コナン「はぁ、はぁ、はぁ…」霊夢「ちょっと、なんで息切れしてるわけ?飛んでるのはこっちなんだけど」さとり(まあ、あれだけ飛ばしたらそりゃあ…)コナン「れ、霊夢さん…もうちょっと…安全運転で…」霊夢「なによ、だらしないわね」さとり「霊夢さん、だらしないといっても彼は普段飛んだりしないので」コナン(そもそも飛行機かヘリ以外で飛ぶ事なんてねーよ、キッドはハングライダーだったし)霊夢「仕方ないわね…けど森はあまり身体に良くないからそこだけは我慢してね」コナン「はい…って、森が身体に良くないっていうのはどういう?」霊夢「森だから茸が生えてるのよ。流石にキミの世界でもそれは変わらないと思うけど、それが厄介な代物でね。化け物茸って通称で、その胞子を吸い込むと体調を崩してしまう。それがそこらに生えてるから、普通の人間にとっては息をするだけで体調を崩す最悪な環境ってわけ」霊夢「かと言って妖怪にとって良いわけでもなくて、居心地が悪いらしいのよ。ただ、その分妖怪が来る事はないから茸の瘴気に耐えられるなら逆に隠れ蓑にうってつけらしいわ。ま、全部聞いた話だから事実かどうかは分からないけどね」コナン「そ、そんな所に住んでる人が居るの…?」霊夢「もう少し茸について詳しく話す事になるけど、森には日光がほとんど届かず暗くじめじめしていて、それで茸が際限なく育つの」霊夢「その茸…まあ、人間の食用にならないわけではないけど見た目はあまり良くない物や幻覚作用を持った物ばかりなんだけど。そもそも「魔法の森」って名前は近づくだけで魔法にかけられたような幻覚が見える茸が生えるから名付けられたの」霊夢「長くなったわね、その茸の幻覚が魔法使いの魔力を高めるとかで魔法使いは森に住んでるの。イかれてるわよね」コナン(や、ヤバすぎるぜ…てか、そんな茸があるなら麻薬の原料にでもなってるんじゃねーのか?)さとり「あれ、でも確かあのお店も森にあるんじゃないですか?」霊夢「ああ、森の入り口にね。せっかくだし寄ってこうかしら」コナン「お店…?」霊夢「キミも見てく?あまり面白みはないかもしれないけど色々揃ってるわよ」ーーーーーコナン(で、流れで連れてこられたは良いが)霊夢「着いたわ、ここがそのお店「香霖堂」よ」コナン(正直早くその外の世界と繋がれる人を探してーんだけど…!)チラッさとり「…さて霊夢さん、行きましょう」コナン(無視?無視ですかさとりさん?)霊夢「たのもー、霖之助さーん」「…今日は何の用事だい、霊夢?」霊夢「用って程でもないんだけどちょっと色々あってね、かくかくしかじかで」「なるほど、今のうちに株価を意識しておいた方が良いのだろうか」さとり「…?」コナン「お、男ぉ…!?」「あれ、古明地さんとこのお姉さんと…子供?霊夢、キミ子守りのバイトでも始めたのかい?」霊夢「違うわよ、さとりが誘拐してきた子」さとり「………」ゲシッ霊夢「痛ったあ!!」霊夢「何すんのよ!」さとり「それはこっちの台詞です。彼に変な事を言わないでください」霊夢「さっき説明したから分かってるでしょ」「かくかくしかじかで分かるわけないだろう」霊夢「………」さとり「仕方ありませんね、私から説明します」ー少女説明中…ー「なるほど、それで八雲さんを探してるわけか」霊夢「そういう事。ほら、あいさつしなさい」コナン「う、うん。はじめまして、僕の名前は江戸川コナンって言います」「はじめまして、僕の名前は森近霖之助。ここ香霖堂の店主だよ」霖之助「それにしてもキミ、礼儀正しいね」コナン「ま、まあ…お父さんとお母さんにしっかり教えられてるから」コナン(流石に17にもなりゃ自然に身につくよ…)霖之助「そういえば、僕が男で驚いたのかい?」コナン「え?ま、まあ」霖之助「そう思うのも無理ないね。なにせここは妖怪等含めて女性の割合が非常に高いから男性と会うのなんて人里くらいだからね」コナン「へー、やっぱり男の人が少ないんですね。僕こっちに来てから女の人ばかりに会ってたから」霖之助「はは、まあそんな物だろう………キミ、ちょっと良いかい?」コナン「はい?」霖之助「そのリボンと上着、見せてもらえるかな」コナン「え」コナン(どういう意図で…?単純にファッションアイテムとして興味があるのかそれとも変声機とかについて気付かれたのか…?)コナン「う、うん」スッコナン(とりあえずここは渡しておいた方が怪しまれねーか…)霖之助「ありがとう。お礼といったらなんだが、店にある好きな物を持ち帰るといい」コナン「あ、ありがとう…」霊夢「そんな事言っても、どうせ無縁塚で拾ってきたガラクタばかりでしょ?」霖之助「ガラクタとはなんだ」コナン「む、無縁塚?」霊夢「ああ、そういえば言ってなかったわね。無縁塚は結界の綻びがあるから外の世界の物が落ちてたりする事がよくあるのよ。この人、そういうのを勝手に持ち帰って売りさばいてるわけ」霖之助「そういう言い方はやめてくれないか?外界の道具は誰も使わないから僕が再利用しているだけだ。もちろん売る時には綺麗に磨いたりしてから品出ししている」霖之助「ていうか、僕が行くのは基本秋の彼岸の時期だけだ。それに無縁仏の弔いも欠かさずしている」霊夢「そーですか」霖之助「なんだいその返事は」霊夢「別に」さとり「ちなみに幻想郷ではほとんどが知人や身内で完結しているので、無縁仏は外の世界から来た人間が基本なんですよ」コナン「え?」霖之助「おいおい、あんまり子供を怖がらせるような事を言うんじゃないよ」霊夢「でも事実でしょ?もっと言えば、さっきも言ったけど結界の綻びがあるから冥界や三途の川とも繋がる事だってあるわ。だから幻想郷で最も危険な場所とされていて、そこに行く人はほとんど居ないわ、物好きを除いてね」霖之助「僕の事かい?」霊夢「分かるでしょ」コナン「は、はは…そうなんだ…僕は近づかないようにするよ」霖之助「そうした方が身のためだよ、キミも無縁仏になりたくなかったらね」霊夢「あんたが一番怖がらせるような発言じゃないの」さとり「人の心とか無いんですか?」霖之助「そこまで言う?」コナン(なんかもーいいや、とりあえず店の中でも見るか)コナン「…意外と普通の店だな、ティーカップとか服とか統一性はあまり無いけど」コナン「Tシャツもあるのか、ここの人も洋服着るんだな。けどなんだよ『Welcome Hell』って…こんなダッセーの誰が着るんだ?」コナン「そーいや本も買った事あるってさとりさん言ってたっけ…?探してみるか」コナン「本棚、本棚…お、あった」コナン「って、こっちも統一性全然ねーじゃねーか!まあ、さっきの話を聞くに外の世界の本だから仕方ねーかもしれないけど…」コナン「児童書、漫画、雑誌…文学とかねーのか?」コナン「……………」コナン「…おい、ついに表紙だけの本も出てきちまった」コナン「めちゃくちゃ古そうだけどなんだよこの本…あれ、これも表紙だけだ…ここから全部表紙だけなのか?」コナン「やっぱりそうだ、あとは表紙しかねー」コナン「こっちも30年くらい前の児童書に文庫本…あとは汚れがひどいやけに古そうな本だけど………!?」ゴシゴシコナン「…待て、おい嘘だろ?この青い表紙ってまさか…ホームズの初版本か!?」コナン「『緋色の研究』…マジかよ、こんな所で現物を見れるなんてな」コナン「でも表紙だけだからな…しかもこの中だと割と状態悪い部類だし…」さとり「どうですか新一君、何か良い物は見つかりました?」コナン「あ、さとりさん…いや、あるにはあるけど状態が酷くてさ」さとり「…ああ、ホームズの初版本ですか。キミはホームズと蘭さんには目が無いんでしたよね」コナン「そうなんだよ…って、蘭は関係ねーだろ!?」さとり「あら、でも事実でしょう?」コナン「ったく…そういえばさ、こういう壊れてたりする物を直せる能力を持ってる人っていないの?」さとり「壊れた物を直す…機械など工学系の物に詳しい方は知っていますが能力となると…いないんじゃないでしょうか」コナン「そっか…諦めるしかねーかな、表紙だけ持っててもそんな意味ないし」さとり「それならこちらはどうですか?面白い物を見つけたんですが」コナン「ん?パソコンのディスクだけど随分古いタイプだな…フロッピーかこれ?」さとり「その裏ですよ」コナン「裏?ってなんだこれ?新一と哀って描いてる相合い傘じゃねーか!?誰だよこんなの描いたやつ」さとり「そうなんですよ、キミと灰原さんの名前が描いてあるディスクです。中身が見れれば良いんですけどね」コナン「状態は悪くなさそうだし博士に頼めば見れそうだけど…まさか灰原がこんなの描くなんて絶対ありえねーし…同名の別人か?」さとり「さあ、私も流石に物に宿った意志までは読めませんので」コナン「まあ良いや…別のを探してみるよ」霊夢「いや、あんた早く帰りたいんじゃなかったの?」コナン「あ、そうだった…霊夢さん、何その荷物」霊夢「ああ、日用品とか使えそうな物かき集めたのよ。好きに持って行っていいらしいからね」コナン(霖之助さんそんな事言ってたか?)さとり「霖之助さんはそんな事言ってませんよ。てか、コナン君が上着と蝶ネクタイ…彼はリボンって言ってましたが。それを貸したお礼としてコナン君が何か持って行っていいって言っていたんです」霊夢「ケチケチしなくていいじゃない、どうせここから買う人なんていないから売れやしないわよ」コナン(あのさあさとりさん、霊夢さんって貧乏なの?あとこの店って売れ行き悪いの?)さとり「儲かってはいませんが生活が困窮するほど貧乏でも無いはずですよ、単純に貧乏性なだけかと。あとこの店は骨董品や珍品目当てで来る方が基本ですので、日用品は人里などの方が圧倒的に売れてるだけでそれなりに売れ行きは良いと思います」ヒソヒソコナン(へー…)霊夢「なに話してんのよ?まあいいから、さっさとなにもらうか選んじゃいなさい」コナン「わ、分かりました…」さとり「ちょっと霊夢さん、窃盗まがいのことしてる挙句子供を怖がらせないでくださいよ」霊夢「人聞きの悪いこと言わないでくれる?店の印象アップに貢献した上に子供の教育もしてる模範的巫女って言ってちょうだい」コナン(ダメだこりゃ…)霖之助「こらこら、僕はコナン君に品物を譲るんだ。霊夢には何も言っていないはずだが?」さとり「あら、霖之助さん」霊夢「いいでしょ別に。どうせこの店、まともな客来ないんだから」霖之助「分かってるなら尚更だ。持っているものを全て置いてくれないか」霊夢「嫌よ。ていうか、日用品なんてこの店から買う物好きいないでしょ?人里で済ませるわよ絶対」霖之助「…はぁ」霊夢「何よ」霖之助「…仕方ない、僕が折れるよ。月一、いや週一で何か日用品を譲る。ただし、店の売り上げに影響がない程度だから少なくても文句を言わない事。それでどうだ?」霊夢「え、嘘!?やったわ、霖之助さんありがと!」霖之助「現金な奴…まあ、この話に乗るなら今持っているのは置いていってくれよ。2ヶ月もすればそれより多くの品を渡す事になるんだ」霊夢「はいはい」コナン(ハハハ…甘くねーかこの人?)霖之助「あ、そうだ。コナン君、貸してくれてありがとう」コナン「あ、どういたしまして…」コナン「………」さとり「どうしました?」コナン「いや、なんか違和感があるような…」霖之助「それならきっと僕が弄ったからだろう。といっても、ほつれがあったからそれを直して少し強度が上がるように縫っただけだけどね」コナン「あ、本当だ。こっちこそ直してくれてありがとうございます」霖之助「いや、礼には及ばないよ。それより持っていくものは決まったかい?」コナン「あ、えーっと…このバッグにしようかな!」霖之助「はは、急いで決める必要はないよ。けれども中々お目が高いね、それはどうやら外の世界だと貴重な品物らしく入手困難だそうだ。もしかしたらキミの世界でも貴重品かもしれないね」コナン「え、そうなんだ。じゃあ本当にこれで…」コナン(って、このイチョウを模したようなマーク…)コナン「あー…」霖之助「どうしたんだい?」コナン「いや、本当にこれにするよ!ありがとう霖之助さん!」霖之助「どういたしまして。それじゃ、八雲さんに会えるといいね」コナン「うん!」コナン(帰れたら灰原にあげよ…)霊夢「あ、話終わった?それならとっとと行くわよ」霖之助「さっきとは打って変わって随分やる気のなさそうな態度だな…」霊夢「じゃーね霖之助さん、約束忘れないでね」コナン「お邪魔しましたー」霖之助「はは、久しぶりに楽しく感じる時間だったよ。コナン君、帰れるといいけど」さとり「そうですね」霖之助「で、どうしたんだい?トイレを借りたいというわけでも無さそうだけど」さとり「いや、あなたが耳につけているその髑髏のイヤリング。先ほどまでは無かったのに何故今はつけているんですか?」霖之助「店の奥でコナン君の服を直していたら置いてあったのを思い出してつけてみただけさ。似合うだろう?まあ、そのうち品出しするかもしれないけど…」さとり「………そうですか。でも、正直趣味がいいとはお世辞にも言えないのでつけるのは控えた方がいいかと。それではまた」霖之助「お気をつけて」霖之助「…やっぱりそうだよな、こんなデザインじゃつける気にはならなかったけど仕方ないか」霖之助「さて、それじゃ今日は店じまいにして、僕もそろそろ動こうかな」ーーーーーどうも、キャキャロットです。前回が7月なので3ヶ月振りの更新ですね。申し訳ない…そういえば、いつか10話を超えたら新しくスレを立てると書いたと思いますが多分超えます。10話目を更新する際にスレを立てて、既存の話も一緒にしようと思います。まだ続きますが、投稿ペースが終わっているのであまり期待せずにのんびりとお待ちください。それではまた…ー時は少し遡り、店の裏側ー霖之助『あ、あー…』霖之助「…本当に凄い機能だな、これを発明した人はきっと相当な天才だ」霖之助「そしてこっちも…おそらくこのボタンに付いている…シール、これは発信機としての役割を果たせる」霖之助「受信するのはあのメガネだろうけど…ただの子供がこんな物を持ち歩くものか?」???「いえ、彼はただの子供ではないかと」霖之助「うわっ!?…って、あなたですか。急に現れないでくださいよ」???「せっかく面白い商品が無いのか見に来たのに」霖之助「出入り口から入ってこない方はお客様とはみなしません。で、なんの用件ですか?」???「あ、そうそう。訳あって私、少しの間人前に顔を出せそうに無いんですよ。用事があって。それで、そのついでといってはなんですがあの少年のことを調べようかと」霖之助「なるほど、それで?」???「その少年から借りた物を私に貸してくれませんか?少年にはこのダミーを渡してもらって」霖之助「…随分と用意がいいんですね」???「ええ、優秀な式がいるもので」???「もちろん無料でとは言いませんわ、私の用件が済んだ後、この2つの物品に外の世界の品物を何かお付けして返却する…という条件でどうでしょう?」霖之助「…その条件は僕にとっては都合がいいし、断る理由はありません。しかし、引き受ける理由もありません。なぜ、あなたはそこまであの少年のことを気にしているのですか?」???「あのさとり妖怪が気をかけている…それに、大人びているという範疇を超えた大人のような振る舞い…まだ7つの子供がですよ」???「それに、その装備…あなたも彼の異質さは気になっているんじゃありませんか?」霖之助「………」???「理由はこんなところです。まあ、他に用事があるのは事実なので本当に彼のことはついで程度ですが」霖之助「…分かりました、引き受けます。その代わり、彼にダミーがバレても僕は一切責任を負わないこと、そして彼の素性が明らかになったらその情報を全て提供すること。この2つの条件も追加してください」???「協力ありがとうございます、それではその条件を飲むということで交渉成立ですわ」霖之助「それじゃあ、ダミーとこれを取り替えてください」???「はい、こちらです。機能性の完全再現は流石に不可能でしたが、外観やギミックはなるべく本物に近づけてありますのであまり心配なさらずに」霖之助「…もしかして、あの少年のこと前々から知っているのでは?」???「知らないから調べてみるのです。それではさようなら〜」霖之助「………江戸川コナン君ねぇ…」霖之助「あの人がそこまで気にかけるなんて、大きな秘密を抱えているのだろうか…」霖之助「ま、何はともあれこれを渡さないとな…」霖之助「…僕も少し調べてみるか」???「忘れてました」霖之助「…せめて出てくるときは何か合図をください」???「ごめんなさいね、これを渡し忘れていたもので」霖之助「…これは?」???「能力を無効化するイヤリングです。これを身につけていると、軽度なものや精神作用の能力は通じなくなるのです。流石にあらゆる能力や攻撃とまではいきませんが」霖之助「なるほど、悟り対策…というわけですか」???「ええ」霖之助「本当に用意がいいとは思いますが…彼女が心を読んだときに何も感じ取れなかったら違和感を感じると思うのですが。あと、この髑髏が錆びついているというデザインなんとかならないんですか?」???「ご心配なく。その呪具…いえ、イヤリングは特殊で相手の能力に即座に適応してそれに合わせた力を発揮します。さとり妖怪の場合、話した言葉が心の声のように聞こえる…といった具合に」霖之助「今呪具って言いました?」???「気のせいですよ。それでは今度こそさようなら〜」霖之助「全く…あの人は掴みどころが無くて少し不気味だな」霖之助「それにしてもあの人がそこまで気にかける外来人の子供…僕も調べてみるとするかな」ーーーーー最近こういう風に行空けまくって書くのばかりやってる気がする…