ルネスティーネを倒して暫くすると、こちらも戦いを終えたらしいキャスターが戻ってきた。
ラインを通じて状態を確認したところ、深刻なダメージは皆無のようでなによりである。
ルール違反のせいで霊格が半減していたとはいえ、セイバーの真名はオルランド。そこらへんに転がっている木の棒で竜を縊り殺すような化物だ。
それを倒した負傷もなく倒すとはやはりアーサー王は伊達ではない。冥馬はキャスターの評価を上方修正した。
「お疲れ、無事でなによりだよ」
「俺は〝アーサー王〟だぞ。雑多な英霊ならいざ知れず、アーサー王があんな知性の欠片もない肉達磨に負けるわけにはいかないだろう」
「オルランドを肉達磨扱いか。恐ろしいな」
労いの言葉に対してもキャスターの反応は素っ気ない。
いい加減キャスターが筋金入りの天邪鬼だということは理解しているので、冥馬はそれを咎めはしなかった。
「……セイバーのマスター、倒したのか?」
キャスターの目が大の字で倒れているルネスティーネに向けられる。足元のトラップに引っ掛かり爆風で吹っ飛ばされたルネスティーネは、体中からプスプスと黒い煙をあげていて目覚める様子はない。
サーヴァントたるセイバーを失ったことで右腕にあった令呪の輝きも失われていた。
「強敵だったが運も加勢してくれてなんとか。賞賛の一つでもくれるのかな?」
馬鹿な、とキャスターがそっぽを向く。
「そこで転がってるハルマキ女はな。ルール違反で本来の霊格を半減させてまで、セイバーを別側面から二体召喚しておいて、肝心のもう一人のセイバーとそのマスターの妹も連れずに挑んできた大馬鹿だ。
しかもノコノコとやってきたのは、あろうか魔術師の工房ときている。おまけにバーサーカー染みたセイバーなんて生粋の魔力喰いをサーヴァントにしてる癖に、自分よりちょっと魔力量が下回っているだけの敵マスターに一騎打ち。
ここまで馬鹿が馬鹿面下げて馬鹿みたいな行動をしる以上、勝って当たり前。万が一お前が負けるなんてことがあったら呆れるを通り越して大爆笑だ。死体見て笑ってやる。ハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「……ルネスティーネが意識を失ってて良かったよ」
もし意識があれば、これでもかというくらいにパッシングしたキャスターに激しい怒りを爆発させたに違いない。
特にルネスティーネのようなタイプは、もし本気で激怒させれば屋敷一つ吹き飛びかねないのだ。時計塔での実体験から冥馬はそのことを良く知っている。
(だがキャスターの言う通りだな)
今回はたまたま運が良かっただけだ。
もしもルネスティーネのセイバーが正規の召喚をされていたら。
もしもルネスティーネが妹と共に来ていれば。
もしも戦った場所が遠坂邸でなければ。
もしもセイバーの維持にかかる魔力が多くなければ。
たったひとつの〝もし〟がなければ、ここで斃れていたのはルネスティーネではなく、遠坂冥馬だったかもしれないのだ。
「ところでセイバーのマスターをどうするんだ?」
「どうって」
「転がってるハルマキ頭はお前の敵で、お前は魔術師でマスター。聞き返す必要が?」
「……………」
「言葉にしなければ分からないほど、お前が鶏並みの知能の持ち主だったと仮定した場合を考えて言うなら、この女を殺すか殺さないかだ」
「分かっているよ」
璃正やキャスターと談話していた時とは真逆の、冷めた目でルネスティーネを見下ろす。
聖杯戦争において敵マスターは等しく殺すものだ。聖杯戦争は全てのサーヴァントがいなくなるまで続く。重要なのはサーヴァントを倒すことであってマスターを倒すことではない。
だがサーヴァントを失ったマスターが警戒に値しないかと問われれば、それはノーだ。
聖杯戦争でサーヴァントではなくより脆弱なマスター殺しを狙うのは戦いの基本であり、サーヴァントが存命でありながらマスターが死亡するなんてことは過去の戦いでも例のあることだ。そしてサーヴァントを失ったマスターと、マスターを失ったサーヴァントが巡り合えば――――再契約により、脱落者は再びマスターとして戦いに復帰することができる。
故にセオリーに従うならルネスティーネをここで殺しておくべきなのだろう。
(殺す、か?)
それがベストな選択肢だ。寧ろ殺さずに生かしておけばデメリットばかりで、メリットなどありはしない。
殺気が漏れてか、冥馬の指がピクリと動く。今ならば詠唱すらなく、ただ右手と左手、どちらかの指輪に魔力を送るだけでルネスティーネ・エーデルフェルトという稀代の才能をもつ魔女を殺せる。
ルネスティーネをどうするか。生殺与奪の全ては遠坂冥馬が握っているといって良かった。
「そこの女は何も知らない」
「キャスター?」
ルネスティーネを殺そうと指を動かしかけたその時、意外なことにキャスターが止めに入った。
「俺は聖剣の真名を解放して、そこの馬鹿女の従僕を斬り殺してやった。だがこの屋敷には結界が張られているし、そこの馬鹿女にも俺の聖剣に関する情報は届いていない。この女が他のマスターの手に渡っても、俺の情報が知れることはないだろうさ。というより俺の真名などとっくに全方面にばればれ故、今更になって隠す意味があるとも思えないが」
「黄金の剣なんて持っていれば、仕方ないことだよ。……だがこうして考えると、もうキャスターの真名を知らない参加者はいないんじゃないかと思えてくるな」
戦いが始まってからまだ直接は顔を合わせていない狩麻にしても、きっとなにかの手段を使ってキャスターの戦う姿の一つくらいは見ているはずだ。だとすれば黄金の剣という武器から、アーサー王という真名に辿り着くのは難しいことではない。
「それに殺したことでなくなるデメリットもあるが、殺して生まれるデメリットもある。姉が殺されたと知れば、まだ生存しているこいつの妹は姉の敵討ちにお前を狙うだろう。お前が父の仇討にナチスを狙っているようにな。
今回はハルマキ女の愚鈍かつ蛮勇な諸々の馬鹿行動のお蔭で撃退できたが、基本的に魔術が通用しないセイバーと俺の相性は悪い。条件が互角なら十度戦って十度負けるだけだろう。百回も重ねれば一度くらい勝利をもぎ取ってやる自信はあるがな」
「…………復讐などない、とは断言できないか」
傍目からいってもルネスティーネとリリアリンダ、二人の姉妹中は悪かった。というより最悪とすらいっていい。なにせ敵である冥馬の前で言い争いを始めるほどだ。
しかし冥馬の目にはそれだけでないようにも映った。確かに仲は悪い。だが仲が悪いながらも二人はどこかでお互いを認め合っていて、良い競争相手、良き好敵手同士にも見えたのだ。喧嘩するほど仲が良い姉妹とは彼女たちのことを言うのかもしれない。
なによりも魔術師というのは身内を大切にする。
俗世間から外れた逸脱者たる魔術師にとって、身内は自分の分身と同じ。他人の命を平然と踏み躙れる魔術師でも、我が子や兄弟には情があるなんていうのは珍しいことでもないのだ。
キャスターが指摘した通り冥馬も父の仇討のため、ナチスの居場所を熱心に探っているし、探り当てたら真っ先に殺しにいくつもりだ。
そんなんだからルネスティーネを殺して妹が仇討にくる、というのは非常に現実味のある話だった。
(ルネスティーネも強かったが、妹のリリアリンダも優れた魔術師だ。……実力はまったくの互角と見ていい。
セイバーだって強敵だ。狂っている方のセイバーは宝具を含めた能力を事前に知っていたが、あちらのセイバーについては宝具も未知数)
聖騎士ローランの宝具となれば、やはり思い当たるのは聖剣デュランダル。三つの奇跡をもつとされるそれは、知名度においてもアーサー王のエクスカリバーと双璧をなす世界で最も有名な『聖剣』だ。英霊の宝具としても一級品の性能をもっているのは明白である。
終盤ならまだしも、こんな中盤に事を構えたい相手ではない。出来ればどこぞの勢力と戦って、知らぬ間に脱落していて欲しい相手だ。
冥馬の腹は決まった。
「第三次からは折角監督役なんてシステムが導入されたんだ。璃正のやつに仕事を作ってやるのも良いな。中身はともあれ外面は彫刻のように美しい美貌をもつお嬢様。璃正も目の保養になって満足だろうし」
「そうか」
興味なさげにキャスターが相槌をうつ。
「にしても意外だな。キャスターが敵の命を助けるような発言をするなんて。俺はキャスターはもっとシビアな人間だと思ってた」
「その認識で間違っていない。殺す必要があるなら、そいつが女だろうと子供だろうと……村の一つだろうと殺してやるさ。
だが殺す必要のない命を殺すのは勿体ないだろう。命はたった一つしかない貴重な財産なんだからな。殺すくらいなら無償で重労働でもさせて命の価値を絞り尽くしてやる」
「おお、怖い怖い。……まぁ、私も無料で見逃すわけじゃない」
「というと?」
「ふふふふ。キャスター、動けない敵が生きてこうして目の前にいるんだぞ。やることなんて決まってるじゃないか」
手をわきわきさせながらルネスティーネに迫る。
彼女のことは良く見ていた。彼女が遠坂冥馬をもってして涎が出るほど良いものを持っているのは疑いようがない。命を見逃す代償に、それくらいの役得があっても良いだろう。
「ま、まさかお前! いかんぞそれは。女を抱くのが悪いとは言わん。俺も独身なのを良いことに羽目を外したこともあるからな。だがお前のやろうとしていることは、叛逆と不倫の次の次くらいに恥ずべき行為だぞ!
もしお前がその行為に及んでみろ。俺はお前を蛞蝓と同列に見るぞ。マスターとサーヴァントの主従契約も一方的に破棄だ。というか生前の鬱憤を晴らすためにも叩き切る!」
「なにか勘違いをしているようだな。俺はそんな品性を疑うような真似をする気はない」
気絶している女性をナニするなど、それでは犯罪者ではないか。遠坂冥馬はこれでも余裕をもって優雅たれ、という家訓を胸に刻み生きるセカンドオーナー。そんなことはしない。
「ならなにを?」
「――――決まっている」
ルネスティーネは先程の戦いでこれでもかというくらいバンバン宝石を使っていた。しかもその懐にはまだまだ多くの宝石を潜ませていた様子だった。
そして冥馬はルネスティーネと同じ宝石魔術師。宝石魔術はとにかく金がかかる。聖杯戦争中であるし宝石のストックは多ければ多いほど良い。
だとすればやることなど一つしかない。
「身ぐるみ剥がして宝石を奪う! 倒した敵のものは俺のものだ!」
「それは……」
キャスターはポカンと固まり、
「それは…………………………いいな! 是非やろう。思えば蛮族共め。いっつも大した物資も持たずに攻め込んでくるものだから、殺しても殺しても一文の得にもなりはしなかった! どうせ攻めて来るならもっと物資を持ってこいというのに。その鬱積の数々、ここで晴らしてくれる!」
「キャスターが賛同してくれて嬉しい限り。じゃあ、やるぞ」
「ああ」
冥馬とキャスターは二人してルネスティーネがドレスの中に持っていた宝石やらお金やらを全て強奪した。流石に着ているものまで全部奪う、なんて紳士から著しく外れた真似はしなかったが、とにかく宝石と金は全て奪った。
そして略奪を終えると璃正に連絡し、迎えに来た監督役の使いにルネスティーネを押し付け、自分達は金の勘定に戻っていってしまう。
後日。目覚めたルネスティーネの怒りが頂点に達したのは言うまでもないことである。
聖杯戦争など極東の片田舎のマイナーな儀式。日本の魔術師など大海を知らぬ田舎者。そういう認識は改める必要がありそうだ。
夜、紅茶を飲みながら使い魔を通じて遠坂邸の様子を伺っていたリリアリンダは、らしくなく目を丸くして驚きの表情を浮かべていた。
姉と仲違いして完全に別行動をとることになったリリアリンダだったが、別側面からとはいえ同じ真名のサーヴァントを持つ者同士である。完全にその繋がりが消えるわけではない。
なによりもルネスティーネの側がそうであったように、リリアリンダはなんだかんだで姉の実力を高く評価している。自分と張り合えるのはルネスティーネだけ、ルネスティーネを倒せるのは自分だけ、という奇妙な信頼をもっていたのだ。
だからこその驚愕。
ルネスティーネが遠坂に戦いを挑んだ。……それはいい。ルネスティーネからしたら、自分に屈辱を味わわせた遠坂冥馬は許し難い男だろう。ルネスティーネが戦いを挑まなければ、リリアの方が挑んでいたに違いない。
しかし予想外だったのは戦いの結果だ。
明日の朝には遠坂冥馬の死体が転がっていると半ば決めつけていただけに、遠坂冥馬の勝利という形で戦いが終わったことが意外であり驚きだった。
戦いの内容を見ることが出来なかったのが惜しまれる。
使い魔は遠坂邸近くにまでは接近できたのだが、内部の光景は結界に阻まれて見ることが叶わなかったのだ。
ルネスティーネほどの魔術師と、最強のセイバーを倒すほどの遠坂冥馬とキャスター。今後の戦いを優位に進めるためにも、その戦いを見ることは金塊の価値があったことだろうに。
「あのセイバーを倒したなら、宝具だって使った事だし。こんなことなら無理してでも自分で観戦しにいくべきだったかしら?」
宝具と対魔力によって物理攻撃・魔術をほぼ完全に無効化するという反則染みたセイバーを倒すほどのものとなれば、それは伝説に刻まれた宝具しか有り得ない。
アーサー王の宝具となればやはり聖剣エクスカリバーなのだろう。セイバーの『狂煌の軌跡』をこうも突破するとは最強の聖剣の評判に違わぬものと見ていい。
「ま、いいわ。倒れたのはオルランドであってローランじゃない。ルネスのオルランドなんて所詮は前座よ前座。本命はこっちなんだから。
ローランとアーサー王の戦いなんて、誰でも一度は考えそうな対戦カードだけど、私がマスターである以上、英仏の騎士対決はフランスに勝利して貰わないとね」
「うーん」
「どうしたの、セイバー? なにか悩み事があるなら言いなさい」
腕を組んで、眉を八の字にしていたリリアリンダのセイバー、聖騎士ローランが難しい顔をしながら口を開く。
「言いたいのは山々なんだけどなぁ……なんていうか、言いたいことが纏まらないというか…………こう感覚的なもので、なんとなく変な感じはするんだけど、上手く形にならないというか」
「はっきりしなさい。なんなの?」
「いやぁ。俺はいいんだけど、アーサー王との対決っていうところにそこはかとない変な感じがあったというか。片割れが死んだせいか、その片割れの曖昧なイメージが流れ込んできたのか? ――――忘れてくれ。たぶん俺の気のせいだ」
「変なセイバーね」
選定の剣を担う騎士など、彼の騎士王以外にいないというのに。どうしてそこに違和感を持つというのか。
リリアはセイバーの疑念については思考の隅へと追いやる。
「それにしても遠坂冥馬、かぁ」
不思議な気分だった。
ルネスティーネ・エーデルフェルト、自分が倒すと決めていた姉にして好敵手。言ってみれば自分の獲物を奪われた形となったわけだが、リリアには冥馬に対する怒りや苛立ちというものは全くといっていいほどない。
あるのはルネスティーネを倒すほどの魔術師・遠坂冥馬に対する純粋な興味だ。
姉を倒したほどの魔術師がどういう人間なのか、どういう人格なのか知りたい。会って話をしてみたい。
ルネスティーネがあっさりと敗退したせいで、期せずして自分の方が姉の上に立ってしまったことで目的を見失ったばかりのリリアリンダに、遠坂冥馬という魔術師への興味はすんなりと新しい目的として入ってきた。
(いいわ。これからは遠坂冥馬、貴方がルネスティーネに代わる新しい私の敵)
ルネスティーネは自分の才能とセイバーの力に驕り、遠坂冥馬を極東の田舎魔術師と見下してかかったが、リリアはそんな失態はすまいと心に定める。
それに、とリリアは笑みを深めた。ルネスティーネが敗退してくれたお蔭で、こちらのセイバーは失っていた力の一部を取り戻すことができるようになった。
「セイバー、儀式の続きよ」
「分かってるって。なにせ俺の片割れを倒したのがいる戦いだ。勝つ為にも、残りをしっかり取り戻さないと」
ドクンッとリリアの左腕が赤い輝きを放つ。光の発生源は腕に刻まれたマスターたる証である令呪。ルネスティーネとリリアリンダ、エーデルフェルトの双子姉妹に一画ずつ刻み込まれた左右対称の聖痕である。
キャスターはセイバーのことをイレギュラーな召喚のツケで霊格が〝半減〟していると言った。だがそれは誤りである。
聖杯戦争においてマスターに刻まれる令呪は三つ。されどルネスティーネとリリアリンダに刻まれた令呪は一画ずつの合計二画。最後の一画が足らない。
では最後の一画はどこにあるのか? その答えは単純だ。
どこにもない。最後の令呪はこの世のどこにもないのである。
最後の令呪――――残りの三分の一はルネスティーネとリリアリンダ、どちらに行くべきかを迷い現世の狭間を彷徨っていた。しかし片割れのセイバーがいなくなり、ルネスティーネが脱落したことで、遂に三分の一は自らの行き先を決めることができた。
リリアリンダの左腕に最後の一画、三画目の令呪が刻まれていく。
「準備はできたぜ」
セイバーがサーヴァントを召喚するための魔法陣の上に再び立つ。彼がここに立つのは初めて召喚された時以来のことだ。
サーヴァントを召喚するにはそのサーヴァントに所以のある聖遺物が必要。だとすればそのサーヴァントそのものが魔法陣の上に立てば、この世の何にも勝る最高純度の聖遺物として機能する。
「“―――告げる。汝の身は我の下に、我が命運は汝の魔笛に。聖杯のよるべに従い、この意、この理に従うのなら―――”」
この世の外側より、聖杯によりセイバーが置き去りにした〝力〟がセイバーという己の存在そのものに引かれて現世へと引っ張り出されてくる。
イレギュラーな形ではあるが生涯二度目となるサーヴァントの召喚。しかし二度目といってもサーヴァントを招きよせるこの感覚は慣れるということがない。
リリアは渾身の力を込めて、
「―――我に従え! ならばこの命運、汝が魔笛に預けよう……!」
「問われずとも、この身はとうに貴女の剣だ。マドモワゼル・リリアリンダ」
芝居がかった騎士らしい仕草で跪くと、最後の召喚が完成する。
リリアリンダの中でセイバーへと供給される魔力が多くなったのを感じた。セイバーの存在密度そのものが上がった為に必要とする魔力が多くなったのである。
見た目には何も変わったことがないが、セイバーが置き去りにしていた第三の宝具は確かに聖騎士の手に戻った。
ここに最優の聖騎士は最強の聖騎士へ生まれ変わる。