PTさんが遠い目をしている。
あれは間違いなく過去を思い出して世界に絶望している目なの。私にはわかる。
「PTさん、どんな娘さんなんですか?」
「あ、私も聞きたいです」
「僕も聞いてみたいね」
みんなで聞くと困った顔をして話し出した。
「どんなって言われても、全属性に対応出来る変態としか…。ただ私にしか反応はしないけどね」
「それは、レベル高いなぁ…」
はやてちゃん、レベルとかそういう問題じゃ無いと思うの。
「あ、でも最近少しだけ変わって来たのよね。前までは私の事しか考えて無かったみたいなのに、今はたまに喧嘩してる相手の事も考えてるみたいなのよ」
「喧嘩、ですか?」
喧嘩相手に引かれる…まるで最近の私なの。
…何か予感がする。
「娘さんの名前はなんだい?」
「フェイトよ」
「ぶふぉっ!?」
予感が的中しました。
これはジュースを吹かざるを得ません。
にしても、PTさんがフェイトちゃんの…言われてみれば似てなくもないかもしれないの。
「ゲホッゲホッ、PTさん、その喧嘩相手、私です」
「えぇ!?本当なの!?」
そこから話は大盛り上がり。
魔法に関する事で、かつ危険な事なのであまり大声では話せませんでしたが色々話しました。
ジュエルシードを集める理由は聞けなかったけど、それは別に気にしない事にします。
「なのはちゃん、もし良かったらこれからもフェイトの相手をお願いしたいの」
「相手、ですか?」
「ええ、そしたら私以外にも目を向けてくれるかも知れない」
うーん、娘の為を思っての発言なんだろうけど、大丈夫なのかなぁ?
手伝ってあげたいけど、何か変なフラグが立ちそうな感じがして…。
…ま、いっか。数少ない常識人仲間のお願いだから、頑張るの!
「わかりました!どうなるかわかりませんけど、頑張ってみます!」
「ありがとう。ごめんなさいね、本当に…本当に(これでうまくマスター認定が移れば…!!)」
何かやっちまった感が漂ってる気がする。
早まったかなぁ…?