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No.38855の一覧
[0] 【一発ネタ】魔王と妖狐の聖杯戦争(ディスガイアD2×Fate/stay nigh、Fate/EXTRA)[華洛](2013/11/09 02:32)
[1] その2[華洛](2013/11/20 01:16)
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[38855] 【一発ネタ】魔王と妖狐の聖杯戦争(ディスガイアD2×Fate/stay nigh、Fate/EXTRA)
Name: 華洛◆1ec100b4 ID:e5365492 次を表示する
Date: 2013/11/09 02:32
 鴉が月夜の夜に羽を羽ばたかせて空を飛んでいる。
 冬木市郊外にある半壊した建物。そこに青い髪に特徴的な二本の触手、首には赤いマフラーを巻かれており、上半身は1月と言う寒い季節ににも関わらず何も着ていない。
 その少年の名前は、ラハール。
 人間界とは異なる世界、魔界を統べる王……つまりは魔王である。
 ラハールの前には男が一人倒れていた。
 彼は、この地で開かれる聖杯戦争を目的にやってきた魔術師だ。今宵、サーヴァントを召喚するため、この場所に訪れた所を、ラハールに強襲を受けた。勿論、魔術師は応戦したが、相手は魔王である。生半可な魔術師はダメージを与えることすら出来ない。
 魔術師が詠唱を唱えようとしたが、先にラハールが持つ魔剣良綱が魔術師を断った。

「おいルキノ。さっさと令呪を、この魔術師から盗みオレ様に渡せ」
「はいはーい。代金は頂いてますから、ちゃんとお仕事はしまーす」

 物陰から現れたルキノと呼ばれた少女はは、魔界最大の組合組織の盗賊ギルドに属している者だ。シマシマのオーバーニーソに、ショートパンツ、猫のような大きな瞳が特徴的な少女である。
 魔界の盗賊は、金品だけではなく、個人の感情や能力などを盗む高度な技術も開発されており、その進歩は目覚ましい。
 ルキノは魔術師の死体に近寄り、手の甲にある令呪に触れる。2、3秒すると立ち上がり、ルキノはラハールの元まで行き、令呪を手渡した。

「……ッ」

 ラハールの手の甲に、魔術師の手の甲にあった令呪があった。

「ニャハ。これで依頼終了だね。また何かあったら、盗賊ギルドをよっろしくっね~♪」

 ルキノはそう言うと光に包まれ、この場から姿を消した。どうやら時空間転送用のアイテムを使用したようである。
 ラハールは無言で半壊した建物の中へと入った。地面にはサーヴァントを召喚するための魔法陣が描かれている。
 魔剣良綱で手の一部を切り、魔法陣の上に垂らすと、反応してか魔法陣が赤く輝き出す。
 両目を閉じ、詠唱を唱え始めるラハール。
 本来ならば人間が行う聖杯戦争なぞ魔王であるラハールにとって全く興味がないものであった。だが、今はどうしても願いを叶える願望器たる聖杯が必要であった。
 そう、自分の部下であった悪魔・エトナを蘇らすために。どうしても。
 魔界で起こった異変の際に、エトナ自身の器に納まらないほどの禍々しく強大な魔力を受け入れたエトナは消滅した。
 その消滅したエトナを蘇らすために、ラハールは聖杯戦争へ参加する事を決めたのである。
 魔法陣から発せられる光が最も強く輝き、そして弾けるような強い発光が起きた。

「謂われなくとも即参上。軒轅陵墓から、良妻狐のデリバリーにやってきました!」
「……チェンジだ」
「――え?」

 召喚されたサーヴァントは、ラハールの言葉に戸惑った声を上げる。

「あ、もしかして、性能ですか! 確かにビーキーなんで、ご主人様的には不満かもしれませんけど……」
「別に性能など気にしていない! 元々、サーヴァントとは、このオレ様が戦うつもりだったのだからな!!」
「あのー、それじゃなんで、チェンジなんですか?」
「……」

 ラハールはサーヴァントの胸を睨みつけ言った。

「…………オレ様は、貴様のようなムチムチした身体のヤツが苦手なのだッッ!」

 その堂々とした言いっぷりに、サーヴァントは困惑を示し、少し考えた末に、ラハールを抱き締める。

「グアァァアアアア。いきなり、な、何をするっ!!」
「ご主人様。照れなくてもいいんですよ?」
「照れてなぞいないっ! いいから早く、このムチムチした物を離せっ!」






「クッ。これほど疲弊したのは、超魔王バールと戦った時以来だぞ」

 サーヴァントに抱きつかれたラハールは、3つある令呪の内、1つを使用して抱きつくのを止めさせた。今までの聖杯戦争で、抱きつくのを止めさせると言う下らないことに令呪を使用したのは今回が初めてのことだろう。数日後に、生意気なサーヴァントに令呪でいうことを聞くように命令を下す魔術師もいるが、それは別の話である。

「……確かクラスはキャスターだったな。これから宿を奪いに征くぞ」
「宿ですか?」
「そうだ。魔王たるオレ様が、こんな朽ち果てた小屋に住めるはずがないだろ」
「でも、ご主人様が気にいるような建物が、都合よくありますか?」
「ふん。魔術師が召喚をするまで一通りこの街を回った時に、郊外にある森の中に城を見つけたのだ。魔王城に比べれば大きさは半分以下だが、住む分には問題はないだろう」
「キッチンもあれば嬉しいです。ご主人様に愛情料理を食べてもらいたいです」
「……グッ。愛情はいらんが、料理は期待しているぞ」
「はい♪」



 こうしてラハールとキャスターによる聖杯戦争は、ドタバタとしながらも始まったのであった。







○マスター情報
Name:ラハール
CLASS:魔王
好きなもの:オレ様
嫌いなもの:愛、優しさ、ムチムチした女
天敵:キャスター、フロン


○サーヴァント情報
CLASS:キャスター
真名:玉藻の前
好きなもの:幸せ四畳半
嫌いなもの:他の自分
天敵:暗黒イケモノ、セイメイ





****第五次聖杯戦争-最終報告書****
 冬木市で行われた第五次聖杯戦争。
 突如として現れた、強大な魔力を持つ少年により、ほとんどのサーヴァントは太刀打ちできずに敗退。
 その実力は、もしかしたら二十七祖の上位クラスの者に匹敵するかもしれません。
 少年は順調に勝ち進み、聖杯へと近づきましたけど、聖杯はなぜか汚染されていてようです。
 汚染されていた事により、願いが叶わないと分かった少年は、信じられないことに聖杯がある柳洞寺……つまり円蔵山に大型の隕石を落とすことにしたようです。
 少年が契約をしたサーヴァント以外は、全て敗退しているため、これを防ぐ術はなく、聖杯は元より円蔵山は吹き飛び、冬木市も隕石の衝撃波や破片により、多大な被害を受けることに……。
 隕石を落とした後、少年の姿はなく、どこに行ったのかわかりません。
 ただ、もし少年が現れた際は気をつけるように。
 その気になれば、この星を破壊することも、少年にとっては容易い事かもしれないためです。

                                                  遠坂 凛(Rin Tosaka)





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