「相棒、負けちまったな」
「ああ……」
「お、喋る余裕ないとおもてたんだがね」
「んなこたぁねぇよ」
ランプの明かりで照らされた室内で剣を磨く、もちろんデルフじゃないが。
砂埃やワルドに踏まれた靴跡を拭いて落とす。
確かにあいつに負けたのは悔しい、めちゃくちゃ悔しい。
デルフの言ったとおり、喋りたくないほど落ち込んでたかも知れない。
「……でも、あんな事言われちゃあなぁ」
『すぐ強くなるわ』
それを聞いてなんかこう、ルイズの期待に答えたくなっちゃったのである。
落ち込んでる暇ねぇ、とか思い始めちゃったのである。
あんな可愛い声で言われたら、頑張りたくなっちゃう才人だった。
「しっかし、あの貴族は強いな。 相棒の動き悪くねえと思ったんだがよ」
「剣を握ったら俺だけ速くなると思ってたんだけど、普通に動いてやがった……」
ガンダールヴ、あらゆる武器を扱いこなし、身体能力を常人以上に跳ね上げる。
体は頑強になり、膂力は岩をも切り裂き、知覚速度は全てが遅く感じる。
素人の才人であっても、トライアングルメイジに匹敵する力を齎した。
だが足りない、それを持ってしても、負けた。
才人の感覚に難なく付いていくワルド、それだけ速く、機敏である。
そう、己の才能と努力で『今』のガンダールヴを凌駕して居るワルドであった。
「エア・ハンマー使ってきたから多分風だと思うがよ、それにしたって早過ぎるぜ」
二つ名『閃光』、身体能力、魔法詠唱速度、どちらにとっても見合った二つ名。
風属性が戦闘向きと言うのはまさにと言った物。
風のイメージに付いてくる『素早い』を体現すれば、あれほどにまでなる。
エリート中のエリート、魔法衛士隊隊長の肩書きは伊達ではない。
と言っても本来ならガンダールヴは、魔法を使えるからと言って人間に負けるほど弱い能力ではないのだが。
ある程度鍛えている者ならば、今の才人より断然強いガンダールヴであっただろう。
先のワルドと拮抗、あるいは凌駕していたはずだ。
基本、『身体能力』×『能力底上げ』=『ガンダールヴ』
そこに技術とか、感情の振れ幅とか付くものの基本はこの式で強化される。
例えば10の力を2倍で20になるが、体を鍛えて11の力になれば、強化されて22の力になる。
簡単に言えばそんな感じ、元が高ければ高いほど驚異的な能力を発揮するのがガンダールヴである訳だが……。
強いて言えば、『才人』だから負けたのだ。
差ほど鍛えていない少年が幾ら能力を倍加したとは言え、自身を鍛え上げ、魔法を磨き、実戦を幾度と無くこなしたワルドに勝てるのは遠い話。
才人はそれにあんまり気が付いていない、どうやって早く強くなるか。
その一点に考えを集める才人は、地道な努力が一番の近道と言う事に気が付いていなかった。
「地道に鍛えるしかねーよ、相棒」
「でもよぉ、それじゃあ何時までたってもあいつに勝てねーよ」
「……なぁ相棒、ちょっとは考えてみろよ」
「……なんだよ」
「あの兄ちゃんの事だよ、あの兄ちゃんが最初から強かったと思ってんのか?」
「そりゃあ……」
無い、そんな最初から強い奴なんて居ない、と思う。
どんな物でも、時間を掛けて繰り返して強くなる。
才能といった物でその時間が短くなったりはするが、それでも何十何百と言う時間を掛けたのは当たり前。
才人は言われてやっと気が付いた、自分が強いのではなく、ガンダールヴが強いと言う事を。
「そっか、俺じゃあないんだよな……、俺が強いんじゃないんだよな……」
遠くばかり見て、足元など見ない。
最も確実で、最も信頼できる物を見ないで居た。
剣を握って半月も無い、それもあったが、ワルドに届かず負けたのだ。
「意外に早かったわね」
「……ルイズ」
振り返ればルイズがドアの前に立っていた。
それをわかっていても負けただろうが、それに気が付けば後は強くなるだけ。
「何をすれば良いのかわかったんでしょう?」
腕立てをして、腹筋をして、スクワットを行う。
それだけで、強くなれる。
それを続ければ、強くなる。
それだけで人の手が届かぬ領域に立てるのがガンダールヴ。
その才能と努力を凌駕するガンダールヴが、才能と努力に凌駕された。
超常が最強ではない事の証明か、人の可能性を見せてもらった。
「……うん」
「なら頑張って、それだけで貴方は死に難くなるのだから」
強くなることは、死に難くなると同意と言っても良い。
倒される前に倒す、攻撃してくる敵が居なくなるのだから当たり前。
不意打ちとか、狙撃とか、まぁ非常に対処しにくい物もあるが、それでも正面に対峙する類の戦闘ならトロール鬼だろうと死に難い。
……その超反則臭いガンダールヴを容易く凌駕するのが虚無のメイジだが。
話聞いてて思ったんだが、デルフは限定解除でもされてるのか?
それとも買った時に言った『ガンダールヴ』で思い出したのか、まぁどっちでもいいが。
悔しさをバネに、とか青春物っぽい展開な気がする。
「……ルイズが言ってた事、わかった気がする」
……なんか言ったっけ?。
「そう、それは良かったわ。 自分が強くなれると確信してるとこで悪いけど」
そう言って見た先の窓の外、入ってくる月の光を遮る巨大な何かが出現した。
「な、なんだ!?」
室内の暗度が跳ね上がり、才人が走ってベランダに出る。
窓の外に聳えるもの、それはゴーレムだった。
そのゴーレムの肩に座るのはフーケ、ではなくマチルダ。
「あんた……、そのゴーレム」
「ふふ、久しぶりだね」
「あんたがフーケだったのか!」
「ええ、そうよ。 あの時、破壊の杖で私のゴーレムが破壊されたのが悔しくってね」
笑みを浮かべるマチルダの隣、白い仮面を被り、黒いマントを羽織る人間が居た。
ただ佇み、会話には入らない。
「その悔しさを形にして、坊や達に返そうと思ってね!」
ゴーレムの腕を振り上げさせた一瞬、ルイズはマチルダと視線が合った。
「サイト!」
手を取り、部屋の中に引っ張り込むと同時に巨大な岩の拳がベランダを一撃で破壊した。
「げ、岩のベランダを一発で破壊しやがった!」
「驚いてる場合じゃないでしょう!」
引っ張って引っ張って、部屋の外へ出る。
廊下の先、階段の下から色々な音が聞こえる。
傭兵が群れて襲ってきたんだろう。
「下に行きたくないわね」
覗けばキュルケたちがテーブルを盾にして矢を防いでいる。
しかし降りなければいけない……、位置的に何本か矢が飛んでくるかも。
カウンターの方は見えないが、他の客や店主が蹲っている事だろう。
「……行くわよ」
才人は頷く、ここでじっとしていても仕方がない。
身を低くして、出せる最大の速度で駆けた。
「……ふぅ、運が良かったかしら」
矢が一本も飛んでこずに何とか滑り込んだ。
飛んできて頭に刺さったりでもしたら終わりすぎる。
「それで、排除できそう?」
「出来ると思う?」
「無理でしょうね」
「なら聞かないでよ」
キュルケとわかり切った問答、頭を出せば即矢が飛来。
こんな距離まで詰められ矢面に立たされれば、自慢の魔法は役立たず。
窓の外にはマチルダのゴーレムの足、進退窮まったから早く提案しろよ。
「街の手前で襲ってきた奴等、あれ関係かしら?」
「でしょうね」
「放っておいたのは……どうかしら?」
そう言ってキュルケが見る。
どうしろってんだよ、あいつ等が雇い主の事知ってる訳無さそうだし。
「殺せって事? それも良かったんじゃないかしら」
「……淡々としてるわね」
「なわけないでしょう、殺そうと目に前にすれば震えるわよ」
安全な場所で過ごし、人が死ぬような光景は一度足りとも見た事が無い。
前の世界だって殺し殺されなんて全くありえなかったし、……殺されはあったか。
殺す事を確実に躊躇う精神だと断言できる。
「この状況の打破、考えはある?」
「んー、今のとこ無いわね」
「俺も」
「僕も無いね……」
口々と苦しい答えが出てくる中。
「あるが」
「ある」
と声を出したのはワルドとタバサ。
囮作戦だろう、実戦を経験してる奴は如何に損害を抑えつつ、成功させるかの考えに富んでいる。
ぬるま湯で育ったお坊ちゃんお嬢ちゃんじゃ、浮かばんだろうなぁ。
俺も原作知ってなきゃ、囮なんて考えなかっただろう。
「この任務の作戦成功は、半数が辿り着けば成功とされる」
辿り着いて手紙貰っても帰れなきゃ意味は無いが。
まぁまずは貰わないと進めないか。
「囮」
タバサは杖でギーシュ、キュルケ、そして自分を指した。
「……行けるのね?」
「……問題無い」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ! 囮って……」
「そのままの意味だ、使い魔君」
「今すぐ行って」
狼狽する才人、囮として残る。
下手すれば、捕まって嬲り殺しか。
「皆で行けないのかよ!」
「サイト、残念だけど全員では行けないわ。 誰かが敵を引き付けなくちゃね」
「ううむ、死にたくは無いね……。 姫殿下やモンモランシーにもう会えなくなるのは寂しいし、傭兵ごとき簡単に撃退して見せるさ!」
そう、震える体で勇気を振り絞って言ったギーシュ。
キュルケやタバサは普段どおり平静に言っていた。
「そうね、帰ってきたらキスでもしてもらいましょうか、サイト」
キュルケは才人にウインク、才人は不安そうな顔でただそれを見つめるだけ。
「他のも教えて貰う」
タバサはルイズに向かって言う、それを笑って返したルイズ。
ああ、あの焼肉サラダ巻きを気に入ってくれたのか。
「そうね、帰ってきたら色々と教えてあげるわ。 私、約束守れない人は嫌いだから死なないでよ、『約束』」
そう言って、右手小指を差し出す。
「……?」
「同じように、小指出して」
指きり、げんまんと呼ばれる約束の印。
タバサの小指に自分の小指を絡ませる。
「指切りげんまん嘘ついたら針千本のーます、ってね」
縦に軽く振って、小指を切るように離した。
「ルイズ、なかなかエグいわね……」
「問題無いでしょ、約束を守るならどんな事を言っても良いでしょうし」
それを聞いて、タバサが反対の小指を差し出す。
それを見て、同じように指を絡ませる。
「ゆびきりげんまんうそついたらはりせんぼんのーます……、『約束』」
「……ええ、『約束』するわ」
それを見ていたキュルケやギーシュが、才人と同じように指切りをした。
「それじゃあ、行こうか」
「お前等、死ぬなよ!」
「死ぬ気なんて無いから、さっさと行ってらっしゃい」
低い姿勢で歩き出し、裏口へ駆ける。
「やらせない」
タバサが杖を振ると途端に風が3人を包んで、飛来する矢を逸らす。
ルイズ、才人、ワルドの3人には裏口へ入っていった。
「あーらら、燃え盛ってるわねぇ」
ゴーレムの肩から下を見下ろせば、燃え盛る炎に身を焼かれて転がりまわる傭兵の一隊。
あれじゃあすぐ水の治療受けないと死んじゃうわね、と淡々に他人事として見る。
「まぁこんなものでしょうね」
「だろうな、俺は裏口から出て行ったほうを追う」
「こっちはどうすりゃいいのさ」
「好きにしろ、焼くなり煮るなりな。 合流はあの酒場で」
杖を持って仮面の男は飛び降り、空に溶けるように消えた。
「まったく、何か一言でも教えてくれりゃあ良いのにね」
金稼ぎのチャンスを失って少しばかりがっかりするマチルダ。
二人の雇い主は同じ方向に行ったし、どうしようかねぇと考えていれば。
さらに女神の杵の入り口から炎が噴出し、周囲に居た傭兵どもを火に巻き上げる。
「まぁ、小娘には悪いけど、一応足止めさせてもらうさね」
下に居る傭兵達を踏み潰さないようゴーレムが歩き出し、宿入り口へ向かって足を上げる。
「この程度で、死んでくれないでおくれよ」
下ろすと同時に、入り口が轟音を立ててぶっ壊れた。
「まずいわねぇ、ゴーレムが居る事忘れてたわ」
「こ、こうなれば……!」
ギーシュが入り口が壊れるのを見て立ち上がり、ワルキューレを作り出して突撃しようとするが。
キュルケにブラウスの袖を引っ張られてこけた。
「何死にたがってるのよ」
「は、離したまえ! 男ギーシュ、薔薇のように散りて──」
ドゴンッ、とワルキューレ7体が3秒も立たずに蹴散らされた。
「……ワルキューレが無かったら即死だったようだね」
「私が居なかったら、でしょう」
キュルケがギーシュを止めなければ死んでいた、それだけ。
「そ、それでどうするんだね? このままじゃあ押し込まれてしまうよ!」
「……薔薇、たくさん」
ギーシュを見てタバサが言った。
案を聞かされたギーシュは喜んで頷いた。
「次で終わっちまうよ、そろそろ──」
と、入り口を見ていたマチルダ。
その全開した入り口から薔薇の花びらが噴出してくる。
「花びら……?」
次々と、数百枚はあろうかと言う薔薇の花びらがゴーレムの表面にくっ付き始める。
噴出すのが止まり、次の瞬間花びらが液状に溶け出す。
「ッ、あのガキども!?」
それが何なのか気が付き、咄嗟に飛び降りたとき。
宿内から30サントほどの火球がゴーレムの足に直進、当たると同時に一瞬で火がゴーレムの全身を包み上げた。
「……けっこうやるわね」
ぼろぼろと、巨大な火柱のように燃え上がっていたゴーレムが崩れ落ちた。
それを見て、傭兵どもは竦み上がった。
あれほどのゴーレムが負けた、と言う事は魔法を使えない自分達が勝てるわけが無い。
となんとも直結的な考えを浮かばせて、蜘蛛の子のように散って逃げ始めた。
後ろを横目で見ると、非常に明るい火柱が上がっているのが見えた。
階段をひたすら上る、かなり疲れるがそんなことは言ってられんだろう。
息も絶え絶え上りきると、視界に広がる丘と、その先に有る巨大な樹。
桟橋の役割を果たす枝が、四方八方に伸びているのが見える。
「上手くやってそうね」
「そうだね、あれだけの火柱を上げるなんて良い具合の囮だ」
「あれが港? すげぇ……」
驚嘆の声をあげる才人、正直見事な樹木。
火柱を見る俺とワルド、港を見つめる才人。
あれなら十二分に意識を逸らせるだろうが……。
「誰──!?」
才人の背後から飛び越えてきた仮面の男。
元より俺が目的の奴には関係ないか!
「ッ!」
場所は桟橋の踊り場、少しだけ開けた場所で襲撃を仕掛けてくる仮面の男。
俺はヘッドスライディング、捕まえようと伸ばした手を辛うじて避け、地面へダイブした。
「相棒!」
「てめぇ!」
両手に剣を持った才人が男の背後に迫り、交差させるように振る。
それを難なく避けて受け止めた仮面の男。
「しゃがめ!」
ワルドが奥で杖を振り、錬兵場で才人を吹っ飛ばしたエア・ハンマーを打ち付けたが。
対抗していたのか、振り向きざまにエア・ハンマーで相殺、その隙にルイズに手を伸ばす。
「なにッ!?」
相殺されたとは思っても見なかったと言った感じのワルドが、驚きの声をあげる。
わざとらしいんだよ! 当たったらどうするんだ、俺の上でやるのは止めてくれ!
「やらせるかよ!」
才人がエア・ハンマー同士による衝突で出来た突風を耐え切り、仮面の男へ切り込む。
今度こそ、その一撃を繰り出すが杖で受け止められる。
「らぁぁぁ!!」
受け止めるなんて許るさねぇと言わんばかりに、そのまま力任せで降り抜いた。
男は声も漏らさずに足場から吹っ飛ばされ、空に投げ出される。
「それでは避けられまい!」
再度ワルドのエア・ハンマー、『フライ』で浮き上がっていた為に避ける事も相殺する事も出来ずに直撃。
衝撃で杖を手放して落ちていく仮面の男。
「……あれでは助かるまいな」
覗き込み、叩きつけられて落下していく男を見るワルド。
杖を手放しての落下、仮面の男は確実に地面に叩き付けられるだろう。
才人はルイズに駆け寄り、起き上がらせる。
「大丈夫か!?」
「ええ、ちょっと痛いけど」
顔には傷が付いてないが、飛び込んだ時の衝撃で擦り傷などが出来ていた。
胸が大きかったら出来なかっただろう、ヘッドスライディング……。
「ルイズ」
そう言ってワルドが杖を振る。
杖先に光が宿り、その光がルイズの傷口に張り付く。
見る間に傷が塞がった。
「これでいい、乙女の肌に傷は似合わないからね」
「ありがとう、ワルド」
一応微笑んで傷を治してくれた事には礼を言おう、だがその台詞は気持ち悪いから。
才人も同じことを思ったのか、少しだけ嫌そうな顔をしていた。
「急ごう、傭兵どもがこっちに来るかもしれない」
頷いてまた駆け出す。
階段を駆け上がる、枝が伸びた先に一艘の船が留まっていた。
「あれだ」
枝沿いに駆けて船へ走りこむ。
枝からぶら下がっていたタラップに乗って降り、船の甲板降り立つ。
「……あー? なんだおめぇたち」
「船長はどこだ?」
「寝てるよ、船に乗りてぇなら──」
「今すぐ船長を呼べ」
杖を突き出し、脅迫するようにワルドは言った。
「き、貴族様!?」
船員の一人が走り出す、恐らく呼びに行ったんだろうが。
急いでるからって杖を突き付けるのはどうかと思うよ?
肩で息をしながらその光景を見つめる。
しばらくすれば船長帽を被った初老の男が眠気眼で現れた。
「船長か? 今すぐアルビオンへ出港してもらいたい」
「な、無理言わないでくだせぇ。 今から出発しても着く前に風石が底を付いちまいます!」
「足りないならば僕が補おう、風のスクウェアで十分足りるだろう?」
「なぁルイズ、風石って?」
「風の魔法力が詰まった石よ、それから出される風力で船が浮くの」
才人の問いにルイズが答えつつ、ワルドと船長の商談が成立していた。
「……それなら何とか、代金の方は弾んで頂けるのでしょうね?」
ワルドは懐から袋を取り出し、船長へ突きつける。
「これで足りるだろう?」
「へ、へぇ! 十分で、おめぇら起きやがれ! 出航だ!!」
寝ていた船員達をたたき起こして、準備をさせる船長。
やっとアルビオンか、……空賊船に出会えるか?
一応原作沿いだが、ずれればすれ違いかねない……。
めんどうだから会えますように!
指を組んで願いたくなっていたルイズだった。