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No.42260の一覧
[0] [完結]千雨が狼に犯されながら狼になった後、狼をぶち殺す話。(ネギま)[みきまる](2017/10/24 21:19)
[1] 千雨が狼に犯されながら狼になった後、狼をぶち殺す話(改訂版)[みきまる](2017/10/04 22:43)
[2] 千雨が狼になった後、今後の行動などを考える話[みきまる](2016/12/26 22:49)
[3] タカミチは衝撃を受け、千雨は人と交わる話[みきまる](2016/12/26 22:45)
[4] ハカセは千雨を心配し、エヴァはペットが欲しい話[みきまる](2016/12/26 22:45)
[5] 千雨は追いかけ回された後、エヴァに勧誘される話[みきまる](2016/12/26 22:45)
[6] 千雨は新しい生活を楽しみながらも、性欲に屈する話[みきまる](2016/12/26 22:45)
[7] 千雨と人形と出会い、エヴァは忘れ物をする話[みきまる](2017/03/06 12:49)
[8] 千雨は同級生に出会い、超は要らぬ勘違いを受ける話[みきまる](2017/03/06 12:52)
[9] エヴァは快楽に身を置き、千雨はこの先を考える話[みきまる](2017/03/31 23:41)
[10] 千雨は幽霊と出会い、さよはオオカミと出会う話[みきまる](2017/05/27 15:32)
[11] エヴァと千雨は羞恥を覚え、さよは無意識に犯す話[みきまる](2017/06/28 12:06)
[12] 千雨とエヴァは交わり、エヴァは千雨を染め上げる話[みきまる](2017/07/30 14:23)
[13] 千雨は陣痛の痛みに悶え、超は千雨に提案する話[みきまる](2017/09/01 01:20)
[14] 千雨は数々の苦難の果てに、二人の子供を授かる話[みきまる](2017/10/02 18:31)
[15] 千雨は再び非日常を手に入れ、超は千雨に想いを託す話(終)[みきまる](2017/10/24 21:19)
[16] 千雨とエヴァが互いに身体を重ね合わせるだけの話[みきまる](2020/03/12 01:25)
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[42260] 千雨は同級生に出会い、超は要らぬ勘違いを受ける話
Name: みきまる◆6808e8f3 ID:39be24fd 前を表示する / 次を表示する
Date: 2017/03/06 12:52

 長谷川千雨は女子中学生である。
 つい最近2年生に進級したナウでヤングなピチピチのJCである。
 何処か新宿の復讐者みたいな風貌の大きな大きな狼の姿をしていても今年で齢14である。
 そんなか弱いはずの少女でありながら妊婦な彼女。同年代の女の子と比べて十分、身も心も成長してあるだろう。しかしながら経験が少なかった。耐性が無かった。
 彼女は妊娠中であり今この時の姿は狼である。
 イヌ科の動物はアルコールを分解出来ない。生き物のカテゴリーに外れる彼女であってもその名残としてだろうか。はたまた年相当なのか。

 彼女はお酒に弱かった。



 桜並木の大通りを歩く一匹の銀狼。その場に居るだけで周りの人々を恐れ、畏敬させる威圧感を放つはずの彼女。しかしながら今の彼女には其の様なプレッシャーは何処とやら。お散歩と言う名目で保育士に連れられた園児達にもみくちゃにされていた。

「おっきーい!」
「なんかチクチクするーっ」
「ここはふわふわしてるよ!」
(おいバカ止めろ…うっ…キモチワルイ…)

 チャチャゼロの誘いでついつい気を許したのが運の尽き。彼女は今、壮大な酔いと戦っていた。
 何故こんなに早く回ってきたのだろうか。夜の町を徘徊していた時、お酒を嗜む事があったが此の様に体調を崩す事がなかった。
 何故かと答えるのならばお酒を飲んで直ぐに変身したから、お腹に子を宿して暫く経ったからなどなど様々な要因があるのだが彼女の知るよしもない。
 その前に妊娠期間中に飲むのが論外であるが彼女は人のカテゴリーに外れるので問題無いであろう。名残としてイヌ科の特性と同様、体調不良は避けられないが。

 尻尾に飛びつきぶら下がる子も居れば下に潜り込んでお腹を軽く叩く子。
 背中によじ上り、お尻をぺしぺしと競馬の様に叩く子や、耳を引っぱったり手に持ったタマゴボーロを体操着入れを咥えた口にねじ込もうとする子まで。園児の行動は千差万別。
 ここがもし麻帆良外であったら大騒動になっていただろう。しかしながらここは非常識の街。止めるはずの保育士や通りすがりの主婦達もニコニコと笑みを浮かべながら一連の行動を見守っていた。

(くそぅ…分かっていてもこの街は非常識だぜ…今の私にとっては生きやすいけど)

 非常識を嫌っていた彼女が非常識の存在となりながら、彼女の居場所として非常識なこの街が受け入れる。魔法使い達はいけ好かないがそんな彼らに救われているとは何と皮肉が効いた事か。
 そうこう考えているうちに園児達はこの場を離れる。保育士に連れられた子供達は賑やかにそして無邪気に騒がしく先へ進んでいった。

 そうして入れ替わるように前の方から現れる三つの影。
 小学生、いやまたもや幼稚園児であろうか。やっとのこさ離れていった園児達とは別のグループであろう。付き添いとして背の高い保護者が付いて歩いていた。
 千雨は絡まれないように道の端に寄る。
 正直そのまま路地に入り込んで吐いてしまいたいのだが昼休みが終わる前には届けなくてはならないし、みっともない姿を見せたくなかった。
 項垂れながら進む千雨。そして前の方にいた三人組の会話が聞こえる。

「わっあ! 大っきなワンちゃんがいるよーっ!!」
「かえで姉、あれって何て種類のイヌなの?」
「うーむ、なんでござるかな? 拙者も分からないでござる」
(うげぇ! 双子と長瀬じゃねーか!)

 前の方から見えた三人の影。それはまさかの同級生である2−Aのクラスメートであった。




「うわぁ〜もふもふっ~」
「もーお姉ちゃんばっかりずるーい! 早く代わってよーっ!」
「ほれほれ、落ち着くでござる。なんなら二人で乗ればよいでは? どうでござるかお犬殿?」
(お犬殿ってなんだよ…)

 渋々と長瀬の提案を飲み込んだ千雨は軽く頷く。
 2−Aでも騒がしい分類に入る双子、鳴滝姉妹とあからさまに忍者であるが必死に否定する長瀬楓。
 彼女らは女子寮で同室であり「さんぽ部」の部員でもある。今の時間は昼休み。彼女らはさんぽ部の部活動中であった。

「うわぁ~うなずいたのです。 それじゃーんぷ!」
「おっ前にサ~ンが救えるか~♪」
「お姉ちゃん、名セリフを変な歌にしないでよ」
「それ進めー! ごーごーっと!」
「はっはは。しかし頭がよいお犬殿でござるな。ほれ、お手」
(こいつら食ってやろうか…)

 先程の幼稚園児同様にはしゃぐ彼女らにイライラが募る。
 こいつらの頭をもいでスリーピー・ホロウの伝説に出てくるヘッセンどもの首なし騎士と同じ姿にしてやろうかと物騒な考えが千雨と頭を横切った。なんだかそのまま背中に乗せたくなったりしたのだが一体何故だろうか。
 詰まるところ、千雨にとって彼女ら知人に狼の姿でまとわりつかれるのには園児達に比べ、羞恥心が段違いであった。
 ある程度割り切ったとは言え本当は色々と感情が込み上げ泣き出しても可笑しくない状況。しかしながら今の体調不良が幸い、彼女の精神安定に繋がっていた。

 双子は背中に乗りながら某ジブリ映画のキャラに成りきる。長瀬はその横を連れ添うように歩いていた。
 普段の千雨だったなら威嚇するなり、その場から逃げたり、色々と対処方法があったりするのだが今の千雨にはその気力もなく流されるまま。彼女らは千雨と進む方向が同じなのかそのまま付いていく。
 ワイワイと背中で騒ぐ二人。その時千雨は隣を歩く長瀬の鋭い目付きに気づく事はなかった。




「マスター。ちうさんがやって来ましたよ」

 居心地悪そうにそわそわしていた茶々丸に現れた一匹の救世主。しかしその彼女をよく見てみるとどうやら一匹だけではない、見知った顔も付いて来た。

「あれーどうしたですーっ?」
「止まったよー?」
「んっ? これは高畑殿にエヴァンジェリン殿、そして茶々丸殿。こんにちはでござる」
 
 クラスメート二人を乗せ、隣に長瀬を連れた千雨は茶々丸の前までたどり着くとそのまま座り込む。双子はどうしたかと千雨の背中をパシパシと叩き、隣の長瀬はその前にいた三人に気が付いた。
 千雨は茶々丸に体操服入れを差し出す。

「わざわざありがとうございますちうさん。所でお三方は?」
「部活動してたら大きなワンちゃんに会ったから背中に乗せて貰ったの!」
「乗り心地最高だったよ!」
「拙者は二人の付き添いでござる。しっかしこのイヌは茶々丸殿の飼い犬、いや飼い狼でござるか?」
「「え、狼だったの‼」」

 咄嗟に飛び降りそそくさと長瀬の裏に隠れる二人。そのまま二人は互いに抱き付くと
「わ、私達って食べられる…!?」
と震え上がる。
 その二人をじっと見る千雨。彼女の心境としては好き勝手にされた分、何かしら彼女にやり返したい魂胆であった。

(コイツらまったく、しっかし…)
「…」
(長瀬の奴めっちゃ睨んでるじゃねーか!)

 双子を庇いながら千雨の事を警戒する長瀬。直ぐに茶々丸がフォローを入れる。

「大丈夫です。ちうさんはエヴァンジェリン様のもので御座います。狼ですが襲ったりしませんよ」
「ほう、このぐらいの狼を飼っておられるとはエヴァンジェリン殿も凄いであるな」

 そう言ってエヴァの方に目を向ける長瀬。そんな彼女にエヴァは不機嫌そうに答える。

「そうかそうか、それでお前らはうちのペットで何勝手に遊んでいたのかな?」
「ひゃー飼い主が怒ってるーっ」
「それ、お姉ちゃん逃げよーっ」

 不機嫌そうながら口角を上げて質問するエヴァ。しかし目は全く笑っておらず双子はピャーっと一目散にその場を離れていった。

「ハッハハ、やっぱり元気な二人であるな」
「長瀬さんは二人を追いかけなくて良いのですか?」
「彼女ら今日は食堂に行くって言っていたので大丈夫でござろう。拙者は今日、中華を食べたいのでござる。ここよろしいかな?」

 そう言ってエヴァとタカミチが座るテーブルに一声書かけて座ると彼女はエヴァらと同じ小籠包セットを注文した。
 そして千雨は茶々丸の横に座り込む。

「彼がエヴァの新しいペットかい?」
「雌だから彼じゃなくて彼女だな。ほれお辞儀しろ」
(あークソ。やっぱりコイツ、ステレオタイプな吸血鬼だよな)

 心のなかで毒を吐きながらも仕方なくペコりと頭を下げる千雨。その様子をハハハと乾いた笑みを浮かべるタカミチ。

「えーと、はじめましてだよね。エヴァと茶々丸君の担任をしているタカミチです。よろしく」
(うっせー知ってるよ。ってか何で居るんだよ…)

 ヒラヒラと手を降りながら挨拶するタカミチに軽く会釈して返す千雨。
 担任でありながらなかなか教室に顔を出さない彼は孤立ぎみだった千雨にとって関わりが薄く、そこまで気にする相手ではなかった為なんら思う相手ではない。
 しいて言うのであればこの担任は魔法使いの中でも上から数えた方が早い実力の持ち主とチャチャゼロに聞いており、この身になった今見てみると彼の実力が分かる気がしていた。

「ふーむ、エヴァのペットと言うからどんな者か身構えていたけど大人しくて良い子じゃないか」
「タカミチ殿はどんな者を想像していたでござるか?」
「そうだな…」
「…お前ら私にどんなイメージを持っているんだ。大体長瀬と私は殆ど関わりないじゃないか」

 そう言って手に持っていた湯飲みを不機嫌そうに机の上に置くエヴァ。そして後ろに座っていた千雨を呼ぶ。

「なあちうよ…。コイツら喰ろうても良いぞ…」
(食うかボケ)

 そう言ってドヤ顔で頭を撫でるエヴァの手に無表情で噛みつく。流石に甘噛み程度であるが痛いとエヴァはおもいっきり手を引っ込めた。

「エヴァンジェリン様、ちうさんに変な事を囁かないで下さい。怒ってるじゃありませんか」
「うっさいこのバカ犬! 冗談に決まってるだわ」
(知ってるわ。鬱憤晴らしに決まってるだろ)

 笑いが溢れるタカミチと長瀬に涙目のエヴァ、そして茶々丸と千雨。そんな4人と一匹のテーブルにお団子頭の少女が蒸し器片手で現れる。

「楽しんでる所に失礼するネ。小籠包定食お待ちヨ」
「おぉ、超殿であるか」
「何時もご贔屓にありがとうネ。タカミチ先生もこんにちはヨ」
「やぁこんにちは。今日もおいしくかったよ」

 現れたのは超鈴音。この中華料理屋台「超包子」のオーナーであり、2-Aのメンバーである。

「それはそれは、ありがとネ。はいこれサービスヨ」

 そう言って食後の二人に温かいスープのサービス。鶏ガラから取った毛湯、別名鳥湯に溶き卵そして刻みネギと生姜のスタンダードな中華スープ。
 感謝の言葉を返し受け取る二人。その様子を千雨は後ろから羨ましそうに眺めていた。
 
「クゥーン」(あぁいいな…酔い覚ましにくれ…)
「ちうさん、瞑らな瞳でおねだりしても駄目ですよ」

 ネギが入ってる食べ物はイヌ科の天敵。ましてや人の食べる食べ物など塩分過多なので言語道断。飼い主として茶々丸は目を光らせる。そんな様子を察したのか超は控えていた茶々丸と千雨の所に歩み寄る。

「やぁこんにちは茶々丸さん、そしてエヴァの飼い犬さんヨ。そっちは初めましてが正しいカナ?」
(この姿だと初めてだな、お久しぶりが正しいけど。しかし…)

 そう思いながらタカミチの時と同様に軽くお辞儀をする千雨。クラスにいる時からなんやら胡散臭い空気を醸し出していた彼女だがこう間近で見てみるとあの殺戮人形の言っていた事が良くわかる。
 彼女はどうやらある計画を実行するためこの麻帆良に来たと聞いているがそう言う隠し事や後ろめたい事を秘めている人の臭いがぷんぷん漂ってくるのだ。
 そしてその隠し事の矛先が千雨の方にも向いているのが分かる。エヴァや麻帆良の魔法使い達と別ベクトルの隠し事である。何となくそんな気がするのだ。野生の勘である。
 彼女の秘密。
 超が茶々丸制作時にエヴァと交わした契約では互いに不干渉とすると聞いているがその類ではない? では一体何なんだ? 思考の海に投げ込まれる千雨。

「はいこれ! ワンチャンでも飲めるスープヨ。彼女は狼だけど大丈夫ネ」
「ありがとうございます超さん。はいちうさん、超さんの頂き物ですよ」

 そう言って大きな中華食器を目の前に置かれる千雨。考え事中の彼女は二人の会話を話半分で聞きながらもありがたく酔い覚ましとして頂く。立ち上がり食器に寄ると舌をスプーンの様に駆使してスープを掬い始めた。

「しかしホント大きな狼ヨ。エヴァさんは登校の際に毎朝送って貰ったら良いのにネ」
「確かにそれは良いな。考えておこう」
「いや校内にペットを連れてこないでね。大体そんな話は先生がいない時にしようか」
「拙者にも山ごもりの際には貸して欲しいでござる」
「やっぱり長瀬さんは忍者では…?」
「いやいや、忍者じゃないでござるよ。ニンニン」
(う、うるせー…)

 笑いが起きるテーブル。そんな時、ふと超の目線が千雨のお腹に向けられた。彼女は「ん?」と眉間に皺が寄ると千雨に近づく。そして横に座り込むと下から千雨のお腹を観察し始めた。

「乳腺が張っているネ…これは…」
(な、なんだこの羞恥プレイ…んっ、ちょ…乳首に触れんな…おぃ…んっ…)

 食事中で無抵抗なのを良い事にお腹を触診する超。その際千雨の発達した乳房に触れ、不意に乳首を弾かれいやらしくも感じてしまう。
 お腹をさすられるのは服従の証。エヴァのペットになった今でも誰にもさすられた事の無かったお腹であるがこんなにも感じる体になっていたとは思いもしなかった。

『まさかこんな所で…コイツまさかズーフィリア…』

 彼女の隠し事が動物性愛の事!? そう想像し戦慄を受ける千雨。彼女のアソコからは半透明の粘液が微量ながらも分泌される。

「エヴァさん、話があるネ…」
(なに…私に惚れたからお持ち帰りしたいとか…イヤァ、ダメよ…)

 顔を赤く染めながら目線を合わせないようそっぽ向く千雨。何だか乙女チックな彼女になっているがきっとホルモンバランスによる変調であろう。
 だってほら、彼女は…

「ちうさん、おめでたネ。妊娠してるヨ」
「はぁ?」
「へっ?」
「おぉ?」
「え?」
(そ、そんなオチ? ってか気づいてなかったの…)

 乳腺が張ってるのも、おりものの分泌が多いのも、ただの妊婦と言うだけなのだから。
 


 この後エヴァが千雨に詰め寄って修羅場になったり、茶々丸がお赤飯を炊いてご懐妊おめでとパーティーをしたり、超らが千雨の主治医として出産に立ち会う事になったりするのはまた別のお話。


《後書き》
 双子&楓の交流回と前回の続き。超も出てきます。最後にエロがほんの少し。

 プライベートが忙しく遅くなりました。すみません。
 代わりになんですがなるべく今月中にもう1話更新できたら良いなと思っています。

 スリーピー・ホロウや復讐者の話などは察して下さい。
 作者のには来てくれないんです、おじさんも。何故だ…書いたら出るって嘘だったのか…

 質問なんですがキャラ紹介みたいなのあった方が良いですかね?
 キャラ設定を把握できているのか不安だったので聞いてみました。空白の一ヶ月を書いていないので分かりづらいかなーと。そのうちその空白の一ヶ月は書くつもりではあります。

 感想、評価よろしくお願い致します。次回はエロ回です。


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