『あさ~、あさだ』ガバチョ「オハヨウゴザイマス、シンジサマ」「……おはよう、メカ翡翠ちゃん」…新機能ですか、琥珀さん。「ソレデハ、レイサマ、ヲオキシテマイリマスノデ」「……いってらっさい」メカ翡翠ちゃんはキュイーンと動きながら部屋を出て行く。「…さて、着替えるか」『起きてよぉ~、浩之ちゃ~…』音でかいよ、メカ翡翠ちゃん…。下るエレベータの中で、そんな事を考えていた。メガネをかけた、金髪の少年が戦闘機の模型を手に暴れていた。「キュイィィィ~ン」……危ないな、あの人。しかもそれを自分のハンディカムで取っている。何が面白いのかがわからない。「……春って、今の時代来ないハズなんだけどな」ガラララッ「なんや、随分へったみたいやなぁ」「鈴原…」「トウジ…」教室の中に入って来たジャージの少年に、2-Aでクラス委員長をしている少女と、模型で遊んでいた少年が声をかける。「疎開だよ、疎開。あんんだけ街中でドンパチされたらねぇ」「喜んどるんはお前だけやろなぁ、ナマのドンパチ見れるよってに」「まあね、トウジはどうしてたの?こんなに休んじゃってさ、此の間の騒ぎで巻き添えでもくったの?」トウジと呼ばれたジャージの少年は、事実、シンジが転校してから二週間ほどの間、学校に姿を表さなかった。「妹のやつがなぁ…。この間の戦闘で怪我してもうてな。 うちんとこ、おとんもおじいも研究所勤めやろ、今職場を離れるわけにはいかんしなぁ。俺がおらんとあいつ家で一人になってまうからなぁ。しっかし、あのロボットのパイロットはほんまにヘボやなぁ、無茶苦茶腹たつわ!味方が暴れてどないするっちゅうんじゃ!」「それなんだけど聞いた?転校生の噂」「転校生?」「ほらっ、あいつ、トウジが休んでる間に転入してきたやつなんだけど、あの事件の後にだぜ?変だと思わない?」そういって、メガネの少年はシンジを指差し、トウジはその先にいるシンジをいぶかしげに見る。当のシンジは、席が後ろのレイに話し掛け、レイはそれに「…そう」「…よかったわね」と返すだけの会話とは言えないモノを楽しんでいた。「…20世紀最後の年、宇宙より飛来した大質量隕石が南極に衝突……その頃私は…」…授業しようよ、おじいちゃん。国語担当のハズである老教師が、自身のセカンド・インパクト体験を語っている。僕はそれをそんな風に見つめていると、端末に通信が入った。『ねぇ、碇君があのロボットのパイロットって言う噂、本当? YES/NO』おやおや、こりゃ大変だ…。機密情報だだ漏れ?まぁ、ここは大人しく…。『NO』そう返事を返すと、再び通信。『嘘、知ってるよ。この間の戦闘で乗ってたのって碇君なんでしょ?』……人の意見を全く聞き入れないタイプ?まぁ、こんな時はアレだな…。『助けて~、まじかる☆アンバー!』そうやって返信。…どうやら回線は教室中の人間に見られていたみたいだ。ピピピッ一拍置いて、教室中の端末からコールが鳴る。『相田ケンスケ君、以下数名。 校内のメインサーバハッキングの疑いがあるので授業後、職員室まで来るように。 From.ほうき少女まじかる☆アンバー』…仕事早いっすね、琥珀さん。なんだか、数名端末を睨んでガタガタ震えてる人がいるけど、放置しておこう。