なんとなく、綾波と二人で、病院の中庭に用意あsれたベンチでご休憩。ゴソゴソ「…おっ、はっけ~そ」なんとなくウザったかった黒服の人をノして懐を探ると、黒いアレを発見。「…Glock 17、9Mね…。この人が特殊部隊なのか、僕がテロリストなのか…。 多分、後者?」僕は一人呟くとバラバラに分解してみた。「ま、こんな銃一杯あろうんだろうけど」そう言って、同じく黒っぽい人の懐から取り出した煙草を口に咥えて、ベンジに座っている綾波の横に腰掛けた。ジュッ…ジジジジッ「……プッハァ~、って、親父臭いなぁ、僕」一服吸って、自分に感じた感想を述べてみる。「………何をしているの」「ん? …とりあえず、お迎えを待ってる、のかな?」実はお迎えはとっくに来てたんだけど、あそこで寝てるし。「まぁ、後30分も経てば来るでしょ」そう言って、煙草を一息。「…ふぅ~、あ、僕がこれ吸ってたの、秘密ね」「………そう」「うん、そゆこと」僕は吸い終わった煙草を捨てて、残っている煙草を全て握りつぶした。「……身体に良くないねぇ、煙草は」「…………そう」「綾波ってさ、一人暮らしなんだって?」「……えぇ」「なんで一人暮らししてるの?」「………命令だから」「誰の?」「………碇司令」「ふ~ん、大変じゃない?」「………わからないわ」「そっ。………貴女ハ神ヲ、信ジマスカ~?」「………わからないわ」…………何考えてるんだろう、碇ゲンドウは。「綾波、今一人暮らしなんだよね。…その前はどこに住んでたの?」「………NERVよ」「……旧ゲヒルン、いや、人工進化研究所、かな?」「………えぇ、そうよ」一瞬怪訝そうな顔をして、綾波は再び元の無表情に戻った。「う~ん…、綾波、携帯貸して?」「……何故?」「えっと…、必要だから」「………判ったわ」綾波はそう言うと、恐らく通っている学校の制服であろうスカートから携帯を取り出した。それを受け取り、僕はメモリに入っていた赤木さん直通の回線にかける。プルルルルップルルルルッカチャ『…レイ? どうしたの?』「………妊娠してました」ガチャプー、プー、プー「…………」「…………」ピップルルルップルルルッカチャ『……シンジ君?』「よく判りましたね、エスパーですか?」『…ふぅ、それで、用件は?』「……この携帯、ちょっと叩き壊しますので」『……判ったわ、15分で多分そちらに諜報部が行くと思うから、その間に済ませてね』「この会話は?」『…やっとくわ』「それでは」『えぇ』ピッ「…って事で、コレ、壊すね」綾波に一言告げてから、返事を待たずに携帯を握りつぶす。圧壊した所で、綾波に聞いてみた。「…NERV本部の地下にあるのは、第二使徒リリスだな」僕の言葉に、綾波は大きく動揺した。「…過去、ゲヒルン時代に碇ユイによる起動実験に失敗した碇ゲンドウ以下研究員は、現在の初号機から碇ユイをサルベージするべく計画を立案、即時実行するも失敗。 だが、その時にアルビノ・青い髪・赤い目の碇ユイに酷似した少女が現・初号機からサルベージされた。 …それが君だろう? 綾波レイ」「…………」綾波は何も言わず、ただ俯いている。「…そして何度もサルベージを計画、システムの改善を繰り返すがことごとく失敗、だが毎回綾波レイと思われる少女の肉体がサルベージされるが、その肉体には魂は内包されていなかった。 …魂が内包されていたのは、初めに生まれた綾波レイのみ。 そして、幼少の頃、碇ゲンドウの歪んだ教育を受けた綾波レイは赤木ナオコ、当時ゲヒルン技術部長にしてスーパーコンピューターMAGIの開発者により殺害。当赤木ナオコ技術部長はその場で自殺。 だが、君の魂はゲヒルン地下に保管してあった初号機からサルベージされた肉体の一つに、いくらかの記憶を引き継ぎ転移、その事実を知る碇ゲンドウが自身の道具にするべく再び教育し、現在に至る。 ……地下にある第二使徒リリスは、その際初号機、リリスからすればアダムから生まれた君の魂を護るべくその力により新たな肉体に転移させた。 魂と肉体がアダムから作られた君は、リリスがある限り魂の消滅は有りえない。 そして、リリスの力を幾らか使役できる事になった。 ……最も、本人はその事実を知らないがね」「…………」綾波は僕の言葉に何も反応せず、俯くだけだった。「…さて、お迎えが来た。 君の言う碇司令は只今昏眠中だ、僕の所為でね。 …………また明日逢おう、綾波レイ」僕はそう言うと、ベンチから離れ、病院内へと戻る。ちょっと後ろを振り返ってみると、数人の黒服の男が、俯いている綾波を取り囲んでいた。「…憎まれっ子世に憚るってか…。 まぁ、辛いものは辛いんだけどね………」