で摘まんでウェットティッシュで拭き始めると、思わず場所も弁えず悲鳴が漏れた。 ただウェットティッシュが冷たい分、亜子の指先がなんと暖かいことか。 視線を下せばむつきの股間に顔を突っ込む様に、吐息が掛かる距離で亜子が息子の世話をしてくれていた。 色がちょっと抜けた切れいな亜子の髪を持つ頭がひょこひょこ揺れていたのでなんとなく撫でる。 下のお世話をしてくれた交換というわけではないが、亜子が見上げてきてはちょっと嬉しそうに笑った。「先生の手、気持ちええ」「お前の手の方が気持ち良いよ」「えー、先生の手の方が気持ちええって。はい、綺麗になった」 ウェットティッシュはしょうがないので今は床に落とし、亜子は綺麗になった一物を両手で揉み温める様に揉んでいる。 縮こまっている状態だからこそ竿も袋もまとめて、小さな亜子の手でも包み込めていた。 しかし、下半身がほんわか暖かいのは良いが、このままだとトイレにいきたくなってしまいそうだ。 トイレに潜伏しておいて今更かもしれないが。 そう思ったところで、今一度一生懸命むつきの一物をにぎにぎしている亜子を見下ろした。 正直これをお願いしたらひかれるかもしれないが、むしろ喜んでしてくれそうな確率が高そうなのも亜子であった。「なあ、亜子」「んー、フェラする?」「いや……」 亜子ならきっと大丈夫と、自分に言い聞かせてからお願いしてみた。「亜子がトイレしてるところ、見たいんだけど……」 だがやはり内容が内容なだけに、普段よりも押しの弱いお願いの仕方であった。「せ、先生それってどっち?」「いや、さすがに小さい方。別の方は業が深すぎるだろう。愛する女でも、ちょっと……」「良かった。そっちお願いされたらどうしようかと思ったやんか」 どうしようかととは、どういう意味で困ったのか。 行為そのものか、それとも今はそういう便意がないからか。 お互いのこれからの人生もあるので、あえてむつきは尋ねようとはしなかった。「先生、ちょっとうち立つから下がって」 ただ亜子は見せてくれるらしく、むつきが可能な限り背中と扉の距離をなくすと立ち上がった。 まずは便座のふたをあけて、少し前かがみ気味になって体操服の短パンをずりさげた。 亜子の頭がお腹の辺りにあって見えづらかったが、空色の短パンの中にピンクと白のチェックのパンツが見えた。 それは兎も角として、短パンを脱ぎ終えた亜子はゆっくりと便座の上に座った。 了承したとはいえ、やはりさすがにトイレの最中を見せるのは抵抗があったらしい。 両足の細めの太ももはぴっりりと閉じられ、両手は局部を隠すように膝の付け根に置かれていた。 羞恥に頬を染めながらもおどおどとむつきを見上げるのもまた良い。 亜子は嫁の中でも一際エロイ子なのだが、最近は清純派なにそれとばかりになっていたので眼福だ。「ほんなら、するな。直ぐにでるかわからへんけど」 そういって音姫ボタンに手を伸ばしながら呟いた亜子を止める。「亜子まだ出すな」「え?」 羞恥に身もだえる亜子が可愛らしいとはいえ、今のままでは折角の放尿プレイの楽しみが半減である。 何故なら、亜子は見せることを了承しつつその半分も見せないまま全て終えようとしているからだ。 亜子に制止をかけつつ、その両膝に手をついてバランスをとりながらむつきは狭い空間でしゃがみ込んでいった。 そして亜子の片足に触れ、短パンとパンツが絡み合う布の塊をそっと脱がし、さらにもう片方も。 さすがに地面には置けないのでまだ暖かなそれをしっかり握りしめたまま、両手はもう一度亜子の膝へ。 しっかり抵抗されたが、白い太ももを開かせるように膝を大きく開かせた。「やだ、先生。見えちゃう」「見せてくれるんだろ?」 両膝を開かせても亜子は、か細い声とともに自由な両手で秘部を隠してしまう。 次はその手もどかせたいが、今膝から手を放せば瞬く間に閉じられてしまうことだろう。 手が塞がってしまったのなら、自由になる何かを使うしかない。「亜子、見せろ」 だから端的な言葉と低い声で命令するように言い放った。「ぁっ、駄目。駄目なのに……」 普段あまりしないむつきの命令口調に、背筋をぞくぞくさせながらうわごとのように亜子が呟いた。「うち、心まで先生の奴隷みたい。恥ずかしいのに、逆らえへん。やや、見んといて」「足だけじゃない。両手で割れ目を開いて、出るところまで見せるんだ」 今にも泣きそうなぐらいに赤面し、顔を俯かせながらも亜子は言われるがままに動く。 未だに陰毛薄く、ぴったりと閉じたままの割れ目に両手を添え花開かせる。 つい先ほどまで見せたくないと隠していた両手でだ。 白い素肌が割れ、皮の薄い証拠であるピンク色の肉肌がむつきの目に飛び込んでくる。 少しばかりてらてらとぬめり光っているのは、尿道より下の膣口から流れる愛液のせいだろう。 女子トイレの奥でむつきと二人、愛し合う間柄とはいえ、全てをさらせと命令されてしまった。 この夏休み、文字通り体を使って濃厚な日々を過ごし、すっかり調教されてしまっているようだ。「濡れてる」 初めて亜子をクンニした日と見た目は変わらないが、ある意味で内側は変わっているらしい。 こんなにも甘そうな匂いを放つ蜜を自ら出すようになったかと、便座を覗き込む形でむつきは蜜を舐め上げた。 滴り落ちそうなそれをあますところなく舌ですくうように、ゆっくりと着実に舐め上げる。「あか、あかん。先生、でてまう。かかってまう」「分かるよ、亜子。ほら、尿道がひくついてる」 普段とは異なり膣口ではなく、尿道を刺激するように舌先でつつくと亜子の腰が震えた。 きっとそれは、悦びではなく尿意によるものなのだろう。 しきりに亜子はあかんと出るを繰り返し、押し殺した声で繰り返し呟いていた。 それなのに見せろと言われた手は割れ目を開いたままで、魂レベルでむつきの言いなりである。「あ、味が変わった。少ししょっぱく」「あかん、ほんま。先生、離れ。出る、あっ。でちゃうっ!」 いくら駄目と言われても尿道への刺激を止めないむつきを前に、絞り出すように亜子が呟いた。 次の瞬間、言葉よりも確実にむつきを離れさせる行動にでる。 最後通牒とでも言うべきか、我慢の限界とばかりに亜子が消音のボタンを押したのだ。 途端にむつきの耳に届いたのはトイレの水を流す音であった。 女子トイレの機構を良く知らないむつきだけに、亜子がトイレの水をながしたのかと勘違いした。 さすがにトイレの水が顔に掛かるのはと顔を遠ざけた時、目と耳に異なるものが飛び込んだ。「ぅっ、はぅぁ……出とる、先生の前で。うち、お漏らししとる」 先ほどまでむつきが刺激し続けた尿道から、黄色い液体が放物線を描いて流れ出している。 消音の為の割とけたたましい水流音に交じり、じょぼじょぼとおしっこがトイレに流れ込む音がした。 むわっとアンモニアの匂いが広がり、羞恥の限界を超えたのか亜子は蕩ける。 亜子のような可愛い女の子のおしっこ姿にむつきも興奮を禁じ得なかった。 つい数分まで縮こまっていた一物が、膨張してふくらみ、硬く勃起し始めていた。「はぁ、ふぅ……んっ」 やがて膀胱内のおしっこが空になったのか、気持ちよさそうな声を亜子が上げた。 そして我に返ってむつきと目が合うと、今まで失くしていた羞恥心が全て帰ってきたように顔を赤くし始める。 合わせる顔がないとばかりに両手で顔を隠し、体ごと顔を伏せた。「見んといて、今のうち見んといて。こんな恥ずかしいやなんて、うちの馬鹿。馬鹿ぁ、セックスするより恥ずかしいやんか。もう、お嫁にいけへん」 泣いているんじゃないかと思う程の取り乱しように、むつきは兎にも角にもトイレをながした。 それでも流れない亜子のおしっこの匂いはなんともできないが。 今の亜子を慰める一番の言葉はわかりきっていた。 こちらを見舞いと体ごと顔を伏せる亜子の顔を強引にあげさせ、視線の高さを合わせその瞳を覗き込んだ。「別に俺の嫁になるんだから、問題なくね?」「あれ?」「お嫁に行くっていうか。俺のとこに来るじゃねえか」「あー……でも、うぅ。証拠、ちょうだい」 からっと羞恥が全て張れることはなかったが、赤い顔のまま亜子が唇を差し出してきた。 今更証拠が要る間柄でもないが、羞恥を振り払うために必要ならばとむつきも屈みこんで唇を合わせる。 その時であった。「う~、漏れちゃう。漏れちゃう」 少し慌てた様子で、廊下をペタペタあるく音が聞こえた。 言葉通り目的はこのトイレらしい。 出入り口付近でサンダルを履いてはあろうことか隣の個室に入ってきた。 場所が場所だけにそうなる可能性もあったわけだが、心の準備が足りなかった。 亜子は必死に声を出すまいと両手で口元を押さえている。 むつきも臨戦態勢に入ったはずの一物が、撤退行動を始めそうなほどに仰角を抑え始めていた。「待って待って。もう、ビキニならしただけなのに!」 焦った声の後に濡れた水着を力任せに脱ぐ音が漏れ聞こえてくる。 むつきは今まで考えもしなかったが、水着の女の子はトイレで全裸になることぐらいあるのだろう。 ちょっと視線を隣の個室に続く壁に奪われていると、頬に亜子の手が添えられた。 恋人はこっちとばかりに、顔を向けさせられ唇を奪い取られてしまう。「先生、めっ。うちの中に……」 音をたてぬよう慎重に便座の上で亜子がお尻を前に頭を下に大勢をずり落ちさせる。 むつきの意識を向けさせた手を膝裏に添えて、おおねだりをしてきた。 むしろ薄い壁一枚の向こうに、水泳部員の少女が誰かいるこの状態が良いとばかりに。 二人だけの秘密のセックス、日常のすぐ隣で非日常の行為をと。 羞恥、驚愕を超えて激しく心を揺さぶられた亜子は、興奮へと移ったようだ。 むつきを誘う為に見せつけた割れ目からは、瞳から流れる事を阻止された涙がこぼれる様に愛液が滴っている。 撤退行動なんてあるわけがないと、軍紀違反をするようにむつきの一物が持ち上がり直した。「亜子、声我慢できるか?」「わからへんぐぉ」「声を出すな」 そう言えばと思い出したノリで、手に持っていた亜子のパンツと短パンを思い出した。 さすがに短パンは汚せないのでパンツの方を丸めて亜子の口に押し込んだ。 麻帆良祭の夜に、美砂にも同じことをしてレイプされてるみたいと喜んでいたのを思い出したのもある。 案の定というべきか、口を自分のパンツで塞がれた亜子は目元が明らかに喜んでいた。 割れ目から流れる愛液も量を増やし、ぽたりぽたりとトイレに流れ落ちてさえ。「ま、間に合った!」 じょぼじょぼと、隣の部屋から用を足す音に遅れ消音の水流の音も聞こえて来た。「入れるぞ」「んぐぅ!」 それは好都合だとばかりに、了承を得ることすらなくむつきは亜子の中へと自分を推し進めた。 女子トイレの個室、放尿プレイに至り、すぐ隣に誰かがいる異常事態の連続。 愛撫らしい愛撫はほぼ皆無でありながら、挿入はとてもスムーズに行われた。 隣の個室から聞こえる消音の音に亜子の喘ぎ声がまぎれされ、奥まで膣の中を抉り込む。 どうやら興奮しているのは亜子だけではなかったようだ。 むつきもこの異常プレイの中でかなり興奮していたようで、亜子に対する普段の思いやりの半分もない。 消音の時間は有限とばかり、亀頭が入った直後は奥まで一気にであった。「ふんっ」「ぁぅんぅ!」 亜子の膝裏から腕を回して腰を掴み、お尻を持ち上げるような感じで一突きであった。 ご主人様のお帰りだとばかりに、亜子の繊細な子宮口を亀頭でごりごりノックする。 その度に便座が少しばかりガタガタ音を立てるが、消音機能様様である。 これが消えれば激しいのは無理とばかりに、少ない時間を有効につかい亜子を攻めたてた。 このぐらい、このぐらいならとパンパン腰をぶつけるぐらいに。「んぅ、ぐぇ」 初めは喜んでいた亜子も、消音の音が次第に小さくなるにつれ首を横に振り始めた。 そんなに腰をぶつけたら聞こえてしまうと、不安になったらしい。 だがそれに反して膣の締め付けが強くなるとはどういった了見か。 とはいえ、むつきにだって危険な事をしている自覚位あった。「持ち上げるぞ」 殆ど消音の意味がないぐらいに音が消え始めたところで、むつきは亜子の体を持ち上げた。 もちろん挿入はしたままで駅弁スタイルになり、くるりと体を半回転。 対面座位の形になるように、むつきの方が便座に座った。 さすがに亜子を抱えているのでどすんと座ってしまい、二人の結合部からくちゅりと愛液が跳んだ。 普段ならすっかりセックスの虜中なのだが、今日は意外と亜子も長持ちしている。 この状態で我を失えるほどに、神経は図太くないようだ。「……ふぅ」 やがて隣から消音の音が消え、安堵の息をつくような声が聞こえた。 隣の子が誰かは不明だが、きちんと間に合ったらしい。 むつきはそっと亜子の口を塞いでいたパンツをとってやり、亜子を抱きしめながら耳元でささやいた。「亜子、今から隣の子とちょっと喋ってみるか?」「ふぇ……そ、そんなん無理やて。んっ、声聞こえてまう」「嘘、亜子の中がきゅってなった。想像して、興奮したろ?」 事実、亜子が無理だ聞こえてしまうと状況を想像した言葉を漏らす度、締め付けが増していた。 だからその背を後押しするように、小さく丸いお尻に手を添え、亜子を軽く持ち上げては落とす。 あまり派手に腰を使えないので、亜子自身を小さく上下させスローセックスを楽しむ。「ぁっ、ぅぁ」「やってくれるか?」 亜子自身が頷いたのか、セックスによる上下運動でうなづいたのか。 了承とみなして亜子の手をとり、こんこんと薄い壁を叩かせた。「うわっ、え……だ、誰です?」 当然だが、突然の隣室からのコミュニケーションに隣にいた子は怯えにも似た驚きの声であった。 というか、この声は一年生のリーダーの朝日ではなかろうか。 まだまだ亜子より小さく子犬のような二つおさげの彼女を思い出しながら、小刻みに亜子を抉る。「わ、私。和泉……くっ、のりりん。だ、大丈夫だった?」「その声、和泉先輩? 聞こえちゃいました? 大丈夫、間に合いました。濡れた水着って本当に脱ぎづらくて……というか、先輩の方こそ。いえ、なんでもないです」 なにか聞きたそうな声を上げるも、前言撤回とばかりに朝日が言葉を濁す。「ほら、聞き返して」「んぅ、ぁっ。先生、ぎゅってして」 お尻を支える手は片手だけにし、もう一つの手を亜子を抱きしめる様に背中に回す。 ただ回した背中は体操着の裾から素肌の上を滑るように中へ。 筋肉もぜい肉も少ない背中の上を滑りかつてはコンプレックスだった傷の上も。 目的地は肩甲骨よりやや下、ブラジャーのホックをはずし、体操服をまくり上げる。 背中側はうまくまくり上げられたが、前はうまくいかなかったので鼻先を潜り込ませるようにずり上げていく。「やん、くすぐったい。おっぱいちゅっちゅして」 外れきらなかったブラジャーもずり上げ、桜色のとっきを口に含んで吸い上げる。「あは、んぁ……」「先輩、大丈夫ですか? お通じが悪いなら、誰かにお薬貰ってきますけど」 どうやら亜子の喘ぎ声は少々漏れ聞こえてしまっていたらしい。 しかしさすがに純粋無垢な朝日には、それがセックスによるものだとは思いもしなかったようだ。 それは当然かもしれないが、お通じが悪い亜子が息んだ声と思ったらしい。「だ、大丈夫……便秘じゃないから」「亜子はいつも綺麗にしてるもんな」 その綺麗さを確かめる様に、ブラジャーを脱がした手はそのまま背中を滑り落ちていく。 亜子が転がり落ちないよう左手でお尻を、口で胸を吸い上げ、右手はまだ落ちる。 背中の急斜面から柔らかくも丸いお尻の谷間に滑り込み、その奥へと潜り込む。 秘境の洞窟を目指す探検隊のように、亜子のもう一つの秘部を目指してむつきの指がうごめいた。「プール、サイドにいたら……ちょっとお腹冷えちゃってんぁ、ゃぁ」「亜子は本当にお尻が好きだな。お尻を弄った時が一番締まる。ほら、自分でもわかるだろ?」「先生、もう駄目。イキたい。イかせて、切ないの。もっと激しく、亜子でずぼずぼしてぇ」 ぐったりともたれかかり、耳元で喘ぐ亜子の吐息には熱がこもっていた。 可能ならばもう少し亜子が後輩と語り合う日常の中で、犯してあげたかったのだが。 むつきとしてもあまり長い時間プールを空けるのはよろしくないだろう。 今一度左手で亜子のお尻を抱え直し、右手もまた亜子を支える様にさらにお尻の奥へ指を沈み込ませる。「ふぁ……大好き、私の奥に熱いの」「分かったよ」「先輩?」 亜子の声が途絶えた事を不思議がる朝日の声が聞こえたが、構わずむつきは消音ボタンを押した。 途端にけたたましい水流音が流れ出し、同時にむつきは亜子を一物と指で貫いた状態のまま中腰となった。「ひぅ!」 いくら消音があろうと、ぱんぱんと腰をぶつけることはできない。 ならば亜子の一番奥をひたすらぐりぐりと攻めたてるしかない。 亜子の声が漏れないよう深いキスで口を塞ぎ、腰を水平にさらに円状に回す。 もちろんお尻に入れた指も尻穴を拡張するようにぐりぐりと腰とは逆回りで抉り上げる。「れん、生……んぅ、気持ち良い? んはっ、私の中暖かい?」「最高だ、亜子。分かるだろ、亜子を支えてるのが、こんなに硬い」 一番支えているのが手でも腰でもなく、亜子を貫く一物だとより強く抉ることで教える。 亜子もそれが分かったのか、ふるふると喜びに体を震わせながら抱き付いて来た。 既にその頭の中に隣の個室にいる朝日のことなど吹き飛んでしまっている。 頭の中にあるのは、幸せなセックスを教えてくれるむつきと、むつきの一物のことのみ。 それをもっと感じようと、不安定な姿勢ながら亜子も腰を動かし自分からも快楽を求めていた。「気持ち、ええ。もっと、出してや。ぁっ、うちの中も先生の熱いのであたためて」「良いか、出すぞ。出すぞ、亜子の中に」「ええよ、孕ませて。うちの中に、一杯んぁ。精子、くぅ。ぁぅ!」「ぐぅっ!」 消音の為の水流音が弱まり、消える。 そう思った瞬間、むつきは亜子の口を完全にふさぐような形で声を完全にせき止めた。 次の瞬間、ぐりぐりと長時間硬い口を閉ざしていた亜子の子宮口へとほとばしる。 隣に何も知らない無垢な少女がこちらを伺っている。 亜子の小さくて白い未成熟な体のみならず、まだ穢れを知らぬ純白の存在をそばにおいた精神的な効用もあった。 亜子と二人でディープキスをしてもせき止めきれないうめき声を漏らしながら射精した。 孕め、俺が好きなら孕めよと念入りに受精を促すように、亜子の子宮へと白い粘液を飛ばし付着させる。 消音の水流音が途切れた後もまだしつこく射精は続き、断続的な射精に亜子は半分白目を剥きかけていた。「先輩、やっぱりお腹の薬とか貰ってきましょうか?」 心配そうな朝日の声が隣から聞こえ、むつきは便座に腰を下ろすと共にこんこんと壁を叩いた。「え?」 何故今更と朝日が混乱している間に、意識を遠いところへやってしまった亜子の頬を叩く。 本当に今更なのかもしれないが、このまま亜子が気絶したらまずい。 あまり反応がなく、大変なことがと朝日が人を呼びに行ったらピンチどころの騒ぎではない。 小瀬なら、それでも小瀬ならいろいろ察して防いでくれそうだが。 信頼こそすれ、それはさすがに高望みし過ぎという者だろうし、そんな賭けにはでたくない。「亜子、頼む……朝日に何か言ってくれ」「あや、先生。ん~、ちゅう」「あとで百回でもしてやるから、起きろ」 幸せ満喫中の亜子には悪いが、軽くゴチンとヘッドバッドで気付けを行う。「あれ?」「頼む、亜子!」「先輩本当に大丈夫ですか? あの、アキラ先輩呼んできましょうか? それとも」 酷く焦った様子の朝日が隣の個室でごそごそとし始めていた。 慌てて水着を着ようとしているのか、バランスでも崩したのだろうゴンっと壁に頭を打つような音も。「ぁっ、のりりん。大丈夫、ちょっとお腹がキュゥっとして声出えへんくて。でも生理の時よりはマシやから。ごめんな、心配かけて。どっかぶつけなかった?」「あはは、水着の同じ穴に両足いれちゃって。大丈夫です。じゃあ、一応小瀬先輩にだけは、先輩がお腹痛い事を伝えておきますね。帰ってこないとか、騒がれると先輩も恥ずかしいでしょうし。小瀬先輩なら用事を頼んだとか、上手くごまかしてくれます」「うん、そう想像できるだけのりりんも部長さん向きだね。ごめんねだけと、お願いするわ」「任せてください!」 そう会話を終えると、バンッと元気よく扉を開けたらしき朝日がトイレを出ていく。 ちょっと慌てて手を洗ったような音が聞こえなかったが、どうせもう一度消毒槽に入るだろう。「ふぅ、焦った……我に返ってくれなかったら、どうしようかと思った」「ごめんな、先生。けど、先生がこんなに」 出すからと皆まで言わず、亜子が腰を動かすと愛液と精液が混じったもとが二人の結合部より漏れ出す。 ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てては滑り落ち、トイレの中に落ちていく。 こらもったいないとばかりに亜子の腰振りを止めさせ、後ろの貯水槽に背を付け抱き寄せる。 ちょっと揉み足りなかったので体操服に手を忍ばせこぶりな胸を揉み、ふわっと香る亜子の汗を嗅ぐ。 朝日の心遣いでもう一戦ぐらいできそうだが、今はこの気怠さに身を任せていたい。「亜子、キスしよっか」「んぅ。先生、大好き」「俺も」 恋人同士の甘いキスを繰り返しながら、時間をかけて二人は互いに腰を振り始める。 だが決して激しくはせず、時間が許す限りスローなセックスで求め合った。 -後書き-ども、えなりんです。女の子って水着でトイレに入ったら、一部だけずらすのかな?まあ、今回の子(朝日)が、全部脱ぐ子だったということで。さて、椎名たちのひかげ荘捜索の結果がまだですね。美砂から鍵落としただろこらとむつきにメールが行きましたが。どうなっているかは、また九十五話でわかります。書く事多すぎる。ただ、なんとか第二部の終了が見えてきました。なんとか百話で追われそう(夏休み終了できそう)です。それでは次回は来週の土曜日です。