コードギアス 反逆のルルーシュ・逆襲のボンクラ
いつもの道、いつもの街角。
日本のじめっとした夏の路地裏の抜け道。
崖の上のポ○ョを口ずさみながら歩いていたあの日。
未来へこれといったビジョンも持たずにただ惰性で過ごす日々。
だけども、そんな惰性で過ごす日々に小さな幸せを感じていたりする、小市民だった。
突然の立ちくらみ。
今まで経験したことのない感覚。
貧血とはまた違う症状。
身体のすべてに圧し掛かる重量感。
その不快感のすべてがたまらなくて、救急車を呼ぼうと携帯を取り出す。
百十九番を押し終わる前に目の前が真っ暗になり手足の感覚もなくなった。
脳裏を駆け巡る突然死という符号。
テレビの健康番組のBGMが脳内でリフレインされる。
身体からの最終警告をワタクシはどこで見逃してしまったのだろうか・・・。
そんな後悔をしていた数秒後。
突然目の前が明るくなりました。
周囲に見渡すとここは飛行機の機内のようです。
どこだここ?
まったく見覚えのない場所に大いに戸惑っていた時でした。
機内の窓という窓から強烈な光が差し込んできたのです。
その時、ワタクシの近くに座っていた、家庭教師風の女性が呟いたのが聞こえました。
「なぜ、ここでフレイヤを――」
次の瞬間意識が途切れました。
「あ~~~、失敗。 連れてく時間を間違えた。 気にしないで、この場面はまだ先の話だから・・・」
再び意識を取り戻すとワタクシは温かな水に包まれていました。
さきほどのアレは何だったのか、見当もつきません。
結局何も分らぬままにその水の中で、長い月日を過ごし、暗く長い道を通り抜け、外気と触れあい、ようやく外の世界に出れたのでした。
これまで不可解に過ごした月日の謎がいま解けることへの歓喜の涙で一杯です。
やはり途中からどうしてこんな事になったのかと、考えることをやめたのが良かったのかも知れません。
真面目に考えていたら頭がおかしくなってしまいます。
色々とこれまでの葛藤を思い出しながらも、外の世界はどうなっているのかしらと確認するために、ようやく開くようになったまぶたを開けることにしました。
肉体年齢0歳と数十時間、精神年齢"ピー"歳の賢しらな赤ん坊さんはゆっくりとまぶたを開け、その世界で最初に目にしたものは・・・
ちくわのお化けでした・・・・・・
こう頭をまきまきしている男性がワタクシをじっと見ています。
ワタクシはどうやら女性の腕に抱かれているようで、その女性は優しくワタクシの頬をなでたり摘まんだりしています。
ワタクシのほっぺたをぷにぷにしながら、その女性は言いました。
「陛下、お抱きになりますか?」
まきまきしている男性が手をのばしてきます。
その腕にワタクシを抱き、この生まれたての文字通りのベビーフェイスを眺めながら呟きました。
「ほう、これがワシの子か」
アナーゴさんです。
お声が渋い、渋すぎる。
ワタクシに一体なにが起きているのでしょうか?
もう訳が分からないのです。
助けて、神様・・・・・・。
皇歴千九百××年 七月××日 神聖ブリタニア帝国第九十八代皇帝 シャルル・ジ・ブリタニアの第六皇子 クロタール・ラ・ブリタニア生まれる。
兄は第三皇子、クロヴィス・ラ・ブリタニア。
ボンクラの新しい人生は、今ここに幕を開ける・・・・・・。
あとがきと謝罪。
このたびはお騒がせして申し訳ありませんでした。
SS探索掲示板のほうにも書かせていただきましたが、未熟な私が色々と至らないばかりに起こった出来事だと深く反省しております。
以前の作品に修正を加えながら投稿をしていきたいと思っていますので、至らない点などがあればご指摘をいただけると幸いです。