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No.41247の一覧
[0] 【コトブキヤFA掌編】フレームアームズ・ガール激闘録[str(すてあ)](2015/05/31 05:14)
[1] 第一話:フレームアームズガールが手に入りました[str(すてあ)](2015/05/31 05:16)
[2] 第二話:新型M.S.Gが手に入りました[str(すてあ)](2015/05/29 15:18)
[3] 第三話:部隊のマークが決まりました[str(すてあ)](2015/05/31 05:29)
[4] フレームアームズ・ガール・ユニバースが開催されました(天)[str(すてあ)](2016/02/07 05:48)
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[41247] フレームアームズ・ガール・ユニバースが開催されました(天)
Name: str(すてあ)◆87c5f11c ID:71ed5536 前を表示する
Date: 2016/02/07 05:48

 ロシア地区は旧モスクワ軍管轄、周囲にニコリスコエやドゥルジュバといった街に挟まれたクビンカ基地。
 旧体制時代にはロシア唯一のアクロバット飛行チームを有していた由緒ある軍事基地のひとつ。
 果たしてそんなクソ寒い軍事基地に今日、地球防衛機構に名だたる多くのエースパイロットやベテランが集まってきていた。
 最低ラインは敵機五機撃破以上、ないしは前線基地に勤続5年以上、攻勢作戦参加経験あり。

 そのお付も知る人ぞ知る、名うての整備兵だったり戦場カメラマンやルポライターだったり。

 果たしてこの基地で一体何が行われようとしているのか?
 もったいぶるのはやめよう、このたび開催されることになったその名も『新型FA総合戦闘演習』
 徐々に兵装数の補填が行き届きつつある現状、機動兵器が新旧入り乱れることになった前線で、果たして兵士達はどのような運用すればいいべか?

 ローハイミックスか、新型の集中運用か、それ以前に新型などと贅沢言ってられるのか?
 そんな様々、悲喜こもごもを現場たたき上げの連中が意見を言い合う場として企画された今回の演習なのだが…………



 なんと言うことか!此度はダフ屋が横行し、憲兵がピリピリする事態と相成った。
 こんな輝鎚の装甲並みに分厚いレポート提出を約束された演習の癖に、参加者希望者が続出する辞退と成った。



 その理由を挙げるのは簡単である。
 新型が一同終結、すなわち今FA乗りたちが喉から手が出るほどほしいあの!フレームアームズ・ガール(通称FA;G、もしくはG型)が全種そろう見本市!!

 誰が始めに呼び始めたかわからんが、此度の演習を指して誰もがこう呼ぶ。



 ――――――フレームアームズ・ガール・ユニバースと!







「おお!みろ!!」
「漆黒のジャイブとG型のウェアウルフだ!」
「ではアレが『ウィルバー隊』――――――月食パンツを掲げるあのコンビか!」

 二輪形態のジャイブに乗ったG型の轟雷がわらわらと集まってくるベテラン達に手を振ると、強面の兵たちがこぞって鼻の下を伸ばす。
 その後ろにはマスコミや雑誌の記者達が砲弾みたいな長さのレンズをくくりつけたカメラを“月食パンツ”のマーキングに向けシャッターを切る。
「信じられん、なぜあのジャイブはその――――――女性下着をパーソナル・マークにしているのだ……」
「そりゃあごく初期にFA:Gを運用して戦果を挙げている部隊ですから」
 バリ目立ちですよ、戦意高揚になりますと首をかしげる記者に説明する通りすがりの警備兵。

 だがしかし、そんなジャイブから降りてきたパイロット、ジャン・B・ウィルバー少尉は半ギレの顔をしてつかつかと二人に歩み寄り。
 地獄の底を思わせる声をして言った。
「――――――――――――ならねえよ」







『少尉!どこに行くんですか!?』
 外部音声マイクを通して“面倒狩り”リロイが問いかけるも後ろを振り向くことなどせず、ウィルバーは言う。
「あちこちで屋台が出てるからぶらぶらしてくる、オコノミヤキなんぞ出てたら食いそびれたくない」
 実にフリーダムかつダイナミックな職務放棄宣言である。
 だがしかし、この扱いづらい上司としばしでも離れられるなら望むところだ。
 愛機であるFA:G轟雷、ペットネームユーキの掌から地面に降り立つと、リロイ・ハロルド准将は大きく伸びをした。

「いくぞユーキ、俺達は第二仮設ハンガーでヒトヒトマルマルまで待機だ」
『了解しましたマスター』
 ごろごろと自転車を押すようにジャイブを扱う轟雷と、その足元をてくてく歩くリロイ。
 時折すれ違うパイロット達に敬礼をしながら、サーカスを思わせる巨大なテントへ向う。

 そんな徒歩(カチ)の途中、リロイの遥か頭上でユーキを呼ぶ声がした。



『『『ユーキせんぱーい!!』』』
『あ、モノトーンちゃん達だ!やっほー!!』



 いったいなんだと声がした方向を見上げれば、オフホワイトの装甲に赤青黄色の頭が目立つ、3体ものG型の轟雷が歩み寄ってきていた。
『先輩今回の広報動画見ました!アントの群れに目掛けて肩の主砲をばんばーんって』
『実戦すごい迫力でしたぁ、怖くなかったんですかぁ?』
『高機動加速体へのライドオン・モーションって実戦配備機にインストールされるんですか!』

『もーいっぺんにこえ掛けられても返答できないよ?実戦はまあ、緊張はしたけど不安はなかったかな?
――――――私のマスターすごい人だし』

 めったに見られないユーキのドヤ顔、取り巻きの同型がきゃーと基地中に響くんじゃないかって声量で悲鳴を上げる。
 そしたらもうすごいよ?なにがって足元にいるその搭乗者のいたたまれなさがだよ。

「あぁーユーキ?自分もそのへんぶらぶらしてくるから」
『えーセンパイのマスター行っちゃうんですか?』
『先輩との馴れ初めとか色々聞きたかったんだけどなぁ……』
「いや、お偉方へのあいさつ回りとかあるしね?――――――ユーキ任せた!!」
『あ!マスター!!――――――11:00には帰ってきてくださいね!』

 後ろ手を挙げるのもそこそこに、ダッシュで来た道を引き返す。
 ――――――――――――何だこのハイスクールへの登校見たいな雰囲気。





 そしてリロイが相応にお偉方に頭を下げた後、演習を行う予定地を下見するかと足を運んでいる途中である。
 再び頭上から女の子の声で呼び止められる――――――いい加減首がだるくなってきた。

『もしかしてそこにいるのはウィルバー隊のリロイさんですか?』
『『はじめましてー今日はよろしくおねがいしまぁす』』

 再び、今度はショートボブのフレームアームズ・ガール三人組。
 一応ラフな敬礼で自己紹介したリロイ、見たところ資料に乗ってない機種だ、新型であろうか?

「えーと、君達は?」
『はい、私達はFA:Gの素体で、マテリアです。
こっちは外装のカラーバリエーションでホワイトちゃんと、表皮を特殊加工したブラウンちゃん』
「ああ、なるほど、君達がG型のフレーム・アーキテクトという扱いになるわけだ……」
『いえ?アーキテクトさんならそこで、MSGの試射をやっていますけど…………』

 指差されたほうを見ると、セントリーガンにしがみついたジト目のG型がよう、見たいな感じで手を挙げてきた。

(マテリア………とは………一体…………)

 疑問が増えた、と眉根をしわよせるリロイ。
 しかしマテリアは朗らかな笑顔のまま言葉を続ける。
『せっかくFA:Gでの実戦をなされた准尉を前にして残念なんですけど――――――』
『私達これから参加する皆さんに本演習の“しおり”を配って回らないといけないんですよ』
 小冊子、リロイからすればTATAMIぐらいの大きさを持つ紙媒体の薄い本をひらひらさせて、残念そうにホワイト。

『しっかし、残念だよなぁ――――――あたしらも演習参加したかったなぁ』
『ダメよ?私達まだ戦闘用にチューンされていないんだし………』
『でもねぇ、出来れば実戦仕様の皆みたいに…………』

『『『パンツ履きたいよねぇ~!!』』』



(いや!履けよ!!――――――其処は履けよ!!)

 衝撃の新事実、G型にとってパンツはステイタスであった。
 リロイの記憶中枢にまた一つ、戦場に似つかわしくない余計な常識が刻み付けられる!!







 さて、もう少し時間が余っていると腕時計が告げるので、リロイは第一格納庫に足を運んだ。
 なんでも希望者には先着で、FA:Gの試乗ができるとの触れ込みである。

 もちろん例外的に先行配備型を受領できたリロイのような例は少なく、多くの参加者がその大イベントに期待を寄せているはずだ。
 日本の工廠も上層部のごり押しに答え、何でも30機ものG型を用意してお待ちしておりますとも聞いている。

 果たして、用意されたのはどのような機体か――――――ウェアウルフ系は難しいとしても、先ほど見たアーキテクト型であろうか?

 その疑問は、一歩天幕に足を踏み入れた時点で驚愕にかわる。
 みろ、むくつけきフレームアームズ乗り達が地面に手をついてうなだれる様。
 そして三度頭上を向いたリロイ、その驚愕の様を!!



 試乗用に用意されたその機体――――――体はG型、頭はアーキテクト。
 そう、通常のフレームアームズに使われるフレームアーキテクトの頭をおにゃのこの体に乗っけただけの戦時簡易量産型。
 その名も“アーキテクト頭”である。
 立っているだけでコレジャナイ感をかもし出す、まさに迷機!!
 


 リロイは声もなくうなだれる戦士達の前で、同じく両手を大地に着け、アテンションの声が響くと男達は一斉に膝を伸ばす。
「発注とちがうじゃん!」
「「「ハッチュウト・チガウジャン」」」
「――――――発注とちがうじゃん」
「「「――――――ハッチュウト・チガウジャン」」」

「「「「「――――――はっちゅうとちがうじゃんッ!!」」」」」

 新兵のように繰り返されるアームプッシュ、大地をぬらすのは汗だ、涙じゃねぇ。








 そんな男達のレクリエーションが200、300と繰り返された後――――――永遠に等しいその時間を途切れさせたのは表に響くジェットエンジンの音。
 そして駄々っ子のような少女の声である。

 何事かとリロイを先頭に飛び出すベテラン達の列、頭上などおくびにもかけぬ遥か蒼穹から舞い降りる三機の影。
 左右を固めるのはある意味見慣れたフレームアームズ“スーパースティレット2”

 そしてその中央にいるのは――――――水色のロングヘアーを二つに束ねたフレームアームズ・ガール!!

『やだー!やだー!見世物やだー!!
戦場いくのー!!私もアントの群れつっこむー!!』
『ええい!!この期に及んでまだわけのわからん駄々をこねるなカスミ!
あ!こら!オーバーテイクしてる――――――主機を振り回すなオーバーテイクしてるって!!』

 ふらふらと、いやガクガクと複雑な機動を取りながら舞い降りる蒼いその機体。
 噂に聞いた、自身の愛機と同じく、先行配備されたというペットネームつきのFA:G。
「あれが傭兵トルース・ロックヘッドの愛機、G型の“スティレット”かッッ」



『――――――特攻するのぉぉぉぉぉぉっ!!』




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 轟雷、まだ買えていません(挨拶)



 フレームアームズ・ガール、楽しんでいますか?
 みなさんおはこんばんちわ、もうすぐコトブキヤの公式サイトでフレームアームズ・ガール。ユニバースの作品公開ということで応援うp。
 とても大きな大会のようで、世界中から寄せられた皆さんの作品が見られると思うと、とても楽しみです。

 かく言う自分も(今回ばかりは、と予約して手に入れた)FA:Gスティレットを改造してエントリーいたしました。
 素人工作の、まあにぎやかしみたいなもんですが。

 ともあれ、大型化した胸部の先端をベリルで隠した紫色のスティレットがいれば、其れは自分の作品です。
 ぜひ、御品評ください。
 感想お待ちしております


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